調停調書と公正証書の違いとは|法的な効力や費用の比較

~いざという時の備えに~離婚コラム

 > 
 > 
 > 
調停調書と公正証書の違いとは|法的な効力や費用の比較
キーワードからコラムを探す
離婚コラム
2018.3.13
離婚調停 弁護士監修記事

調停調書と公正証書の違いとは|法的な効力や費用の比較

%e3%83%97%e3%83%ac%e3%82%bc%e3%83%b3%e3%83%86%e3%83%bc%e3%82%b7%e3%83%a7%e3%83%b31

離婚調停調書離婚協議公正証書はどちらも離婚する際に作成される文書のため、混合してしまいがちですがまったくの別物です。

 

いずれの書面が作成されるかは離婚の仕方で決まります。夫婦の協議で離婚する場合は『離婚協議公正証書』を作成することがあります。他方、夫婦が離婚調停で離婚する場合は『離婚調停調書』が作成されます。

 

この記事では、離婚調停調書と離婚協議公正証書の違い・作成費用について紹介します

調停調書と公正証書の根本的な違い

調停調書と公正証書にどのような違いがあるのか、簡単に紹介します。

 

作成する文書は離婚方法によって変わる

離婚調停調書も離婚協議公正証書も離婚条件(慰謝料・養育費・財産分与など)についてまとめた文書ですが、いずれの書面が作成されるかは離婚方法次第です。具体的には冒頭で記載のとおりです。

 

作成する人と場所が違う

作成過程が異なりますので、作成する人や場所も違ってきます。

 

離婚調停調書の場合

調停調書は離婚調停が成立した際に必ず作成される書類で、作成するのは家庭裁判所です。

 

公正証書の場合

離婚協議公正証書は、夫婦間で取り決めた離婚条件に基づいて公証役場の公証人が作成します。

 

なお、離婚協議公正証書は作成するのがベターでしょう。しかし、必須ではありません。作成するかしないかは当事者の意思次第です。

 

【関連記事】
離婚時に公正証書を作成すべき理由と作成方法の手順

 

時効(除斥期間)が違う

調停調書と公正証書では、記載された権利義務に関する時効(除斥期間)が違ってきます。

 

  • 離婚調停調書:財産分与・慰謝料・養育費すべて10年です。
  • 離婚協議公正証書:財産分与が2年・慰謝料が3年・ 養育費が5年です。

 

このように大きく変わるので、注意しましょう。

 

【関連記事】
財産分与の時効(除斥期間)は2年!時効後にできること
離婚慰謝料の時効は3年|時効を中断し慰謝料を請求する方法

 

強制執行できる対象範囲が違う

離婚調停公正証書は執行受諾文言を定めれば、金銭債務(慰謝料・財産分与・養育費)に限り訴訟手続を経ることなく強制執行が可能です。ただし、執行受諾文言の記載は任意になります。記載を忘れた場合、強制執行をするには訴訟手続きが必要です。

 

離婚調停調書は確定判決と同じ効力を有しますので、調書で定められた権利義務のすべてについて訴訟手続を経ることなく強制執行が可能です。

 

調停調書と公正証書の違いまとめ

 

調停調書と公正証書の違いを表にまとめました。

事項

離婚調停調書

離婚協議公正証書

離婚方法

離婚調停を行う

当事者が協議で離婚する

作成する場所

家庭裁判所

公正役場

時効

10年

内容により変わる

訴訟手続を経ない強制執行の範囲

具体的権利義務のすべて

金銭債務のみ

上記に当たって強制執行認諾文言

不要

記載がないと調停や裁判を行う必要がある

 

離婚調停調書と離婚協議公正証書の似ている部分

離婚調停調書と離婚協議公正証書は根本的に違うと説明しましたが、以下のような点がとても似通っています。

 

  • 合意した内容のみ記載できる
  • 訴訟手続を経ることなく(強制執行認諾文言がある場合)強制執行できる

離婚調停調書と離婚協議公正証書の作成費用

離婚調停調書と離婚協議公正証書では作成費用が違ってきます。どのくらい差があるのか確認してみましょう。

 

離婚調停調書の作成費用

離婚調停調書を作成するのに必要な費用は以下の通りになります。

 

調停調書の作成費用

収入印紙

1,200円

配送料

2,000~3,000円

合計

3,200~4,200円

 

調停費用は別途必要になってきます。

 

離婚協議公正証書の作成費用

離婚協議公正証書を作成する場合の費用は以下の通りです。

公正証書の作成費用

支払い金額

手数料

100万円以下

5,000

100万円を超え200万円以下

7,000

200万円を超え500万円以下

11,000

500万円を超え1,000万円以下

17,000

1,000万円を超え3,000万円以下

23,000

(参考:日本公証人連合会)

 

また、作成する証書の枚数が4枚を超える場合は1枚ごとに250円の追加料金が必要になります。

 

まとめ|離婚協議公正証書と離婚調停調書どっちがいいの?

以下の項目をみて、自分はどちらの方がいいのか参考にしましょう。

 

離婚調停調書がおすすめの方

離婚協議公正証書がおすすめの方

□離婚を急いでいない

□親権、面会交流、慰謝料等離婚以外にも決めるべき事項がある

□離婚を急いでいる

□単純な金銭債務の金額以外に決めごとがない

 

強制執行するための一文を忘れないように注意しましょう。また、記載する項目について分からないところがある場合は、離婚問題の解決に注力している弁護士に相談することをおすすめします。

【法律監修】

プラム綜合法律事務所 梅澤康二弁護士

 

出典元一覧

この記事を監修した法律事務所

Thum_umezawa
プラム綜合法律事務所
梅澤康二 弁護士
アンダーソン・毛利・友常法律事務所を経て2014年8月にプラム綜合法律事務所を設立。企業法務から一般民事、刑事事件まで総合的なリーガルサービスを提供している。

弁護士へのご相談で慰謝料などの増額が見込めます


離婚問題に関する専門知識もつ弁護士に相談することで、以下のような問題の解決が望めます。

・慰謝料を獲得したい
・できるだけ増額請求をしたい
・不倫・浮気の証拠を集めたい
・親権を獲得したい

など、離婚に関わる問題でお困りの事を、【離婚問題を得意とする弁護士】に相談することで、離婚に有利な結果となる可能性が高まります。

お一人で悩まず、まずはご相談ください。あなたの相談に、必ず役立つことをお約束します。

編集部

本記事は離婚弁護士ナビを運営する株式会社アシロの編集部が企画・執筆を行いました。 ※離婚弁護士ナビに掲載される記事は弁護士が執筆したものではありません。  本記事の目的及び執筆体制についてはコラム記事ガイドラインをご覧ください。

離婚調停に関する新着コラム

離婚調停に関する人気のコラム


離婚調停コラム一覧へ戻る