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ダブル不倫の慰謝料はいくら?相場・請求方法・相殺リスクを弁護士が解説

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配偶者のダブル不倫が発覚し、「慰謝料を請求したい」と考える方も多いのではないでしょうか。

ダブル不倫(既婚者同士の不倫)には、通常の不倫にはない特有のリスクがあります。

自分が請求した途端、相手の配偶者からお返し請求が来て、家庭全体の収支がマイナスになるケースも珍しくありません。

本記事では、ダブル不倫の慰謝料相場・請求の流れ・相殺リスクを回避する方法まで、具体的に解説します。

損をしない解決を目指すなら、まず全体像を把握することが重要です。

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目次

ダブル不倫とは

ダブル不倫(W不倫)は、一般的に既婚者同士が不倫をしている状態を指します。

ダブル不倫は、不倫をしているふたりがどちらも婚姻関係にあるのが特徴です。

いわゆる不倫が未婚者と既婚者の関係を指す場合もあるのに対し、ダブル不倫はお互いに配偶者がいる状況です。

ダブル不倫は、法律上の言葉ではありません。

明確な定義がないので、夫婦で不倫をしている(不倫関係が二重に発生している)状況をダブル不倫と呼ぶ場合もあります。

双方に配偶者がいるという状況は、通常の不倫に比べて法的な処理が複雑になりやすい傾向です。

請求できる相手が増える一方、相手側の配偶者からも慰謝料請求されるリスクが生じます。

この点が、ダブル不倫特有の難しさといえるでしょう。

ダブル不倫の慰謝料は配偶者と不倫相手のどちらにも請求できる

ダブル不倫における慰謝料は、自分の配偶者と不倫相手の双方に対して請求可能です。

法律で不倫は共同不法行為にあたるため、不倫した配偶者と不倫相手の両者が、被害者(あなた)に対して共同不法行為者として被害者に対し連帯して損害賠償責任を負わなければなりません。

具体的なパターンは、次のとおりです。

請求先 詳細
どちらか一方 不倫相手または配偶者のどちらか片方に慰謝料の全額を請求する方法
経済力がある側や、より責任が重い側が支払うことになる場合が多い
当事者の双方 不倫相手・配偶者の両方に対し、慰謝料の全額を割り振って請求する方法
「相手に50万、配偶者に50万」のように、あらかじめ金額を割り振れる

ただし、慰謝料の総額には上限があるので、「相手が2人いるから2倍もらえる」というわけではありません

慰謝料として認められる金額は、基本的にひとつです。

どちらに請求するかは、回収しやすさや相手方との関係性を踏まえて戦略的に判断するのをおすすめします。

ダブル不倫は慰謝料請求が難しいと言われる理由

ダブル不倫の慰謝料請求が難しい理由は、主に3つあります。

まず、ダブル不倫では双方の配偶者がそれぞれ慰謝料請求権を有することが多く、結果として経済的な負担と回収額が相殺に近い状態になることがあります。

ただし、法律上当然に相殺されるわけではなく、別途合意や和解が必要です。

自分が慰謝料を請求すると、相手の配偶者からも請求が来て、双方が同額を支払い合えば収支はゼロになります。

弁護士費用が加われば、マイナスになるケースも少なくありません。

次に、双方が家庭破綻の責任を負うため、争点が複雑になる点です。

相手側が「あなたの配偶者も同じことをした」と反論し、責任の押しつけ合いになりやすい傾向があります。

さらに、4人(夫婦2組)の人間関係が絡むことで立証が困難になるのも理由のひとつです。

証拠収集・交渉・和解の全ての場面で、通常の不倫より手続きが複雑になります。

以上のような事情から、ダブル不倫では「いかに有利な条件で解決するか」という戦略が特に重要となるでしょう。

ダブル不倫の慰謝料相場

ダブル不倫の慰謝料は、50万円〜300万円程度が目安です。

相手が既婚者だからといって、通常の不倫よりも相場が高くなったり低くなったりするわけではありません。

また相場に幅があるのは、不倫のあとに離婚するかどうかでおおよその目安が変わるためです。

状況ごとの目安を下記の表にまとめました。

状況 慰謝料の目安
離婚せずに夫婦関係を続ける場合 50万円〜100万円程度
ダブル不倫が原因で離婚する場合 100万円〜300万円程度

離婚に至るケースの方が高額になりやすいのは、婚姻関係を失ったぶん精神的苦痛が大きいと評価されやすいためです。

なお、上記はあくまで目安にすぎません。

不倫の期間や頻度、婚姻期間の長さ、子どもの有無などの事情によって、実際の金額は増減します。

自分のケースでいくら請求できそうか気になる方は、弁護士に目安を聞いてみるのがおすすめです。

ダブル不倫でありがちな慰謝料請求と解決のパターン

ダブル不倫の解決には、いくつかの典型的なパターンがあります。

状況に合った方法を選べば、無用な争いを避けながらできるだけ有利な条件で決着させることができるでしょう。

具体的に解説します。

離婚を前提に単独で慰謝料を請求する

離婚を前提として、相手に単独で慰謝料を請求するパターンです。

不倫相手(既婚者)への直接請求が主流ですが、離婚する元配偶者へ請求するケースも少なくありません。

解決の手段は、主に3つあります。

解決方法 概要の詳細
交渉による和解 弁護士が代理人となり、相手方と直接話し合って示談金額を決定する
示談による求償権放棄 示談書に「互いに求償権を放棄する」旨を記載し、後日の金銭問題を防ぐ
訴訟 交渉での合意が困難な場合、裁判所に証拠を提出して判決を仰ぐ

求償権とは、慰謝料を支払った側が、もう一方の不倫当事者に支払額の一部を請求できる権利のことです。

求償権を示談書で放棄させておかないと、あとから「半分返せ」と言われるリスクがあるので注意しましょう。

離婚を決断しているなら、早めに弁護士へ相談して戦略を立てるのがおすすめです。

四者で話し合って最終的に和解をする

ダブル不倫でよく見られる解決パターンが、四者で話し合って最終的に和解する方法です。

具体的には、不倫当事者2名と、それぞれの配偶者2名の計4人が話し合い、慰謝料を互いに請求しないことを合意して実質ゼロで和解します。

合意内容としては、以下の条件を示談書に盛り込むのが一般的です。

  1. 互いに慰謝料を請求しない
  2. 今後、不倫の当事者同士は一切連絡・接触しない
  3. 求償権を双方が放棄する
  4. 示談内容を口外しない(守秘義務条項)

裁判になれば費用・時間・精神的消耗が避けられません。

四者和解は、早期かつ穏やかに解決できる点で合理的な選択肢です。

示談書の作成は口頭合意で終わらせず、必ず書面化することが重要です。

弁護士に作成を依頼すれば、あとから「言った・言わない」のトラブルを確実に防げるでしょう。

不倫相手の配偶者に伝えずに慰謝料を請求する

相手の配偶者には秘密にしたまま、不倫相手だけに慰謝料を請求するパターンもあります。

主に、「相手の家庭には介入したくない」「静かに決着させたい」という場合に選ばれます。

この方法におけるメリット・デメリットは、次のとおりです。

メリット 早期解決しやすい
相手の配偶者からの逆請求リスクが低い
デメリット 慰謝料額は相対的に低くなりやすい
証拠が少ないと交渉が難航する場合がある

このケースでは、相手が「配偶者にバレたくない」という動機から、比較的早く示談に応じやすい傾向です。

ただし、後から相手の配偶者に発覚した場合、あらためて請求される可能性はゼロではありません。

示談書に求償権の放棄条項を盛り込んでおけば、後々の金銭トラブルを防げるでしょう。

ダブル不倫における慰謝料を増額させる7つのポイント

ダブル不倫における慰謝料を増額させる7つのポイント

同じダブル不倫でも、慰謝料の金額は状況によって大きく異なります。

金額を左右するポイントを知っておけば、適正な賠償を求める際の根拠として活用できます。

①ダブル不倫の期間・頻度

請求できる慰謝料の金額は、不倫の期間が長く、頻度が高いほど悪質性が高いと判断され、高額になる傾向にあります。

たった一度の不貞行為であれば、慰謝料は数十万円程度にとどまるケースが少なくありません。

一方、数ヵ月から数年にわたって週に何度も密会を重ねていたケースでは、100万〜300万円の慰謝料が認められた事例もあります。

高額な慰謝料を請求したい場合は、宿泊記録や通話履歴、ラブホテルの領収書など、不倫の長期性・高頻度を示す客観的な証拠を揃えることが重要です。

②精神的・肉体的苦痛の大きさ

ダブル不倫によって受けた精神的・肉体的苦痛が大きいほど、認められる慰謝料は高額になります。

慰謝料とは、そもそも精神的苦痛を金銭に換算して補填するものです。

日常生活に支障をきたすほどの深刻なダメージを負った場合、その苦痛に対して相応の賠償が認められます。

具体的には、ダブル不倫の発覚が原因でうつ病と診断されたり、睡眠障害や摂食障害に陥ったりしたケースが挙げられます。

病院の通院履歴や医師の診断書は、慰謝料額を適正に反映させるための有力な証拠になり得ます。

心身の不調が続いている場合は、早めに受診しておくことをおすすめします。

③婚姻期間の長さ

婚姻期間が長いほど、慰謝料は高額になる傾向です。

長年にわたって築いてきた信頼関係を不倫で一方的に壊された場合、精神的苦痛は極めて大きいと評価され、賠償額に反映されます。

婚姻期間ごとの慰謝料額の目安は、次のとおりです。

  • 婚姻期間が5年未満の場合:50万円程度
  • 婚姻期間が30年以上の場合:200万円以上

事案によっては1,000万円近くが認められるケースもあります。

請求にあたっては戸籍謄本で正確な婚姻期間を証明しつつ、長年の夫婦生活がいかに不倫によって傷つけられたかを具体的に主張することがポイントです。

④不倫相手の収入

不倫相手の収入が高い場合、慰謝料が相場より高額になる可能性があります。

経済的に余裕がある加害者に対しては、一般的な相場額では制裁効果が薄いと判断されやすい傾向です。

反対に、相手の支払い能力が著しく低い場合は、ほかに増額要因があっても現実的に低額にとどまることもあります。

高額な慰謝料を確実に回収したいなら、相手の勤務先や資産状況をあらかじめ把握したうえで、交渉戦略を立てることが重要です。

⑤子どもの有無

子どもがいる家庭での不倫は、慰謝料が高額になりやすい傾向があります。

特に乳幼児や思春期の子がいる家庭では、家庭崩壊による悪影響が深刻として慰謝料が増額されるケースが多いです。

また、不倫相手と会うために子どもを自宅に放置するなどの育児放棄が疑われる状況では、さらなる増額要因となります。

⑥不倫関係の主導権は誰にあるのか

不倫をどちらが主導したかという事実は、慰謝料額を左右する判断材料になります。

積極的に不倫を主導した側は共同不法行為者としての責任が重いとみなされ、その悪質性が増額要因として評価されます。

相手を執拗に誘い出したり、深夜・早朝を問わず頻繁に連絡を入れていた証拠がある場合、責任の重さが金額に反映されやすい傾向です。

一方が関係を終わらせようとしているのに、もう一方が引き止めていたケースでも同様です。

その場合は、自らが浮気の主導権になったことを相手が認めない場合に備えて、LINEのトーク履歴や通話記録などの証拠を揃えておく必要があります。

⑦元々の夫婦関係が円満であったか

不倫発覚前の夫婦関係がどのような状態だったかは、慰謝料の請求可否と金額を決定づける重要な要素です。

円満だった家庭が不倫で壊された場合、損害は大きいと評価されます。

一方、不倫が始まる前から夫婦仲が破綻していた場合、守るべき平和な家庭生活がなかったとみなされ、慰謝料の発生根拠そのものが失われるケースもあります。

長期別居や離婚協議が進んでいたなど、不倫以前に婚姻関係が破綻していたと認められるケースでは、請求が棄却される可能性もあるでしょう。

不倫が始まるまで良好な関係を築いていた事実を、日常のやり取りや周囲の証言で具体的に示すことが、正当な賠償を得るためのポイントです。

ダブル不倫で慰謝料を請求する流れ4ステップ

ダブル不倫で慰謝料を請求する流れ4ステップ

ダブル不倫の慰謝料請求感情的に動いてしまうと、あとから取り返しのつかない不利益を招くこともあるので注意が必要です。

以下の流れを確認し、冷静に対応しましょう。

①慰謝料請求のための証拠を集める

慰謝料請求で最初にすべきことは、不貞行為を客観的に証明できる証拠の確保です。

証拠が不十分な状態で請求を始めると、相手に「身に覚えがない」と不倫の事実を否定されるリスクがあります。

証拠を握っておけば、交渉を有利に進める土台が整います。

有効な証拠の例は、以下のとおりです。

  • ラブホテルへの出入りを撮影した写真・動画
  • 肉体関係を推認させるLINEのトーク履歴
  • 宿泊施設の領収書やクレジットカードの利用明細
  • 不倫相手が自白した内容の録音データ など

相手が証拠を隠滅する前に、できる限り多くの客観的な材料を揃えておくことが重要となります。

不倫の期間や頻度を裏付けられる証拠が多いほど、請求時の交渉力が高まるでしょう。

②当事者間の話し合いで慰謝料の請求額を決める

証拠が揃ったら、まずは当事者間での話し合い(協議)によって、慰謝料の金額と支払い条件の合意を目指しましょう

話し合いは、調停や裁判に比べて、時間・費用のコストを大幅に抑えられるのがメリットです。

話し合いの場では、感情的にならず証拠を提示したうえで、相場を根拠にした請求額を示すのが効果的です。

具体的には「不倫期間が長いため、相場より高めの〇〇万円を請求する」といった具体的な説明があると、相手も交渉に応じやすくなるでしょう。

合意に至った場合は、必ず「示談書(合意書)」を作成し、署名・捺印を残しておきましょう。

口約束で終わらせると後からトラブルになる可能性があるからです。

求償権の行使による慰謝料のダブル請求が発生するリスクも考慮したうえで、慎重に交渉を進めることが重要です。

③相手が応じない場合は内容証明郵便を送る

話し合いが難しい場合や、相手が誠実に対応しない場合は、内容証明郵便を送付して正式に請求の意思を伝えましょう。

内容証明郵便は「誰が・いつ・誰に・どのような内容を送ったか」を郵便局が公的に証明するものです。

相手に対して「本気で法的措置を検討している」という意思を示し、無視やはぐらかしを許さない状況を作り出せます。

相手が話し合いを拒否し続けている場合や、不倫の事実は認めつつ支払いを渋っている場合に有効です。

なお、内容証明は弁護士に依頼するのをおすすめします。

弁護士名義で内容証明を送れば、より強い警告となり、示談交渉に応じる可能性が格段に高まるからです。

証拠を提示したうえで期限を切って回答を求めれば、解決に向けた話し合いが停滞するのを防げます。

④合意できなければ調停や裁判を検討する

話し合いや内容証明での請求でも決着がつかない場合、裁判所を通じた調停や裁判を検討してください。

当事者同士では平行線でも、裁判所という公的な機関が介入すれば、最終的な法的判断を得られます。

なお、当事者は調停を経ずに直接訴訟を提起することも可能です。

相手が頑なに慰謝料の支払いを拒んでいても、勝訴判決を得れば給与や預貯金の差し押さえ(強制執行)も可能です。

まず、調停で調停委員を介して妥協点を探り、それでも合意できなければ裁判へと進みます。

裁判では、証拠に基づいて裁判官が慰謝料の額を決定します。

いずれも長期戦になる覚悟が必要ですが、不当な要求を退けて正当な賠償を得るための手段として、選択肢に入れておくことが重要です。

ダブル不倫による慰謝料請求で注意すべきこと

ダブル不倫の慰謝料請求では、動く前に知っておくべき注意点があります。

見落とすと大きく損をするリスクがあるため、事前に把握しておくことをおすすめします。

ダブル不倫の慰謝料請求には時効がある

不倫の慰謝料請求権には時効があり、期限を過ぎると1円も請求できなくなります

民法では、損害および加害者を知った時から3年間行使しないと、時効によって請求権が消滅すると定められています(民法724条1号)。

3年のカウントダウンが始まるタイミングは、配偶者が不倫していることと不倫相手が誰であるかの両方を特定した時点です。

相手を特定できていない場合でも、不倫行為があった時から20年間が経過すれば、同様に請求権は失われるので注意が必要です。

時効が迫っている場合は、内容証明郵便の送付(催告)で一時的に時効の完成を猶予させるのもひとつの手です。

気づいた段階で、できるだけ早めに弁護士へ相談することをおすすめします。

慰謝料請求によって不利になるケースもある

ダブル不倫では、安易に慰謝料を請求したせいで、結果的に自分の世帯収入が減ってしまうケースがあります。

双方に配偶者がいる状況である以上、自分が相手に請求すると、相手の配偶者からも自分の配偶者にお返し請求が来る可能性が高いです。

双方が慰謝料を支払い合えば、家庭全体の収支はゼロになる可能性があります。

たとえば、自分が不倫相手に200万円を請求し、不倫相手の配偶者も自分の夫(妻)に200万円を請求してきた場合、夫婦単位の収支はゼロとなります。

さらに双方の弁護士費用が加わると、動けば動くほど手元のお金が減る状態に陥るでしょう。

特に、夫婦関係を継続しようとしている場合は、この経済的デメリットが顕著に出やすいので注意が必要です。

感情に任せて請求を急ぐ前に、相手方の動きを予測したうえで冷静に判断しましょう。

求償権を行使される可能性がある

ダブル不倫の慰謝料請求では、求償権のリスクに注意が必要です。

求償権とは、慰謝料を支払った側が、もう一方の不倫当事者(共同不法行為者)に支払額の一部を請求できる権利のことです。

たとえば不倫相手が全額200万円を支払った場合、不倫相手はあなたの配偶者に対して「半分の100万円を返せ」と請求できます。

求償権を行使されると、実質的に獲得額が目減りしてしまうことになるので注意が必要です。

解決策としてもっとも一般的なのが、示談書に「互いに求償権を行使しない」という条項を盛り込む方法です。

示談の際に求償権の相互放棄を約束すれば、あとから追加請求される心配がありません。

求償権の扱いは、示談交渉の中でも非常に重要なポイントです。

見落とすと後からトラブルになる可能性があるため、弁護士に交渉を依頼するのも検討してください。

ダブル不倫の慰謝料請求は弁護士に相談すべき理由

ダブル不倫の慰謝料請求は、反対請求を受けるリスクや求償権など複雑な問題が絡み合います。

適切な戦略を立てるには、不倫問題に強い弁護士のサポートが不可欠です。

弁護士に依頼すれば、相手方との精神的に消耗する直接交渉を任せられます。

証拠と法律に基づいた適正額の算定ができ、感情的な交渉による失敗を防げます。

また、示談書への求償権放棄条項の盛り込みなどのトラブルを未然に防ぐ対応も可能です。

ダブル不倫特有のリスクを最小化しながら有利な条件で解決するには、早めの相談をおすすめします。

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ベンナビ不倫慰謝料で弁護士にダブル不倫について依頼した解決事例

次に、ベンナビ不倫慰謝料で弁護士にダブル不倫について依頼した事例を2つ紹介します。

【ダブル不倫された側】慰謝料150万円を獲得したケース

妻の不倫が発覚。

相手は相談者様も面識のある、子の保護者仲間でした。

家庭崩壊を避けるため離婚は選択しませんでしたが、不倫相手には毅然とした責任追及と再発防止を求めたいとのことで、慰謝料請求のご相談をいただきました。

不倫期間が3ヵ月と短く、離婚もしないケースでは、裁判上の相場は100万円を下回ることが一般的です。

しかし本件は、相手方も既婚者であるダブル不倫でした。

相手方が「自身の妻に知られたくない」という強い心理的動機を持っていると推測し、あえて内容証明を送らず、電話による直接交渉を選択しました。

当初、相手方は50万円を提示してきましたが、当職は「納得できなければ訴訟も辞さない」と粘り強く交渉。

結果、相場を大きく上回る150万円の一括支払いでの和解を成立させました。

プライバシーに配慮しつつ、依頼者様の納得感を最大限に高めた解決事例です。

【ダブル不倫した側】慰謝料請求されたが支払いゼロで和解したケース

相談者様はダブル不倫が相手方の妻に露見し、300万円もの高額な慰謝料を求める内容証明が届きました。

さらに、書面が自宅に届いたことで依頼者様のご主人にも不倫の事実が知られてしまうという状況でした。

双方ともに離婚は望まないため、当方の妻の夫から相手夫に慰謝料を請求すれば家計単位で見ればプラスマイナスゼロです。

弁護士はこの点を相手妻に説明しましたが、感情的な対立から譲りませんでした。

依頼者様のご主人からも正式に依頼を受け、相手方の夫に対して同等の慰謝料を請求する内容証明を送付。

実際に法的対抗措置をとり、相手方は事態の重さを再認識しました。

結果、双方が請求を取り下げる4者間での和解が成立

無駄な金銭流出を防いで、泥沼化を回避できた解決事例です。

ダブル不倫の慰謝料に関するよくある質問

ダブル不倫の慰謝料については、多くの方が同じ疑問を持っています。

最後に、ダブル不倫におけるよくある質問をまとめました。

Q1. ダブル不倫の慰謝料は相殺(差し引きゼロ)になるって本当?

お互いが離婚せずに夫婦関係を継続する場合、実質的に相殺に近い形になるケースは多いとされています。

ダブル不倫はお互いの配偶者が被害者となるため、双方が慰謝料を請求し合う構図になるからです。

たとえばAさんの配偶者がBさんに200万円を請求し、Bさんの配偶者もAさんに200万円を請求した場合、世帯単位の収支はゼロになります。

そのような構造上、無駄な紛争を避けるためにお互いに慰謝料を請求しないという合意を交わして解決するケースが多い傾向です。

ただし、離婚を前提にしている場合や、一方の不倫期間・頻度が著しく多い場合は、互いの損害額が等しくならないケースもあります。

実際には状況に応じた判断が必要になるので、弁護士への相談をおすすめします。

Q2. 自分の配偶者と不倫相手の双方から慰謝料を二重取りできる?

精神的苦痛に対する慰謝料の総額には上限があるため、二重取り(満額×2人分)はできません

不倫は、配偶者と不倫相手による共同不法行為です。

たとえば相当な慰謝料額が200万円と判断された場合、配偶者から100万円・不倫相手から100万円と分担して支払われるのがよくあるケースとなります。

共同不法行為に関する判例の考え方に則れば、被害者は配偶者または不倫相手のいずれか一方に対して慰謝料全額を請求することもできます。

その後、支払った側が他方に求償する問題が生じます。

そのため、一方が支払えない場合に備えて、もう一方に全額を請求することは可能です。

どちらかが払えなければ、もう一方が全額を負担するという不真正連帯債務の性質があるためです。

合計で受け取れる慰謝料は、精神的苦痛に対して裁判所が認めた適正額の範囲内となります。

Q3. 2年前の浮気が今さら発覚したけどまだ慰謝料請求は間に合う?

不倫の事実と相手を知った時から3年以内であれば、請求可能です。

慰謝料請求の時効は、不倫があった時点ではなく不倫の事実と不倫相手の両方を特定した時点からカウントが始まります。

2年前の出来事であっても、発覚したのが最近であれば時効は成立していません。

ただし、時間が経つほど証拠の確保が難しくなる点には注意が必要です。

記憶も薄れ、相手方も証拠を処分している可能性があります。

知ってから早めに動くほど、有利な状況で請求を進めやすくなるでしょう。

迷っている場合は、まずは弁護士に相談して現実的な見通しを立てるのをおすすめします。

Q4. ダブル不倫で離婚する場合、財産分与や養育費に影響はある?

不倫をした側であっても、財産分与や養育費を受け取る権利自体は失われません

財産分与は夫婦で築いた財産の清算であり、養育費は子どものための費用です。

どちらも不倫の責任とは切り離して考えられます。

ただし、注意すべき点が2つあります。

  • 有責配偶者からの離婚請求は制限される(長期間の別居など一定の要件を満たす場合には認められることがある)
  • 不倫によって家計の資産を使い込んでいた場合、財産分与の割合に影響が出ることがある

財産分与・養育費・慰謝料は、それぞれ独立した権利です。

ダブル不倫の状況で離婚を検討している場合は、総合的な条件を見据えて弁護士に相談することをおすすめします。

Q5. 相手の配偶者にバレずに、不倫相手だけに慰謝料を請求できる?

請求自体は可能ですし、家族には秘密で支払ってほしいという交渉も可能ですが、完全に隠し通せる保証はありません

もし、相手が支払いを拒否して裁判に発展した場合、自宅へ書類が届くなどして発覚するリスクは避けられないでしょう。

もうひとつ注意したいのが、求償権です。

不倫相手が慰謝料を支払った後、負担分の一部をあなたの配偶者に請求してくると、そこから配偶者にバレる可能性が高くなります。

示談書に「求償権を行使しない」という条項を盛り込み、相手に放棄させることが秘密裏に解決するうえで重要なポイントとなるでしょう。

Q6. 自分の配偶者が不倫相手の配偶者から訴えられたけど反対請求できる?

ダブル不倫では双方の配偶者がそれぞれ慰謝料請求権を有することが多く、結果として経済的な負担と回収額が相殺に近い状態になることがあります。

ただし、法律上当然に相殺されるわけではなく、別途合意や和解が必要です。

自分も不倫相手に慰謝料を請求できる立場であれば、お互いの請求額を差し引いてゼロにする合意書を交わせば、実質的には互いの支払額をゼロにすることが可能になります。

ただし、相手の配偶者が合意を拒否して裁判に踏み切った場合、自分の配偶者は支払い義務を免れられません。

ダブル不倫では一方的な請求が返り討ちになるリスクがあるからです。

そのようなリスクもふまえて、基本的には相手方夫婦との四者間での話し合いによる円満解決を模索するのが、現実的な対応策といえるでしょう。

Q7. 弁護士に依頼したら慰謝料よりも弁護士費用の方が高くならない?

ダブル不倫で離婚しない場合、費用倒れになるリスクは比較的高いといえます。

たとえば不倫相手から100万円を回収できても、弁護士費用に50万〜80万円かかり、さらに相手方から自分の配偶者に150万円が請求されれば、世帯全体では赤字になります。

弁護士に依頼するときは、求償権の行使など相手方からの反撃を含めたトータルの収支予測を事前にシミュレーションしてもらうことが重要です。

初回無料相談を活用して、費用対効果を確認したうえで検討するのをおすすめします。

まとめ|ダブル不倫の慰謝料問題は弁護士まで

ダブル不倫の慰謝料請求は、通常の不倫と比べて複雑です。

反対請求を受けるリスクや求償権の行使、ダブル請求など、動く前に知っておくべき落とし穴が多くあります。

慰謝料の相場は、離婚する場合で100万〜300万円、離婚しない場合で50万〜100万円が目安です。

ただし、証拠の有無や婚姻期間・不倫の頻度によって大きく変わります。

感情的に動く前に、まず弁護士へ相談して自分のケースで何ができるかを把握することが重要です。

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この記事の監修者
万里一条法律事務所
石濱 嵩之 (東京弁護士会)
皆様に現状・将来像について具体的にイメージしていただけるよう、分かりやすく丁寧にご説明することを心がけております。

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本記事はベンナビ離婚(旧:離婚弁護士ナビ)を運営する株式会社アシロの編集部が企画・執筆を行いました。 ※ベンナビ離婚(旧:離婚弁護士ナビ)に掲載される記事は弁護士が執筆したものではありません。  本記事の目的及び執筆体制についてはコラム記事ガイドラインをご覧ください。

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