離婚調停の流れを詳しく解説|5分で分かる離婚調停の進め方ガイド

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2018.2.12
離婚調停 弁護士監修記事

離婚調停の流れを詳しく解説|5分で分かる離婚調停の進め方ガイド

Ricon-tyoutei

離婚調停は、話し合いでは離婚が進まない場合に利用できるの家庭裁判所のサービスですが、いざ申立てをしようと思っても、いったいどうやった流れで進んでいくのかよくわからないという不安を抱えている方も多いと思います。

 

  1. 裁判所を利用した離婚は敷居が高い
  2. 緊張するし何を話せば良いかわからない
  3. 必要書類は?
  4. 費用はかかるのか?
  5. どのくらいの期間がかかるのか?
  6. 1回で離婚が成立させられるのか? など

 

離婚調停の全体の流れとしては以下のとおりですが、この記事では、離婚調停の流れをポイントごとに知っておき、あなたの望む結果を勝ち取るための方法をご紹介します。
 

 

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目次

離婚調停の流れ1:第一回目の離婚調停までに準備するもの

離婚調停は夫婦間の話し合いで成立する協議離婚がまとまらなかった場合に行われる離婚方法で、離婚調停で主に争われることは以下の通りです。

・慰謝料
・財産分与
・親権
・養育費


相手の不倫や浮気で慰謝料を請求する場合は証拠が必要になりますが、基本的に用意する書類は一緒ですので、まずは離婚調停を申し立てる際に必要な書類からご紹介します。

 

離婚調停の流れ

 

(1)離婚調停に必要書類

まず、離婚調停を行うには、離婚調停を家庭裁判所へ申し立てなければいけません。その際に必要な書類は一般的に以下の5点です。

 

  1. 夫婦関係調整調停申立書【DL・記入例

  2. 申立人の戸籍謄本

  3. 申立人の印鑑

  4. 相手の戸籍謄本

  5. 年金分割のための情報通知書(年金分割が該当する場合のみ)

  6. その他(あったほうが良いもの)

    1. 陳述書

    2. 照会回答書

    3. 事情説明書


離婚調停では離婚理由は問われない

参考:裁判所|記入例(夫婦関係調整(離婚)) (PDF:461KB)

 

離婚調停では『申立ての動機』を明記する必要はなく、不貞行為や悪意の遺棄など『法定離婚事由』が必要なのは裁判離婚からです。調停では先に挙げた4項目など、夫婦間で交渉が必要な事柄を話合う準備を行っておきましょう。
【関連記事】法定離婚事由とは|裁判離婚で必要な5つの条件

 

(2)離婚調停申し立て先の確認

離婚調停は家庭裁判所へ申し立てます。

申し立てる者の居住地の近くにある家庭裁判所を選びたくなるものですが、基本的には相手方の住所地が基準となり家庭裁判所へ申し立てを行います。

 

例外的に夫婦間で申立先の家庭裁判所を取り決めていた場合は、該当する家庭裁判所への申し立てが可能です。(参考:裁判所の一覧
 

いきなり離婚裁判を申し立てることはできない

家庭裁判所を利用した法的な離婚手続きには「調停前置主義」というものがあり、離婚調停をしてからでないと裁判には移行できません。

 

つまり、一度も調停が開かれていないのに裁判には移行できないということなので注意しましょう。

(調停期日に相手が出席していないなどは取り下げる理由としては妥当なため、調停の手順は踏んだとされる可能性は高いでしょう)。

 

(3)離婚調停の費用

離婚調停で主に負担する費用は以下のとおりです。
 

  • 収入印紙代:1,200円
  • 郵便切手代:約800円
  • 戸籍謄本取得費用(全部事項証明書):450円
  • 住民票取得費用:250円
  • その他:1,200円〜(慰謝料、養育費の請求なども同時に申し立てた場合) 
    • 婚姻費用分担請求:1200円
    • 財産分与請求:1,200円
    • 慰謝料請求:1,200円
    • 養育費請求:1,200円(子供ひとりにつき)


弁護士などに調停を依頼している場合は別途弁護士への費用などがかかります。

【関連記事】

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その他準備しておくとよいもの

  • あいての財産を確認しておく
  • 離婚後の住居を確保、あるいは候補を探しておく
  • 離婚後の仕事を確保、あるいは候補を探しておく
  • 離婚後に子供を預ける場所を確保、あるいは候補を探しておく
  • 浮気・不倫の事実があれば証拠を集める など

 

協議離婚の時点ですでに上記のような離婚準備をしているかとおもいますが、離婚調停を行う前に準備が抜けているところがないのか、確認することをおすすめします。

【関連記事】
離婚の前に準備しておいたほうが良いこと
賢い離婚の仕方|離婚前に考えておくべき5つのこと

 

 

離婚調停の流れ2:第一回目の離婚調停

(1)調停期日の調整

調停を申し立てた家庭裁判所から第一回の調停期日調整の連絡があります。家庭裁判所と日程調整を行い、第一回調停期日が決定されます。
 

(2)期日通知書(呼出状)による通知

調整期日が決定すると、申立先の家庭裁判所から、夫婦それぞれ宛に調停期日の呼出状が届きます。申立後およそ2週間で期日通知書が届くのが一般的です。また調停申立後から第一回の調停まではおよそ1ヶ月の期間があります。
 
この期間は、それぞれの家庭裁判所が取り扱っている離婚関係の案件数が多ければ遅れることも多いです。東京や横浜などの大都市では、通常1ヶ月の期間が1ヶ月半〜2ヶ月ほどかかるケースも見られます。
 

(3)調停期日に持参するもの

持ち物は以下の通りです。当日は忘れものがないように気を付けましょう。

  • 期日通知書(呼び出し状)
  • 印鑑(シャチハタ不可)
  • 身分証明証
  • メモ帳
  • 筆記用具
  • 身分証明証(免許証、保険証など)
  •  
  • お守り(必要な方のみ:緊張してしまう人や不安な人向け)

期日通知書には離婚調停に関する注意事項が書かれているため、事前に熟読しておきましょう。
 

(4)待合室で待機

調停当日の遅刻はもってのほかです。遅刻しないように早めに家庭裁判所へ行きましょう。家庭裁判所到着後は、時間まで待合室で待機します。調停期日は夫婦一緒ですが、待合室は別に設けられています。
 
そのため家庭裁判所への到着時刻をずらせば配偶者と顔を合わさずに待合室までたどり着けるでしょう。また、帰るタイミングも裁判所へ配慮してもらえれば、裁判所を出発する時間をずらすなどで相手と会わずに済むことができます。
 

(5)先に呼び出されるのは申立人

待合室で待機していると、調停室へ呼び出されます。まず呼び出されるのは申立人です。調停室には、裁判官1名と調停委員2名が待機しています。基本的に調停委員は男女1人ずつです。
 
まずは挨拶を行い、裁判官から調停の進行方向や手続きについて説明があります。その後、申立人が調停委員と離婚調停にいたった経緯などを30分ほど話しあうことになります。話が終れば、調停室を退室し再度待合室へ向かうのです。
 

(6)よく聞かれる質問内容

以下の5つの質問はよく聞かれますので、しっかり返答を考えておきましょう。

  • 離婚を決めた理由
  • 婚姻生活の現状
  • 復縁の可能性はないのか
  • 財産分与・親権・慰謝料について
  • 今後の生活について など

 

(7)相手方が呼び出される

話し合いを済ませた申立人が待合室に戻った後、相手方が待合室へ呼び出されます。相手方も申立人が受けた説明と同様の話を聞きます。
 
その後調停委員が相手方の主張を聞き、続けて申立人が話した主張を相手方に伝えます。所要時間は申立人の話と同様で約30分です。
 

(8)第一回の調停期日が終了

相手方が話し合いを行い待合室に戻ると、再度申立人が調停室に呼ばれます。そこで相手方の主張が調停委員から伝えられます。その主張に関連して調停委員から質問があり、申立人がその答えを述べます。ここでの所要時間も30分ほどです。

その後、申立人が調停室を退室し相手方が再度調停室に入室。そこで、再度約30分で申立人の主張の説明と質疑が行われます。以上のように、夫婦交互に約30分間の話し合いの場が2回ずつ持たれます。
 
全体の所要時間は約2〜3時間ほどで、夫婦が顔を合わさずに調停が行われます。
 

(9)急用で期日に行けなくなった場合

もし、急用で期日の都合が悪くなった場合は、期日通知書に書かれている担当書記官に必ず連絡を入れましょう。
 
電話の際、期日通知書に記載されている事件番号を伝えると、手続きがスムーズです。なお、欠席に関する相手方や調停委員への連絡は、家庭裁判所が行ってくれます。

 

 

離婚調停の流れ3:第二回目以降の調停

一般的に離婚調停の話し合いが1回で成立することはなかなかありません。そのため、二回目の調停期日が設定されます。
 

(1)第一回目の期日から第二回目の期日までの期間

第二回目の期日は、第二回目の期日から約1カ月後に設定されます。しかし、この期間は明確に決まっているわけではなく、家庭裁判所の混雑具合によって異なります。
 

(2)第二回目の流れ

第二回目の離婚調停も第一回目とほぼ同様の流れと時間配分で開催されます。二回目なので一回目よりもリラックスして望める方が多いようです。一回目に話しきれなかった内容を、しっかりと伝えられるように、適切な準備を行いましょう。
 

(3)第二回目の調停終了

残念ながら二回目の期日でも話がまとまらない場合、第三回目の期日が設定されます。調停回数は夫婦の状況によって様々です。一般的に離婚調停にかかる期間は約半年といわれています。
 

(4)離婚調停が成立したら

調停成立後に調停調書が作成されます。裁判所から郵送で送られてきた場合、1~2週間ほどで郵送されてきますが、離婚届の提出の期限(調停成立から10日以内)との関係で、通常は直接裁判所に受け取りに行くことになるでしょう。
 

(5)離婚届の提出

調停成立後、10日以内に調停調書とともに離婚届を市区町村役場へ提出します。期限を過ぎての提出の場合、過料(罰金)を科される場合がありますから注意してください。
▶︎離婚届の書き方と提出方法
 
 

離婚調停の流れ4:不成立となった場合は離婚裁判へ移行

夫婦間の言い分が調停では解決不能であると判断された場合、調停不成立として終了し、「離婚裁判」「再度夫婦で話し合う」の流れになりますが、ここでは離婚裁判の流れについて簡単にご紹介します。

 

離婚調停が不成立となる場合

一方または双方が調停を望んでいても、以下のような場合は不成立になります。

  • 話し合っても調停の成立の見込みがないと裁判官と調停委員が判断した場合
  • 相手が正当な理由なく出頭しないなど、調停を行うのが適切ではと判断した場合
  • 相手が調停の不成立を調停員や裁判官に求めた場合
  • 相手が調停中に死亡した場合 など

 

不成立になった場合、審判手続きもしくは裁判手続きを行うことが可能です。もし、調停で成立しなかった場合どうするのかあらかじめ考えておきましょう。

【関連記事】

離婚調停が不成立した後の流れと対策 | 調停までに解決したい離婚問題

 

離婚裁判の流れ

大まかな流れは以下のとおりです。
 

  1. 離婚裁判の訴えを提起する

  2. 第1回目の口頭弁論の指定

  3. 被告からの反論を書いた答弁書の提出

  4. 第1回目の口頭弁論開催

  5. 第2回目以降の口頭弁論を行う

  6. 判決

 

離婚裁判の費用

基本費用

  • 収入印紙代:13,000円〜

  • 郵便切手代:6,000円前後

 

離婚裁判を弁護士に頼む場合

  • 離婚裁判をする前の相談料:0円〜10,000円

  • 離婚裁判へ動き出すための着手金:20万円〜40万円

  • 離婚裁判が終了した場合の基本料金:30万円〜60万円+実費

  • 離婚裁判が解決した事に対する成功報酬:10万〜20万円

  • 慰謝料の獲得をした場合:獲得金の10%〜20%

  • 親権や養育費の獲得をした場合:10万円〜20万円

  • 財産分与の獲得をした場合:獲得金の10%〜20%

 
弁護士が絡むと一気に金額は跳ね上がりますので、判断が難しいところですが、離婚裁判を進める上で重要なポイントは「離婚裁判の訴訟から最速決着までのマニュアル」をご覧いただければと思います。
 

 

 

離婚調停を有利に進めて、1回で成立させる為に出来ること

調停は調停委員の印象が少なからず影響します。そのため、初対面の段階で調停委員に好印象を持ってもらえる工夫をしましょう。悪い印象を持たれないためには、清潔感のある服装(見た目)に気をつけましょう。
 

身だしなみをいつも以上に整えていく

男女どちらでもスーツを着用し、奇抜な髪型やアクセサリーは避ける事が無難です。また女性であれば、香水なども控えておくといいでしょう。

清潔感のある服装で裁判所に到着したら、調停が始まる前にトイレの鏡などで身だしなみが乱れていないか確認することを忘れないようにしましょう。
 

調停委員を味方につける

公平な立場から判断する調停委員といっても人間です。こちらの主張を通すためには、調停委員を見方につけることは有利に立つための必須条件とも言えます。口調なども気にしながら、第一印象を良く見せることを意識してみるとよいでしょう。
 

離婚調停申立書の記載内容を熟考する

調停申立て書に書かれている内容が相手方の悪口や、自分の主張ばかり書かれていた場合、第一印象に悪影響を及ぼす可能性があります。重要なのは「客観性」と「事実」、そして「譲歩の可能性」です。参考:離婚調停における陳述書の書き方と効果的に意見を伝える方法
 

弁護士への依頼をする

弁護士に依頼するメリットとしては下記のようなものがあります。

  • 自分の主張を正しく伝えられる

  • 解決までの期間が短くなる

  • 調停に出席する手間が省ける

  • 浮気や不倫などの証拠が手に入りやすい

  • 親権も取りやすい

  • 慰謝料請求の成功率も上がる

  • 調停が長引きそうな場合の対策が豊富 など

 
ほんの一部ですが、弁護士への依頼にはこういったメリットが多くありますので、離婚調停を有利に進めるには有効な手段かと思います。弁護士費用など、詳しい解説は「離婚問題の弁護士費用と良い弁護士の選び方」をご覧ください。
 
 

調停成立後に約束を守らせる書類|調停調書と公正証書の違いとは

離婚調停での話し合いの結果、夫婦両者が合意し、かつ、調停委員が離婚の妥当性を認めた場合調停が成立します。時間をかけて調停で決定した離婚に際しての決まりを相手方に守らせるために、「調停調書」について知っておきましょう。
 

調停調書とは

調停調書とは、調停において当事者の話し合いがまとまった場合に作成される文書です。

 

離婚調停が成立後、調停案が作成されるので内容を確認しましょう。この時、調停案に納得できなければ絶対に同意してはいけません。夫婦両者が内容を確認の上、問題がなければお互いが同意したとし離婚調停が成立されます。
 

調停成立は拘束力がある

調停で決まった事柄は、確定判決や公正証書と同様の効力が発揮されます。調停調書に記載されている慰謝料や財産分与の支払いの義務を相手が守らなければ、強制執行手続き(差し押さえ)できるのです。
 
また調停調書があれば、支払いが滞った相手に対して給料や貯蓄の差し押さえが可能です。
 

調停証書と公正証書のどちらがいいのか?

調停調書と公正証書はどっちが有利かは状況によりけりですが、結論から言うと、履行勧告や・履行命令ができる調停調書の方が良いかもしれません。
 
とくに、子供との面接交渉を記載した調停調書なんかは、会わせてもらえなかった場合に履行勧告をしてもらうことができます。
参考:離婚時に公正証書を残すメリットとデメリット
 
公正証書は調停証書に比べると記載内容は柔軟に変更が可能ですが、その分10,000円以上の費用もかかります。また、そもそも夫婦間で揉めているときに二人揃って公証役場に来訪するのは現実問題難しいです。
 

 

まとめ

いかがでしたでしょうか?

 

裁判所に行ったことがない方にとっては、知っていなければなれない場所で何が起こるかわからず緊張してしまうと思います。

 

しかし、夫婦で顔を合わさずに調停委員と交互に話し合うとざっくりした流れでも知っておくと、スムーズで後悔のない話し合いが可能になるでしょう。

 

今回の内容が少しでも調停への不安を軽くできたなら幸いです。

 

 

出典元一覧

 

この記事を監修した法律事務所

Thum_umezawa
プラム綜合法律事務所
梅澤康二 弁護士
アンダーソン・毛利・友常法律事務所を経て2014年8月にプラム綜合法律事務所を設立。企業法務から一般民事、刑事事件まで総合的なリーガルサービスを提供している。

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編集部

本記事は離婚弁護士ナビを運営する株式会社アシロの編集部が企画・執筆を行いました。 ※離婚弁護士ナビに掲載される記事は弁護士が執筆したものではありません。  本記事の目的及び執筆体制についてはコラム記事ガイドラインをご覧ください。

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