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離婚成立までの期間は?別居の目安や調停・裁判の手続きを解説

離婚成立までの期間は?別居の目安や調停・裁判の手続きを解説

離婚を決意したとき、「手続きにどれくらいの期間がかかるのか」と気になる方も多いでしょう。「できるだけ早く離婚したいけど、揉めたら何年もかかる?」「別居していればいつか離婚できる?」と、不安を抱えている方も少なくないはずです。

離婚成立までの期間は、協議・調停・裁判のどの手続きを選ぶかによって大きく変わります。スムーズに進めば数週間で完了するケースもあれば、裁判まで発展すると2年以上かかることもあります。

本記事では、手続き別の期間目安と、離婚を長引かせないための具体的なポイントを解説します。別居期間の目安や、不倫・DV・セックスレスなど状況別の判断基準もまとめているので、自分のケースに当てはめながら読み進めてみてください。

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目次

離婚成立までにかかる期間はおよそ6ヵ月〜1年

離婚が成立するまでの期間は、全体でおよそ半年〜1年です。

厚生労働省の統計によると日本の離婚のおよそ9割近くは、話し合いによる「協議離婚」で成立しています。お互いが条件に納得すれば、数週間〜3ヵ月程度で完了するケースも珍しくありません。

一方、話し合いがまとまらず調停や裁判に発展すると、1年以上かかることもあります。

子どもの有無や共有財産の多さなどによっても期間は変わり、条件面で折り合いがつかないほど、手続きは長期化しやすくなります。

手続きの種類 期間の目安 特徴
協議離婚 数週間〜3ヵ月 夫婦の話し合いのみで成立。最も早い
調停離婚 3ヵ月〜1年 家庭裁判所で調停委員を交えて話し合う
裁判離婚 1年〜2年以上 調停不成立後に訴訟へ移行。最も長期化しやすい

離婚の成立に必要な別居期間の目安は3〜5年

前提として、協議離婚や調停離婚の場合、別居期間は離婚の条件ではありません。お互いが合意すれば、別居期間ゼロでも離婚は成立します。

別居期間が問題になるのは、相手が離婚を拒否しており、裁判で離婚を認めてもらう必要があるケースです。不倫やDVといった法定離婚事由がない場合でも、3〜5年程度の別居実績があれば「婚姻関係が破綻している」と判断されやすくなります。

離婚の方法 別居期間の必要性
協議離婚 不要(双方の合意があれば即日成立)
調停離婚 不要(調停で合意すれば成立)
裁判離婚(法定事由あり) 不要(不倫・DVなどの証拠があれば認められる)
裁判離婚(法定事由なし) 3〜5年程度の別居実績が必要になることが多い

別居期間の長さだけでなく、別居中にどのような行動をとっていたかも裁判所は見ています。たとえば、別居中に婚姻費用(生活費)をきちんと支払っていたかは重要な評価ポイントです。

支払いを怠っていると「婚姻義務を放棄した側」と見なされ、離婚請求が認められにくくなるため注意してください。

家庭内別居のみを理由に離婚するのは難しい

同じ家に住みながら生活を別々にしている「家庭内別居」では、裁判で離婚が認められにくいのが実情です。食事や洗濯を別にしていても、同じ住所に暮らしている以上、第三者から見て「関係が完全に壊れている」とは判断されにくいためです。

どうしても離婚したい場合は、物理的に別の住居へ移る「完全別居」を検討しましょう。完全別居であれば、住民票の移動や賃貸契約など、客観的な証拠が残るため、離婚を進めるうえで有利に働きやすいといえます。

ただし、相手に無断で家を出て一方的に別居を始めた場合は、「悪意の遺棄」と判断されて裁判において不利になるリスクがあります。離婚を見越して別居を開始する際は、相手に書面やLINEなどで別居の意思を伝えておくのがおすすめです。

相手の不倫やDVが原因なら長期間の別居は不要

相手に不貞行為(不倫)やDV(暴力)がある場合は、長期間の別居を待たなくても離婚を請求できます。

民法第770条では、不貞行為やDVなどを「法定離婚事由」として定めています。相手側が不貞行為やDVをおこなっていた場合、別居期間がなくても裁判で離婚が認められる可能性が高いです。

DVを受けている場合は、まず自分の安全を最優先にしてください。すぐに別居し、必要に応じて配偶者からのつきまといを禁じる保護命令の申立てを検討しましょう。

不倫の場合は、ラブホテルへの出入り写真や肉体関係を示すメッセージなど、客観的な証拠があれば、別居期間ゼロでも裁判で離婚が認められる可能性があります。

セックスレスも長期間に渡れば離婚が認められる

正当な理由のないセックスレスが長期間続いている場合、「婚姻を継続し難い重大な事由」として離婚が認められることがあるのも事実です。

目安としては、おおむね1年以上のセックスレスが続いている場合に、裁判で離婚が認められやすい傾向にあります。

ただし、病気や高齢、出産直後など正当な理由がある場合は認められにくくなります。裁判で争う場合は、LINEのやり取りや音声録音など、相手が一方的に拒否していたことを示す証拠が必要です。

離婚成立までの期間が長引くケース9つ

離婚成立までの期間が長引き安いケースとしては、以下の9つが挙げられます。

  • 相手が離婚そのものを強く拒否している
  • 慰謝料や財産分与の金額で揉めている
  • 子どもの親権や養育費で折り合いがつかない
  • 相手の不倫やDVを証明する証拠が不足している
  • 義両親など当事者以外の親族が口出しをしてくる
  • 相手が感情的になり冷静な会話すら成立しない
  • 相手が手続きを先延ばしにして連絡を無視している
  • 離婚後の生活費に不安があり条件の妥協点を見出せない
  • 住宅ローンが残る持ち家の処分方法が決まらない

それぞれについて詳しく解説します。

相手が離婚そのものを強く拒否している

配偶者が離婚に応じない場合、協議離婚は成立しません。相手に離婚する意思がない限り、どれだけ説得を重ねても合意には至ることは難しいといえるでしょう。

無理に話し合いを続けるよりも、早めに調停へ移行するか、別居を開始して婚姻が破綻していることの既成事実を積み上げる方が有効です。

弁護士を間に入れることで相手の態度が軟化するケースもあります。

慰謝料や財産分与の金額で揉めている

金銭面の条件で折り合いがつかないケースは、離婚が長引く原因のひとつです。

持ち家や住宅ローン、退職金など共有財産の評価額の算出には時間がかかります。慰謝料の金額も、双方の主張が食い違い数ヵ月単位で交渉が停滞することもあるでしょう。

離婚を切り出す前に、通帳のコピーや不動産の査定書など財産の証拠を手元に揃えておくと、交渉を有利に進められます。

子どもの親権や養育費で折り合いがつかない

未成年の子どもがいる場合、離婚時には、父母双方を親権者とするか、一方を親権者とするかを定める必要があります。共同親権を選ぶ場合でも、どちらが主に子どもを監護するのか、あるいは監護をどのように分担するのかを決めなくてはなりません。

双方の意見がまとまらない場合は、調停や審判の中で家庭裁判所調査官による調査がおこなわれ、解決まで数ヵ月かかることもあります。また、親権や監護の方針が決まった後も、養育費の金額や親子交流(面会交流)のルールで揉めるケースは少なくありません。

感情論ではなく「子どもにとって何がベストか」を基準に条件を提示することが大切です。

相手の不倫やDVを証明する証拠が不足している

相手の不倫やDVを理由に離婚や慰謝料を請求しても、客観的な証拠がなければ相手にシラを切られ、交渉は長期化します。たとえば、不倫であれば下記のようなものが有力な証拠です。

不倫の慰謝料請求で有効な証拠

DVであれば、医師の診断書やLINEの記録などが有力な証拠になります。

証拠を確保できていない段階で相手を問い詰めると、証拠を隠滅されるおそれがあるので注意しましょう。証拠集めは弁護士などの専門家の助言を受けながら、慎重に進めるのがおすすめです。

義両親など当事者以外の親族が口出しをしてくる

夫婦間でまとまりかけた話が、親族の介入で振り出しに戻ることがあります。特に多いのが、親権や慰謝料について義両親が口を挟んでくるケースです。夫婦間の問題に親の価値観や感情が加わり、解決すべき条件の整理がどんどん複雑になっていきます。

親族の介入に困っている場合は、弁護士に依頼すれば相手方や親族との直接のやり取りを断ちやすくなります。

相手が感情的になり冷静な会話すら成立しない

怒鳴る、泣き出す、あるいは完全に無視される状況では、まともな協議は進みません。話し合いの場を設けても過去の不満をぶつけ合うだけで終わり、条件のすり合わせに入る前にお互いが疲弊してしまいます。

会話が成立しないときは、無理にその場で結論を出そうとしないことが大切です。たとえば、次のような対処法があります。

  • いったん時間と距離を置く
  • 対面ではなくLINEやメールなど文章でやり取りする
  • 家族や友人など第三者に間に入ってもらう

何度話しても堂々巡りになっている場合は、調停の申立てや弁護士への依頼で第三者を間に入れることを検討してみてください。

相手が手続きを先延ばしにして連絡を無視している

離婚自体には同意しているのに、相手が手続きを進めてくれないケースも少なくありません。「忙しい」「後でやる」と先延ばしにされ続け、催促しても返事がないという状況です。

対策としては、期限を明確に区切ることです。「○月○日までに返答がなければ調停を申し立てる」と伝え、実際に伝えたとおりに行動してください。

離婚後の生活費に不安があり条件の妥協点を見出せない

離婚後の経済的な不安がある場合、金銭面の条件で一歩も引けなくなりがちです。本来なら妥協できる数十万円の差額でも徹底的に争い、協議が泥沼化するケースがあります。

離婚後に受けられる公的支援(児童扶養手当、医療費助成など)を事前に確認しておくと、必要な金額の見通しが立ちやすくなります。そのうえで、不足しそうな生活費をどう補うかまで考えておくことも大切です。

たとえば、専業主婦(主夫)であれば就職やパートを検討したり、実家への一時的な支援を相談したりなど、現実的な手段を整理しておきましょう。また、自治体の就労支援やひとり親家庭向けの支援制度を活用すれば、仕事探しや生活再建の負担を軽減できる場合もあります。

収入を得る方法まで含めて準備しておくことで、必要以上に条件面で対立せず、冷静に話し合いやすくなるでしょう。

住宅ローンが残る持ち家の処分方法が決まらない

持ち家がある場合、不動産の処分方法が決まらず協議がストップするケースが多いです。

「どちらが住み続けるか」「売却して現金化するか」で意見が対立しやすく、ローンの名義変更や連帯保証の問題も絡んできます。

家の評価額よりローン残高のほうが多い「オーバーローン」の場合は、処分方法の選択肢が限られ、さらに複雑になります。専門家を交えて冷静に選択肢を整理するのがおすすめです。

最短で離婚するためのポイント3つ

最短で離婚するためのポイントとして、以下の3点が挙げられます。それぞれについて詳しく解説します。

妥協できる離婚条件の優先順位を明確にする

全ての条件を自分の思い通りにしようとすると、交渉は確実に長引きます。譲れない条件と譲ってもよい条件を事前に整理しておくことが欠かせません。

「家は絶対に譲らないが、預貯金は相手に多く渡す」など、相手にもメリットのある提案ができれば合意に至りやすくなります。

相手がこだわっているポイントを見極め、そこを譲ることで一気に話がまとまるケースは多いといえます。

話し合った内容は離婚協議書として公正証書に残す

離婚条件などについて合意した内容は、口約束で終わらせないでください。離婚協議書を作成し、必要に応じて「強制執行認諾付き公正証書」にしておくと、あとから条件をめぐるトラブルを防ぎやすくなります。

公正証書にしておく主なメリットは、次のとおりです。

  • 合意内容を客観的な形で残せる
  • 養育費や慰謝料、財産分与の支払い条件を明確にできる
  • 未払いがあった場合に強制執行しやすくなる

また、公正証書の作成は自分たちだけでも進められますが、内容に漏れやあいまいさを残したくないなら弁護士に依頼するのが確実です。

弁護士に依頼すれば、法的に不利な内容になっていないかを確認しながら、養育費・財産分与・慰謝料・面会交流などの条件を具体的に整理できます。なお、公正証書の作成には公証役場での手続きが必要です。

完成まで数週間かかることがあり、費用も数万円程度かかりますが、手間と費用をかけてでも残しておくメリットは大きいといえます。

揉める前に弁護士へ交渉の代理を依頼する

当事者同士の話し合いは、どうしても感情的になりがちです。早期解決を目指すなら、揉めてからではなく揉める前に弁護士へ依頼するのがおすすめです。

弁護士が間に入れば、法的根拠に基づいた条件が提示されるため、相手も合意に応じやすくなります。相手と直接やり取りする必要もなくなり、精神的な負担が大きく減るでしょう。

弁護士費用の支払いは必要ですが、慰謝料や財産分与の増額分で十分に回収できるケースも少なくありません。初回相談無料の法律事務所などを利用して、費用を回収できるかも含めて専門家の意見を聞いてみるのがおすすめです。

焦って後悔しないために離婚前に決めておくべき条件

早く別れたい気持ちももっともですが、何も決めずに離婚届を出すのは危険です。ここでは、離婚前に決めておくべき7つの条件を解説します。

慰謝料

相手に不倫やDV、モラハラなどの法定離婚事由がある場合、慰謝料を請求できます。金額の相場は数十万〜300万円程度です。

証拠がなければ相手に支払いを拒否される可能性が高いため、同居しているうちに写真やLINEの履歴、診断書などを集めておきましょう。

慰謝料の請求権には時効がある点も注意が必要です。離婚後でも3年以内なら請求可能ですが、相手の連絡先がわからなくなるリスクがあるため、離婚前のできるだけ早い段階で決着をつけておくのが確実です。

財産分与

結婚生活の中で築いた財産は、名義にかかわらず、原則として夫婦で2分の1ずつに分けます。対象になるのは、婚姻中に夫婦が協力して取得した下記のような財産です。

  • 預貯金
  • 持ち家や土地などの不動産
  • 車やバイク
  • 株式や投資信託などの有価証券
  • 学資保険や生命保険などの保険
  • 財形貯蓄
  • 退職金
  • 金地金

一方で、結婚前から持っていた財産や、親から相続した財産、贈与で得た財産は、原則として対象外です。

離婚を切り出した直後に、預金を移されたり、資料を隠されたりすることもあります。通帳のコピー、保険証券、不動産資料、証券口座の明細などは、事前に確保しておきましょう。

親権者

未成年の子どもがいる場合、親権者を決めなければ離婚届は受理されません。

2026年4月1日から民法が改正され、離婚後の親権について「単独親権」と「共同親権」を選べるようになりました。 これまでは父母のどちらか一方しか親権者になれない単独親権でしたが、父母双方が親権者となる共同親権も選択できるようになっています。

共同親権を選んだ場合、下記のような日常的でない重要事項については父母が共同で決める必要があります。

  • 子どもの転居
  • 子どもの進学先の決定
  • 心身に重大な影響を与える医療行為

離婚後も子どものことで協力し合える関係を維持できるかどうかが、共同親権を選択する際の重要な判断基準になります。また、虐待やDVのおそれがある場合は、裁判所が単独親権と定めることになっています。

なお、一度決めた親権者を変更するには、家庭裁判所での調停または審判を申し立てなければならないため、慎重に決めなければなりません。

養育費

子どもを引き取った親は、もう一方の親に対して養育費を請求できます。金額は、裁判所の「養育費算定表」を基準に双方の収入に応じて決めるのが一般的です。

進学時の学費や突発的な医療費など「特別費用」の負担割合も事前に話し合っておくと、後々のトラブルを防げます。養育費は途中で支払いが止まるケースもあるため、合意内容は必ず公正証書に残してください。

面会交流

子どもと同居しない親が定期的に子どもと会うルールを決めるのが面会交流です。「月に何回」「どこで」「何時間」など、具体的な条件を取り決めておきます。

DVなどの特段の事情がない限り、面会交流を一方的に拒否することは認められません。「子どもが健全に成長するために何がベストか」という視点で条件を決めてください。

年金分割

婚姻期間中の厚生年金記録を夫婦で分割する手続きです。特に専業主婦(夫)だった期間が長い方にとっては、老後の年金額に直結する重要な権利です。

年金分割は、離婚から5年を過ぎると請求できなくなります。離婚届を出したら、できるだけ早く年金事務所で手続きをおこなってください。

婚姻費用

離婚が成立するまでの別居期間中、収入の少ない側は多い側に対して生活費(婚姻費用)を請求できます。

基本的に、婚姻費用は請求した時点からしか支払われないため、別居を開始したら、すぐに請求しましょう。口頭で応じてもらえない場合は、家庭裁判所に「婚姻費用分担請求調停」を申し立てましょう。

離婚成立を焦って後悔しないためのポイント3つ

長引く話し合いのストレスから逃れたい一心で、「もうお金はいらないから早く別れたい」と相手の要求を全て受け入れてしまうのは危険です。離婚後の新しい人生を平穏にスタートさせるためには、将来の生活を守るための対策が欠かせません。

ここでは、焦って離婚届を出す前に必ず確認・準備しておくべき3つのポイントを解説します。

離婚後の生活費や住居を話し合いの前に確保しておく

離婚後の経済的な見通しが立っていない状態で交渉に臨むと、手元のお金が尽きる不安から、不利な条件を飲まされてしまうリスクが高まります。

まずは自分の収入、実家からの援助、公的支援などを把握し、離婚後の生活費を具体的にシミュレーションしておきましょう。別居を先行させる場合は、当面の生活費に加えて新居の契約費用なども確保しておく必要があります。

確保・確認すべき項目 具体的な内容
当面の生活費 引っ越し後、3〜6ヵ月分の家賃・食費・光熱費
新居の初期費用 賃貸の敷金・礼金、引っ越し業者の費用
公的支援の確認 児童扶養手当、住居確保給付金、医療費助成など
収入の見通し 就職・転職・パート収入などの具体的なシミュレーション

「離婚しても生活していける」という経済的な安心感を持つことが、相手に対して毅然とした態度で交渉するために役立ちます。

相手の財産を隠される前に全て把握しておく

離婚を切り出した途端に、相手が自分の口座へ預金を移したり、勝手に使い込んだりするケースは決して珍しくありません。

相手の財産の全容がわからなければ、適正な財産分与を請求できず、結果的に数百万円単位で損をする可能性もあります。同居しているうちに、通帳のコピーや給与明細、不動産の登記簿などを必ず集めておきましょう。

持ち出すのが難しければ、スマートフォンで写真を撮っておくだけでも証拠として活用できます。別居すると家の中の書類を探すことはできなくなるため、離婚を切り出す前の情報収集が重要です。

年金分割の割合や請求期限を確実に確認しておく

年金分割の割合や請求期限は、離婚前の段階で必ず確認しておきましょう。将来の生活設計に関わる年金分割は、原則として離婚成立から2年以内に請求しなければならず、期限を過ぎると権利が消滅してしまいます。

年金分割は、婚姻期間中の厚生年金記録を夫婦で分ける制度です。とくに、専業主婦(夫)やパート勤務などで収入に差があった場合は、離婚後の生活に大きく関わるため、事前に内容を把握しておくことが大切です。

まずは離婚届を提出する前に、年金事務所で「年金分割のための情報通知書」を取り寄せておきましょう。分割対象となる期間や按分割合の目安を確認できるため、離婚後の生活設計を具体的に考えやすくなります。

そのうえで、当事者同士の話し合いで合意できない場合は、年金分割調停を申し立てる流れになります。

有利かつ早期に離婚したいなら弁護士に相談すべき理由

離婚問題を当事者だけで解決しようとすると、どうしても感情のぶつかり合いになりやすく、数年単位で長引いてしまう場合もあります。最短かつ自分に有利な条件で新しい人生をスタートさせるには、早い段階で専門家の力を借りるのが確実です。

ここでは、弁護士へ依頼することで得られる4つの具体的なメリットを解説します。

弁護士の介入により相手が本気度を理解し早期解決しやすい

弁護士名義の内容証明郵便が届いた時点で、相手の態度は驚くほど大きく変わります。内容証明郵便とは、いつ・誰が・どのような内容の文書を送ったのかを郵便局が証明してくれる郵便です。後々裁判などに移行した際も、離婚に関する請求があったということを証明する有力な証拠となります。

当事者同士の話し合いでは「どうせ本気じゃないだろう」「適当にあしらえばいい」と軽視されるケースもあるでしょう。弁護士からの通知があれば「このままでは裁判になるかもしれない」というプレッシャーを与えられます。

法的な根拠や過去の事例に基づいた説得力のある条件提示ができるため、無駄な押し問答を省略可能です。結果として、調停や裁判へもつれ込む前に協議段階でスピーディに合意に至る可能性が高まるでしょう。

煩わしい交渉を任せることで精神的ストレスから解放される

弁護士に依頼するメリットとして、相手と直接連絡を取る必要が一切なくなることも挙げられます。

仕事や育児で疲弊している中、相手からの心無いLINEや電話に対応したり、顔を合わせて罵倒されたりするストレスは計り知れません。弁護士に依頼すれば、弁護士が全ての連絡窓口となってくれるため、理不尽な要求を直接ぶつけられることはなくなります。

日常の平穏を取り戻しながら、新しい住居探しや就職活動など、離婚後の生活準備に集中できるようになるでしょう。初回相談を無料で受け付けている法律事務所も多いので、まずは気軽に相談してみてください。

慰謝料や財産分与で適正な金額を引き出せる

当事者同士の交渉では、知識不足につけ込まれて不当に安い金額で合意させられる危険があります。

相手が「これが相場だから」「お前にも責任があるから払わない」と丸め込もうとしても、弁護士がいればだまされる心配はありません。弁護士は過去の判例や相場を熟知しているため、適正な金額を算出し、依頼者に有利な条件を引き出すよう粘り強く交渉してくれます。

弁護士費用を支払ったとしても、手元に残るお金が最終的に増える可能性は十分にあるといえます。

複雑な書類作成や調停への同席など手続きを一任できる

弁護士に依頼すれば、離婚調停や裁判に必要な書類作成・提出、調停への同席などの手続きを一任できます。法的な知識が必要な場面でも専門家のサポートを受けられるため、自分だけで対応するよりも負担を大きく減らせます。

万が一話し合いがこじれて調停や裁判に進んだ場合、専門的な法的知識が求められる申立書や証拠書類の作成が必要になります。これらを自分で対応しようとすると、書き方を調べるだけでも膨大な時間がかかります。

さらに、調停期日には平日の日中に何度も裁判所へ足を運ぶ必要があり、仕事や育児との両立が難しくなって途中で諦めてしまう可能性もあるでしょう。

弁護士の力を借りれば、煩雑な手続きの負担から解放されるため、法的な知識がない方でも安心して離婚を進められます。

離婚を早期に実現するなら「ベンナビ離婚」を活用しよう

離婚を早期に実現したい方は、離婚問題に強い弁護士を探せる「ベンナビ離婚」の活用がおすすめです。ベンナビ離婚では、離婚トラブルの解決実績がある弁護士を地域や相談内容から探せるため、自分の悩みに合った相談先を見つけられます。

離婚の話し合いは、当事者同士だけで進めると感情的な対立が深まり、結論が出ないまま長引くことがあります。特に、離婚そのものを拒否されている場合や、慰謝料・親権・養育費など複数の条件が絡む場合は、精神的な負担も大きくなりがちです。

ベンナビ離婚には、初回相談無料の法律事務所も多数掲載されています。また、オンライン相談や休日面談に対応している事務所もあるため、仕事や育児で忙しい方でも相談しやすい点がメリットです。

さらに、サイトから直接相談予約ができるため、弁護士を探してから問い合わせるまでをスムーズに進められます。離婚問題を一人で抱え込まず、早期解決を目指すためにも、まずはベンナビ離婚で相談できる弁護士を探してみましょう。

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「ベンナビ離婚」で離婚を弁護士に依頼した事例

「ベンナビ離婚」では、弁護士が介入することで、当事者間では進まなかった交渉が短期間でまとまった事例も多くあります。ここでは、ベンナビ離婚の活用によって早期離婚に至った事例を4つ紹介します。

慰謝料を支払うことなく早期離婚に成功

相談者:男性
年齢:30代
婚姻期間:6年

<相談者の状況>
男性は、妻から婚姻費用の調停を申し立てられ、高額な婚姻費用を請求されていました。さらに、離婚調停では妻から「離婚原因は夫側にある」と主張され、離婚慰謝料の支払いも求められていました。

相手から高額な慰謝料や婚姻費用を請求されると、当事者だけで冷静に交渉を進めるのは簡単ではありません。

実際、このケースでも話し合いはまとまらず、請求をそのまま受け入れれば大きな経済的負担を抱えるおそれがありました。そこで弁護士が、相手の主張に法的根拠や十分な証拠があるかを丁寧に確認し、請求額が過大であることや慰謝料請求に理由が乏しいことを主張しました。

結果として、婚姻費用は減額され、最終的には慰謝料を支払うことなく離婚が成立。不当な請求に適切に反論することで、早期解決と負担軽減の両立につながった事例です。

依頼者と子どもの意向を尊重し希望の条件で早期離婚に成功

相談者:女性
年齢:40代
婚姻期間:15〜20年
子ども:あり

<相談者の状況>
相談者は、幼い子どものために離婚を踏みとどまっていましたが、子ども自身が夫から離れたいと訴えたことをきっかけに離婚を決意し、別居を開始しました。しかし、夫が別居に対して感情的になっていることが予想され、当事者同士で冷静に離婚の話し合いを進めるのは難しい状況でした。

親権が争点になる離婚では、夫婦それぞれの希望だけでなく、子どもの生活環境や気持ちまで含めて慎重に考える必要があります。

このケースでは、依頼者が子どもの将来に不安を抱えていたうえ、相手と直接顔を合わせることにも強い負担を感じていました。そこで弁護士は、依頼者本人の意思だけでなく子どもの意向も重視し、「子どもの福祉」を軸に交渉と調停を進行。

その結果、依頼者が親権を確保したうえで、希望に近い条件で早期離婚が成立しました。直接対面せずに解決できた点も大きく、安心を優先しながら進められた事例といえます。

不利な条件でも着手から1週間で早期離婚に成功

相談者:男性
年齢:30代
子ども:あり

<相談者の状況>
相談者は、生活費や家事分担をめぐって妻と衝突することが多く、夫婦関係に不満を抱えていました。そのなかで相談者の不倫が妻に発覚し、妻から高額な慰謝料や養育費を請求される事態に発展しました。

依頼者側に不利な事情がある場合、離婚交渉は長期化しやすく、慰謝料や婚姻費用の負担が膨らむおそれもあります。

この依頼者は、不倫をしたという負い目から自分での交渉は難しく、相手から請求された高額な慰謝料や養育費を受け入れるか悩んでいました。そこで弁護士は、相手が何を重視しているのかを丁寧に見極めました。

そして相場通りの慰謝料を一括で支払う代わりにすぐに離婚を認めてもらうという、相手にとっても受け入れやすい条件を迅速に提示。その結果、着手からわずか1週間で離婚が成立しました。

不利な事情がある場合でも、相手の意向を的確に把握し、現実的な条件を示せば短期間で解決できることがわかる事例です。

別居期間が短いものの弁護士の交渉で早期離婚に成功

相談者:男性
年齢:不明
子ども:あり

<相談者の状況>
相談者は、相手方からのモラハラにより精神的に限界を感じ、できるだけ早く離婚したいと考えていました。しかし、子どもがいることに加え、別居期間も短かったため、当事者同士の話し合いだけで離婚条件をまとめられるか不安があり、弁護士に相談しました。

相手が離婚を拒否しているうえ、別居期間も短い場合は、裁判になってもすぐに有利な判断を得るのが難しいことがあります。

このケースでも、養育費などの条件面で対立があり、当事者同士では解決が進みにくい状況でした。そこで弁護士が介入し、依頼者の「できるだけ早く離婚したい」という希望を踏まえて、相手が受け入れやすい条件を整理しながら交渉を実施しました。

結果として、調停や裁判に進むことなく、協議のみで短期間のうちに合意へ至りました。早期解決を優先しながら、条件面も妥当にまとめられた事例です。

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離婚手続きに関するよくある質問

離婚が成立するまでの間、不安になりやすいのが当面の生活費や手続きなどの現実的な問題です。ここでは、離婚手続き中によくある質問に回答します。

別居中の生活費は婚姻費用として請求できる?

別居中でも、収入の少ない側は多い側に対して生活費(婚姻費用)を請求する権利があります。

夫婦である以上、お互いの生活水準を同等に保つ「生活保持義務」が発生するためです(民法第752条、民法第760条)。

相手が「生活費は払わない」と言い張る場合でも、家庭裁判所に申し立てれば、適正な金額の支払いを命じてくれます。

ただし、婚姻費用は「請求した時点」からしか認められないケースがほとんどである点には注意しましょう。別居を開始したら、相手の良心に期待するのではなく、すぐに内容証明郵便などを送って明確に請求の意思を伝えてください。

別居中に使い込まれた共有財産も財産分与の対象になる?

過去の判例上、財産分与の基準時点は「別居を開始した時点」となるため、対象になる可能性が高いです(名古屋高裁平成21年5月28日判決)。

別居後に相手が腹いせに勝手に預貯金を引き出したり、ギャンブルなどで使い込んだりしても、計算上は別居時点の残高をベースに半分を請求できます。しかし、現実問題として相手が本当にお金をすべて使い切り、他に目ぼしい財産もない場合は、回収が難しくなることがあるのも事実です。

相手が財産を隠したり使い込んだり(散逸)するおそれがある場合は、弁護士に依頼して相手の口座の仮差押えなどを早めに検討してください。

別居中に児童手当の受取人を変更できる?

離婚成立前であっても、別居して子どもと同居している親に児童手当の受取人を切り替えることが可能です。

通常、児童手当は収入の多い世帯主(多くの場合は夫)の口座に振り込まれています。しかし、「離婚前提の別居」であることを証明できれば、実際に子どもを育てている同居親の口座へ変更できます。

変更手続きには、調停期日の通知書や弁護士の受任通知書といった客観的な証明書類が必要です。当面の生活費の大きな助けになるため、別居後すぐに現在の住所地の役所で手続きをおこなってください。

協議離婚の証人は誰に頼めばいい?

協議離婚の離婚届には、当事者以外の成人2名の署名が必要です。

18歳以上であれば、自分の親や兄弟などの親族でも、友人や職場の同僚でもかまいません。夫婦それぞれの側から1名ずつお願いするのが一般的ですが、どちらか一方の親族2名に書いてもらう形でも有効です。

「親には心配をかけたくない」「友人に知られるのは恥ずかしい」など、周囲にどうしても頼める人もいるでしょう。その場合は、弁護士や証人代行サービス(費用は数千円程度)を利用する方法もあります。

なお、証人はあくまで「離婚の意思を確認した人」であり、借金の保証人のような連帯責任を負うわけではありません。

離婚後の手続きは何日くらいかかる?

全て完了するまでには、数週間から1ヵ月程度はかかると考えておきましょう。

離婚成立後も、免許証、銀行口座、クレジットカード、生命保険など、氏名や住所の変更が必要なものは想像以上に多く存在します。特に役所での年金・健康保険・マイナンバーカードの変更手続きは、離婚届の提出から「14日以内」におこなうのが原則です。

手続きの数が多いうえ、平日しか受け付けていない窓口も多いため、事前に有給休暇を取得するなど計画的に動くことをおすすめします。

離婚届の提出には何が必要?

離婚届の提出に必要なものは、主に以下のとおりです。

必要なもの 必要となる場面・補足
離婚届 ・協議離婚では夫婦双方の署名が必要
・成年の証人2人の署名が必要
・押印は任意
本人確認書類 ・窓口で届け出る人の本人確認に使用
・マイナンバーカード、運転免許証、パスポートなど
裁判所の書類 ・調停離婚、審判離婚、裁判離婚などの場合に必要
・調停調書の謄本
・審判書謄本と確定証明書
・判決書謄本と確定証明書 など

離婚届は、夫婦の本籍地または住所地(所在地)の市区町村役場(戸籍課・市民課など)に提出します。以前は、本籍地以外の市区町村に離婚届を提出する場合、戸籍謄本の添付が必要になることがありました。

しかし、令和6年3月1日施行の戸籍法改正により、戸籍届出の際の戸籍証明書等の添付は原則不要となっています。現在は、どこに提出する場合でも、原則として戸籍謄本は不要です。

また、離婚届に記載漏れや不備があると、その場で受理されず、離婚の成立日が予定より遅れてしまうことがあります。提出先の市区町村役所の公式ホームページで、必要書類や記入内容をしっかり確認してから離婚届を提出しましょう。

1ヵ月でスピード離婚することは可能?

お互いの合意があり、親権や財産分与などの条件面で一切揉めなければ、1ヵ月以内で離婚を成立させることも可能です。

協議離婚は裁判所を通さないため、双方が合意して離婚届を記入し、役所に受理されればその日のうちに成立します。話し合いの期間が短ければ短いほど、手続きは圧倒的に早く完了します。

ただし、「とにかく早く別れたい」という一心で、養育費や慰謝料の金額を口約束だけで済ませてしまうのは危険です。あとから言った・言わないのトラブルになり、支払いが滞るケースもあります。離婚条件は必ず文書に記し、可能であれば「強制執行認諾付き公正証書」として残しておきましょう。

結婚してすぐ離婚する場合でも手続きは同じ?

結婚期間の長さに関わらず、協議離婚の手続き自体は全く同じです。

わずかな期間であっても、結婚後に築いた財産(結婚式のご祝儀の残りや、購入した家財道具など)は財産分与の対象になります。また、相手の不倫やDVといった有責行為が原因で離婚に至った場合は、婚姻期間に関係なく慰謝料を請求できます。

ただし、離婚すると婚姻期間にかかわらず戸籍に離婚の事実が残ることにはなります。一時的な感情のすれ違いでないか、本当に修復不可能かを冷静に見極める期間を設けることも重要です。

まとめ|離婚に関しての悩みは弁護士に相談!

離婚成立までの期間は、手続きの方法によって大きく異なります。協議離婚なら数週間〜3ヵ月、調停なら3ヵ月〜1年、裁判まで発展すると1年〜2年以上が目安です。

離婚を長引かせないためには、以下の3つが重要です。

  • 譲れない条件の優先順位を決める
  • 合意内容を公正証書に残す
  • 揉める前に弁護士へ依頼する。

当事者だけで交渉を続けると、感情的になって話し合いが進まず、精神的な消耗も大きくなります。弁護士に依頼すれば、相手との直接のやり取りから解放されるうえ、法的根拠に基づいた有利な条件を引き出してもらえます。

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この記事の監修者
東京桜の森法律事務所
川越 悠平 (東京弁護士会)
依頼者様のお気持ちを尊重し、一人ひとりに適したサポートを提供しています。離婚自体を争う事件や財産分与などを争う事件はもちろん、親権や面会交流、養育費などお子さんの関わる事件にも注力しています。

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編集部

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