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2020.2.17

子どもの親権を獲得したい方が離婚時に親権を勝ち取る為の6つのポイント

虎ノ門法律経済事務所 船橋支店
小宮山 優樹 弁護士
監修記事
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「親権(子供)」が得意な弁護士に相談して悩みを解決
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親権(しんけん)とは、未成年の子どもに対する親の責任や義務のことをいい、離婚時には協議でどちらかを親権者と定めなければならないと民法819条1項で規定されています。

そのため、通常は離婚する際は子どもの親権を行使する者を定めない限り離婚をすることはできません。そこで、父と母、どちらを親権者とするかの話し合いが行われることになりますが、夫婦がともに、どうしても親権だけは譲れないという場合だと、高確率で親権争いが起きます。


どちらが親権を行うかは、基本的に夫婦間での話し合いでどちらが親権者にふさわしいかを判断して決めていきますが、それでも決着がつかない場合、離婚調停を申し立てて親権者を決める必要があります

そこでこの記事では、離婚後に子の親権者となるためのポイントを徹底解説します。どのようなことを行えば有利な結果に持っていくことができるのか、参考にしていただければ幸いです。

親権争いになる前にすべきこと

親権争いに発展すると当事者のみの話し合いで解決できないケースがほとんどです。配偶者が子どもを連れて出て行く前に【弁護士へ無料相談する】などの対策が必要になります。

目次

親権の2つの種類と監護権との違い

親権には大きく分けて2つ権利が含まれています。下の図をご覧ください。

参考:民法第820条~第824条

身上監護権

居所指定権

子どもが住む場所を指定する権利(民法 第821条)

懲戒権

子どもに対し親がしつけを行う権利(民法 第822条)

営業許可権

子どもが職業を営むにあたって親がその職業を許可する権利(民法 第823条)

身分上の行為の代理権

15歳未満の子の氏の変更・相続の承認・放棄・20歳未満の結婚・養子縁組など身分法上の行為の代理・同意を行う権利(民法 第737条第804条など)

※令和4年4月1日から予定されている成人年齢の引き下げに伴い,未成年者の婚姻についての同意に関する規定(737条)は削除される予定です。

身上監護権は主に子どもの保護・教育に関する権利になります。

財産管理権

これは民法 第824条によって定められている権利で、子どもが所有する財産を管理して、子どもに代わり法律行為ができる権利のことです。子どもの通帳や預金を管理する事が一番イメージしやすいのではないでしょうか。

また、子どもが、親権者(法定代理人)の同意なく何かを売買するなどした場合、原則として親権者はその行為を取り消したり、追認したりすることができます。

親権と監護権の違い

 「身上監護権」は「監護権」とも呼ばれ、子どもの近くにいて、子どもの世話や教育をする親の権利・義務のことです。この権利・義務は、原則として親権者が行使し、負担することとなります。

裁判所は例外的に、「両親が離婚したとしても、未成年者の健全な人格形成のために父母の協力が十分可能であれば、監護権と親権とを父母に分属させることもそれはそれとして適切な解決方法である場合もある」(東京高等裁判所決定平成5年9月6日)として、親権と監護権の分属を認め得る余地があることを示しています。

そのため、上記のような状況が存在すれば、裁判所の判断として、親権と監護権の分属が認められる可能性があるといえます。もっとも、親権と監護権の分属が認められるケースは例外的と考えておくべきでしょう。

一方で、夫婦の合意で親権者と監護権者を分属させることは禁じられてはいません。そのため、夫婦が離婚後も協力して子の成長を助けることができるのであれば、こうした選択肢も検討してみてもよいのかもしれません。

しかし、親権と監護権の分属を検討する場合に、

  • 本当に実益があるのか
  • 子に混乱や葛藤を生じさせないか
  • 安易な妥協でないか
  • 紛争の先延ばしでないか

等をよく考える必要があります。もし、親権と監護権が分属された場合は、親権者は財産管理権を行使し、監護権者は子の日常の監護養育を行うこととなります。

離婚時に親権者を決める方法

親権者を決める場合、基本的にはいきなり裁判を起こすことはできません。下の図のような流れで親権者を決めていきます。

《親権を決める流れ》

親権者として判断されるポイントについてはこちらから、親権争いを有利に進める方法はこちらから、子どもの親権獲得に関するよくある疑問【Q&A】はこちらからご覧ください。

原則は夫婦間の協議(話し合い)で決める

親権者の取り決めも、まずは夫婦間の話し合いからスタートするのが原則となります。夫婦が協議上の離婚をする場合に、未成年の子がいるとき、その一方を親権者と定めなければならないとされています(民法819条1項)。

これを受けて、離婚届には、子の親権者を指定する欄が設けられています(戸籍法76条1号)。こうした理由から、役所では、離婚届に未成年者の親権者が定められていないと受理してもらえません

両親が離婚をする以上、子への影響は避けられません。子への影響を最小限にするためにも、親権者を一時の感情で決めるのではなく、子に与える影響を考えた上でどちらを親権者と定めるのかを決めることが大切です。

この点に関して、裁判所が「子どもにとって望ましい話し合いとなるために」というビデオを公開しています。

裁判や調停では、親権者としての適格の判断要素の一つとして、父母の紛争と親子の問題を峻別できているのかという点も評価されますので、親権の関わる離婚に直面した場合はこうした資料も参考にして子の発達段階に応じた冷静な対応が望まれます。

話がまとまらなければ調停で親権者を決める

親権者について夫婦間の合意が成立しない場合は、家庭裁判所へ離婚調停の申立てを行う必要があります。

この調停という手続きは、あくまでも話し合いでの解決が志向されている点で協議離婚と共通していますが、調停委員が第三者として夫婦の間に立ち、離婚に向けた協議を仲介する点で大きな違いがあります。

調停では、調停委員2名と裁判官1名が調停委員会を構成し各調停を担当しており、調停委員や裁判官から客観的な意見を聞くことができるので、2人きりで話し合うより冷静かつ合理的に話し合うことが可能です。

《調停の申立に必要な書類》

  • 夫婦関係調整調停申立書
  • 申立人の印鑑
  • 申立人の戸籍謄本
  • 相手方の戸籍謄本

調停の申し立て場所は、相手方の住所地を管轄する家庭裁判所です。具体的な費用などは「離婚調停にかかる費用と弁護士に依頼した際のメリットまとめ」をご参照ください。

裁判所一覧

家庭裁判所の調査官による調査に注意する

親権が問題となる離婚調停や離婚裁判においては、判断の前提として、子の状況や監護の実態等を把握する必要があります。

そこで裁判所(裁判官)は、多くのケースにおいて、両親の主張の整理監護実態の把握を目的として、家庭裁判所調査官に調査を命じて、これらの事項について調査をさせます。

家庭裁判所調査官は、子や両親の心情等に配慮して、専門的見地から事情等を調査し、裁判官に対し調査報告書のという形で調査結果を報告します。

このとき家庭裁判所調査官は、両親と面談するほか、子どもとの面談家庭訪問学校訪問などを行います。

親権者について最終的な判断をするのは裁判所(裁判官)ですが、家庭裁判所調査官は第三者の立場から、専門的見地でもって調査し意見を述べるので、親権者の判断においては、家庭裁判所調査官の作成した調査報告書が持つ影響力は重大です。

家庭裁判所調査官が裁判所からの命令に従い調査する項目は、命令の内容にもよりますが,主に

  1. 子の監護状況
  2. 子の意向調査
  3. 親権者の適格性

についての3点です。家庭裁判所調査官が行う調査では、調査命令における調査対象に従い、主に下記の7つの事項について調査をし、意見を述べることが多いです。

1:子どもとの面談

家庭裁判所調査官は、子の発達段階に応じて人形を用いたロールプレイ(箱庭)を行ったり、家族についての絵を描かせたりするなどして、子どもが父母、監護補助者や友人などと普段どのように関わり、どんな気持ちを抱いているかなどを探ります。

また、小学校高学年程度の年齢に達している子に対してはより直接的に、両親や監護補助者や友人等について聞くことがあります(あくまでも子の発達段階に応じた対応が求められており、単純に年齢や学年のみで調査方法が決まるものではありません)。

さらに、15歳以上の子については、ある程度両親の紛争について理解が及ぶものと考えられており、親権者についての判断をするに際しては、裁判所はその子の意向(陳述)を聴くことが義務とされています(人事訴訟法32条4項)。

2:家庭訪問による生活環境についての調査

家庭裁判所調査官は、家庭訪問をし、親子関係や子どもの生活環境について調査します。このときに、子の生育環境や監護態勢等が調査されます。

3:学校への訪問

家庭裁判所調査官は、子の通う保育園や小学校、子を担当する児童相談所などを訪問して生活環境等を調査します。

4:適切な親権者であると思われる裏付け調査

家庭裁判所調査官は、両親との面談や保育園等からの聞き取りなど利用できる手段を用いて、監護能力の有無や子を監護養育していく意思等について調査します。

5:現在までの子どもの養育環境についての調査

家庭裁判所調査官は、子がこれまでどのように監護養育されてきたのか、誰の手によってそれがなされていたのか、および現在どういった状況に置かれているのか等を調査します。

6:今後の養育方針についての調査

家庭裁判所調査官は、それぞれの親がどのような監護計画・監護方針を有しているのか、それが具体的で実現可能か等について調査します。

7:親権者となるのが不適切だと思われる裏付け調査

家庭裁判所調査官は、親の良い面だけでなく、親権者としての能力や適格を疑わせるようなマイナスな事情をも調査します。

調停が成立しない場合は裁判所が親権者を判断する

親権者について協議が調わないときや協議ができない場合は、家庭裁判所が、審判により親権者を指定することもあります(民法819条5項)。

審判は、当事者による合意を目指す調停とは違い、裁判官が認定した事実に基づいて判断を下します。この判断に不服がある場合は2週間以内に不服の申立てを行うことができます。

しかし実務上は、離婚調停を経て審判により親権者が指定される場合はまれであり(例外として、夫婦が離婚の合意は成立させ、かつ親権者の判断は審判に委ねたいという意向を有している場合などがあるとされます)、通常、離婚調停が不成立となった場合は離婚訴訟を提起することとなります。

最終的には離婚訴訟により裁判所が親権者を判断する

離婚訴訟では、法律に則り親権者を定めることとなります。離婚の際の話し合いで親権に争いが生じ、どうしても話がまとまらない場合の最終手段といえます。

訴訟には時間と費用が多くかかるため、早期に離婚トラブル解決に注力している弁護士に相談することをおすすめします。

また訴訟で解決を考えている場合はこちら「訴えを提起する方|裁判所」を参照ください。

訴訟に必要な費用

  • 収入印紙
  • 郵便切手

訴訟で何を決めるかによって、収入印紙や郵便切手の料金が変わってきますので、申し立てた裁判所に値段をご確認ください。

訴訟に必要な書類

  • 訴状2部
  • 夫婦の戸籍本及びそのコピー
  • 源泉徴収票、預金通帳などの証拠とする書類のコピー2部

必要な書類や部数は、被告や訴える内容によって変わってきますので注意しましょう。

関連記事は、父親向けの内容になっていますが、裁判の流れなどについても解説しています。参考になりますので、ぜひご覧ください。

【関連記事】離婚裁判で親権を勝ち取るポイント4つ|父親がすべきこと

親権者として判断されるポイント

夫婦間の話し合いで決める場合は、特に条件などはありません。「私が(父母)引き取る」と言って、お互いが納得すればそれで完了です。その際には、親権,面会交流や養育費のことを離婚協議書に明記して作成しておけば安心ですね。


【関連記事】協議離婚とは|後悔しない進め方と離婚条件を有利に決めるポイント
 

もし、親権者を誰にするか話し合いで決まらない場合、基本的にはまず「調停」で話し合い、それでも決まらない場合は「裁判」で決めてもらうという流れになります(例外的に審判の手続きとなることもありますが、親権者についての考え方は裁判や調停と共通しています)。

その場合に判断されるポイントがいくつかあり、子ども・親両者の事情が考慮されるのです。

ここでは、親側の事情について紹介します。親権争いを有利に進める方法はこちらから、子どもの親権獲得に関する疑問についてはこちらからご覧ください。

1:子どもへの愛情があるか

子どもに対する愛情が大きい方が、より親権者として適切であると判断されます。こうした事実は客観的事情から判断されるため、子どもと過ごした時間が長い方が子どもに対する愛情が大きいと判断される傾向にあります。

もしもあなたが子どもと現在同居しているのであれば、有利なポイントとなるので、それをアピールするとともに、子どもの監護養育の態勢を適切に整えていることをアピールするのが良いでしょう。

2:経済的に安定しているか・親権者の肉体と精神が健康であるか

子どもの学費や生活費など、養育していくために必要な収入が定期的に得られる経済力は親権者にとって重要な事柄のひとつです。

また、健康状態が良好でない、精神的に不安定な面がある、性格に異常な側面があるといった場合には、親権者としてふさわしくないと判断される傾向にあります。

親権を獲得するためには、肉体的・精神的に健康であることを証明しましょう

3:子育てに十分な時間がさけるか

子どもと一緒に過ごせる時間が多いと、親権者として選ばれやすい傾向にあります。しかし、一緒に住むのはあなたの親族では不十分です。

可能な限り子ども優先のライフスタイルにした上で、子どもの為ならライフスタイルを変更していく姿勢をアピールしていくと効果的です。

4:子どもへの従来の監護状況はどうか

子どもに対する従来の監護状況も親権者としての判断材料のひとつとされています。すなわち、これまでの子どもの養育の実情、教育への関わり方や子どもとの接し方といった客観的な事実から、子どもに対して適切な監護が期待できる親かどうかが判断されます。


特に、既に夫婦が別居していて、現在は子どもと同居している親の場合、現在の子どもの監護状況が安定的で適切であるという事情は親権者の決定においては有利に働くことになります。

5:子どもの将来的な監護態勢はどうか

これまでの監護状況に加え、離婚が成立した場合に将来的に推測される監護態勢も親権者決定の考慮要素となります。

そのため、自身の生活スタイルをできるだけ子ども優先のスタイルにした上で、子どものために生活スタイルを変更したことをアピールすることも有益と思われます。


なお、子どもが幼年の場合には、子どもと過ごせる時間が多いほうが望ましい傾向にありますし、自身の家族、保育所等代わりに手厚く面倒を見てくれる人の有無も考慮される傾向にあります


このようなものを総合的に判断していきます。ちなみに、子どもが幼ければ幼いほど、親権の争いについては母親が有利といわれています。

ただし、当然のことながら母に監護養育能力が備わっていることが前提ですので、母親だから常に有利というわけでもありません。

6:子ども側の事情

子どもの意向

誰が親権者と指定されるべきかは、結局どちらの親が子どもにとって幸せなのかという問題であるといえます。そのため、子ども自身の意見も重要になります。

子の発達段階に応じて子の意向の重みは変化しますが、特に満15歳以上の場合、家庭裁判所は子どもの意見を聞かなければいけないことになっています

年齢・性別・兄弟関係

乳幼児については、母性の存在が情緒的成熟のために重要であるとの考えから,親権者として母親が指定されるケースが多くあります。

このほかにも,子の性別や兄弟姉妹を引き離さなすことの妥当性等も考慮されます。

父親、母親との結びつき

子と親の不断の心理的結びつきは、子の健全な成育に重要な要素と考えられており、親権者を定めるにあたっても大きな意味を持つ要素と考えられています。

これは、物理的に一緒にいた時間のみで判断されるものではないですが、ひとつの見方として、ある親が仕事など長い時間家にいない場合は子どもとの結びつきが薄いと考えられる可能性があり、他方で、ある親が子と長い時間を一緒に過ごしていた場合は心理的結びつきは強固なものと評価されることが多いでしょう。

従来の環境への適応状況

子の安定的成長を考えたとき,離婚に伴う子への影響が小さいに越したことはありません。そのため、現在の環境(地域・周囲の援助・学友など)への適応状況も考慮されます。

環境の変化への適応性

離婚に伴う子への影響はどうしても避けられません。場合によっては、子に対し大きな生活環境の変化をもたらすことがあります。そのため、その子の持つ資質としての環境変化への適応性の程度も考慮されます。

より詳しい親権獲得の条件が知りたい方は

より詳しい条件を知りたい方は【弁護士へ無料相談】することをオススメします。弁護士の経験に基づいたアドバイスを期待できるでしょう。

親権争いになった場合に有利に進めるには

多くの要素を紹介しましたが、すべての要素を完璧に満たすのは難しい!という人もいるのではないのでしょうか。

それでも親権者となりたいと考える場合、なるべく有利に話を進めるしかありません。ここでは、話を有利に進めるための方法を紹介します。

調停委員を味方につける

調停委員は実際に当事者を目の前にして両方から直接話を聴きます。自分の主張を理解してもらうためにも、これまでの経緯や自身の心情をわかりやすく伝えることが大切です。

自分の主張を話したいだけ話しても、相手に理解されなければ意味がありません。主張が冗長に過ぎれば、独善的な人物として、調停委員すら敵に回しかねません。

独りよがりにならずに調停委員や相手方の主張に耳を傾け、自分の主張や心情を丁寧にわかりやすく説明することが大切です。

そうすれば、あなたの気持ちも調停委員に伝わり、あなたの立場を理解してもらえるはずです。

家庭裁判所調査官の調査の際にアピールする

子どもと過ごした時間が長く、子どもに対する愛情が大きいと親権者と指定される傾向にありますので、そうした事情があるのであれば積極的にアピールしましょう。

また、現段階で子どもと同居しているのであれば、その事実と合わせて、監護態勢が充実していることもアピールしましょう。

親権者としてふさわしいことをアピールする

子を実際に監護養育してきた実績があれば、これが何よりも説得力を持ちます。そうした事情があるのであれば積極的にアピールしましょう。

一方で、そうした事情に欠ける場合は、自身の生活環境をできるだけ子ども優先のライフスタイルに変更する、自身に監護養育能力が備わっているといえる事情、面会交流も拒否しないという意思、有力な監護補助者が存在していること等の事情をアピールしましょう。

子どもの手続き代理人制度を利用する

弁護士が代理人となり、子どもが状況を理解できる手助けをし、こどもの本心を把握するとともに、何が一番良いのかを親や裁判官に提言してくれる制度です。

こどもの本心を探る為、自分にとってはあまり喜ばしくないことになる可能性もありますが、親であればこどもの為に愛を持った態度を取ることで、裁判官へのアピールとなる可能性も十分にあります。


以上の点を参考に、親権を獲得するために調停を進めていきましょう。

親権者と指定されなかった場合は子との面会交流を求めましょう

面会交流とは、離婚後又は別居中に子どもを養育・監護していない方の親が子どもと面会等を行うことです。

親権が問題となる場合は、夫婦関係が破綻していることが通常ですので、監護親は非監護親に対する憎しみや怒りなどから、子どもに会わせたくないという気持ちを持っているかもしれません。


しかし、裁判所は面会交流は「子どもの幸せ」にとって重要であるとしています。万が一親権者となれなかった場合は、面会交流の実施を求めましょう。

面会交流の実施やその方法について話し合いで決まらなかった場合、家庭裁判所に面会交流調停を申し立てることが面会交流を実現するための近道です。

面会交流調停で決めるべきこと

  1. 面会場所はどうするか
  2. 面会場所への移動方法の明記
  3. 面会開始時刻と終了時刻
  4. 面会交流の頻度
  5. 連絡方法 など

このようなことをしっかり決めておかないと、一生会わせてもらえないということになりかねません

面会交流の実施が監護親の意向に左右されそうであれば、強制執行(間接強制)が可能な程度に具体的な合意内容としておくことも考える必要があるでしょう。

申立てに必要な書類

  • 家事調停申立書
  • 事情説明書
  • 連絡メモ
  • 資料非開示の申出書(連絡メモに相手方に開示してほしくない部分がある場合)
  • 子どもの戸籍謄本

用紙のダウンロードや記入例はこちら「面会交流|裁判所」をご覧ください。

申立てに必要な費用

  • 収入印紙:1,200円×子どもの人数分
  • 郵便切手:1,070円分

【内訳】

140円切手

1枚

82円切手

5枚

62円切手

5枚

20円切手

5枚

10円切手

10枚

1円切手

10枚

切手は、まとめてではなく、内訳の切手と枚数が必要になるので気を付けましょう。

面会交流調停に関しては「面会交流調停の流れと面会交流が許可されないケースまとめ」でも詳しく解説しています。

子どもの親権獲得に関する疑問【Q&A】

ここでは子どもの親権獲得に関する疑問についてQ&A形式でまとめました。

浮気をしていても親権者になれる?

なれます。浮気や不倫をして離婚に至ったケースでも、夫婦関係を破綻させた原因は子どもの親権には直接的には無関係です。

つまり「どちらの親が悪いか」を争うことにそれほど意味はないのです。しかし、不貞行為が原因で子の監護状況に悪影響を与えたという場合は、親権の判断に影響が生じる可能性は否定できません。

父親も親権者となることはできる?

司法統計ではどちらの親に親権が渡ったかを公表しています。その数字を基に表にしたのが下の円グラフです。

参考:司法統計

このグラフを見ると、母親が親権を得て、子どもを引き取るケースが全体の9割を超えており、裁判官は母親に親権を与える傾向が見て取れます

この背景の一つとして、一般に、子(特に乳幼児期)は母が面倒を見ているケースが多く(生物学的理由や社会的理由が挙げられます)、子の親への心理的結びつきは母親との間でより強く形成されることが考えられます。

しかし、こうした考え方もあくまでも判断要素の一つに過ぎないので、必ずしも父親が親権者となれないものではありません。


【関連記事】離婚の際に親権を獲得したい父親が知っておくべき全知識

離婚前に子どもを連れて別居された場合はどうする?

子どもの連れ去りは別居中や離婚協議中、あるいは調停中に起こりやすくなっています。
 
妻が勝手に実家へ連れ帰った
子どもに会わせてもらえない」 など
 
連れ去る理由は様々ですが、強制的にでも子どもと一緒に住んだことで実績が生まれるため、意外とよくあるケースと言えます。

この場合は自力で取り戻すのは難しくなってきますので、「子の監護者の指定調停・審判」「子の引き渡し請求の調停」を家庭裁判所へ別途申立てる必要があります。

また、緊急を要する場合には、これらを目的とした審判前の保全処分を申し立て、仮に監護者として指定してもらうなどの手段の検討が必要となるかもしれません。

平日19時以降・休日相談可能・無料相談可能

親権を取るのは、立場によって不利になったり、相手がお子さんを連れて別居している場合、不利になる恐れがあります。特に、子連れ別居は緊急性が高いとお考えください。

相手が子どもと一定期間同居することは、親権を取る上で有利になる可能性がありますので、ただちに弁護士に相談して、子の引き渡しを裁判所に申し立てることをおすすめします。

離婚弁護士ナビなら、平日19時以降・休日相談可能、無料相談可能、今すぐ電話相談を受け付けている弁護士事務所も掲載しています。あなたの予定に合せて下記から、親権について今すぐご相談ください。

弁護士への相談を考えている方は、こちらから弁護士に相談するメリットや、費用についてご覧ください。

親権者でなくても子どもとは一緒に住みたい場合はどうする?

親権者でないと子どもを引き取れないと考えている方も多いと思いますが、必ずしもそうではありません。

すでにお伝えしたように、夫婦の合意により親権者と監護権者をそれぞれ分けて定めることで、監護権者は子を実際に監護養育することができます。

親権者と監護権者は一致することが望ましいとはされていますが、これを別にするケースもなくはありません。監護者となれれば、子どもを引き取って面倒を見るだけではなく、親権者が子どもを引き取りたいと言った場合でも、これを拒むことができます

もっとも、こうした合意が子の福祉にとって適切であるかはよく考える必要があります。

親権の問題について弁護士に相談するメリットと弁護士費用

子の親権者となりたい場合、協議や調停でも弁護士に介入してもらうことで親権者と指定される可能性が高くなるのをご存知でしょうか。ここでは弁護士に相談することのメリットなど紹介します。弁護士に相談する際の参考にしてみてください。

弁護士に相談した際の3つのメリット

  1. 1人で行うよりも早期解決が望める
  2. 親権者を定めるにあたって有利になるように話をすすめられる
  3. 離婚・裁判に関係する手続きの手間を省ける

弁護士にしっかり相談することで、離婚後に子の親権者となることのできる可能性は相当程度上がります。

親権争いの解決を弁護士に依頼した場合の費用

相談

0~5,000円/1時間

着手金

0~50万円

親権の獲得

10~20万円

養育費獲得

1年分の養育費の10%前後

相談料が無料の弁護士に相談することにより費用を抑えることができます。また、費用が高いため相談を断念してしまう場合は、法テラスで行ってる立替え制度を利用することがおすすめです。

【関連記事】法テラスで離婚相談する方法!無料相談の利用条件と活用のポイント

親権の関わる離婚問題が得意な弁護士の選び方

すべて弁護士が離婚問題に強いわけではありません。弁護士にも強い分野と弱い分野というものがあり、離婚問題の解決に注力している弁護士に依頼しない場合、適切な訴訟活動をしてもらえないことやかえって費用が多くかかってしまうこともあります。

そのようなことにならないためにも、離婚問題の解決に注力している弁護士を探す必要があります。離婚問題につよい弁護士を探す際は「離婚弁護士ナビ」をおすすめします。

このサイトでは、離婚問題に強い弁護士を掲載されているため、「離婚問題に慣れていない弁護士だった…」と後悔することがありません。また、地域ごとに探せるので、自分の最寄りの事務所を探すことができます。

離婚するときは親権だけでなく養育費にも注意【※2019年に養育費算定表が改定】

養育費とは、衣食住にかかる費用のほか、学費、教育費、娯楽費など、未成年の子どもが生活するために必要な費用のことです。養育費の支払いは民法 第877条を根拠に認められる義務で、親権者でないからといって支払いの義務がなくなるわけではありません

養育費の支払いについては、話し合いで決めることができ、養育費の支払い期限としては、「子どもが社会人となって自立するまでが一応の目安」とされています。

※養育費をいくら支払えばいいのかを決める際に使われていた「養育費算定表」が2019年12月に改定されました

昔と比べて現在は子育てに必要な費用が増えたという理由から、改定後の養育費は全体的に増額傾向にあります。

【参考】裁判所|平成30年度司法研究(養育費,婚姻費用の算定に関する実証的研究)の報告について

各家庭の環境や収入によっても上下するので、「自分の場合はいくらになるのか」などお悩みの方は弁護士への相談がおすすめです。


【関連記事】

離婚後の養育費の相場と増額させる効果的な話し合いの姿勢

養育費とは|支払い義務や金額・取り決め方法などをカンタン解説

【実は簡単】養育費算定表とその見方を解説

まとめ

離婚に伴う親権者の指定が問題となる場面においては、「子どもの幸せを考えた時、どちらがより子どもの為になるか」が重視されます。

もし子の幸せを考えたとき、自分こそが親権者としてふさわしいと考えるのであれば、大いにその主張をするべきです。

しかし一方で、もし子自身が相手と一緒にいたいという姿勢をとった場合は、面接交流だけでも認めてほしいことを伝え、無理に食い下がらずに早期解決を目指すことも、子の幸せを願う親の対応であると評価されるかもしれません。

親権者を定めるときに大切なのは、第一に子の福祉です。むしろ、それに尽きると言っても過言ではありません。親権の争いは決して父母の勝ち負けを決めるものではないです。離婚に際してどんなに相手に非があろうとも、絶対に子が置いてきぼりとなってはいけません。

親権について今すぐ相談できます。

親権について少しでも不安があるのであれば、弁護士に相談してみてください。事前に相談をしておくことで、相手が子連れ別居をしてしまった場合などに、適切な対応を取ることができるでしょう。

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KL2020・OD・037

この記事の監修者
虎ノ門法律経済事務所 船橋支店
小宮山 優樹 弁護士 (千葉県弁護士会)
不貞行為・DV慰謝料・親権・財産分与など幅広く対応。離婚問題でお悩みの方は、ぜひ一度ご相談ください。

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本記事は離婚弁護士ナビを運営する株式会社アシロの編集部が企画・執筆を行いました。 ※離婚弁護士ナビに掲載される記事は弁護士が執筆したものではありません。  本記事の目的及び執筆体制についてはコラム記事ガイドラインをご覧ください。

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