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慰謝料の踏み倒しは絶対NG!経済的に余裕がなく支払えないときにできる3つの解決策

杉本 真樹
監修記事
慰謝料の踏み倒しは絶対NG!経済的に余裕がなく支払えないときにできる3つの解決策
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配偶者と離婚する際、離婚理由によっては相手から慰謝料を請求されることがあります。

慰謝料は約束通りに支払うのが原則ですが、経済的な事情でどうしても支払いが難しい…という場合もあるかもしれません。

  • 「もしかしたら、支払わなくても大丈夫なのでは?」
  • 「少しでも支払いを逃れたい…」

そんな気持ちになることもあるかもしれませんが、慰謝料の踏み倒しは絶対にNGです。

本記事では、慰謝料を踏み倒した場合のリスクと、どうしても支払えない場合の対処法について、わかりやすく解説します。

なお、慰謝料が支払われないという場合については、下記リンクから支払われない場合の対策や回収方法を参考にしてください。

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不倫慰謝料・離婚慰謝料の踏み倒しは絶対NG!

慰謝料とは、相手に与えてしまった精神的な苦痛に対する償いとして支払うお金のことです。

たとえば、不倫をしてしまったり、DVやモラハラをしてしまったりした場合に、相手から請求されることがあります。

一度、慰謝料を支払うと約束したり、裁判所で支払いが決まったりした場合には、法律上の支払い義務が発生します。

「お金がないから」「納得できないから」といった理由で支払いを無視したり、意図的に連絡を絶ったりして踏み倒そうとすると、あとで大変なことになる可能性があります。

慰謝料は、単なるお見舞金ではなく、法的な責任が伴うものだと覚えておきましょう。

不倫慰謝料・離婚慰謝料を踏み倒した場合の3つのリスク

もし、支払うべき慰謝料を踏み倒してしまったら、どうなるのでしょうか?

ここでは、慰謝料を踏み倒した場合のリスクについて解説します。

1.訴訟を提起される

相手との話し合いだけで慰謝料の支払いを約束した場合、それだけではすぐに財産を差し押さえられることはありません。

しかし、あなたが支払いを無視し続ければ、相手は裁判所に訴訟を起こす可能性があります。

そして、裁判で慰謝料の支払いが命じられ、判決が確定すれば、法的に支払いを強制されることが可能です。

話し合いの段階で誠実に対応していれば避けられたかもしれない裁判も、慰謝料を踏み倒そうとしたことで、より大きな問題に発展してしまうおそれがあるでしょう。

2.財産を差し押さえされる

慰謝料の支払いを命じる判決が出たにもかかわらず支払わない場合や、話し合いでの取り決めを「強制執行認諾文言付き公正証書」という特別な書類にしていた場合、相手はあなたの財産を強制的に差し押さえる手続きをとることができます。

強制執行の差し押さえの対象となるのは、以下のようなものです。

  • 給料・ボーナス:毎月の給料やボーナスの一部が、慰謝料の支払いが終わるまで差し押さえられます。会社にも連絡が行くため、借金の事実が職場に知られてしまう可能性があります。
  • 預貯金:あなた名義の銀行口座にあるお金が差し押さえられます。
  • 不動産:持ち家や土地などを差し押さえられ、競売にかけられてしまうこともあります。
  • その他:自動車や、現金(一定額を除く)、貴金属なども対象になることがあります。

慰謝料を踏み倒すと、これらの大切な財産を突然失ってしまうリスクがあるでしょう。

3.遅延損害金を請求される

慰謝料の支払いには、支払い期限が決められています。

支払い期限を過ぎてしまうと、支払いが終わるまでの間、「遅延損害金」という追加のお金を請求されることになります。

なお、遅延損害金の利率は、年3%です。

「たった3%」と思うかもしれませんが、支払わない期間が長引けば長引くほど、支払うべき金額はどんどん増えていってしまいます。

踏み倒そうとすればするほど、最終的に支払う金額が大きくなってしまう可能性があるのです。

どうしても慰謝料の支払いが難しい場合の3つの対処法

「リスクはわかったけれど、本当に今、お金がなくて支払えない…」という方もいるでしょう。

しかし、そんなときでも決して踏み倒そうとしてはいけません。

以下では、どうしても慰謝料の支払いが難しいときの対処法を紹介します。

1.分割払いの交渉をする

慰謝料は、原則として一括で支払うものです。

しかし、どうしても一括で支払うのが難しい場合は、相手に正直に事情を説明し、分割で支払わせてもらえないか交渉してみましょう。

「支払う意思はあるけれど、今は難しい」ということを誠実に伝え、毎月いくらずつなら支払えるのか、具体的な提案をすることが大切です。

ただし、相手には分割払いに応じる義務はありません。

交渉がうまくいくように、丁寧にお願いしてみましょう。

2.慰謝料減額の交渉(再交渉)をする

一度決まった慰謝料の金額でも、その後の事情の変化で支払いが著しく困難になった場合、金額を減らしてもらえないか交渉することも考えられます。

また、最初に合意した金額が、そもそも一般的な相場と比べて高すぎる場合なども、減額を求められる可能性があります。

なぜ支払いが難しいのか、具体的な理由と証拠を示して、相手に理解を求めることが重要です。

こちらも、相手が必ず応じてくれるとは限りませんが、誠意をもって交渉してみましょう。

3.支払い能力がない場合は自己破産を検討する

慰謝料以外にも借金がたくさんあり、どうしても返済の目処が立たないという場合は、自己破産という法的な手続きを検討する必要があるかもしれません。

自己破産は、裁判所に申し立てて、借金の支払い義務を原則として免除してもらう手続きです。

ただし、慰謝料の種類によっては、自己破産をしても支払い義務がなくならない場合がある点に注意しまよう。

自己破産しても支払い義務のなくならないものを「非免責債権」といいます。

具体的には、以下に当てはまる慰謝料は、自己破産をしても支払わなければならない可能性が高いです。

  • 相手を積極的に傷つけようとした「悪意」による不法行為(例:非常に悪質な嫌がらせ)
  • DV(身体的暴力)などで相手の生命や身体を害した場合

なお、一般的な不倫による慰謝料は、自己破産で免除される可能性が高いと考えられていますが、自己判断せず、必ず専門家である弁護士に相談しましょう。

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慰謝料の支払いが困難な人が弁護士に相談・依頼するメリット

慰謝料の支払いが難しいと感じたら、一人で悩まずに、できるだけ早く弁護士に相談することをおすすめします。

弁護士に相談・依頼すると、以下のようなメリットがあります。

1.適切な解決策を提案してもらえる

弁護士は、あなたの状況を詳しく聞いたうえで、交渉、自己破産など、あなたにとって一番良い解決策を提案してくれます。

「そもそもこの慰謝料は妥当な金額なのか?」といった疑問にも答えてくれるほか、場合によっては慰謝料の減額交渉などを依頼することも可能です。

2.実際の手続きを一任することができる

相手との交渉や、自己破産などの法的な手続きは、とても複雑で精神的な負担も大きいものです。

弁護士に依頼すれば、面倒な書類作成や相手とのやり取りなどを、あなたに代わって全ておこなってくれます。

精神的なプレッシャーから解放され、落ち着いて問題解決に集中できるでしょう。

3.差し押さえなどのリスクを回避できる

弁護士が間に入ることで、相手との交渉がスムーズに進み、より有利な条件で合意できる可能性が高まります。

その結果、給料や財産を差し押さえられるといった最悪の事態を回避できるでしょう。

弁護士費用が心配な方もいるかもしれませんが、最近では初回相談を無料でおこなっている法律事務所も多いです。

また、法テラスという国の機関を利用すれば、収入などの条件によっては無料で相談できたり、費用を立て替えてもらえたりする制度もあります。

さいごに|慰謝料の減額交渉が得意な弁護士はベンナビで探せる

慰謝料の踏み倒しは、一時的に支払いを逃れられたとしても、あとで必ず大きなリスクとなって返ってきます。

支払いが難しいと感じたら、決して問題を放置せず、まずは相手に誠実に相談すること、そして、できるだけ早く弁護士に相談することが重要です。

弁護士はあなたの状況を理解し、法的な観点から最善の解決策を見つける手助けをしてくれます。

慰謝料の減額交渉や債務整理の解決実績が豊富な弁護士を探すなら、「ベンナビ離婚」などの弁護士検索サイトの活用がおすすめです。

不倫の慰謝料請求をされている場合や慰謝料請求をしたい場合には、「ベンナビ不倫慰謝料」もあわせて活用してください。

「ベンナビ離婚」や「ベンナビ不倫慰謝料」では、地域別・相談内容別に法律事務所を探すことができます。

無料相談を受け付けている法律事務所も多数掲載していますので、弁護士費用が心配な方にもおすすめです。

一人で抱え込まず、専門家の力を借りて、前向きな解決を目指しましょう。

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この記事の監修者
杉本法律事務所
杉本 真樹 (群馬弁護士会)
解決への道筋は一つではありませんので、いくつか選択肢をご提案し、それぞれのメリット・デメリットをしっかりとご説明した上で、一緒に最良の選択肢を考えるように心がけております。

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編集部

本記事はベンナビ離婚(旧:離婚弁護士ナビ)を運営する株式会社アシロの編集部が企画・執筆を行いました。 ※ベンナビ離婚(旧:離婚弁護士ナビ)に掲載される記事は弁護士が執筆したものではありません。  本記事の目的及び執筆体制についてはコラム記事ガイドラインをご覧ください。

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