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離婚調停の費用相場はどれくらい?弁護士費用の内訳・抑える方法を解説

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「離婚調停には全部でいくらかかるのか」と不安を感じていませんか。

離婚調停にかかる費用は数千円程度と低コストで手続きを進められます。ただし、弁護士に依頼する場合は別途費用が発生するため、総額をあらかじめ把握しておくことが大切です。

本記事では、離婚調停にかかる費用の内訳と相場、費用を抑える具体的な方法を解説します。離婚調停にかかる費用の全体像をあらかじめ把握し、納得した上で行動に移りましょう。

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目次

離婚調停とは|家庭裁判所の調停委員会を介して夫婦が離婚に関して話し合う手続き

離婚調停は、夫婦間の話し合いがまとまらない場合に、家庭裁判所を利用して解決を目指す手続きです。離婚調停では、裁判官と民間から選ばれた調停委員が双方の言い分を中立な立場で聞き取り、合意に向けた解決策を提案してくれます。

夫婦は別室で待機し、調停委員と交互に話す形式で進むため、相手と直接顔を合わせる必要がないのが大きな特徴です。話し合いがまとまると、確定判決と同じ強い効力を持つ調停調書が作成されます。

離婚調停を終えるまでには半年〜1年程度かかりますが、協議離婚がまとまらなかったり、相手との直接交渉が難しかったりする場合に有効な手段です。

なお、調停を経ずに裁判を提起することは原則できません。

離婚調停にかかる費用の相場

離婚調停にかかる費用は、裁判所費用と弁護士費用の2種類です。

項目

内容

費用相場

自分で進める場合

実費+裁判所費用

6,000円~7,000円程度

弁護士に依頼する場合

裁判所費用 + 弁護士費用

70万円〜100万円程度

自分で進める場合にかかるのは、裁判所費用(申立費用と実費)のみなので数千円程度です。一方、離婚調停を弁護士に依頼する場合は、弁護士費用が加わります。

続いて、具体的な内訳を解説します。

自分で離婚調停を進める場合の費用相場

弁護士を立てずに自分で申し立てる場合にかかる費用は、主に①申立費用と②実費の2種類です。

費用の種類

相場

①申立費用(収入印紙代・切手代・戸籍謄本代)

3,000円程度

②実費(書類取得・調停調書謄本・交通費など)

3,000円~4,000円程度

合計

6,000円~7,000円程度

内訳を解説します。

①申立費用|3,000円程度

離婚調停の申立費用は、収入印紙代・郵便切手代・戸籍謄本取得費を合わせて3,000円程度です。収入印紙は離婚調停1件につき1,200円で、申立書に貼り付けて提出します。

婚姻費用や面会交流の調停を同時に申し立てる場合は、1件につき1,200円ずつ追加が必要です。郵便切手代は裁判所が相手方へ書類を郵送するための費用で、1,000円程度が目安ですが、裁判所によって異なるので申し立て先のホームページを確認しておきましょう。

戸籍謄本は1通450円で、複数の調停を同時申し立てする場合も1通のみでOKです。なお、2026年からは一部裁判所でPay-easyなどによる電子納付も導入されています。

②実費|3,000円~4,000円程度

申立費用以外にも、住民票や課税証明書の取得費、交通費などで3,000円~4,000円程度の実費が発生します。住民票や課税証明書は、マイナンバーカードを使ったコンビニ交付なら窓口より100円程度安く取得できる自治体も増えています。

調停成立後に作成される調停調書の謄本は、用紙1枚150円の収入印紙で納付し、1通あたり1,000円前後が目安です。離婚届の提出や年金分割の手続きに必要なため、成立後は速やかに交付申請しましょう。

交通費は、2026年現在オンライン出席が一般的になったため大幅に軽減されています。ただし成立期日など重要な局面では来庁を求められるケースもあるので、申し立て先の裁判所にオンライン対応の可否を事前確認しておくと安心です。

弁護士に離婚調停を依頼する場合の費用相場

弁護士に離婚調停を依頼する場合の費用相場

弁護士に離婚調停を依頼した場合、費用の総額は70万円〜100万円程度が目安です。

以下では、具体的な内訳をまとめました。

費用の種類

相場

①法律相談料

30分あたり5,000円〜1万円(初回無料の事務所も多い)

②着手金 | 20万〜50万円程度

20万円〜50万円程度

③報酬金

20万円〜100万円程度(経済的利益に応じて加算)

④日当・実費

1回あたり3万円〜5万円程度

具体的に解説します。

①法律相談料|30分あたり5,000円〜1万円程度

法律相談料の相場は30分5,000円〜10,000円程度です。最近は、初回の相談60分間は無料にしている事務所も多くあります。

正式依頼した場合に相談料を着手金から差し引く事務所も多いので、実質無料で専門家のアドバイスを得られるケースもあります。

②着手金|20万円〜50万円程度

着手金とは、弁護士に依頼した時点で発生する費用です。着手金は依頼した時点で発生する費用なので、結果に関わらず原則返還されません。

相場は20万〜50万円で、争点の数や難易度によって加算されます。例えば、離婚調停のみの場合と離婚+財産分与・慰謝料の場合とでは金額が大きく異なるので、依頼前に個別の見積もりを取ることが重要です。

支払いのタイミングは、委任契約を結んだ直後・着手前の一括払いが原則です。まとまった資金がない場合は、分割払いに対応しているかどうかを相談時に確認しましょう。

対応可能な事務所は多く、月々1万〜3万円程度の分割払いを認めてもらえるケースもあります。

③報酬金|20万円〜100万円程度

報酬金とは、調停成立など事件解決時に支払う成功報酬です。報酬金の相場は20万〜100万円程度ですが、事案によって大きく異なります。

離婚の成立・親権の獲得など結果が明確な事項は一律定額、財産分与・慰謝料など金額で測れる成果は経済的利益の一定割合で設定されるのが一般的です。経済的利益とは、相手から受け取った金銭や相手の請求額から減額できた分を指します。

獲得額が大きいほど報酬金も高くなるので、依頼前に報酬率と計算方法を必ず確認しましょう。

④日当・実費|3万円〜5万円程度

日当は弁護士が裁判所へ出頭した際に発生する費用で、1回あたり3万〜5万円が相場です。

ただし近隣裁判所は無料、遠方のみ請求・所定回数を超えた出頭から発生といった柔軟な設定の事務所もあります。

調停が長引くほど日当の累積額が総費用を押し上げるため、依頼前に条件を必ず確認しましょう。実費は交通費・通信費・コピー代などの立替金で、数万円程度に収まるケースが多いです。

事務所によっては依頼時に通信費・コピー代などをまとめて定額で預かる方式を採用しているところもあります。どちらの方式かを事前に確認しておくと、想定外の請求を防げます。

【事案別】離婚調停を依頼した場合の弁護士費用シミュレーション

弁護士費用は、依頼する内容によっても変動します。以下では、よくある2つのケースを想定し、弁護士費用をシミュレーションしてみました。

離婚が成立した場合(金銭のやり取りはなし)

着手金

30万円

報酬金

30万円

日当

15万円(3万円×5回)

合計

75万円

争点が離婚するかどうかだけで金銭が発生しない場合は、弁護士費用も比較的抑えられます。

離婚が成立し、慰謝料300万円を獲得した場合

着手金

30万円

報酬金

30万円 + 30万円(300万円×10%)= 60万円

日当

15万円(3万円×5回)

合計

105万円

弁護士費用105万円を差し引いても、慰謝料300万円から195万円が手元に残ります。弁護士なしで進めて慰謝料が大幅に減額された場合や取得できなかった場合と比較すると、依頼した方が経済的に有利になるケースは多いです。

弁護士に依頼するときは、費用の総額だけで判断するのではなく、依頼して得られる経済的メリットと合わせて検討することが重要です。

【重要】離婚調停の費用を支払うのは調停を申し立てた側

【重要】離婚調停の費用を支払うのは調停を申し立てた側

離婚調停の費用は、申し立てた側が負担するのが原則です。裁判所費用(印紙代・切手代)も弁護士費用も、依頼・申立をした本人が全額負担します。

相手に不倫やモラハラがあっても、費用を強制的に相手へ払わせる法的手段はありません。ただし、離婚条件を交渉する時に弁護士費用の相当額を解決金に上乗せすることに合意できれば、実質的に相手負担にすることは可能です。

費用を相手に払わせることに固執すると解決が長引いてしまい、かえって弁護士費用がかさむリスクがあるので注意しましょう。弁護士費用は有利な条件を引き出すための自分への投資と捉え、予算を立てて依頼するのが現実的です。

離婚調停を弁護士に依頼するメリット7選

続いて、離婚調停を弁護士に依頼するメリットを7つ解説します。弁護士がいるかどうかで、手続きの進み方も最終的な結果も大きく変わるので、しっかりと頭に入れておきましょう。

メリット①:煩雑な申立書類の作成を一任できる

弁護士に依頼する大きなメリットは、煩雑な申立書類の作成を丸ごと任せられる点です。離婚調停では、申立書のほかに事情説明書や進行に関する照会回答書などが必要であり、それぞれに離婚の経緯や現状を正しく記載しなければなりません。

法的な観点において、どのような書き方が調停委員に好印象を与えるかは、専門知識がないと判断が難しい部分です。書き方ひとつで調停委員の印象は変わるうえ、感情的な表現が先立つとその後の調停進行に悪影響が出るおそれもあります。

弁護士に依頼すれば、法的なポイントを押さえた不備のない書類を作成してもらえるので、必要以上のリスクを回避できます。書類準備にかかる時間と精神的な負担を節約できる分、自分の生活や仕事に集中できるでしょう。

メリット②:相手方との連絡窓口になってくれる

相手方との連絡窓口になってくれる点もメリットです。弁護士には、依頼者の法的代理人として相手方または相手方の弁護士とのやり取りを請け負う権利があります。

特に感情的な対立が激しい場合や相手からの圧力・嫌がらせが続いている場合は、直接連絡を取ること自体が精神的な消耗の原因となります。弁護士が間に入れば、精神的負担を大幅に減らせ、万が一相手から直接連絡がきた場合でも、弁護士に伝えれば法的に対処してもらうことが可能です。

特にDVやモラハラの被害を受けているケースでは、相手との直接接触自体が危険を伴います。弁護士が窓口になれば、身の安全を確保しながら手続きを進められるのは非常に重要なポイントです。精神的余裕が生まれれば、調停本番で冷静な判断がしやすくなるでしょう。

メリット③:調停に同席して全面的にサポートしてくれる

弁護士の力を借りれば、調停に同席したうえであなたを全面的にサポートしてくれます。調停の場では、調停委員の質問に適切に答えながら、自分の意見を正確かつ冷静に伝える必要があります。

緊張感が漂う中で、慣れない法的な場に一人で臨むのは想像以上に精神的なプレッシャーがかかるものです。弁護士が同席していれば、その場でフォローを受けながら発言できるだけでなく、感情的になりすぎたり、余計なことを言ってしまったりするリスクを大幅に減らせます。

また、調停委員の発言の意図が分からないときも、弁護士がその場で解釈を補足してくれます。さらに、調停前に「今日はこの点を重点的に伝えよう」「この質問がきたらこう答えよう」といった準備を弁護士と一緒におこなえるのも大きな強みです。

弁護士が隣でサポートしてくれるという安心感そのものが、本番での落ち着きにつながるでしょう。

メリット④:調停手続きを有利に進められる可能性が高まる

弁護士に依頼すれば、調停手続きを有利に進められる可能性が高まるのも大きなメリットです。弁護士は、過去の裁判例や法的な知識を駆使し、何をどのように主張すれば有利になるかを熟知しています。

専門知識がない状態で調停に臨むと、調停委員から提示された解決案が適切か分からないまま受け入れてしまうリスクがあります。養育費の相場や慰謝料の妥当な金額、財産分与の適正割合などは、専門知識がないと正確に判断できないのが事実です。

弁護士がいれば、どの証拠をどのタイミングで提出するか・相手の主張に対してどう反論するかといった戦略を豊富な経験に基づいて提示してくれます。不当に不利な条件で合意するリスクを大幅に減らせるのは、弁護士を立てる最大のメリットのひとつといえるでしょう。

メリット⑤:調停不成立後の審判や訴訟にも対応してもらえる

弁護士に依頼すれば、離婚調停だけでなく調停不成立後の審判や訴訟にも対応してもらえます。調停が不成立になった場合、次は離婚訴訟(裁判)へ移行するのが一般的な流れです。

訴訟では証拠の収集・整理、法廷での主張準備、期日ごとの書面作成など、調停に比べてはるかに専門的な対応が求められます。離婚調停から弁護士に依頼すれば、調停でのやり取りを踏まえた上で次の手続きへ移行でき、主張の一貫性を保ちながら訴訟の準備を進められます。

もし途中から弁護士に依頼しようとすると、これまでの経緯をゼロから説明する必要が生じ、時間も費用もかかるので注意が必要です。調停が成立しない場合も想定しておくという視点をもって、最初から依頼する弁護士を決めておくことが重要です。

メリット⑥:離婚問題全般の解決を見据えてサポートしてくれる

離婚調停を終えた後も、離婚問題全般の解決を見据えてサポートしてくれるのも弁護士に依頼する大きなメリットです。離婚する際には、親権・養育費・財産分与・慰謝料・面会交流・年金分割など、決めなければならない問題が山積みです。

生じた問題を全て自力で把握し、適切に主張しながら調停を進めるのは専門知識がない状態では非常に難しいといえます。弁護士に依頼すれば、各争点を総合的に評価しながらどこで譲歩し、どこを守りきるかを依頼者の意向を踏まえて戦略的に調整してくれます。

子どもがいる場合は、相手方との長期的な関係性にも配慮しながら最善の落としどころを探ることも可能です。単に条件を勝ち取るだけでなく、離婚後の新生活を安定して送れるかどうかという視点でのアドバイスも得られます。

一人では見落としがちな論点を総合的にカバーしてくれるのが、弁護士に依頼する大きなメリットといえるでしょう。

メリット⑦:調停成立後の法的トラブルにも対処してもらえる

調停成立後、何らかの法的トラブルが起こったときに迅速に対処してもらえます。調停が成立しても、養育費の未払いや慰謝料支払いの遅延、財産分与の履行拒否といったトラブルが後から発生するケースは少なくありません。

例えば、支払いが滞った場合にすぐ強制執行に移れるような文言を調停調書にあらかじめ入れてもらえば、後々のトラブルを防げます。万が一約束が守られなかった場合には、調停調書に基づいて給与や預貯金の差し押さえを迅速に進めることが可能です。

取り決めたのに支払ってもらえないという状況になってから動き出すのでは遅い場合もあるので注意しましょう。離婚後に親権変更や面会交流の条件変更が必要になった場合など、新たな法的手続きが生じた際も、経緯を把握している弁護士への相談が可能です。

費用をかけてでも弁護士に離婚調停を依頼すべき6つのケース

状況によっては、たとえ費用をかけてでも弁護士に依頼した方が結果的に得になるケースがあります。以下のいずれかに当てはまる方は、早めに弁護士への相談を検討してください。

①配偶者が離婚を頑なに拒否している

配偶者が離婚を頑なに認めようとしない場合は、弁護士へ相談するのをおすすめします。当事者同士の話し合いは感情的になりやすく、一向に解決しないどころかヒートアップする可能性があるからです。

弁護士に相談すれば、「別れたくない」という感情的な拒絶に対し、法的な離婚事由を整理して主張してくれます。調停委員に対し、修復は客観的に見て不可能という点を証拠と法的論拠で示せるので、調停がずるずると長引くリスクを減らすことが可能です。

相手が強く拒絶しているケースでは、調停不成立後に訴訟へ移行することも視野に入れる必要があります。調停の段階から一貫した主張を積み重ねておくことが、その後の訴訟での戦略にも直結します。

最初から弁護士に依頼すれば、調停から訴訟への流れを途切れなく対応してもらうことが可能です。拒否し続ける相手に離婚を認めさせるには、早期から法的な戦略を立てることが何より重要です。

②配偶者からDV・モラハラを受けている

配偶者からDV・モラハラを受けている場合は、速やかに弁護士に相談するのをおすすめします。相手と接触すること自体が、精神的・身体的に非常に危険な状況です。

弁護士が代理人になれば、相手との直接的な接触を完全に遮断することが可能です。証拠集めや接近禁止にむけた保護命令申立て、緊急時の避難先の確保といった身の安全を守るための措置について、弁護士がアドバイスしてくれます。

また、慰謝料や財産分与、養育費の取り決めでも適切な条件を主張できます。DV・モラハラ被害者こそ、一人で抱え込まずに弁護士に相談しましょう。

③財産分与の対象(不動産・株式など)が多い

不動産・株式といった財産分与の対象が多い場合も、弁護士に相談するのをおすすめします。財産分与の問題は、不動産・株式の評価額の算定などが非常に難しく、専門知識がないと数百万円単位で損をする可能性があるからです。

特に不動産や非上場株式、保険の解約返戻金などが含まれるケースでは、弁護士費用を差し引いても最終的な取り分が大きく増えるケースがあります。財産の規模が大きいほど、専門家に依頼した方が金銭的な取り分も大きくなる可能性が高いです。

どの財産が対象になるか分からないという方も、まず弁護士に相談すれば全体像を把握できます。把握できていない財産が後から発覚するケースもあるので、弁護士会照会制度などを活用した財産調査も選択肢に含めて検討しましょう。

④相手への慰謝料請求を検討している

不貞行為やDVなどを理由に慰謝料請求を検討している場合も、弁護士に依頼すべきケースのひとつです。離婚慰謝料を勝ち取るには、十分な証拠を集めたうえで相手が反論しにくい形で提示する必要があるからです。

弁護士の力を借りれば、過去の膨大な判例から「この状況でいくら取れるか」の相場を正確に割り出したうえで証拠集めについてアドバイスしてくれます。証拠を集める前にもらえる法的アドバイスは、その後の慰謝料請求を成功させるためのヒントになるはずです。

証拠の評価から交渉の戦略まで、弁護士に一任すれば取得できる金額が大きく変わる可能性があります。相手に対する慰謝料請求だけでなく、不貞相手への請求も同時に検討できるので、早めに弁護士に相談するのをおすすめします。

⑤親権や養育費で激しく対立している

親権や養育費で激しく対立している場合も、弁護士への依頼をおすすめします。子どもの将来に関わる問題は感情的になりやすく、話し合いが難航しやすいためです。

2026年4月の法改正で共同親権が選択可能になり、単独・共同どちらが子どものためになるかの判断には法的知識が不可欠です。親権争いでは監護実績や養育環境を効果的にアピールすることが重要であり、弁護士がその方法を具体的にアドバイスしてくれます。

養育費については、2026年に新設された法定養育費制度も踏まえた有利な条件交渉が可能です。また、将来の不払いリスクを見据えた取り決め方や、強制執行に移行するための調停調書の書き方まで、弁護士がサポートしてくれます。

親権や養育費は感情的になりやすい問題だからこそ、冷静に子どもの利益を最優先できる専門家のサポートが力になるでしょう。

⑥相手側がすでに弁護士を立てている

相手側がすでに弁護士を立てている場合は、こちらも弁護士の力を借りるのを強くおすすめします。相手にだけ法律のプロがついている状態は、武器を持たずに交渉するのと同じだからです。

弁護士は、自分の依頼者にとって有利な条件へ話をまとめようとするので、相談者が一人で対応しても不利な条件へ誘導されるリスクが高いです。こちらも弁護士を立てれば、対等な立場での協議に持ち込めます。

弁護士同士が調停の場で議論すれば、感情的な対立を排除した建設的な話し合いが可能となり、早期解決につながるケースも多いです。弁護士同士が話し合えば、相手方の法的な要求の根拠も明確にしやすく、譲歩できる点と譲歩できない点の整理が進みやすいのもメリットといえます。

相手が弁護士をつけた時点で、こちらも速やかに弁護士に依頼するのを検討しましょう。

離婚調停の弁護士費用を抑える方法4つ

弁護士費用は決して安くありませんが、工夫次第で負担を軽減することは十分可能です。費用面で弁護士への依頼をためらっている方は、以下の方法を組み合わせて検討してみてください。

初回無料相談をフル活用する

弁護士費用を抑えたいなら、初回無料相談をフル活用しましょう。現在、多くの事務所が初回無料相談を受け付けているので使わない手はありません。

無料相談を最大限に活かすために重要なポイントは、事前準備を十分におこなうことです。「いつ何があったか」を時系列でまとめた資料と、聞きたいことの質問リストを用意しておきましょう。

また、複数の事務所で相談し、弁護士との相性や費用の見積もりを比較した上で依頼先を決めることも重要です。正式依頼時に相談料を着手金から差し引いてくれる事務所も多数あるので、ぜひ積極的に初回無料相談を活用するのをおすすめします。

相見積もりで費用感を比較する

複数の弁護士事務所から見積もりをもらい、費用感を比較検討するのも重要なポイントです。弁護士費用は自由化されており、事務所によって着手金・報酬金の設定に10万〜30万円以上の差が出るケースがあります。

現在はオンライン調停が一般化したため、オンライン出席の場合は日当を無料もしくは減額する事務所が増えています。オンライン調停を前提にした料金体系の事務所を選べば、総費用を大きく抑えられる可能性が高いです。

調停の回数が増えるほど日当の累積が大きくなるので、着手金だけでなく、日当も必ず比較しましょう。契約後に後悔しないよう、事務所のホームページに条件が十分に記載されていない場合は相談時に細かく聞くことが重要です。

分割払い・後払い・完全成功報酬制を選ぶ

まとまった資金がない場合は、分割払い・後払い・完全成功報酬制いずれかのプランで契約しましょう。分割払いに対応している事務所の場合は、月々1万〜3万円程度の返済で着手金を支払える場合があります。

ホームページに記載がない場合でも、相談時に「一括払いが難しい」と伝えれば柔軟に対応してくれる事務所は多いです。完全成功報酬制は、相手から取得した慰謝料や財産分与の中から費用を後払いする仕組みのため、初期費用を抑えられます。

ただし、完全成功報酬制では最終的な報酬率が割高に設定されているケースがあるので注意が必要です。着手金は安いが報酬金が高いプランである場合、総額が通常より高くなるおそれがあるので、必ず総費用のシミュレーションを確認した上で判断しましょう。

法テラス(民事法律扶助制度)を利用する

経済的に余裕がない方は、法テラス(民事法律扶助制度)の利用を検討しましょう。法テラスとは、国が設立した法的トラブル解決のための総合案内所です。

法テラスの民事法律扶助制度を利用すれば、収入・資産が一定基準以下の方は次のようなサポートを受けられます。

  • 無料相談:同一案件につき3回まで無料で弁護士に相談できる
  • 費用の立て替え:弁護士費用を法テラスが一時的に肩代わりしてくれる

法テラス経由で依頼した場合の弁護士費用は、一般的な相場に比べて非常に安く設定されている(金銭請求がない場合で着手金8.8万〜13.2万円、報酬金6.6万〜13.2万円程度)のも大きなメリットです。

ただし、利用には収入・資産の制限があり、審査には2週間〜1ヵ月程度かかるので緊急性の高い場面には不向きな面もあります。気になる方は法テラスのホームページで詳細を確認しましょう。

離婚調停の弁護士費用をできるだけ抑えたい方はベンナビ離婚がおすすめ

費用を抑えながら信頼できる弁護士を探したい方に、「ベンナビ離婚」の利用をおすすめします。ベンナビ離婚とは、離婚問題を得意とする弁護士が全国から多数掲載されているポータルサイトです。

ベンナビ離婚では、財産分与・養育費・慰謝料・親権・DVなど、相談内容ごとに絞り込んで弁護士を検索できます。24時間いつでも無料で利用できるので、自分の好きなタイミングで弁護士を探せるのも大きなメリットです。

初回無料相談に対応している事務所も多く掲載されているので、まずは気軽な相談から始めてみましょう。

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弁護士に離婚調停を依頼して成功できた事例

実際に弁護士に依頼して問題を解決できた事例を紹介します。どのような状況でどのような結果が得られたのかを確認し、自分の状況と照らし合わせた上で弁護士への依頼を検討する参考にしてください。

離婚、慰謝料、養育費、財産分与を請求・回収できたケース

夫が不貞行為をおこない、家族を置いて不貞相手と同棲するに至ったケースです。依頼者は離婚・慰謝料・養育費・財産分与の全面請求を希望し、弁護士に依頼しました。

不貞の証拠・同棲の証拠・財産関係の書類が揃っていたため、弁護士は直ちに離婚調停と婚姻費用調停を同時に申し立て。さらに不貞相手に対しても慰謝料請求の裁判を提訴しました。不貞相手との裁判では200万円以上の慰謝料支払いで和解できました。

離婚調停では夫側が財産分与について少額の財産しかないと主張してきたため、婚姻費用が養育費より高い状況を活かし、無理に不利な条件で合意せず交渉を継続。

最終的には調停から訴訟に移行し、離婚慰謝料250万円、自宅・預貯金・保険解約金の財産分与、養育費を得られる形で和解が成立しました。

約1,000万円の財産分与を獲得し、子どもとの生活も守れたケース

夫が財産の一部を意図的に隠し、依頼者の取り分を少なくしようとしていたケースです。お子さんが住む一軒家からの早急な立ち退きを要求されており、子どもの通学にも支障をきたしかねない状況でした。

弁護士は弁護士会照会制度を活用して徹底的な財産調査を実施し、夫側の全財産の開示に成功しました。最終的に控訴審まで粘り強く争い続けた結果、約1,000万円の財産分与を獲得。

さらに、お子さんが学校を卒業するまで夫名義の一軒家に無償で住み続けられることになりました。最終的に、婚姻費用・養育費・親権のすべてにおいて依頼者の主張が認められる形で和解が成立しました。

財産を隠そうとする相手に対して、弁護士の調査力と粘り強い交渉が大きな成果を生んだ事例です。

別居状態から再度調停をおこない、離婚が成立したケース

別居から5年以上が経過しており、婚姻生活の実態がないにもかかわらず、妻が住む住宅のローンを払い続けているという状況からの相談でした。妻側は金銭的な不安から離婚を拒否しており、依頼者は出口の見えない状況に追い込まれていました。

弁護士が再度離婚調停を申し立て、住宅ローンや子どもに関する事項を中心に双方の主張を整理しました。しかし妻側が金銭面の不安から最終的に離婚に同意しなかったため、離婚訴訟を提起。

訴訟では「長期間にわたり婚姻の実態がない」という事実が裁判官に認められました。その後、妻側は「譲歩しなければ生活保障なしに離婚だけ成立する」ことを理解し、依頼者からの生活保障を含んだ提示を受け入れる形で和解に応じ、離婚が成立しました。

長期別居という難しい状況から、調停と訴訟を組み合わせることで解決に至った事例です。

離婚調停の費用に関するよくある質問

最後に、離婚調停の費用に関してよくある質問をまとめました。「自分のケースではどうなるのか」を確認する参考にしてください。

Q1.離婚調停は弁護士なしでも進められる?

法律上、弁護士なしで離婚調停を申し立てること自体は可能です。ただし、調停委員への主張が上手く伝わらなかったり、不利な条件で合意してしまったりするリスクがあるので注意が必要です。

特に相手方が弁護士をつけている場合は、交渉力の差が出やすくなります。弁護士費用を節約しても、財産分与や慰謝料で数十万〜数百万円損をするケースも少なくありません。

迷っている方は、まず初回無料相談で弁護士からアドバイスをもらうのが現実的です。

Q2.ほかの調停を同時に申し立てる場合の費用はどうなるの?

離婚調停とあわせて婚姻費用や面会交流の調停を同時に申し立てる場合、それぞれの調停に対して収入印紙代1,200円と郵便切手代1,000円前後が加算されます。

ただし、複数の調停を申し立てる場合でも戸籍謄本は1通のみで問題ありません。「印紙と切手は調停の件数分、戸籍は1通で共用」と覚えておくと準備がスムーズです。

Q3.離婚調停で法テラスの費用も払えないときはどうしたらいい?

費用がどうしても用意できない場合でも、諦めずに解決を目指せる方法が2つあります。1つ目は、法テラスの償還免除・猶予制度の活用です。償還免除・猶予制度を利用すれば、調停期間中の立替費用の返済が猶予されます。

調停成立後も生活保護を受給しており、資力回復が困難と認められれば、返済義務が免除される場合もあります。ただし財産分与で多額の現金を得た場合は免除されないケースもあるため、詳細は法テラスの窓口で確認してください。

2つ目は、弁護士へのスポット相談を活用する方法です。弁護士に全てを依頼せず、調停の期日前後に有料相談を活用し、調停委員への伝え方や提出書類のアドバイスをもらいながら自分で進める方法です。

ただし、自力で進める場合は弁護士に依頼した場合よりも書類の不備や調停での主張が上手くいかないといったリスクがあるので注意しましょう。

Q4.離婚調停を弁護士に依頼して不成立になったら、弁護士費用はどうなる?

離婚調停が不成立になった場合、着手金・日当・実費は返還されません。調停の結果にかかわらず、弁護士が動いた対価として精算が必要だからです。

多くの場合、報酬金は離婚の成立や慰謝料・財産分与の獲得が発生条件なので、不成立で何も得られなければ支払う必要はありません。

ただし交渉の過程で相手が条件を一部受け入れた場合など、部分的な成果に報酬が発生するケースもあるので、契約前に発生条件を必ず確認しましょう。

Q5.離婚調停を自分で進めて、途中から弁護士に依頼すると費用は安くなるの?

途中から弁護士に依頼したとしても、費用が安くなるケースは基本的にありません。弁護士が途中から入る場合でも、これまでの調停でのやり取り・提出書類・主張内容を全て把握する必要があるからです。

さらに、自分で進めてきた段階で法的に不利な発言や矛盾した主張をしてしまっていると、弁護士が主張を訂正するための追加の手間が生じます。調停委員についてしまったマイナスの印象を払拭することにも時間がかかるので注意が必要です。

途中からでも快く引き受けてくれる弁護士は多いですが、費用の値引き交渉よりも今の状況をどう挽回できるかを相談の焦点にしましょう。

まとめ|離婚調停を弁護士に依頼すれば費用以上のメリットが得られる

本記事で解説した離婚調停の費用をまとめると、以下のとおりです。

  • 自分で進める場合|1万〜2.5万円程度(実費のみ)
  • 弁護士に依頼する場合|70万〜100万円程度(事案により異なる)

費用だけ見ると弁護士への依頼は高額に感じるかもしれませんが、弁護士のサポートによって慰謝料や財産分与の取り分が増えたり、不利な条件での合意を回避できたりするケースは多くあります。費用=有利な結果を引き出すための投資と考えると、見え方が変わってくるでしょう。

費用を抑えたい場合は、初回無料相談の活用や相見積もりによる比較、法テラスの利用など、選択肢は複数あります。十分なお金がなくても諦めずに、まずは初回無料相談で弁護士に率直に費用感を聞いてみるのが最善です。

一人で抱え込まずに早めにプロの力を借りることが、最終的に一番コストのかからない選択につながります。

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この記事の監修者
法律事務所Legal Barista
阿部 洋介 (札幌弁護士会)
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