ベンナビ離婚(旧:離婚弁護士ナビ) > 離婚コラム > 離婚後の生活 > 再婚後の戸籍謄本に離婚歴は載るのか?載せたくないあなたへ対処法を解説
キーワードからコラムを探す
更新日:

再婚後の戸籍謄本に離婚歴は載るのか?載せたくないあなたへ対処法を解説

再婚後の戸籍謄本に離婚歴は載るのか?載せたくないあなたへ対処法を解説

離婚後に再婚した場合、戸籍謄本の記載がどうなるのか気になる方もいるのではないでしょうか。

中には、再婚相手に離婚歴や元配偶者の名前を知られたくないと思う方もいるかもしれません。

結論からお伝えすると、再婚後の戸籍謄本には離婚歴が記載される場合とされない場合があります。

では、どのようなケースの場合に戸籍謄本に記載されるのか、対処法はあるのかなど気になるところでしょう。

本記事では、再婚後の戸籍謄本の記載について解説します。

想定されるケースを事前に理解しておくことで、安心して再婚に踏み切れるかもしれません。

今すぐ無料相談電話相談OKの弁護士が見つかる!
ベンナビ離婚で
離婚問題に強い弁護士を探す

再婚後の戸籍謄本に離婚歴は載るか?ケース別に紹介

再婚後の戸籍謄本に離婚歴が載るかどうかは、その時の戸籍の状況によって変わります。

では、どのような状況のときに離婚歴が載るのでしょうか。

ここでは、ケース別に解説します。

自分が前婚時の戸籍から抜けていた場合は載らない

離婚時にご自身が元配偶者との戸籍から抜けていた場合は、再婚時の戸籍に離婚歴は載りません。

たとえば、あなたが過去にAさんという男性と結婚し、離婚した場合で考えてみましょう。

あなたが結婚して夫(Aさん)を筆頭者とする戸籍に入籍したのであれば、離婚と同時にAさんとの戸籍から抜けなければなりません。

戸籍から抜けたあとは、

  • ご自身の両親の戸籍に戻す
  • ご自身を筆頭者とする戸籍を新たに作成する

などの方法が考えられます。

その後再婚するときは、①もしくは②の戸籍から抜けて、新たに再婚相手との戸籍を編製することになります。

編製した戸籍の「身分事項(出生や婚姻などの履歴が記載されている欄)」には、出生の記録と従前戸籍(再婚の1つ前にいた戸籍)の情報しか記載されないため、離婚歴が載ることはありません。

自分が前婚時の戸籍における筆頭者でその戸籍へ再婚者が入る場合は載る

ご自身が前婚時の戸籍における筆頭者で、その戸籍に再婚者が入籍する場合は、離婚歴が載ってしまいます。

ここでは、いくつか例を挙げて解説しましょう。

ケース①:あなたが男性で、B子さんという女性と離婚し、新たにC子さんという女性と再婚する場合

 

B子さんとの婚姻時に、あなたが筆頭者の戸籍を作成していたと仮定しましょう。

すると、離婚後のあなたの戸籍謄本には、「B子さんは離婚を理由に除籍になった」という記載がされます。

その後、C子さんが再婚を理由にあなたの戸籍に入籍する場合、C子さんは「B子さんが離婚により除籍となった」旨が記載された戸籍に入ることになるのです。

よって、C子さんが戸籍謄本を見れば、離婚歴や元妻の名前などがわかってしまいます。

ケース②:あなたが女性で、Dさんという男性と離婚し、新たにEさんという男性と再婚する場合

 

Dさんとの婚姻時にDさんを婿養子として、あなたが筆頭者の戸籍を作成したと仮定しましょう。

すると、離婚時のあなたの戸籍謄本には「Dさんは離婚を理由に除籍になった」という記載がなされます。

その後Eさんと再婚して、Eさんが婿養子としてあなたの戸籍に入籍する場合、Eさんは「Dさんが離婚により除籍となった」旨が記載された戸籍に入ることになるのです。

ケース①と同様の事態が発生するため、離婚歴や元夫の名前などが、Eさんに知られてしまうでしょう。

 

このケースで離婚歴を再婚者に見られないようにするには?

再婚者に離婚歴を見られたくないのであれば、離婚履歴が載った戸籍から転籍しておくという方法があります。

転籍とは、今までの本籍地から別の場所へ本籍地を移す手続きのことです。

今までと別の市区町村を本籍地にして戸籍を編製すれば、新しい戸籍に離婚歴が載ることはありません。

離婚歴を隠したいなら、再婚相手がご自身の戸籍に入ってくる前に転籍しておくのも方法のひとつです。

子どもがいる場合は父母欄に元配偶者の名前が載る

元配偶者との間に子どもがいる場合、戸籍謄本の子どもの父母欄には、元配偶者の名前が載ってしまいます。

たとえ転籍したとしても、子どもの父母欄は消すことができないため、過去の離婚歴や元配偶者の名前が再婚相手に知られることになるでしょう。

しかし、子どもの存在を再婚相手に伝えているなら、過去に離婚した事実は明らかなので、隠す必要もないかもしれません。

今すぐ無料相談電話相談OKの弁護士が見つかる!
ベンナビ離婚で
離婚問題に強い弁護士を探す

離婚直後の戸籍謄本に離婚歴を載せない方法

では、離婚直後の戸籍謄本に、離婚歴を載せない方法はあるのでしょうか。

ここでは、考えられる方法を2つ解説します。

転籍する

1つ目の方法は、先ほども少しお話ししましたが、ほかの市区町村に転籍することです。

こちらは、婚姻時の戸籍の世帯主がご自身だったときに有効な方法です。

多くの場合、戸籍の筆頭者は男性なので、男性が使いやすい方法ともいえるでしょう。

たとえば、婚姻中の戸籍の世帯主が夫で、その後離婚したのであれば、夫の戸籍には通常「離婚によって妻が除籍した」という記載が残ります。

しかし、離婚と同時に夫がほかの市区町村へ転籍した場合、転籍先で作られる新しい戸籍には、離婚の履歴は記載されません。

戸籍にどんな事項を記載すべきなのかは、戸籍法施行規則で定められています。

転籍後の戸籍に婚姻の履歴を記載すべきとは定められていないため、離婚と同時に転籍をすれば離婚歴の記載がない戸籍を作ることができるのです。

しかし、転籍手続きは戸籍の筆頭者もしくは配偶者しか採れない方法です。

このケースの妻側は転籍手続きを採ることができないので、状況が異なります。

基本的に、離婚を理由にご自身が筆頭者ではない戸籍から抜けたら、新しい戸籍には離婚歴が記載されます。

よって、妻が夫の戸籍から抜けて新しい戸籍を作ったり、両親の戸籍に戻ったりした場合は、新しい戸籍に離婚歴が載ることは避けられません。

その後、転籍して新たに戸籍を作れば、ようやく離婚歴を消すことができるのです。

親の戸籍に戻ったのち、分籍する

2つ目の方法は、親の戸籍に戻ったのち、分籍することです。

分籍とは、1つの戸籍を分割して、独立させることを指します。

分籍すれば、もともと入っていた親の戸籍に、ご自身の離婚や婚姻などの履歴が反映されることはありません。

ご自身が筆頭の戸籍にのみ、これらの履歴が記載されます。

分籍手続きができるのは、戸籍の筆頭者および配偶者以外の18歳以上の方です。

また、一度分籍してしまうと、親の戸籍には戻ることができないので気をつけましょう。

ちなみに男性側は、分籍手続きを利用できる方は少ないといえます。

一般的に、婚姻時の戸籍の筆頭者は男性のことが多いからです。

男性側が離婚直後の戸籍謄本に離婚歴を載せたくないのであれば、先ほど紹介した転籍手続きを採るようにしましょう。

過去の戸籍からは離婚歴を消せない

転籍や分籍手続きをすれば、新しい戸籍に離婚歴が載ることはありません。

しかし、過去の戸籍から離婚歴を消すことはできないので、理解しておきましょう。

今後相続などが発生すれば、過去の戸籍を取り寄せることもあるでしょう。

その際、再婚相手に戸籍を見られてしまったら、離婚歴に気づかれてしまうかもしれません。

しかし、戸籍は原則、本人・配偶者および直系血族(祖父母、父母、子、孫など)しか取得できないので、あなたに相続が発生しない限り、再婚相手があなたの過去の戸籍を取り寄せることはないといえるでしょう。

離婚後に戸籍から元配偶者が再婚したかどうかわかるのか?

元配偶者に、再婚の事実を知られたくないと考える方もいるでしょう。

では、戸籍から元配偶者の再婚の有無を知ることはできるのでしょうか。

元夫からはわからないケースが多い

元夫側は、戸籍だけを見てもわからないケースが多いといえます。

元夫が筆頭者の戸籍から元妻が抜けた場合、元夫の戸籍には元妻の異動先の本籍地が記載されます。

元妻が再婚したのか知りたい場合は、元妻の異動先へ戸籍を請求しなければなりません。

しかし先ほどもお伝えしたように、戸籍を請求できるのは原則本人、配偶者および直系血族(祖父母、父母、子、孫など)のみです。

離婚後、元夫と元妻の関係は赤の他人となるため、元夫は元妻の新しい戸籍をとることはできません。

そのため、元夫が元妻の再婚の有無を戸籍から知ることは難しいといえるでしょう。

子どもが元妻と同じ戸籍にいる場合はわかる

ただし、子どもが元妻と同じ戸籍にいる場合は、再婚の事実を元夫に知られる可能性があります。

夫婦の間に子供がいる場合は、注意が必要です。

離婚しても、元夫と子どもが親子であることは変わりありません。

離婚後も、元夫は子どもの戸籍を取得することが可能です。

子どもが元妻と同じ戸籍にいる場合、子どもの戸籍を請求すれば元妻の情報がわかるので、再婚の事実を知られてしまうかもしれません。

元妻からはわかるケースもある

元妻からは、元夫が再婚したことがわかるケースもあります。

元夫が筆頭者の戸籍から元妻が抜けたら、元夫の戸籍には元妻が除籍された旨が記載されます。

もし元夫が本籍地を変えずに再婚した場合、元夫の現在戸籍には、離婚歴と再婚歴の両方が記載されるのです。

元妻が自分の除籍を請求すれば、元夫の再婚歴を知ることができます。

子どもが親の戸籍を取得すればわかる

子どもであれば、親の戸籍を制限なく取得することが可能です。

子どもは元配偶者の直系血族なので、子どもに依頼して元配偶者の戸籍を取得すれば、再婚の有無を知ることができます。

さいごに

再婚後の戸籍謄本には、離婚歴が載るケースと載らないケースがあります。

ご自身が前婚時の戸籍の筆頭者だった場合、戸籍には元配偶者が離婚で除籍になった旨が記載されます。

その戸籍に再婚相手が入籍すれば、離婚歴を知られてしまうでしょう。

一方で、ご自身が前婚時の戸籍から抜けて両親の戸籍に入る、もしくは新たに戸籍をつくったあとに再婚すれば、再婚相手との戸籍謄本に離婚歴が載ることはありません。

新しい戸籍に載るのは、あくまで1つ前の本籍地と筆頭者だけだからです。

再婚相手に離婚歴があることを知られたくないのであれば、転籍や分籍といった対処法が考えられます。

しかし、離婚の事実を隠して再婚するのは推奨できることではありません。

現在、戸籍に離婚歴を載せないことは可能ですが、過去の戸籍を辿れば必ずわかってしまうことなので、事前に再婚相手と話し合っておくといいでしょう。

今すぐ無料相談電話相談OKの弁護士が見つかる!
ベンナビ離婚で
離婚問題に強い弁護士を探す
10秒で検索!離婚・男女問題が得意な弁護士を検索
お住まいの都道府県を選ぶ
お悩みの問題を選ぶ
弁護士を検索する
この記事をシェアする
東京
神奈川
千葉
埼玉
大阪
兵庫
【女性のための離婚相談】アトム法律事務所 新宿支部

女性の離婚に注力】「離婚したいが夫が合意しない」「別居に伴う婚姻費用を請求したい」「離婚後の生活を見据えて養育費や財産分与を取り決めたい」など女性の離婚に関するお悩みは当事務所まで!交渉力を強みに、有利な解決へ導きます。

事務所詳細を見る
NN赤坂溜池法律事務所

【女性弁護士在籍】●夫・妻の不倫/慰謝料請求●証拠集めからサポート!●慰謝料や離婚では割り切れない気持ちも含め、どうか当事務所へご相談下さい。同じ目線に立った、親身な体制を整えております。

事務所詳細を見る
東京離婚弁護士法律事務所

離婚弁護士ランキング全国1位獲得★【日本で唯一「離婚」の名を冠した事務所】経営者/開業医/芸能人/スポーツ選手の配偶者等、富裕層の離婚に強み!慰謝料相場を大きく上回る数千万億超えの解決金回収実績!

事務所詳細を見る
東京都の弁護士一覧はこちら
弁護士費用保険のススメ
Cta_merci

離婚をするときに子供の親権や慰謝料、財産分与などで相手と揉めて、弁護士が必要となったときにかかる費用相場は、内容にもよりますが50~100万円ほどになります。
弁護士費用が払えなくて泣き寝入りすることも…。


  • 相手に親権を渡したくない
  • 養育費を払ってもらえなくなった
  • 不倫相手に慰謝料を請求したい

弁護士保険は、法律トラブルで弁護士に依頼したときの費用が補償されます。
離婚トラブルだけでなく、子供のいじめ、労働問題等でも利用することができます。

無料で資料ダウンロード
弁護士費用を負担してくれる
弁護士保険で法律トラブルに備える
弁護士保険に関する資料のお届け先
氏名
必須
フリガナ
必須
電話番号
必須
メールアドレス
必須
この記事の監修者
インテンス法律事務所
原内 直哉 (第二東京弁護士会)
当事務所では、何段階も納得のいく選択を重ねることにより、ご相談者様の将来にとってよりよい結果となるようお力添えすることを心がけています。

離婚後の生活に関する新着コラム

離婚後の生活に関する人気コラム

離婚後の生活の関連コラム

編集部

本記事はベンナビ離婚(旧:離婚弁護士ナビ)を運営する株式会社アシロの編集部が企画・執筆を行いました。 ※ベンナビ離婚(旧:離婚弁護士ナビ)に掲載される記事は弁護士が執筆したものではありません。  本記事の目的及び執筆体制についてはコラム記事ガイドラインをご覧ください。

離婚後の生活コラム一覧へ戻る
相談員

相談内容を選択してください

金アイコン
もらえる慰謝料を増額したい方
弁護士の方はこちら