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離婚調停の不成立とは?そのあとの選択肢や裁判で離婚を進める方法を解説

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離婚調停が思うように進まず、「このまま不成立になったらどうなるのだろう」と不安を抱えていませんか。

何度も期日を重ねても話し合いが平行線のままだと、時間も気力も削られてしまうものです。

しかし、たとえ離婚調停が不成立になっても、離婚の道が閉ざされるわけではありません

裁判への移行など、次に進むための選択肢が用意されています。

本記事では、不成立になる主な原因や、そのあとの具体的な対応策を解説

裁判で離婚を進める方法までわかりやすく説明するので、参考にしてください。

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目次

離婚調停の不成立とは?

離婚調停の不成立とは、夫婦間の話し合いで合意に至る見込みがないと家庭裁判所が判断し、調停手続を終了させることです。

法的な手続きがひとつの区切りを迎え、次の段階へ移行するタイミングを指します。

不成立になったからといって、離婚できないわけではありません

不成立の判断を下すのは、調停を進行する調停委員会(裁判官と調停委員)です。

当事者の意見も踏まえたうえで、合意が見込めないと判断した場合に手続きが終了します。

どれくらいの割合で離婚調停が不成立になる?

裁判所が公表している司法統計によると、離婚調停が不成立になる割合はおよそ28%前後です。

令和6年度の司法統計では、35,720件のうち調停成立が15,746件、不成立が10,039件、取下げが4,890件でした。

令和6年度の司法統計

取下げを含めると、合意に至らず終了するケースは全体の約4割を超します。

不成立は決して珍しいケースではありません。

離婚調停が成立せずに終了となる4つのパターン

調停が合意に至らず終了するケースには、法的に区別された複数のパターンがあります。

不成立以外の終了パターンも把握しておくと、状況を冷静に理解できるでしょう。

調停委員・裁判官に不成立と判断された

話し合いを続けても合意の見込みがないと調停委員会が判断した場合は、不成立になります。

双方の主張が平行線をたどり、何度期日を重ねても進展が見られない場合に下される判断です。

調停委員会は、当事者双方の意見を聞いたうえで不成立の判断を下します。

当事者の一方が話し合いの継続を希望しても、合意の見込みがなければ手続きは終了するのが原則です。

不成立の判断が下されると、離婚裁判を提起する際に必要な不成立調書が作成されるため、裁判での手続きに移ることができます。

申立てを取り下げた

調停の途中で、申立人が自らの意思で申立てを取り下げて終了することが可能です。

取り下げると、調停手続は最初からなかったことになります。

取下げの理由はさまざまです。

相手の態度から合意は不可能と判断し、早期に裁判へ移行したい場合もあれば、調停を進めるなかで復縁の可能性が出てきた場合もあります。

取下げは申立人の一方的な意思表示で可能で、相手方の同意は不要です。

ただし不成立とは異なり、取下げの場合は不成立調書が作成されません。

裁判を提起する際には、再度調停からやり直す可能性がある点に注意してください。

調停をしない措置がとられた

申立ての目的が不当である場合など、裁判所が調停での解決に適さないと判断したときに、調停を開始せずに終了措置をとられるケースがあります。

具体的には、相手への嫌がらせ目的で繰り返し申立てをおこなう場合や、調停による解決がそもそも見込めない場合です。

非常に例外的なケースであり、通常の離婚調停で適用される場面はほとんどないでしょう。

法律上当然に終了と判断された

当事者の死亡など法律上の特定の事実が発生したときに、調停が自動的に終了するケースもあります。

また、調停中にも関わらず当事者間で離婚届が提出され離婚が成立した場合も該当します。

婚姻関係が消滅するため、調停を続ける意味がない場合の措置です。

実務上はそれほど多いケースではありません。

離婚調停が不成立になる主な原因3つ

不成立の根本的な原因は、離婚そのものへの合意が得られないか、親権や財産などの条件面で対立が解消できないケースに大きくわかれます。

感情的な対立が原因をさらに根深くしているケースも少なくありません。

自身のケースがどの原因に該当するかを整理しておくと、裁判に移行した際の対策が立てやすくなります。

夫婦の一方が離婚に合意しない

申立人は離婚を望んでいるが、相手方が離婚自体を拒否しているケースです。

特に申立人が有責配偶者(不貞行為やDVなどをおこなった側)の場合、相手方が離婚を拒否するケースは多いといえます。

そのほか、復縁を望んでいる、世間体を気にしている、子どもへの影響を心配しているなどの場合も離婚に合意しない可能性があります。

相手方に離婚意思がない場合、調停委員がいくら説得を試みても合意には至りにくいのが現実です。

裁判へ移行して離婚を目指す流れが有効でしょう。

財産分与や慰謝料の条件で折り合いがつかない

離婚には双方合意しているものの、お金に関する条件で主張が大きく食い違うケースも不成立になりやすいです。

財産分与では、対象財産の範囲や不動産・株式の評価額、特有財産(婚姻前から所有していた財産)の扱いが争点になりやすい傾向があります。

慰謝料も、不貞行為やDVの有無、金額の算定で対立するケースが多く見られます。

相手方が有責行為を認めなければ、交渉は難航するでしょう。

金銭的な問題は、感情的な対立から譲歩が難しくなりがちです。

実績豊富な弁護士に依頼すると、過去の判例や法的根拠に基づき、双方が納得できる金額を提示してくれるでしょう。

双方が親権を主張している

子どもの親権者をどちらにするかで双方が一歩も譲らないケースも、不成立になる典型的なケースです。

親権は離婚条件の中でも最も対立が激化しやすい争点のひとつ。

未成年の子どもがいる場合、離婚届には必ず親権者を記載しなくてはならず、合意できなければ離婚が成立しません。

裁判所の調査官による調査がおこなわれる場合もありますが、それでも合意に至らなければ不成立となり、裁判での判断に委ねられます。

親権問題が争点になる場合は、調停の早い段階から弁護士のサポートを受けるのがおすすめです。

なお2026年4月からは法改正により共同親権を選択できます。

双方が親権を譲らない場合には、共同で子どもの親権をもつことを積極的に検討しましょう。

離婚調停が不成立になったその後の選択肢3つ

調停不成立後、離婚を目指す場合の主な選択肢は離婚裁判・審判離婚・再度の協議の3つ。

離婚裁判へ進むのが一般的な流れです。

不成立になっても離婚を諦める必要はなく、次の法的なステップが用意されています。

どの選択肢が適しているかは、不成立に至った原因や今後の見通しによって異なるため、弁護士と相談しながら方針を決めましょう。

離婚裁判(訴訟)を提起する

離婚裁判は、調停で合意できなかった場合に、法律と証拠に基づいて裁判所に離婚の可否や条件を判断してもらう手続きです。

不成立後の最も一般的な選択肢といえます。

調停が話し合いの場であるのに対し、裁判では裁判官が判決という形で強制力のある判断を下します。

相手が離婚を拒否しても、裁判で認められれば離婚は成立します。

調停不成立から裁判を提起するまでの法的な期限は定められていませんが、1年以内を目安に準備を進めるのが望ましいでしょう。

審判離婚へ移行する

審判離婚は、わずかな点で合意できない場合に、裁判所が職権で離婚の判断を下す手続きです。

審判に移行するのは、離婚条件の大部分で合意できていているが、感情的な理由だけで一方が調印を拒否している場合などに限られます。

実務上、審判離婚がおこなわれるケースはあまり多くありません。

令和6年度の司法統計でも、「調停に代わる審判」は全体の約13%にとどまります。

根本的な対立がある場合は、裁判を視野に入れた対応が現実的でしょう。

なお審判の内容に不服がある場合、告知から2週間以内に異議を申し立てることも可能です。

再び当事者間で協議する

裁判を避けたい場合、冷却期間を置いてから改めて当事者間で話し合う選択肢もあります。

調停を通じて論点が整理され、冷静に話し合える状態になった場合に有効です。

一方、相手が離婚を拒否し続ける場合、協議で解決できる見込みは低いでしょう。

また、同じ争点を再度繰り返すリスクや、話し合いが進まず離婚までに時間がかかるデメリットを理解しておきましょう。

弁護士に代理交渉を依頼すると、協議がスムーズにいく可能性が高まるのでおすすめです。

裁判で離婚を争う場合の流れと期間

離婚裁判は、訴訟提起から判決または和解まで、平均して約1年〜2年程度の期間を要します。

裁判の基本的な流れは次のとおりです。

裁判で離婚を争う場合の流れ

争点が少ない場合は1年以内に終了するケースもありますが、親権や財産分与で争いがあると最長3年以上かかる場合もあります。

期間が伸びるほど精神的ストレスもかかるため、和解の受け入れを検討するとよいでしょう。

具体的な裁判の流れは下記関連記事で解説しています。

あわせて読んでみてください。

離婚裁判で知っておくべき注意点3つ

離婚裁判は調停とはまったく異なる手続きです。

調停と同じ感覚で臨むと、望む結果が得られない可能性があります。

調停が話し合いの場だったのに対し、裁判は法律に基づいて白黒をつける場であるという根本的な違いを理解しておきましょう。

裁判で離婚が認められるには法定離婚事由が必要

裁判では、「離婚したい」という意思だけでは離婚は認められません

民法第770条に定められた5つの法定離婚事由のいずれかを主張・立証する必要があります。

法定離婚事由 内容
不貞行為 配偶者が第三者と性的関係をもった
悪意の遺棄 正当な理由なく同居・協力・扶助の義務を怠った
3年以上の生死不明 配偶者の生死が3年以上わからない
強度の精神病 配偶者が回復の見込みがない精神病にかかっている
そのほか婚姻を継続し難い重大な事由 DV、モラハラ、長期間の別居

例えば「性格の不一致」は法定離婚事由に該当せず離婚が認められにくいため、ほかの事情とあわせて主張するのが一般的です。

自身のケースがどの事由に当てはまるかは、弁護士に相談して法的に整理してもらいましょう

証拠の有無が調停よりも重要になる

裁判では、自分の主張が事実であることを裏付ける客観的な証拠がなければ、裁判官に認めてもらえません

調停はあくまで話し合いのため、感情的な訴えもある程度考慮されます。

一方、裁判は証拠に基づいて事実認定がおこなわれる「証拠主義」。

主張を裏付ける資料がなければ、事実と認められないリスクがあります。

法定離婚事由に応じた有効な証拠の例は次のとおりです。

法定離婚事由 有効な証拠の例
不貞行為 ホテルへの出入りの写真・動画、肉体関係を示すメール・LINEのやり取り、探偵の調査報告書
DV・モラハラ 医師の診断書、けがの写真、録音データ、警察への相談記録
悪意の遺棄 生活費の送金記録がない証拠、別居の経緯を示す書類
長期間の別居 住民票の異動記録、別居期間を示す郵便物や契約書

証拠が不十分な場合、たとえ事実であっても裁判で主張が認められない可能性があります。

裁判を視野に入れた段階で、弁護士と証拠の整理を進めておきましょう。

調停の証拠や内容は裁判に引き継がれない

調停と裁判は別の手続きです。

調停で提出した資料や話した内容が自動的に裁判へ引き継がれるわけではありません

裁判では改めて訴状で主張を整理し、証拠も一から提出し直す必要があります。

ただし、調停で相手がどのような主張をしていたかは、裁判での戦略を立てるうえで参考になります。

調停中に相手が認めた事実や矛盾した発言があれば、裁判で活用できる場合もあるでしょう。

調停段階から弁護士に依頼していれば、調停での経緯を踏まえて裁判の方針を組み立ててくれるため、スムーズな移行が可能です。

離婚調停の不成立を回避するためにできること3つ

調停が不成立となり裁判に移行すると、時間も費用も精神的な負担も大きくなります

できる限り調停で解決できるのが望ましいでしょう。

調停の初期段階から次の3つのポイントを意識しておくと、不成立を回避できる可能性が高まります。

ゆずれない離婚条件の優先順位を決めておく

全ての条件で自分の主張を通すのは困難です。

絶対に譲れない条件と、譲歩できる条件を明確にし、優先順位を決めておくことが重要です。

例えば「親権は絶対に譲れないが、財産分与は相場の範囲であれば多少の譲歩は受け入れられる」というように、具体的に整理しておきます。

優先順位を決めておくと、交渉に柔軟性が生まれます。

調停委員にも現実的な解決を望んでいると高く評価されやすいでしょう。

弁護士に相談すれば、法的な観点からどの条件を優先すべきかアドバイスをもらえます。

主張の正当性を客観的・論理的に伝える

相手への不満や感情をぶつけるのではなく、なぜその条件を主張するのかを調停委員に客観的・論理的に説明する必要があります。

調停委員は中立な第三者であり、どちらかの味方をする立場にはありません。

調停委員を味方につけるには、感情論ではなく事実と根拠に基づいた主張が求められます。

具体的には、時系列で事実を整理したメモを用意したり、主張を裏付ける資料を提示したりするのが効果的です。

弁護士に代理人を依頼する

法的な知識と交渉の専門家である弁護士に代理人を依頼すると、冷静かつ有利に調停を進められる可能性が格段に高まるため有効です。

弁護士は調停において次のような役割を担います。

  • 法的な観点から最適な主張を組み立てる
  • 相手方との交渉窓口になる
  • 調停委員へ効果的に説明する
  • 精神的な支えになる

本人が感情的になりがちな場面でも、弁護士が代理人として冷静に対応してくれるのは大きなメリットです。

調停の段階から弁護士に依頼しておけば、万が一不成立になっても、裁判への移行がスムーズにおこなえます。

調停と裁判を一貫して任せられるため、方針のブレがなく、有利な結果につながりやすいでしょう。

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調停が不成立になりそうな方、すでに不成立になった方は、早めに弁護士へ相談するのがおすすめです。

裁判への移行を見据えた証拠の整理や方針の策定を、専門家と一緒に進めてください。

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離婚調停の不成立に関するよくある質問

離婚調停の不成立について、多くの方が抱える疑問にお答えします。

ここに記載されていない疑問がある場合は、弁護士への相談を検討してみてください。

不成立後に別居を開始すると、裁判で有利になりますか?

有利に働く可能性があります。

長期間の別居は、民法770条の「婚姻を継続し難い重大な事由」を補強する客観的な事実と見なされやすいためです。

別居期間が長くなるほど、夫婦関係が破綻していることの証明になります。

3〜5年程度の別居期間があると、婚姻関係の破綻が認められやすいでしょう。

ただし、別居しただけで離婚が認められるわけではありません。

ほかの事情と総合的に判断されます。

復縁したいため、調停を不成立にしたいです。どうすればよいですか?

調停の場で離婚を拒否し続ければ、調停は不成立になります。

ただし、不成立は根本的な解決ではありません。

相手方の離婚意思が固い場合、不成立にしても裁判を提起され、最終的には判決で離婚が認められるケースも少なくありません。

復縁を望むのであれば、離婚調停の場で「円満調整の調停(夫婦関係調整調停・円満)」への変更を申し出る方法も検討してみてください。

調停委員を介して、夫婦関係の修復に向けた話し合いができる場合があります。

また、あなた自身が調停を申し立てた側の場合、調停の取り下げも選択肢のひとつです。

不成立になった場合、弁護士費用は追加でかかりますか?

不成立後に裁判へ移行する場合、一般的には追加の費用がかかります

離婚調停と離婚裁判は別の手続きであり、弁護士との契約も別になるケースがほとんどです。

多くの法律事務所では、調停を依頼する際の着手金と、裁判を依頼する際の着手金は別々に設定されています。

ただし調停から継続して依頼する場合は、裁判移行時の着手金を減額する料金体系の事務所も少なくありません。

費用は契約前に必ず弁護士に確認し、調停から裁判に移行した場合の総額についても見積もりをもらっておくと、あとからのトラブルを防げます。

まとめ

離婚調停が不成立になったあとの選択肢として最も一般的なのは、離婚裁判への移行です。

そのほか、審判離婚や当事者間での再協議も可能で、離婚の道が閉ざされるわけではありません。

ただし、裁判では法定離婚事由と証拠が結果を左右します。

離婚を認めてもらうには法的な知識がより必要になるため、弁護士のサポートは欠かせないでしょう。

調停が不成立になりそうで今後の方針に迷っている方は、一人で抱え込まず、まずは弁護士に相談するのがおすすめです。

ベンナビ離婚を活用すれば、自身の状況に合った最適な弁護士を効率よく見つけられます

問い合わせは完全無料なので、ぜひ利用してみてください。

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この記事の監修者
東京桜の森法律事務所
川越 悠平 (東京弁護士会)
依頼者様のお気持ちを尊重し、一人ひとりに適したサポートを提供しています。離婚自体を争う事件や財産分与などを争う事件はもちろん、親権や面会交流、養育費などお子さんの関わる事件にも注力しています。

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編集部

本記事はベンナビ離婚(旧:離婚弁護士ナビ)を運営する株式会社アシロの編集部が企画・執筆を行いました。 ※ベンナビ離婚(旧:離婚弁護士ナビ)に掲載される記事は弁護士が執筆したものではありません。  本記事の目的及び執筆体制についてはコラム記事ガイドラインをご覧ください。

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