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夫や妻が離婚を決意する瞬間とは?離婚を決意したら考えるべき5つのことも解説

弁護士法人プラム綜合法律事務所
梅澤 康二
監修記事
夫や妻が離婚を決意する瞬間とは?離婚を決意したら考えるべき5つのことも解説
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日々の喧嘩や価値観のちがいから「離婚したい」と離婚を決意する人も珍しくありません。

日経DUALによると、夫婦の約8割は離婚を考えたことがあると回答しています。

離婚を決意した人の割合

参考
日経DUAL

実際に離婚を決意しても、今後の生活を考えたらすぐに実行するわけにはいきません。

特に子供が小さく、自分の収入が万全でない場合、まずは就職したりお金を貯めたりすることが必要です。

この記事では、夫や妻が離婚を決意する瞬間や理由、決意した人がとる行動、相手に離婚を決意させるにはどうしたらいいのかについて紹介します。

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妻が離婚を決意する瞬間

裁判所が公開している令和元年度の「婚姻関係事件数」によると、離婚の申し立て件数は夫が16,502件、妻が44,040件となっており、倍以上のケースで女性のほうが離婚を決意していることになります。

妻側の申立て動機を紹介します。

性格が合わない

圧倒的に多かった理由が性格の不一致です。いざ結婚して見ると「あれ?なんかおかしい」と思うことが多々出てくるようになり、そのことが積もり積もって離婚を決意させます。

一度夫を否定的に見てしまうと、悪いところばかりが目に行くようになり、普段の不満が溜まりに溜まった結果、何気ない一言や態度、行動が離婚を決意させる引き金になります。

暴力を振るう

離婚の理由でも多かったのが、夫の暴力です。結婚前はそうではなくても、結婚後に豹変してしまう夫もいます。

職場のストレスを家庭に持ち帰り暴力で発散することも、お酒に負けて暴力を振るうこともあります。

家庭内暴力は、対策を取らないとどんどんエスカレートし、自分や子供の身の危険を感じた瞬間に離婚を決意します。

生活費を渡さない

妻の離婚の原因3位が生活費を渡さないでした。その経緯は各家庭によって違うでしょうが、共働きが一般的になってきた現代でも夫の収入が家庭を支えていることがほとんどです。

女性が一人でも行きていける社会になったからこそ「自分一人で生きたほうが良いかも」と離婚を決意させます。

夫が離婚を決意する瞬間

一方、夫の方はどうでしょうか。

一般の心理的にも男性の方が女性より世間体などを気にしますし、家庭にいる時間も少ないので離婚を決意することも少なくなっています。

それでも離婚を決意することは、女性の場合より決意の瞬間が明確ではないのかと考えられます。

性格が合わない

夫の方も性格の不一致が1位でした。理想を抱いて結婚したものの、いざ夫婦生活をしてみると見当違いのことも多いようです。

こちらも日頃の積もり積もった不満が何気ない一言や態度をきっかけに離婚を決意させるようです。

異性関係

件数こそは少ないものの、夫の離婚の原因2位になっていたのが不倫や浮気などの異性関係でした。

やはり男性は結婚を決意するには、妻の浮気の発覚といった明確な原因が離婚を決意させるきっかけになっているようです。

ちなみに妻の浮気調査をしたい場合はプロの探偵に依頼した方が安全ですので優良探偵の無料紹介などを利用するのがいいかとおもいます。

精神的に虐待する

昔と比べ女性の立場も強くなり、不倫や収入などに過敏になった妻からの精神的嫌がらせを理由に男性から離婚を申し立てることも多いようです。

「妻から足を引っ張られている」「信じられてない」と感じた時に離婚を決意するようです。

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離婚を決意した妻・夫の行動

相手が離婚を決意しているかどうか気になっている方もいらっしゃると思います。

特に自分は離婚する気がない場合、パートナーがどう思っているのかは気になりますよね。

離婚を決意した時に現れやすい行動を知って、相手の真意を理解する参考にしてください。

離婚を決意した時の妻の行動とは

  • 就活や資格の勉強を始める
  • 貯金を始める
  • ダイエットや筋トレを始める

離婚を決意した妻は、新生活の準備を始めます。

離婚はすなわち、経済的にも独立することですから、自分一人でも生きていけるように、収入を上げる活動や貯蓄を始めるのでしょう。

また、別の面ではダイエットや筋トレを始める人もいるそうです。

心身に負担がかかる離婚を乗り越え、新生活に自信を持って望みたいという意識から生まれる行動と考えられます。

これらは全て「新しい一人の生活」に向けた行動です。

夫婦間がかなり険悪な中、上記のような行動を妻が取った時は、離婚を決意し新生活のことを考えている可能性があるといっていいでしょう。

離婚を決意した時の夫の行動とは

  • 妻とのコミュニケーションが淡白になる
  • 家にいる時間が減る
  • 子供とのコミュニケーション量が増える

離婚を決意する前には少なからず相談を持ちかけてくる段階がありますが、それを超えてしまうと、露骨に淡白になる場合が夫の場合は多いようです。

他人になることを決意した訳ですから、既にその思いが態度に出始めているといっていいでしょう。

お子さんがいるご家庭の場合、子供に対してだけコミュニケーションの量が増える場合があります。

夫側は親権の心配をしている場合が多いため、子供に良い印象を持ってもらおうと尽力するわけです。

これらの行動が出始めた時には、既に男性は離婚を固く決意している場合が多いでしょうから、事前のサインをキャッチして、しっかり相談に応じることが大切になります。

離婚を思いとどまる4つの理由

離婚をしたいと思っていても、離婚を決意できない方も多くいらっしゃるでしょう。

実際に、最終的には色々な理由で離婚を思いとどまるケースも少なくありません。

①まだ愛情が残っている

パートナーが不倫や浮気、DVをしても、相手のことを嫌いになりきれない人も多くいます。

お互いが愛情を持って結婚の道を選んだのですから、簡単に離婚を決意できないとしても当然のことです。

もしまだ愛情が残っており、相手も不倫や浮気を反省しているのであれば、離婚を思いとどまるのも一つの道でしょう。

しかし、DVをされている場合は思いとどまるのに注意が必要です。

DVは加害者がやめたいと思っていても、繰り返してしまうことも多く、「本気で反省している」と言っていたとしても、素直に信じるのは大変危険です。

離婚を思いとどまる前に、専門機関である「配偶者暴力相談支援センター」に相談し自分の状況が客観的に見てどうかを聞いた上で、改めて考えてみることを強くおすすめします。

②子供への影響のため

既に子供がいる場合、その子供にあたえる影響や今後の養育費をを考えて離婚を決意できない人も多くいます。

特にまだ子供が幼い場合や子供が配偶者になついている場合、片親になる影響はより大きくなってしまうのではないかと不安になるでしょう。

どうしても不安を解消できないのであれば、子供のために離婚を思いとどまるのもひとつの選択肢です。

しかし、子供は想像以上に敏感なので、離婚しなかったとしても、仮面夫婦や夫婦仲が悪いのであれば子供への悪影響は避けられません。

具体的には喧嘩が絶えなかったり、お互い興味なく家庭内のコミュニケーションがない状態が続いたりすると、子供の人格形成や性格に良くない影響を与えてしまうでしょう。

子供のことを思うのであれば、お互いに協力して健全な夫婦状態を保つ必要があり、どうしても難しい場合は、子供の影響を最小限にするために離婚を決断する勇気も必要です。

③生活費や養育費のため

離婚はそれ自体やその後の生活のために十分なお金が必要なため、それが離婚のハードルとなるケースもあります。

妻側は主婦などの場合、新しく仕事を始めなければなりませんし、収入をあげる活動も必要になってくるでしょう。

夫側は養育費を払わなければいけなくなる可能性も考えられます。

それを乗り越えるためには、離婚する前にしっかり自立して生活を送れる状態を築くことが必要不可欠です。

離婚をしてから準備を始めるのでは遅いので、金銭面の準備は事前に行っておくようにしましょう。

また、離婚後に事情があって働けない場合や収入が低くて生活できない場合は、補助金を受けられる可能性があります。

離婚の際にもらえる補助金は色々種類があるので、離婚の前にしっかり調べておきましょう。

④周囲の目が怖い

「離婚したら周りの人に色々言われるのではないか…」という懸念も、離婚を決意できない理由の一つです。

特に社内恋愛だった場合や近所同士で結婚した場合、職場や近所であることないことを噂されると思うと、なかなか離婚を決意できないのも理解できます。

しかし、実際には必要以上に気にしすぎていたというケースも多くあるようです。

私は結婚1年半で離婚しました。現在31歳です。

別れたのはもう2年前ですが、私も世間体をとても気にしましたよ。

離婚後も同じ会社に勤めているので、苗字は元ダンナのをまだ使っていますが、私の場合は総務でいちおう口止めしてもらっていたので、別れた直後はあまり公けにはならず助かりました。

いまだに公けにはしてない私ですが、会社の中で話せるヒトには離婚した話をしています。でも私自身が感じる中では、その話をして以来冷たくなったとかよそよそしくなったと感じることはありません。

私のいないところでは「離婚しちゃったんだって」って言われてるかもしれませんが、それは話題のひとつであり、「~さん、結婚するんだって」と同じ話題のひとつだと思っています。

(引用:離婚した女性への周囲の反応について|教えて!goo)

周囲で全く話題に挙がらないということはありえませんが、周囲の目を気にしすぎてしまうのはいいことではありません。

昨今は離婚する人も増えたため、思っていたよりずっと普通の反応で済むことも多いでしょう。

離婚を決意した時に考える5つのこと

このコラムを見られている方は、既に離婚を決意されている方も多いと思います。

「離婚をしたいけどどうしたら良いの?」と思っている方もいるでしょうし、「もう無理!早く別れたい!」と思っている方もいるでしょう。

どうすれば良いのかわからない方も、今すぐ別れたい方も一旦、離婚手続きに入る前に考えて欲しいことがあります。

①生活面の自立

夫婦の共働きも多くなっていますが、今まで2人で生活を送っていたので、その後どうやって一人で生活していくかをしっかり考えてください。

相手の収入を頼りにしていた場合、仕事とお金のことでしょうし、家事や身の回りのことを相手に任せがちだった場合は家事や身の回りのことです。

若い方で「とりあえず実家に戻ればいいか」と安易に考えている方も、そのことはしっかり両親に説明しましょう。

一人で生活をするイメージがしっかり付いてから離婚の手続きに入ってください。

②離婚後の住居

賃貸にせよ既に家を購入してあるにせよ、離婚後の住居の確保はしっかりとしておいてください。

結婚生活をしていた家に住み続ける側の方は「一人でその家賃を払い続けられるのか」「一人でローンを払えるのか」を考えてください。

家を出て行く側は「次の住居の確保」「家電などはどうするのか」「家賃を払っていく収入の確保」を考えてください。

家具もないまっさらな状態で出て行ってしまうと50~100万円はどうしてもかかります。

「早く別れたい!」という気持ちが強すぎて、このことをないがしろにしてしまう人も意外に多いものです。

③夫婦の財産の振り分け

共通の貯金、家具や車など結婚後に二人で築いた財産は離婚後に2つに振り分けられます。この事を「財産分与」と言います。

財産の振り分けは、基本的に、財産形成の貢献度・年齢・婚姻年数・職業などを元に夫婦で話し合うことになります。

例え、専業主婦であっても、収入の差があったとしても話し合いによっては半分ずつに振り分けることも可能です。

ですので、まずは2人で築いた財産がどれほどあるのかを把握しましょう。

財産分与に関しては「離婚時の財産分与の分け方と多くの財産を獲得する方法」に詳しく記載しております。

④子供のこと

子供がおられる方は、子供のことが一番と言っていいほど大事になってきます。そもそも、子供が小さいうちは離婚をするのもなかなか考えものです。

それでも、離婚を決意するとは、よほど相手が今後の結婚生活を侵害するような内容があることが考えられます。

子供が未成年の場合は、どちらが親権を持つかを決めておかないと離婚はできません。

子供の環境(学校など)や将来のことを第一に考えて、親権を話し合いたいところですが、基本的にどちらも「子供は自分が面倒を見る」と主張がありトラブルになります。

子供のことを考えると、離婚をしないことが第一ですが、それでも相手がDVや金銭問題・不倫などで離婚を決意し、親権を獲得したいのであれば「子どもの親権を獲得したい方が離婚時に親権を勝ち取る為の6つのポイント」をご覧ください。

⑤慰謝料の請求

こちらも離婚問題でよくあることです。性格の不一致のように、言ってしまえばどっちもどっちのような離婚理由でない限り、相手から慰謝料請求することが可能です。

不倫やDV、モラハラ、生活費を渡さないなどの悪意の遺棄など様々なことを理由に慰謝料を請求できます。ただ、不倫での慰謝料請求の場合、証拠が必要になりますので探偵など浮気調査のプロに依頼して証拠を取っておくことが重要です。

慰謝料の金額も不倫・浮気は100500万円、悪意の遺棄(勝手に別居するなど)50300万円、DV、モラハラなどで50500万円と非常に高額になっています。慰謝料に関しては「慰謝料請求の全手順」をご覧ください。

慰謝料をできるだけ高く取りたいという方は「離婚慰謝料を引き上げる重要な証拠」の記事をご覧ください。

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相手に離婚を決意させる3つの方法

離婚の一番の簡易的な方法は、離婚届に双方の印鑑を押して役所に提出する「協議離婚」という方法で、一般的にもこの方法が大多数を占めます。

しかし、相手が話し合いで同意しなければ、裁判所で離婚を話し合う「離婚調停」になり、労力を使うことになります。

こちらでは、なかなか離婚を受け入れてくれない相手に対して、離婚を決意させる方法をお伝えします。

①弁護士に仲介してもらう

2人だけで話し合ってもなかなか埒があかないのであれば、第三者を挟んで話し合うことが一番でしょう。

しかし、家族や友人などを第三者としても、意見が片方によってしまい余計話がこじれてしまいます。

ここは、どちらの知人でもない弁護士や離婚の専門家に相談をするようにしましょう。離婚の話し合いの場に弁護士が入ってきたら、相手に本気度を伝えることも出来ます。

離婚問題を得意とする弁護士は「離婚問題を得意とする弁護士一覧」からお探しください。

②別居する

離婚後の想定をしたり、相手にも離婚を強く意識させるためにも一人暮らしを始めたり、実家に帰ったりして別居をすることも、相手に離婚を決意させる手段です。

しかし、あまりにも自分勝手にし過ぎると「悪意の遺棄」として相手から慰謝料を請求される可能性も出てきますので、別居を提案してお互いに考える時間を作るといったスタンスがいいでしょう。

③離婚調停を申し立てる

それでも夫婦間や第三者を挟んでも話がまとまらない場合は、「離婚調停」によって裁判所に間に入ってもらい、離婚するかどうかを決めてもらいます。

しかし、離婚調停の根本の考えが夫婦問題の円満解決で、その結果離婚したが良いでしょうとなるため、確実に離婚を決められるというわけでもありません。

更に、期間もかかってしまうので少しじれったいかもしれません。夫婦間での話し合いがどうしてもまとまらない場合に検討してみてください。

離婚調停に関しては「離婚調停にかかる費用と弁護士に依頼した際のメリットまとめ」をご覧ください。

まとめ

いかがでしょうか。離婚を決意することは、各家庭の経緯で様々あり、積もり積もったものが限界を達した時に起きる傾向が強いようです。

しかし、離婚を決意したからといって、感情的にことを進めず、将来のことをしっかり考えながら離婚の手続きに入っていきましょう。

場合によっては、離婚をしないことが、自分のため、子供のために幸せなこともあります。

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この記事の監修者
弁護士法人プラム綜合法律事務所
梅澤 康二 (第二東京弁護士会)
アンダーソン・毛利・友常法律事務所を経て2014年8月にプラム綜合法律事務所を設立。企業法務から一般民事、刑事事件まで総合的なリーガルサービスを提供している。

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本記事はベンナビ離婚(旧:離婚弁護士ナビ)を運営する株式会社アシロの編集部が企画・執筆を行いました。 ※ベンナビ離婚(旧:離婚弁護士ナビ)に掲載される記事は弁護士が執筆したものではありません。  本記事の目的及び執筆体制についてはコラム記事ガイドラインをご覧ください。

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