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精神的苦痛で慰謝料は請求できる?認められる例・相場・注意点を解説

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精神的苦痛による慰謝料とは、配偶者などの不法行為によって受けた心の苦しみに対して、金銭で賠償を求められる制度です。

身体的なけががなくても請求でき、不倫・DV・モラハラなどの行為が対象になります。

ただし、つらかったという気持ちだけでは認められません。

相手の行為が法律上の不法行為にあたることが条件です。

精神的苦痛と一口にいっても、慰謝料が認められる例とそうでない例があります。

この記事では、夫婦間・離婚にまつわる精神的苦痛を中心に、慰謝料が認められる例と認められにくい例の違いを解説します。

類型ごとの相場・請求するうえで注意したい点も解説するので、ぜひ参考にしてください。

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目次

精神的苦痛による慰謝料とは|不法行為による心の苦しみへの賠償金

精神的苦痛とは、心の中に生じる苦しみや痛みを指します。

慰謝料とは、苦痛を償うために支払われるお金です。

つまり精神的苦痛による慰謝料とは、配偶者などの行為によって心が傷つけられたことへの賠償金です。

ただし、心が傷ついたからといって、つねに請求できるわけではありません。

請求できるのは、相手の言動が不法行為にあたる場合に限られます。

どれだけつらかったかではなく、相手の行為が法律上の不法行為にあたるかどうかで決まります。

では、慰謝料はどのような仕組みで発生し、何を基準に損害と認められるのでしょうか。

請求できるケースとできないケースの違いも含めて、順にみていきましょう。

慰謝料が発生する仕組み(民法709条・710条)

慰謝料を請求できる法的根拠は、民法709条と710条にあります。

709条は、故意または過失によって他人の権利や利益を侵害した者は、損害を賠償する責任を負うと定めた規定です。

710条は、その賠償の対象が財産的な損害だけでなく精神的苦痛にも及ぶ点を明らかにしています。

慰謝料とは、この精神的苦痛を金銭で償うためのお金です。

慰謝料が認められるには、相手の行為が次の3つの要件を満たした不法行為にあたる必要があります。

  • 相手に故意または過失があること
  • 行為が違法であること
  • その行為によって精神的苦痛が生じたこと(行為と苦痛に因果関係がある)

単につらい思いをしただけでは足りません。

相手の違法な行為が原因で苦痛が生じたという結びつきまで示せて、初めて請求が認められます。

精神的苦痛が「損害」として認められる基準

精神的苦痛を損害として認めてもらうには、つらかった・悲しかったという主観的な訴えだけでは足りず、客観的な権利侵害の事実が必要です。

裁判では、たとえば次のような事情が認定に影響します。

  • うつ病や睡眠障害など、具体的な精神症状が生じている
  • 被害を受けた期間が長く、頻度も高い
  • 過去の判例に照らして違法性が明らかな行為である

なかでも有効な裏づけとなるのが、医師の診断書や通院記録です。

症状を客観的に示す資料があるほど、苦痛の存在が認められやすくなります。

すでに心身に不調が出ている場合は、早めに心療内科などを受診しておくと、その後の請求で有利に働きます

慰謝料が請求できるケースとできないケースの違い

心が傷ついた事実だけでは、慰謝料は認められません。

相手の行為が不法行為に該当するかどうかが、請求できるかどうかのわかれ目です。

以下の対比を参考に、自分のケースがどちらに近いか確認してください。

請求できるケース 請求できないケース
不倫・DVなどの違法行為がある
継続的なモラハラがある
悪意の遺棄(生活費不払いなど)
性格の不一致・価値観の違い
単発の口論・言い合い
婚姻前・時効後の出来事

なお、慰謝料請求の難易度は、離婚の進め方によっても変わります。

協議離婚や調停離婚なら、相手が合意しさえすれば精神的苦痛の程度を問わず請求できます。

一方、裁判離婚では、不法行為があった具体的な事実を証拠で立証しなければなりません。

自分がどちらのケースに当たるか判断が難しいときは、弁護士に確認するのが確実です。

【具体例と相場】精神的苦痛で慰謝料が認められるケース5つ

不法行為に該当し、慰謝料が認められやすい主なケースは以下の5つです。

離婚原因 慰謝料の相場
不倫・浮気(不貞行為) 100万円~300万円
DV(身体的暴力) 50万円~300万円
モラハラ 50万円~300万円
悪意の遺棄・生活費不払い 50万円~300万円
性的拒否(セックスレス) 0円~100万円

実際の金額は、婚姻期間の長さや被害の深刻さ、証拠の充実度によって大きく変動します。

各ケースの詳細な条件と増減要因を見ていきましょう。

①不倫・浮気(不貞行為)|相場100万円~300万円

不倫(不貞行為)は、配偶者以外の第三者と肉体関係があった事実を証明できれば、慰謝料が認められやすい代表的なケースです。

不貞行為は民法上の不法行為に明確にあたるためです。

単なる食事やデートだけでは不貞行為とは認められず、性行為または性交類似行為があったことを証明する必要があります。

有効な証拠は、次のようなものが挙げられます。

  • ラブホテルへの出入りがわかる写真・動画
  • 肉体関係をうかがわせるLINEのやり取り
  • ホテルの利用記録(カード明細・領収書など)

慰謝料は配偶者と不倫相手の双方に請求できますが、二重取りはできない点に注意が必要です。

相場は100万円~300万円ですが、以下の条件が重なると300万円を超えるケースもあります。

変動要因 具体例
増額されやすいケース 婚姻10年以上/不倫期間1年以上・複数回/子どもがいる/不倫相手が知人・友人
減額されやすいケース 婚姻期間1年未満/不倫が一度きり/すでに夫婦関係が破綻していた

②DV(身体的暴力)|相場50万円~300万円

DV(身体的暴力)は、暴力が継続的である、または重大な被害をもたらしている場合に、慰謝料請求が認められます

身体的な暴力は暴行罪・傷害罪にもあたりうる行為で、夫婦間であっても違法性は変わりません

1回の軽微な暴力よりも、繰り返し受けている被害や深刻なけがを伴うケースのほうが、DVだと認定されやすくなります。

証拠は次のようなものが有効です。

  • けがやあざの写真
  • 医師の診断書
  • 警察や配偶者暴力相談支援センターへの相談記録
  • 暴力を受けた場面の録音データ

何よりも身の安全が最優先です。

証拠集めよりも先に安全を確保し、必要であれば警察や支援機関に相談してください

相場は50万円~300万円で、暴力の程度・頻度・期間や、後遺症の有無によって金額に差が出ます。PTSDなどの後遺症が残るケースや、警察への被害届が受理されているケースでは、300万円に近い金額が認定される場合も少なくありません。

③モラハラ|相場50万円~300万円

モラハラ(モラルハラスメント)は、暴言・無視・人格否定・経済的な支配などが継続的・悪質におこなわれていれば、慰謝料請求の対象になります。

重視されるのは行為の継続性と悪質性で、単発の口論とは区別され、日常的・意図的に相手を傷つける言動のパターンがあるかどうかが問われます。

ただし身体的暴力と違って目に見えないため、証拠がなければ立証が難しい類型です。

具体的には、「お前に価値はない」「誰のおかげで生活できていると思っているんだ」などの暴言が挙げられます。

このほか、長期間の無視・外出や交友関係の制限・生活費の極端な制限なども含まれます

有効な証拠は、次のとおりです。

  • 暴言の録音データ
  • LINEやメールのやり取り
  • 被害状況を記録した日記

モラハラは記録の継続性が請求の成否を分けるため、日付とともに被害を積み重ねて残しておきましょう。

相場は50万円~300万円で、証拠の充実度と被害の深刻さによって金額に幅が出ます。

日常的な暴言・無視・行動制限が長期間続いた場合は、100万円~200万円が認められるケースもあります。

記録さえしっかり残していれば、十分に請求が認められる類型です。

④悪意の遺棄(生活費不払い・別居放棄)|相場50~300万円

悪意の遺棄は、正当な理由なく夫婦の同居・協力・扶助の義務を放棄した場合に、慰謝料請求の対象になります。

民法752条が「夫婦は同居し、互いに協力し扶助しなければならない」と定めており、この義務への重大な違反が根拠になるためです。

具体的には、働けるのに生活費を入れない・一方的に家を出て連絡を絶つ・病気の配偶者を放置するなどのケースが該当します。

証拠は次のようなものが有効です。

  • 生活費が振り込まれていない事実を示す通帳の記録
  • 別居を通知した手紙やメール
  • 家事・育児への不参加がわかるやり取り

相場は50万円~300万円で、生活費不払いの期間が長いほど、また未成年の子どもへの影響が大きいほど、金額は高くなる傾向があります。

⑤性的拒否(セックスレス)|相場0円~100万円

セックスレスによる精神的苦痛も、離婚原因として認められれば慰謝料請求の対象になります。

ただし、一方的かつ継続的な拒否であり、改善を求めても拒絶され続けている状態であることが条件です。

双方の合意がある場合や、病気などの正当な理由がある場合は対象になりません。

証拠としては、話し合いを求めた際のLINEやメール、拒否され続けている期間を記録した日記などが挙げられます。

ただしほかのケースと比べて証拠を集めにくく、立証のハードルは高めです。

相場は0円~100万円と幅がありますが、セックスレス単独で慰謝料が認められるケースは多くありません。

モラハラなど別の離婚原因と組み合わさって、初めて認定されやすくなるのが一般的です。

慰謝料請求が認められにくい精神的苦痛の例4つ

ここからは、法的に不法行為とみなされにくく、慰謝料請求が難しいケースを4つ紹介します。

ただし、一見難しそうな状況でも、その行為が長期間にわたって続いていたり、確実な証拠が揃っていたりすれば、判断が変わる場合もあります。

諦める前に、まずは弁護士に確認してみるのがおすすめです。

①性格の不一致・価値観の違い|違法性がなければ慰謝料は認められない

性格や価値観の不一致は、離婚理由で最も多いもののひとつです。

ただし、違法行為を伴わない限り、慰謝料請求は認められません

気が合わない・生活リズムが違う・考え方が根本的に違うといった理由だけでは、不法行為の要件を満たさないためです。

性格や価値観の不一致だけが理由の場合は、協議や調停で双方が合意して離婚に至るのがほとんどです。

ただし、性格の不一致を主張する背景に、相手からの継続的な暴言や人格否定があるなら、モラハラを理由に慰謝料が認められる可能性があります。

②単発の口論・言い合い|継続性がなければ慰謝料は認められない

一度や二度の口論で暴言を吐かれても、それだけで不法行為と認定されるのは困難です。

慰謝料請求において重視されるのは、継続性・頻度・意図性の3点であるためです。

1回きりや、たまにある言い合い程度であれば、夫婦間における通常の摩擦の範囲内と判断されやすくなります。

ただし、口論が日常的・意図的なパターンとして繰り返され、相手を精神的に追い詰める目的がある場合は、モラハラと認定される余地があります。

③婚約・内縁関係のない交際相手との別れ|婚姻関係がなければ慰謝料は認められない

法律上の婚姻関係や婚約関係がない交際相手との別れでは、慰謝料請求は基本的に認められません。

誰と交際し、いつ別れるかは、個人の自由として尊重されているためです。

そのため、結婚していない相手に裏切られても、それだけで不法行為にあたるわけではありません

合意のうえで妊娠・中絶に至った場合も、強制や脅迫がない限り、慰謝料請求は認められにくいといえます。

ただし例外として、明確な婚約破棄や、長期間続いた内縁関係を不当に解消されたようなケースでは、慰謝料請求の対象になる場合があります

④婚姻前・時効後の出来事|対象期間を過ぎると慰謝料は認められない

結婚前に受けた精神的苦痛や、時効を過ぎた出来事に対する慰謝料請求は基本的に認められません。

慰謝料請求権には時効があり、民法724条により、被害と加害者を知ったときから3年、または不法行為のときから20年が経過すると消滅します。

(不法行為による損害賠償請求権の消滅時効)

第七百二十四条 不法行為による損害賠償の請求権は、次に掲げる場合には、時効によって消滅する。

一 被害者又はその法定代理人が損害及び加害者を知った時から三年間行使しないとき。

二 不法行為の時から二十年間行使しないとき。

引用元:民法 | e-Gov 法令検索

婚姻前の行為についても、婚姻関係を前提とした不法行為にはあたらないケースがほとんどです。

そのため、婚姻後の出来事であっても時効が迫っている場合は早めに動きましょう。

精神的苦痛の慰謝料の金額が増額される要因

精神的苦痛に対する慰謝料は、同じケースでも状況によって金額が大きく変わり、以下の要因が重なるほど増額されやすくなります

増額要因 影響度 補足
行為の継続期間が長い・頻度が高い 3年以上の継続は特に影響が大きい
診断書で精神症状を証明できる うつ病・PTSDなど客観的な証拠になる
未成年の子どもがいる 中~大 子どもへの影響が加味される
加害者に悪意・計画性がある 意図的な行為と認定されると増額されやすい
加害者が反省せず謝罪もない 態度が悪質と判断される
婚姻期間が10年以上 長期間の精神的苦痛が考慮される

一方で、被害者側にも暴言があったり、不倫をしていたりするなど有責性がある場合は、金額が減額される場合もあります。

自身のケースで増額が見込めるかどうかは状況によって異なるため、まずは弁護士に確認してください。

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精神的苦痛の慰謝料請求で押さえたい3つのポイント

慰謝料請求を成功させるには、感情任せに動かず、冷静に戦略を立てることが大切です。

相手に言い逃れをさせず、適正な賠償金を受け取るために押さえておくべき3つのポイントを見ていきましょう。

①慰謝料請求は証拠の質と量で結果が変わる

慰謝料請求において、証拠の充実度は金額と認定の両方に直結します。

主観的な訴えだけでは相手に否定され、交渉も裁判も不利になります。

有効な証拠の種類と具体的な内容は以下のとおりです。

証拠の種類 具体的な内容
録音データ 暴言・脅迫・性交渉を拒否する発言など
LINEやメール 長期の無視・暴言・命令口調のメッセージなど
日記・メモ いつ・どのような言動があったかの継続的な記録
診断書・通院記録 うつ病や睡眠障害など、精神症状の客観的な証明
写真・動画 身体のけがやあざ・ラブホテルへの出入りなど
第三者の証言 被害を見聞きしていた友人や親族の客観的な陳述

客観性が高いものほど証拠力が強く、複数を組み合わせれば主張の信頼性が上がります。

証拠を集める際は、相手に気づかれないよう慎重に進めてください。

気づかれると隠滅される恐れがあります。

どう集めればいいか迷う場合は、弁護士に相談すると適切な方法を教えてもらえます

②請求相手は配偶者・不倫相手・両方から選べる

不貞行為による精神的苦痛の場合、慰謝料の請求先は、配偶者・不倫相手・その両方から自由に選べます

ただし、慰謝料の総額が上限になるため、両者から重ねて受け取ること(二重取り)はできません

たとえば総額が200万円のケースで、配偶者から100万円を受け取った場合、不倫相手に請求できるのは残りの100万円までとなります。

誰にいくら請求するかは、戦略的な判断が必要です。

相手の資力や今後の関係性を踏まえ、弁護士と相談しながら決めるのが得策です。

③示談・調停・訴訟から状況に応じた手段を選ぶ

慰謝料請求の手段は、示談交渉・離婚調停・訴訟の3つがあります。

相手の態度や証拠の状況によって、どの手段が適切かが変わります。

手段 特徴 向いているケース
示談交渉 最もスピーディーで費用も抑えられる 相手が話し合いに応じる可能性がある
離婚調停 裁判所が仲介するため相手が無視しにくい 示談が決裂した、または直接話したくない
訴訟(裁判) 判決という法的な強制力を持つ 相手が全面否定しており、証拠が十分にある

一般的な流れは、示談から始まり、難しければ調停、それでも解決しなければ訴訟という順です。

訴訟は解決まで1~2年かかるケースも多く、証拠が十分にそろっている場合の選択肢です。

どの段階からどのようなアプローチで進めるべきか迷ったら、法的な見通しを立ててくれる弁護士のサポートを活用しましょう。

精神的苦痛の慰謝料請求を弁護士に相談するメリット

精神的苦痛による慰謝料請求は、証拠の集め方・請求額の設定・交渉の進め方によって結果が大きく変わります

弁護士に依頼すると、主に次のメリットがあります。

  • 見通しが立てられる
    自分のケースで慰謝料が認められるか、いくら請求できるかを、具体的に判断してくれる。
  • 証拠の方針がわかる
    何を集めるべきかアドバイスをもらえ、違法な証拠収集のリスクも避けられる。
  • 適正額で交渉できる
    相場より極端に低い金額で合意する不利益を防げる。
  • 交渉・裁判対応を任せられる
    相手と直接やり取りせずに済み、精神的な負担が軽くなる。

特に、手元の証拠が少ない場合や、相手が不法行為を全面的に否定するケースほど、早い段階での相談が有効です。

初回相談を無料で受け付けている事務所も多いので、まずは現状を話して、自分のケースで慰謝料が見込めるか確認してみるとよいでしょう。

精神的苦痛による慰謝料の見通しを知りたいなら「ベンナビ離婚」

不倫・DV・モラハラ・悪意の遺棄などによる慰謝料請求は、証拠の集め方や交渉の進め方で結果が大きく変わります。

自分の状況に合った弁護士を見つけられるかが重要です。

そこで役立つのが、離婚・不倫問題に注力する弁護士を探せるポータルサイト「ベンナビ離婚」です。

居住地域と相談内容を選ぶだけで、慰謝料問題を取り扱う弁護士を簡単に探せます。

さらに、次のような条件で絞り込めます。

  • 初回の面談相談無料
  • 電話相談・オンライン相談に対応
  • 休日の相談が可能

着手金無料や分割払いに対応する事務所もあり、費用面のハードルも高くありません。

慰謝料が認められるか、いくら請求できるかは、一人では判断がつきにくいものです。

まずは話だけという段階でも構いません。

早く動くほど証拠も集めやすくなるので、できるだけ早めに弁護士へ相談してみてください

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ベンナビ離婚の解決事例|精神的苦痛で慰謝料が認められたケース

実際に弁護士へ依頼して適正な慰謝料を獲得できた事例を紹介します。

弁護士が介入すると、相手の態度が軟化したり、見落としていた証拠が有効に働いたりするケースが多く見られます。

【長期不倫】8年間の不倫で慰謝料200万円を獲得した事例

項目 内容
相談者 50代・女性(パート)
婚姻期間 26~30年・子どもあり
内容 夫の8年間の不倫。離婚はせず不倫相手に請求
獲得額 慰謝料200万円+謝罪文・接触禁止の合意

夫から8年間の不倫を告げられた依頼者。

やり直しを決意したものの不倫相手の責任は許せず、慰謝料請求を希望して相談しました。

離婚しないと慰謝料は低くなるのではとの不安に対し、弁護士は不倫が長期かつ高頻度で悪質性が高ければ相場より高い金額を狙えると説明。

受任後は内容証明を送り、相手の支払えないという返答にも給与明細を求めて交渉を続けました。

結果的に、200万円の支払いに加え、謝罪文と夫と今後一切連絡を取らない旨の合意も取りつけました

【モラハラ・DV】証拠が弱くても解決金800万円を獲得した事例

項目 内容
相談者 40代・女性(主婦)
婚姻期間 1~2年
内容 暴行の決定的な証拠がなく、別居期間が長いため財産分与も望みにくい
獲得額 解決金あわせて約800万円+私物の返還

決定的な証拠がなく、別居も長期化していて、裁判でどう転ぶか読みにくい難しい事案です。

弁護士はまず婚姻費用の調停・審判で、DVの診断書などをもとに高額の婚姻費用を確保。

これが後の離婚訴訟で有利に働きました。

離婚訴訟では、相手方の主張の矛盾を丁寧に指摘しながら、DVの事実をひとつずつ立証。

結果として、相手方が主張する離婚原因は認められず、裁判所は離婚事由がないと判断しました。

この判断により、相手は和解に応じなければ今後も婚姻費用を支払い続ける状況に置かれ、最終的に依頼者に有利な条件で和解。

解決金約800万円と、返還を拒まれていた私物の回収に成功しました。

【モラハラ】人格否定と夜遊びで解決金200万円を獲得した事例

項目 内容
相談者 30代・女性(会社員)
婚姻期間 7年・子どもあり
内容 夫の夜遊びと人格否定などのモラハラ LINEの証拠を持参して相談
獲得額 解決金200万円(養育費に振り替えて公正証書化)/親権も獲得

子ども二人を育てながら、夫の夜遊びや人格否定といったモラハラに苦しんでいた依頼者

夫の言動に不審な点もあったため、LINEの内容を撮影して相談に訪れました。

弁護士がそのスクリーンショットを確認すると、男女関係をうかがわせるやり取りや、依頼者がうつ状態に陥ってもおかしくないハラスメントの実態が見て取れました。

相談を重ね、慰謝料請求と親権・養育費の獲得に向けて交渉を進めました。

依頼者が確実に支払いを受けたいと望んだため、慰謝料相当分を養育費に多めに上乗せして設定し、公正証書にまとめる形を選択

調停や訴訟に進まず、交渉のみでスピーディーに円満離婚を実現しました。

精神的苦痛と慰謝料に関するよくある質問

慰謝料請求を検討する際、多くの方が抱える疑問についてお答えします。

行動を起こす前に知っておきたい法的なルールや、気をつけるべきリスクを確認しておきましょう。

Q. 慰謝料請求の時効はいつまでですか?

慰謝料を請求する権利は、不法行為のときから20年、または被害と加害者を知ったときから3年で消滅します

実際には、3年の期限が問題になる場合がほとんどです。

ただし、誰に請求するかで考え方が変わります

配偶者に対する慰謝料については、民法159条により、婚姻中および離婚から6か月を経過するまでは時効が完成しません。

そのため、婚姻中に不倫などを知っていても、その間に時効で請求できなくなる心配はなく、離婚の成立から3年以内であれば請求できるのが一般的です。

一方、不倫相手に対して請求する場合は、「不倫の事実と相手が誰かを知ったとき」から3年で時効にかかります。

婚姻中もカウントが進むため、気づかないうちに期限が迫る場合もあります。

時効が近い場合や判断に迷う場合は、早めに弁護士へ確認してください。

Q. 証拠がなくても慰謝料請求できますか?

当事者同士の協議や調停であれば、相手が事実を認めて合意さえすれば、明確な証拠がなくても慰謝料を請求できます

しかし、訴訟(裁判)に発展した場合は、証拠によって客観的に事実を立証できなければ慰謝料は認められません。

手元に証拠がない状態でも、弁護士に相談すればこれからどうやって集めればよいかを具体的にアドバイスしてもらえます。

諦める前に、まずは専門家の意見を聞いてみるのがおすすめです。

Q. 自分だけで請求手続を進めるリスクはありますか?

ご自身だけで慰謝料請求を進める場合、いくつかの大きなリスクが伴います。

  • 相手からの反論に対して法的に妥当な再反論ができず丸め込まれる
  • 相場よりも不当に低い金額で合意してしまう
  • 相手と直接話すうちに感情的になり、話がこじれてしまう
  • 無理に証拠を集めようと違法行為(不正アクセスなど)をしてしまう

弁護士を代理人に立てれば、法的な根拠をもとに交渉の主導権を握りやすくなり、これらのリスクを回避できます

Q. 相手が精神的苦痛を否定する場合はどうすればいいですか?

相手が否定しても、客観的な証拠があれば請求を進めることは可能です。

録音・記録・診断書など、相手の言動を裏付ける資料が対抗手段になります。

もし証拠が不十分な場合でも、弁護士が合法的な収集方法をサポートしてくれます

相手の態度が頑なで話し合いにならない場合は、調停や訴訟といった法的な強制力を持つ手段への切り替えも検討しましょう。

Q. 弁護士に依頼すると、どのくらい費用がかかりますか?

慰謝料請求を弁護士に依頼した場合の費用は、着手金が20~30万円程度、報酬金が獲得できた金額の10?20%程度が一般的な目安です。

たとえば慰謝料200万円を獲得できたケースなら、着手金と報酬金をあわせて60~70万円ほどかかる計算になります。

ただし、弁護士費用は自由化されており、金額や料金体系は事務所によって異なります

報酬金を割合ではなく固定額にしている事務所もあるため、正確な費用は依頼前に見積もりで確認しましょう。

なお、初回相談を無料で受け付けている事務所も多く、相談だけの段階では費用はかかりません。

費用が心配な場合は、着手金無料や分割払いに対応する事務所を選ぶ方法もあります。

まとめ|精神的苦痛の慰謝料が認められる例と相場を押さえよう

精神的苦痛による慰謝料請求は、不法行為を立証できるか、そして証拠がどれだけそろっているかで結果が変わります

不倫・DV・モラハラ・悪意の遺棄・性的拒否は、条件を満たせば慰謝料が認められる例です。

一方、性格の不一致や単発の口論のように、違法性や継続性がなければ認められにくい例もあります。

「自分のケースは請求できるのか」「証拠が足りないかもしれない」と感じている方は、まず弁護士に現状を確認するところから始めてみてください

慰謝料を見込めるかどうかの見通しが立つだけでも、つらい状況のなかで何をすべきかがはっきりします。

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この記事の監修者
法律事務所Legal Barista
阿部 洋介 (札幌弁護士会)
結婚相談事業所を併設しており、全国的にも珍しい「婚」に注力した法律事務所となっております。ご依頼者様に寄り添った姿勢で最善の解決策をご提案いたします。

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本記事はベンナビ離婚(旧:離婚弁護士ナビ)を運営する株式会社アシロの編集部が企画・執筆を行いました。 ※ベンナビ離婚(旧:離婚弁護士ナビ)に掲載される記事は弁護士が執筆したものではありません。  本記事の目的及び執筆体制についてはコラム記事ガイドラインをご覧ください。

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