離婚届の書き方を見本付きで解説!もらい方や添付書類も紹介
夫婦が離婚する際は、離婚届を市区町村役場に提出する必要があります。離婚届の様式は全国共通であり、定められたルールに則って作成しなければいけません。
離婚届の正しい書き方を知っておかないと、市区町村役場に受理されず、訂正や再提出を求められるおそれがあります。
本記事では、離婚届の基礎知識から入手方法・記入例・必要書類・提出方法まで、網羅的に解説します。不備があった場合の訂正方法や、無断提出を防ぐ不受理申出の仕組みも紹介するので、ぜひ参考にしてください。
離婚届とは?基礎知識
離婚届とは、婚姻関係を将来に向かって解消するための届出です。離婚には、以下の6つの種類があります。
| 離婚の種別 | 手続きの概要 | 離婚成立の時期 | 離婚届の提出期限 |
|---|---|---|---|
| 協議離婚 | 夫婦間の離婚意思の合致と届出によって成立する離婚 | 離婚届が受理された時 | 随時 |
| 調停離婚 | 家庭裁判所の調停成立によって成立する離婚 | 調停成立時 | 調停成立日から起算して10日以内 |
| 審判離婚 | 家庭裁判所が職権でおこなう調停に代わる審判の確定によって成立する離婚 | 審判確定時 | 審判確定日から起算して10日以内 |
| 和解離婚 | 家庭裁判所の離婚訴訟において、訴訟上の和解に至った場合に成立する離婚 | 和解成立時 | 和解成立日から起算して10日以内 |
| 認諾離婚 | 家庭裁判所の離婚訴訟において、被告が原告の請求を全て認めた(認諾した)場合に成立する離婚 | 請求の認諾時 | 認諾日から起算して10日以内 |
| 判決離婚 | 家庭裁判所の離婚訴訟において、原告の請求を認める判決の確定によって成立する離婚 | 判決確定時 | 判決確定日から起算して10日以内 |
協議離婚は、夫婦の離婚意思の合致と戸籍法に基づく届出によって成立します。一方、裁判所が関与する離婚は、調停・和解の成立時や審判・判決の確定時点で離婚が成立するのが特徴です。
離婚届の法的な役割
協議離婚では、届出がされて初めて婚姻関係解消の効果が生じます(創出的届出)。市区町村役場の職員が、離婚届の記載内容を確認したあと、正式に受理されます。
無断で離婚届が提出された場合でも、受理されて戸籍に記載されると、判決または審判によらなければ戸籍の訂正ができません。
協議離婚以外の離婚は、戸籍法上の届出をしなくても離婚の効力がすでに発生しています。ただし離婚届を提出しなければ、戸籍と実体的身分関係との間に齟齬が生じるため、事後的に届出をします(報告的届出)。
調停離婚・審判離婚・判決離婚・訴訟上の和解または請求の認諾による離婚は、離婚の効力発生日から10日以内に届け出なければなりません。正当な理由なく離婚届の提出を怠ると、5万円以下の過料に処せられる場合があります(戸籍法第137条)。
離婚届を提出できる人
戸籍の届出人とは、法律上届出義務を負う人(または届出ができる人)で、届出人欄に署名する人を指します。協議離婚では、夫婦双方が届出人となり、それぞれが届出人欄に署名するのが原則です。
調停離婚・審判離婚・判決離婚・訴訟上の和解または請求の認諾による離婚では、申立人(原告)が届出人として提出義務を負います。本籍地または所在地の市区町村役場に、添付書類とともに離婚届を提出します。
届出人欄には申立人(原告)のみの署名で足り、他方当事者の署名や証人の記載は不要です。届出人が届出期間内に届け出ないときは、相手方(被告)が届け出られるようになります。
離婚届は、離婚する夫婦本人が、必ず役所に出頭して提出する必要はありません。郵送提出や第三者への提出の委託も可能です。
離婚届の用紙を入手する方法3つ
離婚届の用紙は、役所の窓口または各自治体Webサイトから書式をダウンロードする方法で入手できます。弁護士に離婚事件を依頼しているときは、弁護士が用意してくれる場合もあるでしょう。以下で詳しく解説します。
1. 役所の窓口で用紙を受け取る方法
離婚届の用紙は、役所の戸籍担当窓口(市民課、市民サービスセンターなど)で取得できます。窓口の職員に「離婚届の用紙を(書き損じ用の予備を含めて)○枚ください」と伝えるだけで交付してもらえます。身分証の提示や書類の記入は不要で、料金もかかりません。
本籍地や住所地にかかわらず、最寄りの役所の窓口で交付を受けられます。自治体によっては、開庁時間外でも夜間・休日受付窓口で用紙を交付してもらえる場合もありますが、用紙がないときもあるため事前の確認が必要です。
2. 自宅などで用紙をダウンロード・印刷する方法
離婚届は、各自治体のWebサイトからPDFデータをダウンロード・印刷して使用できます。
離婚届の様式は全国共通ですが、自治体によっては自身で印刷した用紙での届出を受け付けない場合もあるようです。事前に提出予定の役所に確認しておきましょう。
用紙をダウンロードする手順
自治体の多くは、公式Webサイトに離婚届の様式を掲載しており、ダウンロードして印刷した用紙を使用できます。 「離婚届 ダウンロード 〇〇市」などのキーワードで検索するのがスムーズです。
届出用紙は、PDF形式による配布が一般的です。パソコンにAdobe Acrobat Readerが入っていない場合は、事前にインストールしましょう。民法改正に伴い、2026年4月1日から離婚届の様式が変更されているため、新様式の離婚届をダウンロードしてください。
スマートフォンでダウンロードした場合は、データをプリントアプリなどに転送して印刷の準備を整えましょう。
用紙をA3サイズで印刷する手順
ダウンロードしたPDFファイルは、用紙サイズを「A3」、印刷倍率を「等倍(100%)」に設定して普通紙で印刷しましょう。以下のような指定規格外のものでは、役所に受理してもらえません。
- 用紙サイズが異なるもの
- A4サイズ2枚を貼り合わせたもの
- A4サイズで両面印刷されたもの
- 縮小印刷されたもの
- 印刷部分が不鮮明なもの
印刷後は、破れや文字の欠け、外枠のかすれなどがないか目視で確認しましょう。
3. 弁護士から用紙を受け取る方法
弁護士に離婚事件を依頼しているときは、弁護士から離婚届の用紙をもらえる場合もあります。離婚事件を積極的に取り扱う法律事務所では、届出用紙を常備しているのが一般的です。提出に適したタイミングで、用紙を交付してもらえるでしょう。
用紙の交付時には、記入時の注意点やチェック項目も案内してもらえて、記入後も抜け漏れがないか確認してくれます。協議離婚の場合は、相手方の署名の取り付けも任せられます。裁判所が関与する離婚の場合は、添付書類なども併せて準備してもらえるでしょう。
離婚届を書く前に確認すべき3つの注意点
協議離婚をする際は、事前に夫婦間で離婚条件について話し合い、合意した内容を反映した離婚協議書を作成しましょう。離婚届が受理されて離婚成立の事実が戸籍に反映されると、簡単には取り消せないため、一時の感情で離婚届に署名するのは避けてください。
1. 離婚条件を決めておく
離婚届に署名する前に、夫婦間で親権・養育費・面会交流・財産分与・慰謝料などの離婚条件を話し合い、合意を取り付けておきましょう。離婚後は、相手が話し合いに応じてくれなかったり、譲歩を引き出せなくなったりする可能性があります。
2026年4月1日以降に離婚した場合、財産分与や年金分割は離婚時から5年、慰謝料は離婚時から原則3年で時効にかかります。また、養育費の支払義務について取り決めがない場合、離婚後に請求しても遡って支払ってもらえない可能性が高いです。離婚前に合意を得るのが賢明です。
未成年の子がいる場合は、父母のどちらか一方を単独親権者にするか、父母双方を共同親権者にするかも決めなければなりません。親権者の記載のない離婚届は、原則として受理されません(親権者指定の調停・審判を申し立てている場合を除く/民法765条1項)。
2. 離婚協議書を作成する
夫婦間で合意した内容は、後のトラブルを防ぐために必ず書面に残しましょう。口約束のみでは、後日相手方から「そんな約束はしていない」と主張された際、合意の事実を証明するのが難しくなります。
特に養育費・財産分与・慰謝料といった金銭の支払いを受ける場合は、強制執行認諾文言付公正証書の作成がおすすめです。公正証書とは、公証役場で公証人が作成する公文書で、私文書として作成した離婚協議書に比べて高い証明力と法的な強制力を持ちます。
強制執行認諾文言付公正証書を作成しておけば、養育費などの支払いが滞った際も、裁判を起こさずに相手の給与や財産の差し押さえが可能です。
作成には費用と手間がかかりますが、将来の生活を守るための備えとして、検討する価値は十分あるでしょう。
3. 一時の感情で離婚届に署名しない
一時の感情で離婚届に署名するのは控えましょう。署名後に気が変わっても、相手が提出した離婚届が正式に受理されると、簡単には取り消せません。
市区町村役場の職員は、形式上の不備がなければ離婚届を受理します。戸籍を元に戻すには、家庭裁判所の離婚無効確認調停・訴訟などで勝訴判決や審判を得て、市区町村役場に戸籍の訂正を申請しなければなりません。
不用意に署名済みの離婚届を相手に交付すると、自分の意思に反して相手が離婚届を提出してしまうおそれがあります。相手が無断で親権者を指定していれば、親権者指定協議無効確認の訴えや、親権者指定の調停・審判などの手続きをとる必要が生じる場合もあります。
離婚届への署名は、離婚条件を取り決め、合意内容を反映した離婚協議書への署名・押印が済んだあとにするのが無難です。
【見本付き】協議離婚における離婚届の書き方
離婚届には夫婦の氏名・生年月日・住所・本籍・父母の氏名などを記載します。未成年の子がいる場合は、親権者の指定も必要です。本章では、協議離婚における離婚届の書き方を記入例とともに解説します。
届出人に関する情報の書き方

氏名の欄には、夫妻の氏名およびふりがなを記入します。氏は婚姻中の氏を書き、戸籍に旧字体(邊、齋など)で登録されている場合は、登録どおりの字体で書きましょう。生年月日は和暦(昭和・平成など)で記入してください。

住所は届出時点で住民登録がある場所を記載します。離婚届と同時に転入届や転居届をする場合は新住所を記入し、転出のみで転入届が済んでいない場合は旧住所を記入しましょう。住民票上の正確な表記がわからない場合は、ハイフンを使用しても差し支えありません。

本籍欄は、現在の戸籍謄本に記載されている本籍と筆頭者の氏名を書きましょう。戸籍上の正確な表記がわからない場合は、ハイフンを使用しても差し支えありません。

父母および養父母の氏名・続き柄には、夫・妻それぞれの父母の氏名を記載します。父母がすでに死亡している場合でも、記載は必須です。父母が婚姻中の場合、母欄は名のみの記載で構いません。
養子縁組をしている場合は、養父母の氏名・養父母との続き柄を記入してください。
離婚の種別・婚姻前の氏にもどる者の本籍欄の書き方

離婚の種別の欄は、「協議離婚」にチェックを入れます。協議離婚以外の場合は、成立日・確定日・認諾日の記入も必要です。

婚姻時に姓を変更した方が離婚により婚姻前の氏にもどる場合には、もとの戸籍にもどるか、自分を筆頭者とする新たな戸籍をつくるかを選択します。
なお、婚姻中に名乗っていた氏を引き続き使用する場合は、離婚届と同時に「離婚の際に称していた氏を称する届出」(婚氏続称届)を提出します。婚氏続称届をする場合は、「婚姻前の氏にもどる者の本籍」欄の記載は不要です。
もとの戸籍にもどる場合

もとの戸籍にもどる場合は、婚姻前の戸籍の本籍地と筆頭者の氏名を記入します。婚姻後、本籍地を変更していなければ、戸籍謄本の【従前戸籍】の欄で婚姻前の本籍地や筆頭者の確認が可能です。
たとえば、婚姻前に自身の父を筆頭者とする戸籍に入っていた妻が、婚姻により夫の戸籍に入籍していた場合、妻は父の戸籍にもどります。戸籍の筆頭者が死亡していても、戸籍が除籍されていなければ問題ありません。筆頭者の氏名は、亡くなった父の名前を記入します。
新しい戸籍をつくる場合

新しい戸籍をつくる場合は、自分が筆頭者となる戸籍の新本籍地を記入します。新しい本籍地は、届出時点で日本国内に存在する土地の地名地番であれば、どこでも設定できます。
親権者欄の書き方
未成年の子がいる場合は、親権者の指定が必要です。共同親権を選択する場合は、「父母双方が親権を行う子」の欄に、当該子の氏名を記入します。
夫婦のいずれかが単独親権者になる場合は、「父(夫)が親権を行う子」または「母(妻)が親権を行う子」の欄に当該子の氏名を記載してください。
調停・審判を申し立てた場合は、「親権者の指定を求める家事審判又は家事調停の申立てがされている子」の欄に子の氏名を記載しましょう。
子どもが一人の場合
子どもが一人の場合の記載方法は、以下のとおりです。
▼夫(父)が単独親権者となる場合

▼妻(母)が単独親権者となる場合

子どもが二人・三人など複数いる場合
未成年の子が複数いる場合は、全員の氏名を記入する必要があります。

たとえば長男は夫、長女は妻が親権を取得するときは、それぞれの子の氏名を該当する欄に記入します。

夫または妻が、未成年の子全員の単独親権を取得するときは、親権者となる側の欄に子全員の氏名を並べて記入します。
共同親権に合意する場合
2026年4月1日施行の民法改正により、離婚後も父母が共同で親権をおこなう共同親権が選択できるようになりました。

共同親権を選択する場合は、「父母双方が親権を行う子」の欄に未成年の子の氏名を記入しましょう。

共同親権・単独親権のいずれの場合も、夫婦間で親権者指定の合意をしたことを証するため、必ず合意のチェックをしてください。
生活状況に関する項目の書き方
離婚届の用紙の右側にある同居期間や夫婦の職業といった生活状況に関する項目の記入方法は、以下のとおりです。

同居の期間の欄には、夫妻が同居を始めた年月、別居をした年月を記入します。届出時点で別居をしていない場合は、同居を始めた年月のみの記入で足ります。

別居する前の住所の欄には、別居前の住所を記入してください。届出時点で、別居をしていない場合は、空欄のまま提出して差し支えありません。

別居する前の世帯のおもな仕事の欄は、夫妻が別居をする前の世帯で該当する仕事を選択しチェックします。従業員数が1~99人までの会社に勤めている場合は「3」、100人以上の従業員数の会社の場合は「4」にチェックします。
夫妻の職業欄は、国籍調査がおこなわれる年(5年に一度)に届出する場合にのみ、記入が必要です。次回の国勢調査は、2030年4月1日から2031年3月31日に予定されています。国勢調査がおこなわれる年以外は、空欄のままで構いません。
子どもに関する合意状況欄の書き方

共同親権を選択する場合の子育ての分担(監護の分掌)や親子交流、養育費については、話し合いの状況に応じて該当箇所へチェックを入れます。
裁判所の手続きを伴う離婚届の書き方
調停離婚・審判離婚・和解離婚・認諾離婚・判決離婚の場合、届出は申立人または原告が単独でおこなえます。相手の署名や証人は、必要ありません。

「離婚の種別」の欄で該当する手続きにチェックをして、成立日や確定日を記入します。相手方の氏名や新しい本籍などの情報も、申立人が把握している範囲で記入すれば差し支えありません。
なお、以下の場合には、相手方が署名をして届出することもできます。
- 調停離婚や和解離婚などで相手方から届出することが調書に定められている場合
- 届出期間内に申立人または原告が届出しない場合
離婚届の証人に関する3つの基本ルール
本章では、離婚届の証人になれる人の条件や証人欄の記入方法、証人になる場合の注意点を解説します。
1. 証人に選べる人物の条件
18歳以上の成人であれば、離婚届の証人になれます。証人になるための特別な資格は不要です。親族や親しい友人に依頼するケースが一般的です。
2. 証人欄の正しい記入手順

証人欄には、二名の証人本人に氏名・生年月日(和暦)・住所・本籍を記入してもらいます。押印は任意です。証人欄への署名が必要なのは、協議離婚のみです。
3. 証人欄の代筆に伴う法的リスク
証人が見つからない、頼みにくいといった理由があっても、本人に無断で証人欄を代筆するのはやめましょう。証人の署名を偽造したことが発覚すれば、私文書偽造罪や偽造私文書行使罪などの犯罪が成立するおそれがあります。
証人本人に無断でその署名を偽造した場合、行使の目的があれば、私文書偽造罪が成立する可能性があります。現在の刑法159条1項では、他人の署名を使用して権利・義務・事実証明に関する文書を偽造した場合の法定刑は、3ヵ月以上5年以下の拘禁刑です。さらに、その離婚届を提出した場合には偽造私文書等行使罪が成立する可能性があります。
偽造や代筆が発覚すると、離婚届の有効性を争われる可能性もあります。
離婚届に不備があった場合の訂正方法

離婚届の記入を間違えた場合は、誤った箇所に二重線を引き、余白に正しい内容を記入しましょう。修正テープや修正液は使用できません。訂正するスペースがない場合は、「その他」の欄に訂正箇所と正しい内容を記載してください。
離婚届を役所へ提出する方法
離婚届は、提出先の役所の窓口へ直接持参する方法のほか、郵送でも提出できます。以下では、窓口持参・郵送提出の手順を紹介します。
1. 役所の窓口へ直接持参する手順
離婚届と添付書類を、市区町村役場の戸籍窓口に直接持参して提出します。職員が形式的な内容を審査し、不備がなければ持参した日に受理されるのが一般的です。
提出先は、届出人の本籍地または所在地の市区町村役場です。日中の来庁が難しい場合は、土日祝日や夜間などの受付時間外でも提出できます。
多くの自治体では、時間外受付ポストが設置されています。時間外受付ポストがない場合も、宿直室などで離婚届を受け取ってくれるのが一般的です。
時間外窓口で提出した場合、離婚届や添付書類のチェックは翌開庁日になります。不備がなければ、離婚届の提出日に遡って受理されます。不備がある場合は、役所に出向いて訂正する必要があるので注意しましょう。
2. 簡易書留などで役所へ郵送する手順
本籍地の市区町村役場が遠方である場合や来庁の時間が取れない場合は、離婚届と必要書類を郵送する方法もあります。郵便事故を防ぐため、簡易書留やレターパックなど記録が残る方法で送付するのが安全です。
離婚届の記載や添付書類の不備に備えて、日中に連絡が取れる電話番号を届出人欄へ明記しておきましょう。
離婚届の提出に必要な書類一覧
市区町村役場に離婚届を提出する場合は、本人確認書類を持参しましょう。協議離婚以外の場合には、裁判所から交付を受けた調書・審判書・判決謄本や確定証明書が必要です。
届出人の本人確認書類
離婚届の提出時には、本人確認書類の提示が求められます。本人確認書類には、1点で確認可能なものと、2点で確認可能なものがあります。
| 1点で確認可能なもの(1号書類) | 2点で確認可能なもの(2号書類) |
|---|---|
| ・マイナンバーカード(個人番号カード) ・パスポート ・運転免許証 ・国または地方公共団体の機関が発行した身分証明書(顔写真あり) ・身体障がい者手帳 ・療育手帳 ・在留カードまたは特定在留カード ・特別永住者証明書または特定特別永住者証明書 など |
以下の【A】と【B】から1点ずつ 【A】 ・公的保険の資格証明書 ・介護保険被保険者証 ・高齢受給者証 ・国民年金手帳 ・年金証書・共済年金証書 など 【B】 ・敬老優待乗車証 ・学生証 ・法人が発行した身分証明書(社員証など) ・国または地方公共団体の機関が発行した1号書類以外の資格証明書(写真付き) など |
窓口提出の場合は原本を提示し、郵送提出の場合は本人確認書類のコピーを同封してください。
家庭裁判所の提出書類
協議離婚以外の場合は、以下の添付書類が必要です。
- 調停離婚:調停調書の謄本
- 審判離婚:審判書の謄本、確定証明書
- 和解離婚:和解調書の謄本
- 認諾離婚:認諾調書の謄本
- 判決離婚:判決書の謄本、確定証明書
いずれも原本を提出してください。
無断提出を阻止する離婚届不受理申出の仕組み
相手が無断で離婚届を提出するおそれがある場合は、不受理申出を検討しましょう。不受理申出とは、自ら窓口に出頭して届け出たことを確認できない限り、離婚届を受理しないよう申し出るものです。
申出は、本人確認書類を持参して、本人が本籍地または住所地の市区町村役場の窓口でおこなう必要があります。郵送や代理人による申出は、原則として認められません。
やむを得ない理由により来庁できない場合は、その理由をあきらかにし、以下の書類を本籍地または所在地の役場に提出できます。
- 不受理申出をする旨を記載した公正証書
- 不受理申出をする旨を記載した私署証書に公証人の認証を受けたもの
不受理申出は取り下げるまで、または不受理申出をした本人が本人確認書類を持参して届け出るまで有効です。
離婚届提出後におこなう戸籍関連の手続
離婚後も婚姻時の姓を使用する場合は、離婚成立日から3ヵ月以内に「離婚の際に称していた氏を称する届」を提出しましょう。期限を過ぎると裁判所の許可が必要になるため、離婚後も婚姻中の姓を使用したい場合は、離婚届と同時に提出しておくのがおすすめです。
また、離婚届を提出しただけでは、子どもの戸籍や姓は自動的には変わりません。離婚時の戸籍の筆頭者が父であれば、母親が親権者となって子どもと暮らしていても、子どもの籍は父親の戸籍に残ります。
母親が親権者となる場合、子どもを自分と同じ戸籍に入れ、同じ姓を名乗らせるためには、家庭裁判所での手続きが必要です。具体的には、家庭裁判所で子の氏の変更許可申立をおこない、許可されたあとに役所で入籍届を提出する必要があります。
離婚後のトラブルを防ぐなら「ベンナビ離婚」で弁護士に相談
離婚条件の話し合いに不安があるなら、「ベンナビ離婚」の活用をおすすめします。「ベンナビ離婚」は、離婚問題を得意とする弁護士を地域や相談内容から検索できるポータルサイトです。
離婚時には、親権・養育費・親子交流・財産分与・年金分割・慰謝料などの話し合いが必要です。離婚条件の話し合いを先送りにしたり、口約束で済ませたりすると、離婚後にトラブルに発展するケースも少なくありません。
弁護士に依頼すれば、離婚条件の交渉から離婚協議書の作成、離婚届の提出前チェックなど、一貫したサポートを受けられます。
「ベンナビ離婚」には、初回無料相談や休日・夜間の相談、オンライン面談に対応する事務所が多数掲載されています。離婚届を提出する前に、「ベンナビ離婚」を通じて弁護士に相談してみてください。
離婚届に関してよくある質問5つ
本章では、離婚届の書き方に関するよくある質問について、Q&A形式で回答します。
Q. 離婚届の記入は必ず本人がおこなうべきですか?
届出人欄は本人が署名するのが原則です。ただし、本人が署名できない事情があり、市区町村長が署名することができないと認める場合には、代書が認められます。この場合、書面にその理由を記載する必要があります。他方、本人の意思や権限なく勝手に署名した場合には、私文書偽造罪等が成立する可能性があります。
けがや病気などで自筆が難しい場合は、事前に役所の戸籍窓口へ相談し、代替手段の案内を受けてください。なお、届出人欄以外の項目は、一方当事者や第三者による代筆が可能です。
Q. 離婚届と転居届はどちらを先に出すべきですか?
離婚届と転居届の提出順序に、法律上の決まりはありません。離婚届の住所欄は届出時点の住民票上の住所を書くため、転居前に届出をするなら旧住所、転居後に届出をするなら新住所を記入します。
Q. 離婚届を出すのに手数料はかかりますか?
離婚届を提出すること自体に手数料はかかりません。ただし、調停離婚・審判離婚・和解離婚・認諾離婚・判決離婚の場合は、調書・審判書・判決書の謄本や確定証明書の添付が必要です。そのため、家庭裁判所への交付申請時に手数料を納める必要があります。
Q. 同居したまま離婚届を出すことは可能ですか?
同居したままでも離婚届の提出は可能です。届出時点で別居していない場合は、離婚届の「別居する前の住所」欄は、空欄のまま提出しましょう。
ただし、離婚後も同居を継続し、生計を同一としている場合には、児童扶養手当が受けられない可能性があります。離婚後も元配偶者と同居する場合は、メリット・デメリットを事前に把握しておきましょう。
Q. 離婚届はスマートフォンのみで作成できますか?
用紙(PDF形式)のダウンロードやコンビニでの印刷は、スマートフォンでも操作可能です。ただし、届出人欄や証人欄には本人の署名が必須であり、スマホだけでは完結できません。
まとめ
離婚届は、全国共通の様式にもとづき、定められた記載ルールに沿って作成しなければなりません。届出用紙は役所の窓口のほか、自治体Webサイトからダウンロードする方法でも入手できます。
未成年の子がいる場合は、親権者を指定して離婚届に記載する必要があります。調停離婚・審判離婚・和解離婚・認諾離婚・判決離婚の場合は、申立人または原告が単独で届出可能です。一方、協議離婚では夫婦双方と証人二名の署名が必要です。
相手が無断で離婚届を提出するおそれがある場合は、不受理申出をおこなうことで、意図しない離婚届の受理を防げます。
離婚届に署名する前に、夫婦間で離婚条件について話し合い、合意内容を離婚協議書に反映しましょう。少しでも不安がある方は、「ベンナビ離婚」を活用のうえ、弁護士に相談してください。
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