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離婚時の家の査定方法は?財産分与で損しない手順を解説

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離婚の話し合いにおいて、大きな財産である家の扱いは、夫婦間で意見が対立する傾向があります。

知識が曖昧なままでは、気づかぬうちに不利な条件で合意し、離婚後の生活設計に大きく影響しかねません。

特に、相手方とのコミュニケーションが難しい状況では、精神的な負担を感じることもあるでしょう。

この記事では、離婚時の家の査定について、財産分与で後悔しないための正しい知識を網羅的に解説します。

査定の基本的な流れから、状況に応じた依頼先の選び方や注意点まで紹介しますので、ぜひ参考にしてください。

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目次

離婚時に家の査定が必要なケース3選

家は夫婦の大切な財産ですが、離婚となると今後の扱いを決めなければなりません。

そのためには、まず家が今いくらの価値があるのかを把握することが必要です。

ここでは、離婚時に家の査定が必要になる代表的な3つのケースをご紹介します。

離婚に伴い家を売却したい

離婚に伴い家の売却を検討しているケースです。

家はそのままでは半分にできませんが、売れば現金として分けられます。

売却して得たお金を夫婦で分配することで、公平かつスムーズな清算が可能になります。

まずは「いくらで売れるのか」が分からないと、手元にいくら残るのか計算できません。

そのため、家の査定が必要です。

売却価格からローン残債や諸費用を引いた金額が、実際に分配できる金額となります。

この具体的な数字を把握しておくことで、離婚後の生活設計も立てやすくなります。

どちらか一方が家に住み続けることを希望している

夫婦の一方が住み続けることを希望している場合です。

片方が家をもらう場合、もう片方のパートナーには家の価値の半分に相当する他の財産や現金を渡して清算するのが一般的です。

たとえば、家の価値が3000万円なら、家をもらう側は相手に1500万円相当の財産を渡すことで公平な分与となります。

その「渡すべき額」を決めるために、家の価値を知る必要があります。

査定額が曖昧だと、どちらかが損をしたり、後々トラブルになったりする可能性があります。

公平な財産分与のためにも、客観的な査定が欠かせません。

家を売ったお金でローンを完済できるか把握したい

家を売ったお金でローンを完済できるか心配な場合です。

もし家の価値よりローン残債の方が多ければ、勝手に売ることはできず、借金が残ってしまいます。

逆に、家の価値がローン残債を上回っていれば、売却後に手元に資金が残る可能性があります。

家がプラスの財産なのか、マイナスの財産なのかを確認するために査定が必要です。

この判断によって、売却するか住み続けるか、財産分与の方法はどうするかなど、離婚時の選択肢が大きく変わってきます。

まずは査定を受けて、現状を正確に把握することから始めましょう。

離婚時に家の査定が必要な理由

離婚時に家の査定が必要な理由は、主に以下の3つです。

  • 財産を公平に分けるため
  • 家を売るか住み続けるか決めるため
  • 今後の手続きをスムーズに進めるため

離婚後のトラブルを防ぎ、新しい生活をスムーズに始めるためには、家の客観的な価値を把握することが大切です。

財産を公平に分けるため

離婚時に家の査定が必要な理由は、公平な財産分与を実現するためです。

財産分与とは、婚姻中に夫婦が協力して築いた財産を分け合う制度です。

婚姻後に夫婦で協力して形成した財産(共有財産)が分与の対象となります。

家(不動産)は金額が大きいうえ、評価方法によって価値が変動しやすい特徴があります。

そのため、正確な査定を行わないと分与額に大きな偏りが生じるおそれがあります。

家を売るか住み続けるか決めるため

家を売却するか、居住を継続するかの判断にも、家の査定が欠かせません。

特に、住宅ローンが残っている家は、家の査定額がローン残高を上回る(アンダーローン)か、下回る(オーバーローン)かによって、その後の選択肢が大きく変わります。

アンダーローンの場合は、家の売却代金からローンを完済し、諸費用を差し引いた残額を分け合える可能性があります。

一方、オーバーローンの場合、不足分を自己資金等で補填できなければ、原則として売却は困難です。

売却して金銭で分けるのか、どちらかが住み続けて代償金を支払うのか決めるには家の査定が不可欠です。

今後の手続きをスムーズに進めるため

家の査定は、離婚の話し合いや手続きをスムーズに進めるためにも役立ちます。

家の状況によっては、当事者だけでは協議が難航するケースもあります。

例えば、オーバーローンの場合、家を売却してもローンが残るため、残債の処理方法や任意売却について金融機関との交渉が必要になります。

また、特有財産(婚姻前の預貯金や親からの援助など)から頭金を支払っているケースでは、どこまでが財産分与の対象になるのか計算が複雑になり、法的な判断が求められます。

離婚に先立ち家の査定を行うことで、こうした潜在的な問題を早期に把握し、話し合いの長期化を防げます。

必要に応じて弁護士へ相談するタイミングも的確に判断できるため、結果として円滑な解決につながります。

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【5つの手順】離婚の財産分与に向けた家の査定の流れ

一般的に、離婚時の財産分与に向けた家の査定の流れは、以下の5つの手順で進めます。

  1. 家の名義人と住宅ローンの状況を確認する
  2. 査定に必要な情報・書類を準備する
  3. 複数の不動産会社へ査定を依頼する
  4. 査定額を基に財産分与の方法を話し合う
  5. 合意内容を書面にする

各段階で適切な対応を取ることで、後のトラブルを防ぎ、円滑な財産分与の実現が可能になります。

1. 家の名義人と住宅ローンの状況を確認する

査定を依頼する前に、家(土地・建物)の権利関係と住宅ローンの状況を正確に把握しましょう。

確認すべき項目・方法と確認時のポイントは、下表のとおりです。

確認項目 確認方法 確認時のポイント
家(土地・建物)の権利関係 法務局で登記事項証明書を取得する
または
登記情報提供サービスで登記情報を確認する
①所有者:夫または妻の単独名義か、共有名義かを確認します。共有名義の場合は、それぞれの持分割合も確認しましょう。
②抵当権:住宅ローンを組んだ金融機関の抵当権が設定されていないかを確認します。これにより、ローンを完済しなければ、家を自由に売却できないことがわかります。
住宅ローンの主債務者・連帯債務者・連帯保証人 金融機関から交付された住宅ローンの契約書を確認する ①主債務者は誰か、連帯債務者や連帯保証人がいるかを確認しましょう。
②ペアローンの場合は、それぞれの借入額も把握します。
住宅ローンの残高 金融機関に残高証明書の発行を依頼する
または
金融機関から送付された返済予定表を確認する
査定時点での正確な残債を確認しましょう。

ご自身の記憶だけに頼らず、上記書類を手元に準備してから査定を進めましょう。

2.査定に必要な情報・書類を準備する

家の査定に必要な情報や書類を準備しましょう。

不動産会社による査定には大きく2つの方法があり、それぞれで準備するものが異なります。

机上査定(簡易査定)の場合は、家の住所または地番・建物番号を伝えるだけで査定可能です。

登記事項証明書や登記情報など、物件を正確に特定できる書類があると、手続きがスムーズに進みます。

このほか、以下の書類があれば、より詳しい査定結果を得られるでしょう。

  • 測量図や公図
  • 建物の図面(間取りがわかるもの)
  • 固定資産税・都市計画税の納税通知書または固定資産評価証明書

訪問査定では、担当者が現地を見て算出するため、より実態に近い査定額を算出できます。

訪問査定時に用意しておくとよい書類は、以下のとおりです。

  • 本人確認書類(運転免許証、個人番号カード、住民基本台帳カードなど)
  • 購入時の売買契約書・重要事項説明書
  • 固定資産税・都市計画税の納税通知書または固定資産評価証明書
  • 間取り図、測量図、建築確認済証
  • 土地の境界が確認できる資料
  • リフォーム履歴がわかる資料(見積書、契約書、領収書)
  • 修繕履歴(マンションの場合は修繕積立金状況)がわかる資料

これらの書類がすべて揃っていなくても査定は可能ですが、情報が豊富であるほど物件の状況をより正確に把握できるため、査定が円滑に進みます。

3.複数の不動産会社に査定を依頼する

不動産会社に査定を依頼しましょう。

不動産会社によって査定額が異なる場合があるため、複数社に依頼して比較検討することが望ましいです。

まずは複数社に机上査定を依頼し、おおよその相場感を掴みます。

その結果や担当者の対応を比較することで、訪問査定の依頼先も選びやすくなるでしょう。

より実態に即した査定額を把握したい場合は、訪問査定を依頼します。

家の状態を実際に見てもらうことで、物件の個性や詳細な状況が価格に反映されます。

雨漏りや設備の不具合といった気になる点(瑕疵)があれば、訪問査定の際に正直に担当者へ伝えましょう。

将来どのような選択をするにしても、正確な情報を共有しておくことが、後のトラブルを未然に防ぐことにつながります。

机上査定・訪問査定いずれの場合も、査定結果は後の協議や調停で客観的な資料として使用できます。

そのため、必ず書面で受け取り、査定根拠(近隣の取引事例や市場動向)も確認しておくと良いでしょう。

4.査定額をもとに財産分与の方法を話し合う

不動産会社から提示された査定額をもとに、財産分与の方法を夫婦間で話し合いましょう

住宅ローンが残っている場合は、査定額からローン残高を控除した残額を評価額とすることが一般的です。

夫婦双方が評価額や評価方法に合意できたら、家を「売却して現金を分ける」のか、「どちらかが住み続け、相手に代償金を支払う」のかなど、具体的な財産分与の方法を協議します。

家がオーバーローンの状態で、それ以外に積極財産がないケースでは、財産分与を行わないという結論に至る場合も多いです。

5.合意内容を書面にする

財産分与について夫婦間で合意した内容は、必ず書面に残しましょう

口約束では、後に「言った」「言わない」のトラブルが生じるおそれがあります。

合意内容を明確に記載した離婚協議書を作成します。

金銭による分与を受けるときは、公証役場で強制執行認諾文言付き公正証書を作成することをおすすめします。

そうすれば合意どおりに金銭が支払われなかった場合に、強制執行が行えます。

離婚時に家の査定をする際の依頼先3選

家の査定の依頼先は、前章で紹介した不動産会社を含め、大きく3つあります。

「まずは大まかな相場を知りたい」「具体的に売却を進めたい」「夫婦間で揉めている」など、ご自身の目的や状況に合わせて最適な専門家を選びましょう

一括査定サイト|まずは相場観を掴みたい

一括査定サイトは、大まかな相場を知りたい場合の選択肢の一つです。

複数の不動産会社に個別に連絡する手間を省き、一度の情報入力で複数の査定額を比較できます。

手軽に無料で自宅のおおよその価値を知りたいという方に適しています。

ただし、複数の会社から一斉に営業の電話やメールが来る可能性があります。

不動産会社|家の売却を検討している

家の売却を検討している場合には、不動産会社への査定依頼が適しています。

不動産会社による査定は、実際の売却を前提として行われるため、直近の取引事例や市場動向を踏まえた実勢価格に近い査定額が期待できます。

特に離婚に伴う財産分与では、「売却したらいくらになるか」という現実的な価値把握が重要となるため、不動産会社の査定が有用です。

また、査定から売却活動、買主との交渉、決済まで一貫して任せられる点もメリットです。

多くの不動産会社では査定費用を無料としており、複数社に査定を依頼して比較検討することも可能です。

ただし、不動産会社によっては媒介契約の獲得を目的として、相場より高めの査定額を提示するケースもあります。

査定額の根拠や過去の販売実績を確認し、信頼できる業者を選定することが重要です。

不動産鑑定士|居住継続を検討している

夫婦のいずれかが家に住み続ける場合や、夫婦間で不動産の評価額について意見が対立している場合には、不動産鑑定士への依頼を検討しましょう。

不動産鑑定士は国家資格を持つ専門家であり、不動産鑑定評価基準に基づいて客観的・中立的な評価を行います。

作成される不動産鑑定評価書は、裁判所においても高い証拠価値が認められており、調停や訴訟で不動産の価値が争点となる場合には、最も信頼性の高い資料となります。

特に、一方が居住を継続して他方に代償金を支払う財産分与の方法(代償分割)を選択する場合、公正な価格算定のために不動産鑑定士の評価が有効です。

また、相手方が提示する査定額に納得できない場合にも、客観的な判断材料として活用できます。

ただし、不動産鑑定には通常20万円から30万円程度の費用がかかります。

物件の規模や調査内容によってはさらに高額になることもあるため、費用対効果を慎重に検討する必要があります。

双方が費用を折半するか、最終的に負担割合をどうするかについても、事前に協議しておくことが望ましいでしょう。

家の代表的な評価方法

家(不動産)の代表的な評価方法は、下表のとおりです。

評価方法 概要
公示価格 国土交通省土地鑑定委員会が公示する標準地の正常な価格
相続税路線価 相続税算定の基準として用いられる土地の評価額
固定資産税評価額 固定資産税を課税するための評価額
実勢価格 不動産市場で実際に取引されている価格

実務では、離婚時の時価(実勢価格)で評価することが一般的です。

公示価格や固定資産税評価額は、税金の計算などを目的とした公的な価格であり、必ずしも市場の売買価格と一致しません。

多くの場合、これらの価格は実勢価格よりも低くなります。

実勢価格からかけ離れた評価額を用いると、家を手放す側が受け取る金額が不当に少なくなるなど、夫婦の一方に不公平が生じる可能性もあります。

そのため、実際に市場で取引される価格である実勢価格で査定することが大切です。

離婚の家査定|評価額を正しく理解する4つのコツ

不動産の査定額を財産分与に用いる際は、査定の種類・性質・計算上の注意点を正確に理解することが大切です。

以下、実務上重要な4つのポイントを解説します。

机上査定より訪問査定の方がより実態に近い価格がわかる

机上査定はあくまで概算であり、正確性に欠ける場合があります。

実態に近い査定額を知りたい場合には、不動産会社の担当者に現地を見てもらう訪問査定を依頼しましょう。

訪問査定では、日当たりや眺望、内装の状況など、データだけでは分からない個別の要素が価格に反映されるため、より現実に即した査定額を把握できます。

査定を依頼する際は、離婚が理由であると伝えておくと、プライバシーに配慮してもらえるなど、スムーズな対応が期待できます。

査定額はあくまで目安で売却を保証する価格ではない

査定額は予測価格であり、実際の売却価格を保証するものではありません

不動産会社の査定額は、過去の取引事例・現在の市場動向・物件の個別性を踏まえた「この程度の価格で売却できる可能性が高い」という予測です。

実際の売却価格は、売り出し後の市場反応や購入希望者との交渉によって変動します。

例えば、査定額3,000万円の物件を売り出しても、購入希望者が現れず2,800万円に値下げせざるを得ない場合や、逆に複数の購入希望者が現れて3,200万円で売却できる場合もあります。

特に市況が変動しやすい時期は、価格の振れ幅が大きくなる傾向があります。

財産分与の協議では査定額を基準としつつも、実際に売却する場合の価格変動リスクを双方が認識しておくと良いでしょう。

オーバーローンの場合は財産分与の対象にならないことも

オーバーローンの場合、ほかに分与対象となる積極財産がなければ、財産分与の対象がないものと扱われます

しかし、他に預貯金などの積極財産がある場合には、家というプラスの財産と、ローンというマイナスの財産を別々の資産として計上し、他の財産と通算して共有財産を計算するのが一般的です。

オーバーローンの状態では家を売却してもローンを完済できないため、残った負債は原則としてローンの契約者が支払い続けることになります。

もっとも、協議や調停では、当事者の合意により柔軟な取り決めが可能です。

例えば「妻が家に住み続け、今後のローンは妻が負担する」といった合意もできます。

ただし、当事者間の合意は内部的なものにとどまります。

金融機関との関係では、以下の点を理解しておく必要があります。

  • ローンの契約者変更には金融機関の審査が必要
  • オーバーローンの家の売却時には残債務の一括返済を求められる
  • 連帯保証人の責任は当事者間の合意では消滅しない

ローン契約者ではなかった当事者が、離婚後に住宅ローンを負担する場合には、事前に金融機関に相談の上、当該金融機関を当事者に含めた覚書等の書面を作成することをおすすめします。

特有財産から頭金を出した場合は計算時に考慮する

家の購入時に、婚姻前の預貯金や親からの援助金などから頭金を出している場合、その分を財産分与の計算上考慮する必要があります。

財産分与の対象は、あくまで婚姻中に夫婦で協力して築いた財産(共有財産)です。

婚姻前の預貯金や親からの援助金は特有財産に該当するため、これに相当する部分は財産分与の対象とならず、特有財産を支出した配偶者の取り分となります。

ただし、家の価値は購入時より下がっていることが一般的です。

そのため、購入時に出した頭金をそのまま控除するのではなく、家の現在評価額のうち、購入時の頭金が占めていた割合で計算します。

特有財産の支出を考慮した計算方法には様々な見解がありますが、実務上は、大阪高等裁判所平成19年1月23日判決が示した以下の計算式が多く用いられています。

家の評価額 ×(1- 特有財産の額 ÷ 購入時の価額)

なお、特有財産の支出を主張するためには、その事実を証明する客観的な証拠(通帳の履歴や贈与契約書など)が必要です。

離婚時に家を査定する際の注意点2つ

家の査定を相手任せにすると、不利な条件で財産分与に合意するリスクがあります。

ご自身の財産を正しく守るために、以下の点に注意してください。

相手方の提示額を鵜呑みにしない

相手方が提示する査定額は、相手方にとって都合の良い価格である可能性があります。

財産を渡す側は査定額が低い方が有利になり、もらう側は高い方が有利になるという構造があるからです。

もし相手が1社だけの査定結果を提示してきた場合、それが市場価格と乖離している可能性も考えられます。

相手の提示額を鵜呑みにした結果、本来もらえるはずの財産が不当に少なくなるリスクを避けることが大切です。

自分でも複数の不動産会社へ査定を依頼する

客観的で妥当な家の価値を把握するため、ご自身でも2〜3社以上の不動産会社に査定を依頼し、査定額を比較検討することが大切です。

不動産会社によって査定額が数十万円、場合によっては数百万円単位で異なることも珍しくありません。

複数社の査定額とその根拠を比較すれば、ご自宅の適正な相場観を掴め、相手との交渉を有利に進めるための客観的な材料となります。

離婚時の家の査定に関するよくある質問

ここでは、離婚時の家の査定に関して、多くの方が抱く疑問についてQ&A形式で回答します。

Q. 相手に内緒で家の査定はできますか?

机上査定(簡易査定)であれば、物件情報などを基に算出するため、相手に知られずに大まかな査定額を調べられます。

一方、訪問査定では、不動産会社の担当者が家の中を確認します。

同居している相手に内緒で行うことは現実的に難しいでしょう。

Q. 相手方名義の家の査定を勝手に依頼しても問題はないですか?

婚姻中に夫婦で協力して取得した共有財産であれば、家の名義人ではない配偶者が査定を依頼すること自体に法的な問題はありません

多くの不動産会社は、名義人本人でなくとも査定依頼に対応してくれます。

Q. 家の査定額について意見の対立がある場合はどうすればいいですか?

双方の主張が平行線で合意できない場合、中立的な第三者に判断を委ねる方法があります。

一つは、費用がかかりますが、公的な証明力を持つ不動産鑑定士に鑑定を依頼する方法です。

もう一つは、家庭裁判所に離婚調停を申し立て、調停委員を交えて話し合う方法です。

Q. 家の査定にかかる鑑定費用は相手方に請求できますか?

双方が折半する旨の合意があれば、相手方に請求できます

相手方が折半に応じない場合は、鑑定を依頼した本人が負担することになるでしょう。

裁判所で鑑定を行う場合、鑑定費用は鑑定を申し出た側がいったん全額を支払い、最終的な負担割合は判決や決定で決められます。

ただし、実務上は事前に当事者間で折半する合意をしておくことが多いです。

Q. 査定額はいつまで有効ですか?離婚協議が長引いた場合は?

不動産の査定額に法的な有効期限はありません

ただし、不動産価格は市場の動向によって常に変動するため、一般的には3ヶ月〜半年程度が目安とされています。

なお、財産分与の基準時は離婚時とするのが原則です。

離婚協議が長引いた場合には、話し合いの最終段階で再度査定を依頼し、最新の価格を基に分与額を決定することも検討しましょう。

離婚時の家の査定・財産分与は弁護士に相談すべき理由3つ

離婚に伴う不動産の財産分与は、法律知識だけでなく、交渉力が求められる場面です。

家の査定や財産分与にお悩みを抱えている方は、弁護士への相談をおすすめします。

相手方との交渉や手続きを任せられる

弁護士に依頼すれば、家の財産分与を含めた離婚条件について、相手方との交渉を任せられます。

離婚協議では感情的な対立が冷静な話し合いを妨げることがよくあります。

家の財産分与では、査定額の妥当性や特有財産の主張をめぐって意見が対立し、話が平行線になるケースも少なくありません。

弁護士であれば、不動産会社や不動産鑑定士から得た査定結果を精査したうえで、根拠を示しながら主張を組み立てられます。

弁護士が論点を整理しながら協議を進めることにより、適正な条件で早期に離婚が成立する可能性が高まるでしょう。

住宅ローンの契約者変更の可否の判断や売却時の金融機関との折衝もサポートしてもらえるため、不慣れな手続きも安心して進められます。

法的な知識に基づき適正な財産分与を実現できる

弁護士は、過去の裁判例や豊富な実務経験をもとに、あなたの状況に最も適した分与方法を提案できます。

家の財産分与では、「住宅ローンの残る家をどう扱うか」「特有財産の主張をどう立証するか」「代償金をいくらに設定するか」といった専門的な判断が求められます。

弁護士であれば、以下のような様々な要素を整理し、それぞれの家庭にとって最も現実的で負担の少ない方法を提案できます。

  • 家の評価額
  • 住宅ローンの残債務
  • 家の名義やローン契約者変更の可否
  • 売却する場合の分配方法 など

あなたの希望に沿った形で、法的に妥当かつ実現可能な解決策を導き出せます。

将来のトラブルを未然に防げる

弁護士のサポートを得ると、将来の紛争を効果的に防げます。

当事者同士での協議では、住宅ローンの契約者変更ができなかった場合や、売却時に査定額より安く売れた場合など、不測の事態に備えた取り決めが抜け落ちることがあります。

こうした曖昧さは、離婚後に「こんなはずではなかった」という新たな紛争を生む原因となります。

弁護士であれば、想定されるリスクを事前に洗い出したうえで、具体的な対応策を盛り込めます。

財産分与の内容、代償金の額や支払方法、名義変更の期日などを明確に定めた書面を作成できるため、後から「言った・言わない」のトラブルを防げます。

相手が約束を守らなかった場合に備えた公正証書の作成も任せられます。

離婚後の生活を安心してスタートできる基盤が整い、新しい生活の構築に専念できるでしょう。

まとめ|離婚時の家の査定は弁護士に相談するのがおすすめ

離婚時の家の査定は、公平な財産分与を実現し、離婚後の生活を安心してスタートするための重要なステップです。

弁護士に依頼すれば、査定結果や法的根拠に基づいた交渉ができ、住宅ローンの名義変更や金融機関との折衝もサポートしてもらえます。

また、想定されるリスクを事前に洗い出し、将来のトラブルを防ぐ書面を作成できます。

家の査定や財産分与にお悩みを抱えている方は、早めに弁護士への相談をおすすめします。

専門家のサポートを得ることで、適正な条件での財産分与を実現し、離婚後の生活を安心してスタートできるでしょう

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この記事の監修者
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編集部

本記事はベンナビ離婚(旧:離婚弁護士ナビ)を運営する株式会社アシロの編集部が企画・執筆を行いました。 ※ベンナビ離婚(旧:離婚弁護士ナビ)に掲載される記事は弁護士が執筆したものではありません。  本記事の目的及び執筆体制についてはコラム記事ガイドラインをご覧ください。

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