離婚をするときに子供の親権や慰謝料、財産分与などで相手と揉めて、弁護士が必要となったときにかかる費用相場は、内容にもよりますが50~100万円ほどになります。
弁護士費用が払えなくて泣き寝入りすることも…。
- 相手に親権を渡したくない
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離婚トラブルだけでなく、子供のいじめ、労働問題等でも利用することができます。
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「経済的に養育費の支払いが難しくなり、どうすればいいのか悩んでいる」
「子どもとの面会を拒否されているのに、養育費を支払っている状態に納得できない」
子どものいる夫婦が離婚した場合、親権を失った親には養育費の支払い義務が発生します。
しかし、経済的に余裕がないことや面会を拒否されたことなどを理由に、養育費の支払いを回避できないかと考えている方も多いのではないでしょうか。
そこで本記事では、離婚後に養育費を払わなくてもいいケースを具体例を挙げながら紹介します。
養育費を免除・減額するために必要な手続きなども解説するので、養育費の支払いに悩んでいる方はぜひ参考にしてみてください。
前提として、離婚後に養育費を支払うことは法律上の義務です。
離婚して別居することになったとしても、親であることに変わりないので扶養義務は継続します。
そのため、子どもが経済的に自立していないなど未成熟とみなされる期間は、自身と同程度の生活ができるだけの養育費を負担しなければなりません。
一部の例外を除き、養育費の支払いからは基本的に逃れられないことを理解しておきましょう。
特別な事情がある場合には、離婚後に養育費を支払いが免除されることがあります。
ここでは、養育費を支払わなくていいケースを8つ紹介するので、自身が置かれている状況を振り返りながら読み進めてみてください。
どうしようもない理由で収入がない場合は、養育費を支払わずに済む可能性があります。
そもそも養育費は、子どもに対して自身と同程度の生活水準を保障するためのものです。
そのため、収入がなく自分自身が生活できないような状況においては、基本的に養育費を支払う必要はありません。
たとえば、リストラや病気などによって失業し、就職先がなかなか見つからない場合には、養育費の支払いを免除してもらえる可能性があります。
ただし、意図的に働くことを拒否して収入がないケースでは、養育費の支払いは免除されません。
働いていれば得られるであろう収入を推定し、養育費の支払いを求められることになります。
生活保護を受けている場合も、養育費を支払う必要はありません。
生活保護は、経済的困窮者が最低限度の生活を送るために必要な費用を受け取る制度です。
そのため、養育費の支払いまでは想定されておらず、基本的には受給者の生活が優先されることになります。
ただし、生活保護を受けることで養育費の支払い義務がなくなるわけではありません。
就職などにより生活保護を必要としなくなった時点で、養育費の支払いは再開するべきといえます。
親権者となった親のほうが極端に収入が多い場合は、養育費の支払いが免除されることもあります。
養育費は支払う側と受け取る側の収入のバランスをもとに、金額を設定するケースが一般的です。
そのため、養育費の支払うことが決まっている場合でも、転職や昇給などによって相手の収入が大幅に増加したときには、養育費の減額や免除が認められるかもしれません。
相手からの同意を得られた場合も、養育費を支払う必要はありません。
養育費を支払うかどうかは、父母の協議によって自由に決められます。
実際、今後一切の関わりをもたないことや、財産分与で財産を多めに渡すことなどを条件に、養育費の支払いを免除するケースは少なくありません。
子どもが元配偶者の再婚相手と養子縁組をした場合も、養育費の支払いがなくなる可能性があります。
養子縁組が成立した時点で、再婚相手が法律上の一次的な扶養義務者となり、二次的な扶養義務者となる実親の負担が軽減されるためです。
ただし、実父も扶養義務から完全に逃れられるわけではないので注意してください。
再婚相手の年収が低い場合などは、子どもが自身と同程度の生活を送れる程度の養育費を支払う必要があります。
子どもが配偶者の連れ子で、離婚を機に養子縁組を解消した場合は養育費の支払い義務はなくなります。
養子縁組を解消すると同時に親子関係が絶たれるため、当然、扶養義務を負うこともなくなるわけです。
反対に、離婚後も養子縁組を解消しないままでいると、養育費を支払い続けなければならないので注意しておきましょう。
子どもが成人した時点で、養育費の支払いが終了するケースもあります。
養育費は必ずしも未成年のみを対象としたものではありませんが、父母間の取り決めの中で、支払い期限を「子が成年に達するまで」と定めているケースも少なくありません。
ただし、子どもが学生である場合など、成人後も親の扶養を必要としているときは、引き続き養育費の支払い義務を負うことになるでしょう。
なお、成人年齢は2022年から18歳まで引き下げられましたが、養育費の支払いを「子が成年に達するまで」としている場合は、従前どおり20歳まで支払い続けるのが原則とされています。
子どもが就職し、経済的に自立した場合も、養育費の支払い義務はなくなります。
自身の稼ぎで生活できているのであれば、親の扶養を必要としない状態になったと考えられるためです。
子どもが成人しているかどうかも、基本的には関係ありません。
ただし、子どもが退職して収入を失った場合などは、養育費の支払いが再開する可能性もあります。
養育費の支払いをゼロにすることは難しくても、減額であれば可能な場合があります。
ここでは、養育費を減額できる可能性が高い6つのケースを紹介するので、参考にしてみてください。
支払う側の収入がやむを得ない理由で減少した場合には、養育費の減額が認められることがあります。
養育費の金額は、支払う側と受け取る側の収入のバランスに応じて決められるものです。
支払う側の収入が減った場合には、養育費の金額もその分引き下げられる可能性があります。
たとえば、会社が倒産したり、働けないほどの病気を患ったりしたときには、養育費の減額を申し出ることも検討してみてください。
支払う側と受け取る側の収入のバランスに変化が生じたのであれば、それに合わせて、養育費の減額も認められるかもしれません。
たとえば、昇進・転職などによって配偶者の収入に大幅な増加が見られたときには、養育費の減額交渉を持ち掛けてみるのもひとつの方法です。
元配偶者が再婚した場合も、養育費を減額できる可能性が高くなります。
前提として、養子縁組をしなければ、再婚相手が子どもに対する扶養義務を負うことはありません。
しかし、再婚相手に経済力があり、事実上子どもを扶養している実態があれば、実父の養育費が減額されることも考えられます。
もし養子縁組をした場合には、養親が一次的な扶養義務を負うため、実父の養育費は免除・減額されるケースが一般的です。
支払う側が再婚し、子どもができた場合も、養育費の支払いを減額できるかもしれません。
収入が変わらず扶養する家族が増えた場合、一人あたりに支払える養育費の額が減ってしまうことは避けられないためです。
なお、減額の幅は現在の養育費の額や再婚相手の収入などをもとに計算されることになるでしょう。
支払う側が再婚し、相手の子どもと養子縁組をしたケースでも、養育費を減額できる可能性は高いといえるでしょう。
養子縁組をすれば、養子に対する扶養義務も生じるため、当然、養育費の負担も大きくなります。
その分、実子に対する養育費が減ってしまうことは、やむを得ない事情があるものとして認められるはずです。
支払う側の支出がやむを得ない理由で増えた場合は、養育費の減額を交渉してみてもよいかもしれません。
支出が増えた分、養育費の支払いに回せるお金が減ってしまうため、養育費の減額を認めてもらえる可能性があります。
たとえば、病気やけがの治療費が必要になった場合や、親の介護費用を支払わなければならなくなった場合などが該当します。
次に、養育費を免除・減額するための流れを解説します。
少しでも免除・減額の可能性を高められるように、適切な手順を踏むことを心がけましょう。
まずは、養育費の免除・減額について相手と話し合い、交渉することから始めましょう。
養育費の取り決めは父母間で自由に決められるので、相手の合意さえ得られれば、すぐに免除・減額できる可能性があります。
交渉にあたっては、免除・減額を希望する理由を丁寧に説明することが大切です。
また、高圧的な話し方をするなど、相手に悪印象を与える言動も控えたほうがよいでしょう。
養育費の免除・減額に関して相手方の合意を得られた場合は、新たに合意書を作成する必要があります。
口約束で済ませてしまうと、あとで認識の相違が生じ、トラブルにつながるおそれがあるので注意してください。
トラブルを予防するためにも、合意書はできるだけ公正証書で作成しておくことをおすすめします。
公正証書は、当事者の意向を公証人が確認しながら作成するので、あとで「減額を認めたつもりはない」などと主張される心配がなくなります。
もし将来的に揉めごとが生じたときにも、公正証書は信頼性の高い証拠として利用することが可能です。
相手が話し合いに応じてくれなかったり、免除・減額を拒否されたりした場合には、家庭裁判所に対して養育費減額調停を申し立ててください。
調停委員に仲介してもらいながら、養育費の免除・減額についての話し合いを進めることができます。
しかし、最終的な判断を下すのはあくまでも当事者です。
相手の合意を得られなければ、調停不成立となり、養育費減額審判に移行します。
審判では、双方の主張や提出された資料などをもとに、裁判官が養育費の免除・減額の妥当性を判断します。
裁判官の審判に納得できない場合には、審判の告知から2週間以内であれば不服申し立てが可能です。
ここでは、養育費の免除・減額が難しいケースを解説します。
養育費の支払いは子どもの生活にかかわる重要な義務なので、簡単には免除・減額できないことを理解しておきましょう。
子どもと会わせてもらえないことを理由に、養育費の免除や減額が認められることはありません。
そもそも養育費の支払いと面会交流は別々の問題です。
たとえ面会交流を拒否されたとしても、扶養義務があることに変わりはないので、養育費は支払い続けなければなりません。
面会交流を望む場合は、面会交流調停を申し立てるようにしてください。
支払う側の減収が予測できた場合も、養育費の免除や減額は難しいといえます。
養育費の免除や減額は、やむを得ない事情がある場合に限り認められるものです。
もともと脱サラしたり、正社員から派遣社員になったりする予定があったのであれば、減収したとしてもやむを得ない事情があったとはいえません。
そのため、当初定めた養育費の額は、実際に減収したあとでも支払い続ける必要があります。
借金があるからといって、養育費の免除・減額が認められることも基本的にはありません。
養育費の額は父母の「収入」をもとに決められるものであり、借金の有無は関係しないためです。
たとえ、借金を返済できずに自己破産したとしても、養育費の支払い義務は存続します。
自己都合で退職した場合も、養育費の免除・減額は難しいといえるでしょう。
退職後に収入がゼロになったとしても、養育費の算定にあたっては、健康状態・年齢・学歴・キャリアなどをもとに、働いていれば得られるであろう収入があるものとして扱われます。
そのため、退職後直ちに収入がゼロと認められることはなく、養育費も支払いも継続しなければなりません。
一度免除・減額された養育費を再請求されるケースは、決して珍しくありません。
ここでは、具体的な事例を4つ紹介するので参考にしてみてください。
元配偶者が離婚し、子どもも相手と離縁した場合には、一度免除・減額された養育費を再請求されることがあるかもしれません。
再婚相手と子どもが養子縁組をすると、養親が一次的な扶養義務者となるため、実親が支払う養育費が免除・減額されるケースは実際にあります。
しかし、離縁が成立すれば、子どもに対する再婚相手の扶養義務がなくなり、実親が一次的な扶養義務者となるので、養育費の支払い義務が復活することも覚えておきましょう。
支払う側が再婚後にもう一度離婚して、扶養家族が減った場合も、養育費を再請求される可能性があります。
再婚によって扶養家族が増えることは、養育費の免除・減額が認められる理由のひとつです。
しかし、再び離婚し、扶養家族が減ったのであれば、その分経済的な余裕が生まれるため、免除・減額される前の養育費を支払うことになるのが一般的な流れといえるでしょう。
支払う側の収入が増えたときは、一度免除・減額された養育費を再請求される可能性が高いといえます。
養育費の有無や金額は、父母の収入のバランスによって決められるものです。
そのため、減収を理由に養育費の免除・減額が認められることはありますが、その後支払う側の収入が増えたのであれば、もとの金額に戻す必要があります。
支払う側の支出が減ったときも、免除・減額されていた養育費の再請求がおこなわれることがあります。
病気やけがの治療費や親の介護費など、やむを得ない支出の増加を理由に養育費の減額・免除が認められるケースは少なくありません。
しかし、そのあとで支出がもとの水準まで減少したのであれば、当初の養育費を再度支払うことになるでしょう。
最後に、養育費を払わないことで起こり得る3つのリスクを解説します。
養育費の支払いを勝手に中断するとさまざまな不利益を受けることになるので、相手方に事情を丁寧に説明し、免除や減額の了承を得ることが大切です。
養育費の支払いが滞った場合は、遅延損害金を請求されることがあります。
利率は、離婚時に夫婦で定めたものが適用されます。
なお、遅延損害金に関する取り決めがない場合でも、民法の規定に基づいて年3%が適用される点に注意してください。
たとえば、養育費10万円の支払いが73日間遅れた場合は、「10万円×3%×73日÷365=600円」を上乗せして支払わなければなりません。
養育費を支払わなかった場合、財産の差し押さえをされる可能性もあります。
差し押さえは養育費について記載した公正証書や調停調書などをもとに、相手方が裁判所に申し立てることで実行されます。
差し押さえの対象になるのは、主に以下の3種類です。
強制執行受諾文言付きの公正証書がある場合などは、差し押さえが突然おこなわれる可能性も否定できません。
養育費を支払えない理由があるときは、早めに相談を持ち掛けることが大切です。
養育費を支払わない場合、相手方が差し押さえのために財産開示手続を申し立てることがあります。
この場合、裁判所で財産に関する情報を陳述する必要があり、正当な理由なく呼び出しに応じなければ、「6ヵ月以下の懲役または50万円以下の罰金」が科せられる可能性があります。
もし財産開示手続がおこなわれた場合には、素直に応じるようにしましょう。
離婚後に、どうしても養育費の支払いが難しくなるケースは誰しも起こり得ます。
やむを得ない事情があれば免除・減額が認められることもあるので、一度交渉してみるとよいでしょう。
しかし、今の状況で免除・減額は認められるのか、どの程度の減額を求めるべきなのかなど、慎重に判断しなければならないことは数多くあります。
交渉がうまくいかなければ、養育費の免除・減額を受け入れてもらえなかったり、調停や審判に移行して手続きが長期化したりする可能性も否定できません。
そのため、養育費の支払いが困難になった場合には、まず弁護士などの専門家に相談し、アドバイスを受けることが大切です。
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