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内縁関係でも慰謝料請求できるケースと慰謝料請求する方法まとめ

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内縁関係にある相手に浮気をされた

内縁関係にあったのに、一方的に別れを告げられた

慰謝料を請求したい…!

このように内縁関係にある相手に慰謝料請求できるかお悩みの方もいるかもしれません。内縁関係の相手の裏切りは辛いものですよね。

感情を落ち着かせるためにも適正な慰謝料を請求したいですよね。この記事では以下のことを解説します。

  1. 内縁の定義
  2. 内縁でも慰謝料を請求できるケース
  3. 請求できないケース
  4. 慰謝料の相場
  5. 相手から慰謝料を取る方法
  6. 実際にあった裁判例

あなたが慰謝料を請求できるケースに当てはまるかどうか、気になる項目をご覧いただいて、ぜひ参考にしてみてください。

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結論からいうと、内縁関係の相手への慰謝料に関する問題は弁護士に相談・依頼することをおすすめします。

 

弁護士に相談・依頼することで、以下のようなメリットを得ることができます。

  • 慰謝料請求が可能か相談できる
  • 慰謝料問題の解決にかかる費用がわかる
  • 依頼すると、より高額な慰謝料請求のためのサポートをしてくれる
  • 依頼すると、慰謝料請求から金額交渉、示談書作成まで一任できる

当サイトでは、慰謝料問題を得意とする弁護士を地域別で検索することができます。 無料相談はもちろん、電話で相談が可能な弁護士も多数掲載していますので、まずはお気軽にご相談ください。

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『内縁関係』の定義

婚姻届を提出している場合は、法律婚として夫婦と扱われますが内縁関係は法律上の婚姻に準じる関係として扱われます。しかし、内縁関係であっても慰謝料を請求できるケースがある点は法律婚と変わりません。

「3年以上同居していれば、『内縁』の妻、夫と言える」なんて話を聞いたことがあるかもしれません。

ここでは、法的に内縁関係だと評価される内縁の定義を解説します。

解説する内縁の定義にいくつか当てはまっていれば、法的に内縁関係であると認められる可能性が高いでしょう。

1:共同生活を営んでいる

内縁の最低条件として共同生活を営んでいることが挙げられます。

共同生活とは、3年以上にわたり同居しており、家計が一緒であったり、共有財産があったりする状態を指します。

一方で、婚約しているものの、同居していない場合は、内縁関係とは評価されません。

2:当事者が婚姻の意思を持っている

共同生活を営んでいるだけでなく、その共同生活を当事者が婚姻の意思を持って送っていることも重要です。

単に、片方が結婚しようと思っているだけでは、内縁関係と評価するのは難しいかもしれません。

例えば、婚約している、結婚式を挙げたなどの事実があれば、客観的に内縁関係であると評価できるでしょう。

後述する内縁関係の定義に当てはまっているかどうかにも関わります。

3:社会的に夫婦と認知されている

内縁関係の定義の1つとして挙げられるのは、社会的に夫婦と認知されているかどうかです。

例えば、家族・親族から夫婦として扱われ、冠婚葬祭などの行事に二人で出席している、結婚式を挙げているといった場合には、夫婦として認知されていると言えるでしょう。

4:公的手続きでも内縁関係を表明している

公的な手続きでも、内縁関係を表明していることは、内縁関係の1つの根拠といえます。公的手続きには、以下のようなものがあります。

  • 住民票の続柄に『未届けの妻(夫)』として記録している
  • 社会保険に第3号被保険者として登録している
  • 2人で内縁関係を証明する私的契約書(内縁契約書)を調印している

5:子供を認知している

子供を認知していることも内縁関係と評価される要素となります。

内縁関係で慰謝料を請求できるケース

ここでは、内縁関係で慰謝料請求できるケースを解説します。結論からお伝えすると、内縁関係にあっても、法律婚と同じように慰謝料請求が可能です。

内縁解消時に財産分与をしたり、子供を認知したり養子縁組をしたりしていれば、養育費の支払いなどが生じたりする点も、法律婚の場合と同様です。

内縁関係は、婚姻届を必要としませんが、法律婚と等しく、相手の承諾なしに解消することは慰謝料の発生原因となります

内縁関係にある相手の不貞行為があった場合

内縁関係にある相手の不貞行為(浮気)に対して、慰謝料を請求することができます。

正当な理由のない一方的な内縁関係の解消があった場合

正当な理由のない一方的な内縁関係の解消も、慰謝料を請求できるケースに該当します。

内縁の解消として正当な理由と認められるのは以下のとおり、離婚事由と基本的には同じです。

  1. 相手が不貞行為を行ったとき
  2. 相手が生活費を渡さない、理由なく同居を拒否しているなどのとき
  3. 相手の生死が3年以上明らかでないとき
  4. 相手が強度の精神病にかかり回復の見込みがないとき
  5. その他婚姻を継続しがたい重大な事由があるとき

婚姻を継続しがたい重大な事由としては、性格の不一致、セックスレス、モラハラ、DV、ギャンブルなどが挙げられますが、これらに対して証拠を用いて立証することが前提です。

上記事由に該当しない理由のない一方的な内縁の解消に対しては、慰謝料を請求することが可能です。

内縁相手が一方的に別居した場合

上記同様に、正当な理由のない一方的な別居の場合も、慰謝料を請求することはできます。

相手が既婚であることを隠して内縁関係を結んだ場合

相手が既婚者であることを隠していたケースや「もう離婚する」と偽って内縁関係を結んだケースなどでは、相手に対して慰謝料請求が認められる可能性があります。

なお、既婚者でありながら他の相手と内縁関係を結ぶことを重婚的内縁といいます。

内縁関係で慰謝料を請求できないケース

ここでは、内縁関係で慰謝料請求できないケースを解説します。

同棲しているものの内縁関係を立証できない場合

内縁関係の定義に該当しない、あるいは、内縁関係を立証できないといった場合には、慰謝料請求は認められません。

例えば、同居していたけれどルームシェアしていただけの場合、婚姻の意思がない場合、片方が結婚すると思い込んでいただけの場合などが挙げられます。

内縁関係を客観的に証明できる証拠については「内縁関係を立証する」をご覧ください。

内縁関係が事実上破綻していた場合

内縁関係が事実上破綻していたと認定されるようなケースも、内縁関係おける慰謝料請求の対象とはなりません。

例えば、相当の別居期間が続いており、相手とも全く連絡を取っていないなど、内縁関係が解消していると評価されるような状況で相手が不貞行為を行ったとしても、慰謝料請求は認められないと考えられます。

ただし、どこからどこまでが内縁関係の破綻と言えるのかは、個別の事情によりますので、弁護士に相談をしてみてもよいでしょう。

重婚的内縁関係だった場合

相手が既婚者だと知っていた状況で内縁関係を結んだ場合、相手が一方的に内縁を解消したとしても、慰謝料請求が認められない可能性があります。

ただし、このケースでも、内縁関係を結んだ時点で、相手の婚姻関係が破綻していた場合には、認められる可能性もあります。

慰謝料請求の可否を判断する方法

慰謝料請求の可否を判断する最も確実な方法は、無料相談などを活用して、弁護士に相談してみることです。

慰謝料を請求できないケースだと考えられても、実は内縁関係が立証可能だったり、関係が破綻したタイミングによっては、請求可能だったりします

直接弁護士に相談をしてみて、個別の事情に合わせて判断した方がよいでしょう。まずは諦めず、弁護士にご相談ください。

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内縁関係で慰謝料請求をした場合の慰謝料の相場は50~200万円

慰謝料の相場は50~200万円と言われていますが、法律婚と同様に、以下のケースは慰謝料が高額になる可能性が高くなります。

  • 不貞行為によって内縁関係が破綻した
  • 不貞行為の頻度が多い、期間が長い
  • 法的に有効な証拠が揃っている
  • 相手の社会的な地位 など

これは不貞行為に対するものですが、モラハラやDVなどでも、法的に有効な証拠があることが前提となります。

証拠に関して解説している「不貞行為などを立証する」もご覧ください。

内縁関係の相手から慰謝料を取るための条件

内縁関係の相手から慰謝料を取るためには、慰謝料請求可能な事由に該当する証拠が求められます。例えば、不貞行為の証拠などです。

また、相手が内縁関係を否定してくることも想定できますので、内縁関係を立証した上で訴える必要があるでしょう。

内縁関係を立証する

客観的に証明できる以下のような証拠があれば、内縁関係と認められるでしょう。

  • 家計が一緒とわかる記録
  • 住民票の続柄の記載
  • 結婚式を挙げた証明
  • 相手との会話の録音や、LINEなどSNS上のやり取り
  • 周囲の証言 など

不貞行為などを立証する

不貞行為を立証できる法的に有効な証拠は以下のようなものが挙げられます。

  • 相手と浮気相手がラブホテルへ複数回出入りしている写真や動画
  • 相手と浮気相手がラブホテルに長時間滞在しているとわかる写真や動画
  • 不貞行為がわかる具体的なやり取りの記録

これ以外にも録音記録など法的に有効な証拠はありますが、これらを全て一人で集めるのは容易ではないでしょう。

確実な証拠がない、証拠を入手したい、高額な慰謝料を請求したい方は、無料相談を活用して、専門家である探偵に相談してみることをおすすめします。

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内縁関係の相手から慰謝料を取る3つの方法

ここでは、内縁の相手から慰謝料を取る3つの方法をご紹介します。

①直接交渉

最も手軽な方法が、相手との直接交渉です。ただし、相手が内縁ではなかったと開き直ることも考えられるため、事前に言い逃れできないような内縁の証拠を準備して臨みましょう。

慰謝料を支払わせるテクニックについては、関連記事も併せてご覧ください。

②内容証明の送付

相手とすでに別居している場合や、不貞行為のあった浮気相手に対して請求する場合に有効な方法として挙げられるのが、内容証明の送付です。

内容証明が突然送付された相手は、慌てて連絡をしてきたり、交渉に応じる姿勢を示したりと、何かしらのアクションを起こすことが期待できます。

内容証明のメリットや内容については、関連記事も併せてご覧ください。

③訴訟・調停申立

最終手段として挙げられるのが訴訟・調停の申し立てです。

あなたが申し立てられるのは、慰謝料請求訴訟と、内縁関係調整調停のどちらか、該当する方です。

慰謝料請求訴訟

裁判を通じて慰謝料の支払いを求める

内縁関係調整調停

(夫婦関係調整調停)

調停委員を介して相手と内縁関係の解消を図る、それに伴う慰謝料、財産分与についても協議する

手数料として、収入印紙(訴訟の場合は訴額に応じた額、調停の場合は1,200円)と、書類の送達代、そして訴状・申立書の提出が必要となります。

慰謝料請求訴訟については関連記事を、内縁関係調整調停の申立書についてはこちらや、裁判所のホームページをご覧ください。

浮気相手に慰謝料を請求する場合は

法律婚同様に、浮気相手にも慰謝料を請求することが可能です。その場合も上述した、直接交渉、内容証明の送付、慰謝料請求調停の3つの方法で請求することができます。

ただし、浮気相手が内縁関係の有無に気づいていたのかなどによっても請求可能かどうか判断が分かれますので、個別の事情に対してはやはり弁護士に相談した方が有効な助言が得られるでしょう。

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内縁関係で慰謝料が請求された裁判例

ここでは、実際に内縁関係で慰謝料請求が認められた裁判事例についてご紹介します。

内縁関係中の不貞行為に対して慰謝料300万円

内縁関係中の不貞行為の相手である被告Yに対して行われた裁判では、被告Yに慰謝料300万円と年5%の遅延損害金の支払いが命じられました。

裁判所は、被告Yが、原告の存在を認識しつつ、原告の内縁関係の相手Aと行った不貞行為が発端となり、関係が破綻したと判断。

不眠状態で心身共に追い詰められた原告が請求する慰謝料は妥当であるとし、上記支払いを命じました。

なお、Aから原告に対しては、和解金150万円の支払いが済んでいるとのことです。

裁判年月日 平成25年 1月29日 裁判所名 東京地裁 裁判区分 判決

事件番号 平24(ワ)11602号

事件名 慰謝料請求事件

参考
文献番号 2013WLJPCA01298039

正当な理由のない内縁関係の解消に慰謝料400万円

内縁関係を不当に破棄されたと主張して慰謝料などの支払いを求めた裁判では、被告に慰謝料400万円と年5%の金員(利息)の支払いが命じられました。

裁判所は、原告と被告が20年以上にわたり共同生活を営み、原告は被告の家族とも親戚付き合いをしていた、被告の姓を名乗っていたことから内縁関係の成立を認定しました。

ただし、この裁判では被告側が原告に対して自身が行った公共料金の立て替えに対する支払いを求めて反訴し、原告にも約35万円の支払い命令が下されました。

裁判年月日 平成23年11月 7日 裁判所名 東京地裁 裁判区分 判決

事件番号 平22(ワ)29465号 ・ 平23(ワ)13928号

事件名 慰謝料請求事件、同反訴請求事件

裁判結果 本訴請求一部認容、反訴請求認容 

参考
文献番号 2011WLJPCA11078004

まとめ

内縁関係にあっても、場合によっては慰謝料を請求できます。なお、慰謝料請求にも3年という時効がありますので、早い段階で行動を起こしましょう

請求可能なケースなどかどうかや、請求可能な金額を知りたい方は、弁護士に相談してみましょう。

弁護士への相談は、敷居が高く感じられるかもしれませんが、無料相談を活用したからといって、依頼義務は生じませんのでご安心ください

当サイトからも、無料相談を受け付けている弁護士事務所を見つけることができます。まずは弁護士に相談して、今後の方針を決めてみてはいかがでしょうか

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この記事の監修者
新日本パートナーズ法律事務所
池田 康太郎 (第二東京弁護士会)
弁護士登録以来一貫して離婚・不倫問題の解決に取り込んでいる。特に『配偶者から不倫慰謝料請求をされた方むけ』の相談に注力しており、多数の解決実績がある。

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本記事はベンナビ離婚(旧:離婚弁護士ナビ)を運営する株式会社アシロの編集部が企画・執筆を行いました。 ※ベンナビ離婚(旧:離婚弁護士ナビ)に掲載される記事は弁護士が執筆したものではありません。  本記事の目的及び執筆体制についてはコラム記事ガイドラインをご覧ください。

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