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公開日:2019.3.15  更新日:2023.1.26

離婚調停とは?手続きの流れやかかる費用、有利に進めるポイントなどを徹底解説

銀座さいとう法律事務所
齋藤 健博
監修記事
離婚調停とは?手続きの流れやかかる費用、有利に進めるポイントなどを徹底解説
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離婚調停は、夫婦間の話し合いで離婚の合意ができない場合や、話し合いすら成立しない場合に利用されます。

しかし、いざ離婚調停の申立てをしようと思っても、以下のような不安や疑問を抱えている方も多いでしょう。

  • 裁判所を利用した離婚は敷居が高い…
  • 緊張するし何を話せば良いかわからない…
  • 必要書類は?
  • 費用はかかる?
  • どのくらいの期間がかかる?
  • 1回で離婚が成立させられる?

この記事では離婚調停の流れや進め方、費用、有利に進めるための注意点など離婚調停全般について解説いたします。

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離婚調停とは

離婚調停(りこんちょうてい)とは、夫婦間の話し合いで進める協議離婚では決着がつかない場合に、調停委員を間に挟む形で進められる離婚方法の一つで、正式には「夫婦関係調整調停(離婚)」と言います。

実は夫婦関係調停調停には、円満というものも準備されていますが、実現されるケースや利用されるケースは多くありません。

離婚裁判ほどの強制力はありませんが、離婚調停で離婚は不適切だと判断された場合でも、最終的に夫婦の合意がないと離婚はできないとされています。

離婚裁判とは違い勝ち・負けを決めるのではなく、お互いが話し合い、合意をすることで問題を解決します。

そのため裁判よりも自由に合意内容について取り決めをすることができ、お互いが納得した結果を得ることが可能です。

離婚調停が行われるケース

近年では、夫婦の3組に1組が離婚しています。

実際に離婚に向けて話し合ううえで、そもそも本当に離婚するのか、離婚するにしても親権をどちらが持つのか、慰謝料や養育費などを支払うならいくら支払うのかなど決めるべきことが山のようにあります。

決めるべきことが夫婦ですんなりと合意できればいいのですが、揉めやすいのも確かです。

揉め事が発生したのに、夫婦だけで話し合うことはお互いに不満やフラストレーションが溜まり、状況がさらに悪化してしまう恐れがあります。

このような場合に行われるのが離婚調停です。

離婚調停で、第三者である調停委員を加えて協議することで、スムーズな離婚を目指すことが可能です。

離婚調停で話し合うこと

離婚には様々なトラブルが起きますが、離婚調停は「夫婦関係調整調停」とも呼ばれており、トラブルの内容や原因に関係なく、離婚に関するすべての問題を解決できるように取り計らってもらうことが可能です。

調停で主に争うのは、離婚するかどうか・親権・養育費・慰謝料・財産分与・面会交流権・年金分割などについてです。

  • 子どもの親権・面会交流をどうするか
  • 養育費の支払い額と支払い方法はどうするか
  • 財産分与や年金分割の割合をどう決める?
  • 不倫・DVなどの慰謝料請求について

離婚調停の手続きを行う際の事前準備と必要書類

離婚調停に必要な書類

まず、離婚調停を行うには、離婚調停を家庭裁判所へ申し立てなければいけません。

その際に必要な書類は一般的に以下の7点です。

  • ①夫婦関係調整調停(離婚)の申立書
  • ②戸籍全部事項証明書
  • ③収入印紙、切手
  • ④進行に関する照会回答書
  • ⑤事情説明書
  • ⑥連絡先届出書
  • ⑦その他…陳述書

申立書は相手方にも必ず送付される書類です。

相手方に住所を知られたくない場合には、申立人の住所欄に現在の自身の住所を記入しないようにしましょう。

その場合、住所秘匿の申し出を裁判所に行います。

離婚調停の申し立て先

離婚調停は家庭裁判所へ申し立てます。

基本的には、相手方の住所地を管轄する家庭裁判所にしか申し立てることはできませんので注意しましょう。

例外的に夫婦間で申立先の家庭裁判所を取り決めていた場合は、該当する家庭裁判所への申し立てが可能です。

その他準備しておいた方がよいこと

  • 相手方の財産を確認しておく
  • 離婚後の住居を確保、あるいは候補を探しておく
  • 離婚後の仕事を確保、あるいは候補を探しておく
  • 離婚後に子供を預ける場所を確保、あるいは候補を探しておく
  • 浮気・不倫の事実があれば証拠を集める

協議離婚の時点ですでに上記のような離婚準備をしていると思われますが、離婚調停を申立てる前に、再度準備が抜けているところはないか、確認することをおすすめします。

離婚調停にかかる費用

次は離婚調停の費用を見ていきましょう。

離婚調停を申し立てる際の費用

裁判所で行うので費用が高額になるのでは不安な方もいるでしょう。

実際に離婚調停を行う場合に必要な費用は次の通りです。

項目 金額 概要
収入印紙代 1,200円 申し立てる際には収入印紙を購入し、家庭裁判所に提出する必要があります。
切手代 1,000円程度 家庭裁判所によって切手の代金は異なる場合があるので、裁判所に確認を取るとよいでしょう。
戸籍謄本取得 450円 離婚調停で戸籍謄本を取得する際に必要な費用です。
住民票取得 300円 住民票1通分の300円がかかります。
合計 2,950円~

以上のように3,000円ほどで申し立てられます。

ただし各家庭裁判所により多少金額が変わってきますので、あらかじめ確認しておきましょう。

相手に調停を起こさせた場合

離婚調停も離婚裁判も相手に請求された場合、費用はかかりません。

つまり、基本的には法的機関に訴えを起こす方がお金を負担するのです。

ですから相手に調停を申し立てるようにアプローチできれば、あなたの負担金は0円となります(弁護士に対応を依頼した場合、弁護士費用は自己負担です)。

収入印紙代(夫婦関係調整調停)

離婚調停を申し立てるにあたっては、「収入印紙」というものを購入し、申立書と一緒に家庭裁判所に提出する必要があります。

この収入印紙は、郵便局やコンビニで1200円で購入することができます。

戸籍謄本取得費用(全部事項証明書)

本籍のある市町村の役所で申請し取得することができます。

また、郵送で取得することも可能です。

離婚調停で戸籍謄本を取得する費用は1通450円です。

切手代

金額は申請する家庭裁判所によって多少変わりますが、大体800円前後になります。

また、家庭裁判所によって提出を求められる切手の種類が異なる場合があるので、裁判所に確認を取っておくと良いでしょう。

住民票取得費用

最近の地方自治体によってはコンビニで取得することができる場合もあるようです。

離婚調停を行う場合にはこの住民票が必要となり、住民票1通分の250円前後がかかります。

その他費用

離婚調停で離婚の有無だけを争うのであれば2,700円程度で済みますが、婚姻費用分担請求や財産分与、慰謝料、養育費の請求なども同時に申し立てると、その分の印紙代がかかってきます。

  • 婚姻費用分担請求:1200円
  • 財産分与請求:1,200円
  • 慰謝料請求:1,200円
  • 養育費請求:1,200円(子供ひとりにつき)

離婚調停の申し立て手順と流れ

主に以下のような流れで進んで行く事になります。

調停期日の調整

調停を申し立てた家庭裁判所から第一回の調停期日調整の連絡があります。

期日通知書(呼出状)による通知

調停期日が決定すると申立先の家庭裁判所から、夫婦それぞれ宛に調停期日の呼出状が届きます。

調停期日当日

調停当日の遅刻は厳禁です。

遅刻しないように早めに家庭裁判所へ行きましょう。

家庭裁判所到着後は、時間まで待合室で待機します。

調停期日は夫婦一緒ですが、待合室は別に設けられています。

申立人が呼ばれる

待合室で待機していると、調停室へ呼び出されます。

まず呼び出されるのは申立人です。

調停室には、裁判官1名と調停委員2名が待機しています。

基本的に調停委員は男女1人ずつです。

相手方が呼び出される

話し合いを済ませた申立人が待合室に戻った後、相手方が待合室へ呼び出されます。

相手方も申立人が受けた説明と同様の話を聞きます。

第一回目の離婚調停の流れ

(1)調停期日の調整

調停を申し立てた家庭裁判所から第一回の調停期日調整の連絡があります。

家庭裁判所と日程調整を行い、第一回調停期日が決定されます。

(2)期日通知書(呼出状)による通知

調整期日が決定すると、申立先の家庭裁判所から、夫婦それぞれ宛に調停期日の呼出状が届きます。

申立後およそ2週間で期日通知書が届くのが一般的です。また調停申立後から第一回の調停まではおよそ1ヶ月の期間があります。

この期間は、それぞれの家庭裁判所が取り扱っている離婚関係の案件数が多ければ遅れることも多いです。

東京や横浜などの大都市では、通常1ヶ月の期間が1ヶ月半〜2ヶ月ほどかかるケースも見られます。

(3)調停期日に持参するもの

持ち物は以下の通りです。当日は忘れものがないように気を付けましょう。

  • 期日通知書(呼び出し状)
  • 印鑑(シャチハタ不可)
  • 身分証明証
  • メモ帳
  • 筆記用具

期日通知書には離婚調停に関する注意事項が書かれているため、事前に熟読しておきましょう。

(4)待合室で待機

調停当日の遅刻はもってのほかです。

遅刻しないように早めに家庭裁判所へ行きましょう。

家庭裁判所到着後は、時間まで待合室で待機します。

調停期日は夫婦一緒ですが、待合室は別に設けられています。

そのため家庭裁判所への到着時刻をずらせば配偶者と顔を合わさずに待合室までたどり着けるでしょう。

また、帰るタイミングも裁判所へ配慮してもらえれば、裁判所を出発する時間をずらすなどで相手と会わずに済むことができます。

(5)先に呼び出されるのは申立人

待合室で待機していると、調停室へ呼び出されます。

まず呼び出されるのは申立人です。

調停室には、調停委員2名が待機しています。

基本的に調停委員は男女1人ずつです。

まずは調停委員から調停の進行方向や手続きについて説明があります。

その後、離婚調停にいたった経緯などを調停委員に30分ほど話すことになります。

話が終われば、調停室を退室し再度待合室へ向かいます。

(6)相手方が呼び出される

話し合いを済ませた申立人が待合室に戻った後、相手方が調停室へ呼び出されます。

相手方も申立人が受けた説明と同様の話を聞きます。

その後調停委員が相手方の主張を聞き、続けて申立人が話した主張を相手方に伝えます。

所要時間は申立人の話と同様で約30分です。

(7)第一回の調停期日が終了

相手方が話し合いを行い待合室に戻ると、再度申立人が調停室に呼ばれます。

そこで相手方の主張が調停委員から伝えられます。

その主張に関連して調停委員から追加で質問されるかもしれませんので、受け答えをします。

その後、申立人が調停室を退室し相手方が再度調停室に入室します。

そこで、相手方にも同様に、調停委員から質問や意見聴取がなされます。

以上のように、通常は夫婦交互に話し合いの場が2回ずつ持たれます。

全体の所要時間は約2~3時間ほどで、夫婦が顔を合わさずに調停が行われます。

このように、調停手続は、申立人と相手方が交互に調停室に入室して進んでいくので、基本的には相手方と顔を合わせることはありません。

ただし、裁判所によっては、初回の手続説明時など、何らかのタイミングで同席での進行を求められることがあります。

どうしても顔を合わせたくない場合には、その旨をしっかりと調停委員に伝えておきましょう。

(8)急用で期日に行けなくなった場合

もし、急用で期日の都合が悪くなった場合は、期日通知書に書かれている担当書記官に必ず連絡を入れましょう。

一回の期日を空転させてしまうことになるのですから、早めの対応がのちの心証をよくすると思います。

電話の際、期日通知書に記載されている事件番号を伝えると、手続きがスムーズです。

なお、欠席に関する相手方や調停委員への連絡は、家庭裁判所が行ってくれます。

第二回目以降の調停の流れ

(1)第一回目の期日から第二回目の期日までの期間

第二回目の期日は、初回期日から約1カ月後に設定されます。

お盆や正月前などは期日が入りにくいので、2か月先になってしまうこともあります。

しかし、この期間は明確に決まっているわけではなく、家庭裁判所の混雑具合によって異なります。

(2)第二回目の流れ

第二回目の離婚調停も第一回目とほぼ同様の流れと時間配分で開催されます。

二回目なので一回目よりもリラックスして臨める方が多いようです。

一回目に話しきれなかった内容を、しっかりと伝えられるように、適切な準備を行いましょう。

(3)第二回目の調停終了

残念ながら二回目の期日でも話がまとまらない場合、第三回目の期日が設定されます。

調停回数は夫婦の状況によって様々です。

一般的に離婚調停にかかる期間は約半年といわれています。

(4)離婚調停が成立したら

調停が成立した場合には調停調書が作成されます。

調停調書は、裁判所に交付申請をしないと受け取ることができないので、調停成立時に裁判所書記官にその旨を申し出ましょう。

通常は、交付申請後1週間以内に発行されます。離婚届の提出期限(調停成立から10日)を意識して、余裕をもって交付申請を行いましょう。

(5)離婚届の提出

調停成立後、10日以内に調停調書とともに離婚届を市区町村役場へ提出します。

期限を過ぎての提出の場合、過料(罰金)を科される場合がありますから注意してください。

離婚調停が不成立となる場合

以下のような場合は不成立になります。

  • 話し合っても調停の成立の見込みがないと裁判官と調停委員が判断した場合
  • 相手が正当な理由なく出頭しないなど、調停を進行させるのが困難と判断した場合
  • 相手が調停の不成立を調停員や裁判官に求めた場合
  • 相手が調停中に死亡した場合

不成立になった場合、離婚訴訟を提起することが可能です。

もし、調停が成立しなかった場合どうするのかあらかじめ考えておきましょう。

離婚調停で聞かれる質問例

離婚調停では以下のような事柄を聞かれることがあります。

  • 夫婦の馴れ初めや結婚した経緯
  • 離婚を決めた理由
  • 今後、夫婦関係を修復できる可能性の有無
  • 現在の夫婦関係の状況
  • 財産分与や親権等への要求

夫婦の馴れ初めや結婚までのエピソードは離婚までの経緯を確認するために聞かれることが多いようです。

また、離婚を決めた理由については、「これまで夫婦関係の修復を図ってきたがどうしてもダメだった」ということを冷静に伝えるとよいでしょう。

これまで夫婦関係を修復するために努力してきたという事実が調停員の心象を良くするかもしれません。

現在の夫婦関係の状況については、不仲であったり修羅場があったりして話しにくいという方もいるかもしれません。

調停委員は離婚調停に関わってきていますから、間接的な表現で時間をかけて話すよりも明確に事実を伝える方が好ましいでしょう。

離婚調停の話し合いの軸となる財産分与、親権、養育費、慰謝料等についてはご自身の考えをはっきりと示すことが大切です。

親権が欲しければ「養育費は月に10万円欲しい。

自分が親権を持ち子供を育てていきたい」といったように具体的に伝えることがポイントです。

離婚調停の不成立はくつがえらない

通常、審判や裁判であれば控訴などで不服の申し立てが可能ですが、調停においては不服の申し立てが不可能となっています。

そのため、離婚調停で一度不成立という結果が出てしまうと、それを取り消すことができません。

裁判所から調停の不成立証明が作成されると、申し立てて争ってきた件の調停手続きは完全に終結となるのです。

再度、調停を申し立てることは可能ですが、立て続けに行ってもあまり効果は見込めないため、調停では話し足りないことがないように、しっかり話し合いを行うようにしましょう。

離婚調停が不成立になった場合の3つの選択肢

調停が不成立になった場合は以下の3つの選択肢があります。

協議離婚をする

調停が不成立になっても得られるものはあります。

それは配偶者が離婚に対してどう考えているのかという真意です。

離婚調停前の夫婦の話し合いではお互いに感情的になってしまったり、冷静に相手の気持ちを考えられないことも少なからずあったでしょう。

調停委員などからもらったアドバイスや時間を置いたことで得られた冷静さなどをベースに、当事者間でもう一度協議を行えば、お金もかからず円満な離婚ができる可能性があります。

しかし、現実では調停でいくら話し合ってもまとまらず、最終的には合意できないことが多いようです。

離婚裁判へ移る

調停が不成立となった場合、離婚裁判に移るケースが多いです。

離婚訴訟を提訴するにあたって弁護士に依頼するかどうかで、その後の手続きに大きな影響があります。

調停の不成立が決まった場合、2週間以内に離婚裁判の提訴を起こせば、離婚調停の申立手数料を離婚裁判の訴訟提起の手数料に充てることができてます。

また、弁護士が裁判に必要な訴状を作成するのには一定の時間がかかるため、調停が不成立になり裁判を希望するのであれば早めに弁護士へ依頼するといいでしょう。

弁護士に依頼するには弁護士費用がかかりますが、主観的な話し合う調停とは違い、裁判では客観的な証拠や法的な知識が重要となるため、弁護士に依頼することで裁判を有利に進める可能性が高まります。

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審判離婚に移る

例外的ではありますが、審判離婚という選択肢もあります。

裁判官が、離婚をさせたほうが夫婦のためになると判断した場合に実行されます。

離婚条件の養育費や婚姻費用の分担について、時間のかかる裁判で争うとなると、当事者や子供の生活に悪影響を与えることが考えられます。

このようなリスクがある場合、まれに審判によって条件の決定が下されることがあります。

もっとも、審判に対して不服申立てを行えば審判は効力を失いますので、結局は裁判手続きに移行することがほとんどです。

離婚調停の申し立てから成立までにかかる期間

離婚調停を申立ててから解決までの期間は約半年ほどをと思って良いでしょう。

ただ、短いものだと1カ月、長いものだと1年以上かかる場合もあり、長期戦になることはあらかじめ覚悟しておくと良いかもしれません。

申立てから1回目の離婚調停までの期間

申立てからはだいたい1ヶ月になるのが一般的です。

この期間を決める要因は、家庭裁判所の混雑具合となるため、大都市圏で調停を申立てると時間がかかってしまうことがあります。

2回目以降の調停にかかる期間

調停と調停の間にはおよそ1ヶ月の期間が空けられることが一般的です。

しかし、これはあくまで目安であるため家庭裁判所の混雑具合や、もし親権を争っているなら家庭裁判所から実態調査のための調査官が夫婦のもとを訪ねるため、次の調停までに時間がかかってしまいます。

調停調書作成から離婚までの期間

この調停調書と離婚届を役所に提出すると、離婚が戸籍に反映されるのですが、これらの提出は期限があり、調停成立から10日以内に申立人が提出しなければなりません。

この期限を守らなければ5万円の罰金が課せられるため注意しましょう。

離婚調停が成立した後に関する期間

調停が成立すると裁判所が調停調書を作成します。

この書類は、離婚が成立したことや離婚条件が記載されているため非常に重要なものです。

この調停調書と離婚届を役所に提出すると、離婚が戸籍に反映されるのですが、これらの提出は期限があり、調停成立から10日以内に申立人が提出しなければなりません。

この期限を守らなければ5万円の過料が課せられることがあるため注意しましょう。

離婚調停が不成立した後に関する期間

離婚調停が不成立となったケースでは、離婚訴訟を検討するでしょう。

調停不成立後2週間以内に、訴訟を行うと1,200円分の印紙代を払わなくて済みます。

ただ、調停が終わってから裁判に移行するかどうかは、2週間で決める必要はないので、一度ゆっくり気持ちを整理してから結論を出してもいいでしょう。

離婚調停を短期間で終わらせるためには

お金で争っている場合

離婚することには同意しており、調停ではお金の問題についてだけ争うケースでは、離婚調停の期間が短くなりやすいです。

金額にはだいたいの相場があるため、特殊なケースでない限りその相場で落ち着きやすく、両者とも早く離婚したいと考えていることがほとんどであるため早期に決着がつきやすくなります。

金額で揉めるものは、財産分与・慰謝料・養育費です。

夫婦でお互い財産状況がわかっているケースや相手が慰謝料の元になった不倫などの行為を認めていれば、その分早期に決着がつきやすくなり、離婚調停の期間は短くなります。

夫婦の話が折り合わない場合

家庭裁判所は調停で夫婦の言い分から落とし所を探りますが、夫婦お互いが最初からまったく折れない姿勢を持っているのであれば、調停しても仕方ないと考えます。

そうなると、裁判所は争点となっている部分以外での調停成立の可能性を模索するか、調停前部について不調とするという処理を行います。

離婚調停を途中でやめる事もできる

調停は、結果が出るまで話し合いをしなければならないものではなく、申立人の判断で調停を取り下げて終了させることが可能です。

取り下げるには申立人が取下書を提出する必要があります。

申立人にメリットがある状況まで話し合いができれば、無駄な時間を使わずに調停を取り下げて協議離婚を成立させるのもひとつの手です。

一方または双方が譲歩した場合

離婚調停は合意の上で決まります。

一方または双方が調停委員の提案に応じてお互いに譲歩すれば、離婚条件がきまりすぐに調停が成立するでしょう。

家庭裁判所は調停で夫婦の言い分から落とし所を探ります。

ですから夫婦お互いが最初からまったく折れない姿勢でいると、離婚調停の話し合いは平行線のままです。

ここまでなら折れてもよいという妥協案の提示ができるとよいでしょう。

効果的な陳述書を書く

離婚調停では、話し合いを円滑に進めるために陳述書を書く場合があります。

絶対に必要なものではありませんが離婚調停の時間は有限です。事前に陳述書を提出しておけば、時間の短縮をはかれるメリットがあります。

陳述書は事前に家庭裁判所に提出するものですから、裁判官や調停委員が内容を吟味した状態で調停当日を迎えて、スムーズに話し合いが進められます。

また、口頭よりも書面にまとめた方がより明確に、あなたの主張を理解してもらえる点もメリットでしょう。

離婚調停を無断欠席することで受ける4つの不利益

調停の欠席は事前に連絡を入れていれば不利益を受けることはほとんどありませんが、無断で複数回欠席すると後々不利益を被る可能性があります。

さらに、あなたが欠席しても配偶者が出席しているのであれば調停は進行していくので注意しましょう。

離婚調停を無断で欠席し続けることで受ける可能性のある不利益は4つあります。

調停委員や裁判官の印象が悪化する

出席義務のある調停に無断欠席を繰り返していると、その態度によって調停に参加する裁判官や調停委員に対して一言も発すること無く、裁判所の手続きを無視して社会のルールを守れない利己的な人間だと悪印象を持たれてしまいます。

さらに、配偶者が調停であなたの約束を守らない点やルーズな面について話していた場合、あなたの無断欠席という態度が配偶者の発言の信憑性を高めてしまうのです。

このまま調停の当事者が揃わないことで調停が不成立となり、離婚裁判に発展しても調停離婚への参加を無断欠席した社会性の無さを表す事実は、紛れもない事実として調停の記録に残ってしまいます。

そもそも調停は、第三者が夫婦間に入り問題を解決することを目指しているため、第三者である調停委員や裁判官はフェアな気持ちで夫婦間の話を聞こうとするのが基本姿勢です。

しかし、調停委員や裁判官も1人の人間であるため、印象の悪い相手になんとかしてあげようという気持ちにはなりにくく、あなたの無断欠席を繰り返す姿勢は申立人の味方をしてあげてくださいと言っているのと変わりありません。

審判によって不利な条件の離婚が成立する

調停で離婚するかしないかについて話し合うことと合わせて、婚姻費用の分担請求調停が行われているケースでの無断欠席は不利益を被る可能性が高まります。

何故なら、調停において婚姻費用の分担についての話し合いができていない場合には、調停を行わずにそのまま自動的に審判手続きへと移行され、裁判官が婚姻費用の支払金額を決めてしまうからです。

裁判官は調停においてあなたの事情も考慮しようとしてくれていますが、そもそも調停に参加していなければあなたの言い分を理解することはできず、申立て人の言い分だけを聞いて婚姻費用分担について判断を下さざる得ない状況になってしまいます。

無断欠席を続けると過料に処さられることもある

正当な理由がなく調停を欠席し続けると、家庭裁判所の調査官から出頭勧告を受けます。

それでも連絡を無視して欠席し続けてしまうと、金銭制裁の「過料」として5万円以下の支払いを命じられる可能性があります。

一応このような制度は設けられているものの、実際に過料を科せられるケースはほとんど無いようです。

親権獲得への悪影響がある

未成年の子供がいる夫婦の場合は、調停で親権について争われることがあります。

このような状況で無断欠席を続け、配偶者と自分たちの子供について話し合おうとしない姿勢は、決められたルールを守ることができないことを表し、親権者として適性がないとみなされる可能性が高いです。

離婚後も親権を取りたい場合は、子供を育てていける環境を作れる社会性を持っていることをアピールするようにしましょう。

離婚調停を有利に進めるためのポイント

調停は調停委員の印象が少なからず影響します。

そのため、初対面の段階で調停委員に好印象を持ってもらえる工夫をしましょう。

悪い印象を持たれないためには、清潔感のある服装(見た目)を心がけましょう。

離婚調停申立書の記載内容を熟考する

調停申立て書に書かれている内容が相手方への誹謗中傷など、自分の主観的な意見ばかり書かれていた場合、第一印象に悪影響を及ぼす可能性があります。

重要なのは「客観性」と「事実」です。

身だしなみをいつも以上に整えていく

奇抜な髪型やアクセサリーは避ける事が無難です。

また女性であれば、香水なども控えておくといいでしょう。

清潔感のある服装で裁判所に到着したら、調停が始まる前にトイレの鏡などで身だしなみが乱れていないか確認することを忘れないようにしましょう。

調停委員を味方につける

公平な立場から判断する調停委員といっても人間です。

こちらの主張を通すためには、調停委員を味方につけることは有利に立つための必須条件とも言えます。

口調なども気にしながら、第一印象を良く見せることを意識してみるとよいでしょう。

費用がかかっても弁護士への依頼がおすすめ

弁護士に依頼するメリットとしては下記のようなものがあります。

  • 自分の主張を正しく伝えられる
  • 解決までの期間が短くなる
  • 弁護士が調停に一緒に出席してサポートしてくれる
  • 不倫の立証に必要な証拠を的確にアドバイスしてくれる
  • 提出する書面を弁護士が作成してくれる
  • 慰謝料請求の成功率も上がる
  • 今後の見通しを具体的に説明してくれる

弁護士への依頼にはこういったメリットが多くありますので、離婚調停を有利に進めるには有効な手段となるはずです。

最後に

離婚調停を利用することによって離婚について冷静な話し合いをすることができますが、「進め方や流れがよくわからない」という意見が多いかと思います。

もしも調停で離婚が成立しなかった場合は離婚裁判で決着をつけるしかありません。

少しでも離婚調停を有利に進めたい・早急に離婚を成立させたい場合は弁護士への相談・依頼がおすすめです。

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この記事の監修者
銀座さいとう法律事務所
齋藤 健博 (東京弁護士会)
男女問わず不倫問題全般を得意とし、円満解決の実績もあり。不倫が原因の男女トラブル、離婚慰謝料の請求や親権獲得など、幅広い相談に対応している。

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本記事はベンナビ離婚(旧:離婚弁護士ナビ)を運営する株式会社アシロの編集部が企画・執筆を行いました。 ※ベンナビ離婚(旧:離婚弁護士ナビ)に掲載される記事は弁護士が執筆したものではありません。  本記事の目的及び執筆体制についてはコラム記事ガイドラインをご覧ください。

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