離婚の弁護士費用の相場はいくら?ケース別の相場・内訳・費用を抑える方法を解説
離婚を考えたときに「弁護士に依頼するといくらかかるのか」「依頼にかかった弁護士費用は誰が払うのか?」などは、特に気になるポイントのひとつです。
離婚の弁護士費用は、配偶者との交渉だけを依頼するのか、調停や裁判などの手続きを任せるのかなど、個々の依頼内容によっても大きく異なります。
本記事では、離婚の弁護士費用の相場について状況別に解説します。
また、弁護士費用の内訳や計算例、弁護士費用を安く抑える方法や弁護士の選び方まで幅広く解説しているので、ぜひ参考にしてください。
【結論】離婚の弁護士費用の相場は20万円~200万円程度
結論として、離婚するかどうかのみを争点として弁護士に離婚手続きを依頼した場合、一般的な費用相場は以下のとおりです。
実際には、依頼状況や法律事務所によっても金額は大きく変動するため、あくまでも参考程度に留めておきましょう。
| 離婚手続きの種類 | 弁護士費用の目安 |
| 協議離婚 | 20万円〜60万円程度 |
| 離婚調停 | 40万円〜70万円程度 |
| 離婚裁判 | 60万円〜200万円程度 |
ここでは、依頼内容ごとの弁護士費用の相場について解説します。
1.協議離婚を依頼する場合|20万円〜60万円程度
弁護士に夫婦間の話し合い(協議)の代理交渉を依頼する場合、着手金や成功報酬などを合わせると20万円〜60万円程度かかるのが一般的です。
協議離婚での弁護士の主な役割は、相手方との交渉代行や、合意内容をまとめた離婚協議書の作成などです。
当事者同士では感情的になりがちな話し合いも、弁護士が間に入れば法的視点から冷静に進めてくれます。
争点が少ないシンプルな事案ほど弁護士費用は安くなりやすい傾向にあり、慰謝料や親権などで大きく揉めていなければ20万円台で済むケースもあるでしょう。
公正証書の作成を依頼する場合|3万円~10万円程度
夫婦間で合意した内容を公正証書化する手続きのみを依頼する場合、弁護士費用は3万円〜10万円程度が一般的な相場です。
なお、公正証書化の手続きでは、弁護士費用だけでなく公証役場に支払う「公証人手数料」などもかかります。
弁護士に対応を依頼すれば、スムーズかつ法的に不備のない内容で公正証書を作成してもらえます。
自分達で作成すると見落としがちな条項も、弁護士が網羅的にチェックしてくれます。

公正証書にする最大のメリットは、養育費などの支払いが滞った際に、裁判を経ずに強制執行できる点。差し押さえの手続きがスムーズに進むため、将来の不払いリスクに備えられます。
2.離婚調停を依頼する場合|40万円~70万円程度
家庭裁判所での離婚調停を依頼する場合、着手金や成功報酬などを合わせると40万円〜70万円程度かかるのが一般的です。
なお「協議段階から継続して依頼しているかどうか」によっても金額は変わります。
弁護士は、調停申立書の作成や主張の整理、調停期日への同席などを通じて、裁判所・調停委員に対して法的視点から的確に主張をおこないます。
離婚調停は裁判所が関与する正式な手続きであり、高度な法的知識が欠かせません。
弁護士に任せることで不利な条件での離婚成立を避けやすくなり、結果的に弁護士費用以上の価値を得られる可能性があります。
協議離婚のあとに離婚調停を依頼する場合
協議離婚の交渉を依頼していた弁護士に引き続き離婚調停を依頼する場合は、追加着手金として10万円〜20万円程度かかるのが一般的です。
離婚手続きの段階が変わると弁護士側の労力が増えるため、基本的には追加費用が発生します。
最初に協議離婚を依頼する時点で、離婚調停に移行した場合の料金体系についても確認しておくことをおすすめします。
法律事務所によっては、調停移行時の追加料金を低めに設定している場合もあります。
なお、離婚調停から初めて弁護士に依頼する場合は、通常の着手金として30万円〜50万円程度かかるのが一般的で、協議離婚から継続して依頼するよりも割高になる可能性が高いです。
3.離婚裁判を依頼する場合|60万円〜200万円程度
離婚調停が不成立となって裁判(訴訟)で離婚を争う場合は、着手金や成功報酬などを合わせると60万円〜200万円程度かかるのが一般的です。
弁護士は、訴状・準備書面の作成や法廷での弁論活動など、複雑な裁判手続きを代行してくれます。
離婚裁判では1年以上かかるケースも珍しくなく、長期化するほど弁護士側の負担が大きくなるため弁護士費用も膨らむものと理解しておきましょう。
争点の多さや事案の複雑性によっても金額は大きく変動するため、依頼前の段階で見積もりなどを詳しく確認しておくことが大切です。
離婚調停のあとに離婚裁判を依頼する場合
離婚調停を依頼していた弁護士に離婚裁判も依頼する場合、追加着手金として20万円〜30万円程度かかるのが一般的です。
一方で、離婚裁判から初めて弁護士に依頼する場合は、通常の着手金として40万円〜60万円程度かかるのが一般的です。
離婚調停での経緯や証拠などを全て精査する必要があるため、離婚調停から継続して依頼するよりも割高になる可能性が高いです。
離婚手続きの途中から弁護士を探すのは困難な場合もあるため、できるだけ早い段階から相談しておくのがおすすめです。

セカンドオピニオンとして別の弁護士に相談し、離婚手続きを依頼するという選択肢もあります。現在の弁護士の対応方針に不安がある場合は、別の弁護士の意見を聞いてみましょう!
離婚にかかる弁護士費用の内訳と相場

弁護士費用は、主に相談料・着手金・成功報酬・日当・実費の5つで構成されています。
それぞれ発生するタイミングや金額が異なるため、ここでは各費用の内容を理解しておきましょう。
1.相談料|30分あたり5,000円〜1万円程度
相談料は、弁護士へ法律相談する際にかかる費用で、30分あたり5,000円〜1万円程度が一般的な相場です。
弁護士が相談者の状況をヒアリングし、法的アドバイスや解決策の提示、依頼した場合の見通しなどを説明するための対価として発生します。
現在では初回相談を無料としている法律事務所も多くあり、特に弁護士費用を少しでも安く抑えたい方にはおすすめです。
当サイト「ベンナビ離婚」では、初回相談無料の法律事務所を数多く掲載しています。
お住まいの地域を選択すれば、離婚問題を得意とする付近の弁護士がすぐに見つかるので、ぜひご活用ください。
なお、相談後に必ずしも依頼する必要はないため、複数の法律事務所に相談して比較検討したうえで依頼先を決めても問題ありません。
2.着手金|20万円〜50万円程度
着手金は、弁護士に正式に離婚手続きなどを依頼する際に支払う費用で、原則として結果に関わらず返金されません。
着手金の金額は、依頼内容や争点の複雑さなどによっても変動しますが、協議離婚や離婚調停では20万円~50万円程度かかるのが一般的です。
離婚手続きが複雑になるほど高くなりやすい傾向にあり、基本的に協議離婚よりも離婚調停、離婚調停よりも離婚裁判のほうが高額になります。
法律事務所によっては、分割払いに対応していたり、着手金無料プランを用意していたりする場合もあり、詳しくは相談時に確認してみてください。
3.成功報酬|獲得できた経済的利益の10%〜20%程度
成功報酬は、離婚成立や慰謝料獲得など、依頼目的が達成された場合に発生する費用です。
成功報酬の金額は、得られた経済的利益の10%〜20%程度となるのが一般的です。
たとえば「弁護士に依頼して離婚慰謝料300万円を獲得できた」というケースでは、成功報酬の割合が15%であれば支払額は45万円となります。
なお、経済的利益の計算方法は法律事務所によっても異なるため、弁護士費用に関するトラブルを防ぐためにも、依頼前に書面などで詳細を確認しておきましょう。
4.日当|1日あたり3万円~10万円程度
日当は、弁護士が「裁判所への出廷」などの法律事務所外で活動した際に支払う費用です。
日当の金額は、拘束時間が半日程度の場合で3万円〜5万円、1日の場合は5万円〜10万円程度かかるのが一般的です。
法律事務所からの距離に応じて金額が変わるケースもあるため、特に管轄先の裁判所が遠くにある場合などは注意が必要です。
なお、料金体系に日当を含まない法律事務所などもあり、契約前には「どのような場合に日当が発生するのか」を確認しておいたほうが安心です。
5.実費|数千円~数万円程度
実費は、弁護士が案件処理する際に実際にかかった費用のことで、基本的に依頼者が負担します。
たとえば、離婚調停や離婚裁判では、数千円~数万円程度かかるのが一般的です。
具体的には、以下のようなものが実費として含まれます。
- 収入印紙代
- 郵便切手代
- 交通費
- 戸籍謄本などの取得費用
- 記録謄写費用(裁判記録のコピー代) など
依頼時に一定額を預り金として弁護士に預け、事件終了後に精算するという流れが一般的です。
見積もりの段階で、実費の概算についても確認しておきましょう。
【ケース別】離婚の弁護士費用のシミュレーション
離婚手続きでは、「弁護士に何を依頼するのか」によって弁護士費用の総額は大きく変わります。
自分の状況がどのケースにあてはまるのか確認しながら読み進めてください。
正確な弁護士費用が知りたい方は、弁護士との法律相談で直接確認しましょう。
ここでは、協議離婚・離婚調停・離婚裁判を依頼した場合の弁護士費用の計算例を紹介します。
1.協議離婚を依頼した場合の弁護士費用
一つ目は、協議離婚を弁護士に依頼して「離婚成立・財産分与300万円・養育費15年(月額5万円)」を獲得できた場合の弁護士費用シミュレーションです。
離婚成立に加え、財産分与や養育費などの離婚条件の交渉などもあるため、獲得できた金額に応じた成功報酬もかかります。
各費用項目の計算例は以下のとおりで、弁護士費用の総額は172万円程度です。
| 項目 | 金額 |
| 着手金 | 22万円程度 |
| 離婚成立の報酬金 | 22万円程度 |
| 財産分与の報酬金 | 33万円程度(獲得額300万円×11%) |
| 養育費の報酬金 | 90万円程度(月額5万円×12ヵ月×15年×10%) |
| 公正証書の作成費用 | 5万円程度 |
| 総額 | 172万円程度 |
2.離婚調停を依頼した場合の弁護士費用
二つ目は、離婚調停を弁護士に依頼して「離婚成立・財産分与300万円・婚姻費用1年分(月額7万円)・養育費15年分(月額5万円)」を獲得できた場合の弁護士費用シミュレーションです。
各費用項目の計算例は以下のとおりで、弁護士費用の総額は186万4,400円程度です。
| 項目 | 金額 |
| 着手金 | 20万円程度 |
| 離婚成立の報酬金 | 30万円程度 |
| 財産分与の報酬金 | 33万円程度(獲得額300万円×11%) |
| 婚姻費用の報酬金 | 13万4,400円程度(月額7万円×12ヵ月×16%) |
| 養育費の報酬金 | 90万円程度(月額5万円×12ヵ月×15年×10%) |
| 総額 | 186万4,400円程度 |
なお、離婚調停に臨む夫婦は別居しているケースも多く、別居期間中は収入の少ない側が多い側へ生活費(婚姻費用)を請求できます。
上記のシミュレーションでは、1年の別居期間に対する婚姻費用請求も成功したと仮定しています。
3.離婚裁判を依頼した場合の弁護士費用
3つ目は、離婚裁判を弁護士に依頼して「離婚成立・親権獲得・養育費15年分(月額5万円)・不倫慰謝料200万円」を獲得できた場合の弁護士費用シミュレーションです。
各費用項目の計算例は以下のとおりで、弁護士費用の総額は232万円程度です。
| 項目 | 金額 |
| 着手金 | 40万円程度 |
| 離婚成立の報酬金 | 50万円程度 |
| 親権獲得の報酬金 | 20万円程度 |
| 養育費の報酬金 | 90万円程度(月額5万円×12ヵ月×15年×10%) |
| 不倫慰謝料の報酬金 | 32万円程度(200万円×16%) |
| 総額 | 232万円程度 |
離婚の弁護士費用は誰が払う?
弁護士費用は、原則として依頼した本人が支払います。
日本の民事訴訟では、弁護士費用は各自が負担するのが原則です。
例外として、相手の不法行為によって離婚に至った場合は、慰謝料請求の一部として弁護士費用の一部が損害として認められることもあります。
損害額の約10%が「弁護士費用相当損害金」として認められるのが、実務上の傾向です。
もし自分で弁護士費用を捻出できない場合には、両親・兄弟・姉妹などに一時的に立て替えてもらうという方法もあります。
ただし、援助が「年間110万円を超える贈与」とみなされた場合は贈与税がかかるため注意してください。
離婚の弁護士費用を抑える6つのポイント

弁護士費用は高額になりがちですが、工夫次第で負担を軽減できます。
ただし、費用の安さだけを見て弁護士を選ぶと、思うように動いてくれなかったりして結果的に損を被る可能性があります。
費用と質のバランスを考えながら、自分に合った方法を選びましょう。
ここでは、離婚の弁護士費用を抑えるポイントについて解説します。
1.弁護士費用の安い法律事務所を探す
離婚の弁護士費用を抑えたい場合は、複数の法律事務所の料金体系を比較検討するのが有効です。
弁護士の依頼費用は一律ではなく自由化されているため、同じ内容の依頼でも法律事務所によっては10万円以上の差が出ることもあります。
ただし、費用の安さだけでなく、離婚問題の解決実績・弁護士との相性・対応方針なども考慮して選ぶことが極めて重要です。
費用面は重要な検討材料のひとつですが、くれぐれも安さだけで選ばないようにしてください。
2.法律事務所の無料相談を活用する
初回無料相談を実施している法律事務所を積極的に活用するのもおすすめです。
無料相談を活用すれば、相談費用をかけずに事案の概要整理・法的見通し・弁護士との相性・おおまかな費用感などを把握できます。
無料相談の中で、どの段階で解決する可能性が高いのか、追加費用が発生しやすい場面はどこかなどを具体的に聞いておけば、無駄な支出も避けやすくなります。
また、複数の法律事務所で無料相談を活用すれば、それぞれの費用感や説明の丁寧さなども無料で比較検討でき、自分に合った依頼先を選びやすくなります。
3.着手金無料の法律事務所を利用する
初期費用を抑えたい場合は、着手金0円プランなどを設けている法律事務所を選ぶのも有効です。
着手金が無料であれば、現在手元にまとまった資金がなくても弁護士に依頼するハードルが下がります。
ただし、着手金が無料の場合は、代わりに成功報酬が高めに設定されているケースもあるため注意が必要です。
「どの段階でいくらの報酬が発生するのか」「想定される総額はいくらか」などを事前に確認しておき、納得したうえで契約しましょう。
4.できるだけ近くの事務所を利用する
法律事務所が遠方にある場合、打ち合わせをする際の交通費や、裁判所へ出廷する際の日当・交通費などがかさみます。
なるべく近くの法律事務所を選べば、上記のような費用も安く抑えられます。
物理的な距離が近ければ対面での打ち合わせもしやすいですし、特に離婚問題ではデリケートな内容が多いため「直接会って話せる環境」というのは大切です。
ただし、離婚問題が得意な弁護士であれば、多少遠くても依頼する価値はあります。
もし近隣に離婚問題が得意な弁護士がいない場合は、オンライン相談などに対応している法律事務所を選ぶのも選択肢のひとつです。

最近は、積極的にZOOM相談を取り入れている弁護士は多いです。仕事や育児で忙しい方でも相談しやすい環境が整っています。
5.法テラスを利用する
経済的事情で弁護士費用の支払いが難しい場合、法テラスの民事法律扶助制度を利用できる可能性があります。
法テラスとは、法律トラブルの解決をサポートするために設置された公的機関です。
法テラスでは、サポートダイヤルでの情報提供のほか、民事法律扶助制度として「弁護士との無料法律相談」や「弁護士費用の一時立て替え」などのサポートも提供しています。
なお、民事法律扶助制度には利用要件が定められており、たとえば以下のような収入基準や資産基準などを満たしていなければなりません。
民事法律扶助制度の利用条件や利用の流れについては、以下の参考元リンクをご覧ください。
| 家族人数 | 収入基準 | 資産基準 | |
| 生活保護の基準に定める一級地 (東京都特別区・大阪市など) |
そのほか | 地域共通 | |
| 1人 | 20万200円以下 | 18万2,000円以下 | 180万円以下 |
| 2人 | 27万6,100円以下 | 25万1,000円以下 | 250万円以下 |
| 3人 | 29万9,200円以下 | 27万2,000円以下 | 270万円以下 |
| 4人 | 32万8,900円以下 | 29万9,000円以下 | 300万円以下 |
6.なるべく早い段階で弁護士に依頼する
離婚問題がこじれる前に早めに弁護士に依頼すれば、結果的に弁護士費用を安く抑えられます。
たとえば、協議離婚の段階から弁護士が介入すれば、当事者だけでやり取りするよりも迅速に解決できる可能性が高まります。
協議離婚だけで解決できれば、離婚調停や離婚裁判に移行する必要がなくなって費用も大幅に抑えられるでしょう。
一方、トラブルが深刻化してから弁護士に依頼すると、弁護士が対応することも多くなって離婚手続きが長期化しやすくなります。
結果として、通常の着手金だけでなく追加費用なども発生したりして出費が膨らむケースも少なくありません。

「まだ早いかも」と思った段階でも、まずは無料相談で現状を伝えてみましょう。
離婚の弁護士費用を支払う場合の3つの注意点

離婚の弁護士費用に関しては、契約前に注意しておくべき点がいくつかあります。
弁護士費用に関する誤解や認識のずれは、のちのちのトラブルの原因となりうるので、ここで事前に理解しておきましょう。
1.二段方式で追加費用が発生する場合がある
法律事務所によっては、離婚手続きの段階移行に伴って着手金や成功報酬などが追加で発生する場合があります。
離婚手続きの段階が進むごとに弁護士の業務量が増えることになりますし、より高度な法律知識なども必要になるためです。
一般的には、協議離婚から離婚調停へ移行した場合や、離婚調停から離婚裁判へ移行した場合などに追加費用が発生します。
追加費用が発生するタイミングは法律事務所によっても異なるので、弁護士との契約を結ぶ前に、追加費用について明確に確認しておきましょう。
離婚手続きの段階ごとの料金体系を事前に確認しておけば、依頼後に予想外の費用を請求されるような事態を避けられます。
2.弁護士費用は固有財産から支払う必要がある
弁護士費用は、依頼者個人の財産である固有財産から支払うのが原則です。
固有財産とは、主に婚姻前から持っていた預貯金や不動産などが該当します。
たとえば、婚姻中に形成した共有財産は財産分与の対象となるため、自由に弁護士費用へ充てることはできません。
固有財産と共有財産の具体例は以下のとおりです。
| 財産の種類 | 財産の具体例 |
| 固有財産 | ・結婚前から所有していた預貯金 ・結婚前から所有していた不動産 ・生命保険金・死亡退職金 など |
| 共有財産 | ・婚姻中に形成した預貯金 ・婚姻中に購入した不動産 ・婚姻中に加入・積立した保険 など |
無断で共有財産を使った場合、財産分与の際に不利になるおそれがあります。
弁護士費用をどこから支払うのかについても、事前に整理しておくことが大切です。
3.費用ごとに支払うタイミングは異なる
弁護士費用を支払うタイミングは、以下のように項目ごとに異なります。
| 弁護士費用の項目 | 支払うタイミング |
| 相談料 | 弁護士との法律相談が終了したとき |
| 着手金 | 弁護士と委任契約を締結したとき |
| 成功報酬 | 離婚問題が解決したとき(調停成立時・判決確定時など) |
| 日当 | 都度発生・事前預かり・事件終了時にまとめて精算 など |
| 実費 |
実際の支払いスケジュールを事前に理解しておければ、資金準備を適切に済ませられます。
委任契約書を確認したり弁護士から説明を受けたりするなどして、各費用項目の支払い時期を正確に把握しておきましょう。
費用がかかっても離婚手続きを弁護士に依頼するメリット
弁護士費用は決して安くありませんが、弁護士に依頼することで以下のような大きなメリットが得られます。
- 配偶者との直接交渉を避けられる
- 慰謝料・婚姻費用・養育費などを適正な金額でもらえる可能性が高まる
- 慰謝料や養育費などを獲得できる可能性が高まる
- 離婚調停や離婚裁判などの法的手続きを代行してもらえる
- 主張書面の提出などを全て任せることができる
- 感情論を挟まずに法的観点に基づいて手続きを進められる など
弁護士なら、相手方との交渉や煩雑な裁判手続きなどを一任でき、依頼後は仕事や子育てに専念できます。
離婚手続きにかかる精神的負担・時間的負担が大幅に軽減されますし、自分で対応するよりも有利な条件での離婚成立が望めるというのも大きなメリットのひとつです。
離婚問題で弁護士選びをする際の4つのポイント
弁護士に依頼する際は、弁護士費用だけでなく、離婚問題の解決実績・弁護士費用の明確さ・自分との相性なども総合的に考慮したうえで選びましょう。
離婚は専門性の高い分野であり、どの弁護士に依頼するのかによって結果が大きく左右される可能性があります。
ここでは、離婚問題で弁護士選びをする際のポイントについて解説します。
1.離婚問題の解決実績が豊富である
弁護士を選ぶ際は、法律事務所ホームページなどで離婚事件の取扱件数や解決事例を確認し、なるべく経験豊富な弁護士を選びましょう。
医師に専門分野があるように、弁護士にも注力分野があります。
ホームページなどに「離婚問題が得意です」「離婚問題に力を入れています」というような表記がある弁護士なら、満足のいく対応をしてくれる可能性があります。
特に財産分与が複雑な場合や親権トラブルで争っている場合などは、現在の自分の状況と類似した案件の解決実績があるかどうかを確認するのがおすすめです。
2.料金体系が明確でわかりやすい
法律相談をした際に、弁護士費用の内訳や費用総額の見込みを丁寧に説明し、書面などで明確に示してくれる弁護士なら安心して依頼できます。
弁護士費用に関する質問に曖昧な回答をしたり、説明を渋ったりするような弁護士は避けたほうがよいでしょう。
料金体系の透明性は、弁護士の誠実さを測るひとつの判断基準でもあります。
弁護士との余計なトラブルを避けるためにも、「どのような場合に追加費用が発生するのか」まで事前に確認しておくことをおすすめします。
3.親身に話を聞いてくれて相性が良い
離婚問題では、真っ向から主張が対立したりして長期化し、弁護士と長い付き合いとなるケースもあるため、なるべくコミュニケーションが取りやすい弁護士を選ぶこともおすすめします。
デリケートな家庭内の問題を話すことになるため、弁護士選びでは「十分な信頼感のある弁護士かどうか」も重要な判断基準のひとつです。
無料相談などを活用する際は「話しやすいか」「質問しやすいか」「説明はわかりやすいか」なども意識して確認しましょう。
どれだけ解決実績が豊富な弁護士でも、人間的な相性が合わなければコミュニケーション不足などで思うように動いてくれないおそれがあります。
相談時に少しでも違和感を覚えたら、とりあえず別の弁護士にも一度相談してみましょう。
4.不利な見通しも含めて正直に説明してくれる
「絶対に勝てる」などと安易に断言する弁護士よりも、リスクや不利な点について正直に全て説明してくれる弁護士のほうが信頼できます。
依頼者にとって都合の良い話ばかりする弁護士の場合、依頼後に期待どおりの結果が得られなかったりして不満が残ることもあります。
弁護士選びの際は、客観的な事実に基づいて、現実的な見通しを示してくれるかどうかも見極めましょう。
誠実な弁護士は、依頼者の利益を第一に考え、最善の選択ができるように適切に情報を伝えてくれます。
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離婚の弁護士費用に関するよくある質問4選
ここでは、離婚の弁護士費用について、多くの方が抱く疑問について解説します。
ここにない疑問点については、弁護士との無料相談などで直接質問してみてください。
1.弁護士費用を一括払いできない場合、後払いや分割払いはできる?
法律事務所によっては、分割払いや後払いなどに対応してもらえる場合があります。
ただし、全ての法律事務所が対応しているわけではないため、詳しくは法律事務所ホームページや法律相談などでご確認ください。
特に慰謝料や財産分与などの獲得が見込めるようなケースであれば、分割払いや後払いに応じてくれる可能性が高まります。
弁護士に直接確認する際は、経済的状況を正直に伝え、無理のない支払い計画を立てて相談しましょう。
2.依頼途中で弁護士を解任した場合、支払った費用は返ってくる?
依頼途中で弁護士を解任しても、原則として支払い済みの着手金は返金されません。
なお、報酬金については、解任時点での成果に応じて精算されるのが一般的です。
また、弁護士の活動状況によっては実費や日当などの支払いが必要になる場合もあります。
解任時の精算については委任契約書に規定されているため、契約時に確認しておきましょう。
3.相手が弁護士を立ててきた場合、こちらも弁護士に依頼するべき?
相手が弁護士を立ててきたからといって、自分も弁護士に依頼する義務はありませんが、基本的には依頼することをおすすめします。
素人では、弁護士を相手に対等な形でやり取りを進めるのは難しく、不利な条件で離婚成立となる可能性が高まります。
自分も弁護士を立てることで、客観的な証拠や法律に基づいた公平な形での解決が期待できます。
弁護士費用が心配な方も、まずは無料相談を利用するなどしてアドバイスを受けてみてください。
4.弁護士費用が払えない場合、代わりに親に支払ってもらってもよい?
弁護士費用が払えない場合、代わりに親に支払ってもらっても問題ありません。
弁護士費用を誰が支払うのかについては、特に法的な制約はありません。
ただし、のちのちの金銭トラブルを避けるためにも、返済の要否や方法などをあらかじめ取り決めておくことをおすすめします。
さいごに|離婚の弁護士費用が不安な方も、まずは一度相談を
離婚の弁護士費用は、協議離婚で20万円〜60万円程度、離婚調停で40万円〜70万円程度、離婚裁判で60万円〜200万円程度が一般的な相場です。
手続きが複雑になるほど弁護士費用も高くなるため、なるべく早い段階で弁護士に相談して迅速な解決を目指しましょう。
原則として弁護士費用は依頼者本人が負担しなければいけませんが、着手金0円プランや民事法律扶助制度などを利用すれば、現在十分な資金がない方でも依頼可能です。
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葛飾区で離婚に関する悩みを相談できる無料の窓口を10選紹介します。また相談したい内容や経済状況に応じた使い分けの方法、そして相談時のコツなどについても併せて解説...
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江東区で離婚に関する悩みを相談できる無料の窓口を10選紹介します。また相談したい内容や経済状況に応じた使い分けの方法、そして相談時のコツなどについても併せて解説...
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