不貞行為とはどこから?慰謝料の相場・有効な証拠・離婚の進め方を解説
配偶者の不倫を疑ったとき、「慰謝料を請求できるのか」「そもそもどこからが不貞行為なのか」と悩む方は多いでしょう。
不貞行為とは、配偶者以外の相手と自由な意思で肉体関係を持つことをいい、離婚や慰謝料請求の原因になります。肉体関係とは性行為ならびに性的類似行為(裸で抱き合う行為・口淫や手淫等)を指すところ、既婚者であると知りながら食事に行ったり、ラインのやり取りをしただけで直ちに不貞行為にあたるわけではありません。
本記事では、不貞行為の法的な定義と「どこからが不貞か」の線引き、浮気・不倫との違いをまず整理します。そのうえで、慰謝料の相場や証拠の集め方・時効・請求の流れまで、知っておきたいポイントを順に解説します。
不貞をされた側だけでなく、慰謝料を請求された側の対処法も取り上げます。不貞行為をめぐる不安から少しでも早く抜け出したい方は、ぜひ参考にしてください。
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不貞行為とは|配偶者以外と自由な意思で肉体関係を持つこと
不貞行為とは、配偶者以外の相手と自由な意思で肉体関係を持つ行為を指す法律用語です。夫婦は婚姻共同生活の平和の維持という権利又は法的保護に値する利益を有しているため、かかる権利または利益を侵害する行為が不貞行為にあたります。
不貞行為は、法律で定められた離婚事由(法定離婚事由)のひとつです。(民法第770条第1項第1号)さらに不法行為(民法第709条)にもあたるため、配偶者と不貞相手の双方に慰謝料を請求できます。
不貞行為が成立するのは、次の3つを満たす場合です。
- 婚姻関係にあること(既婚) ※内縁関係も含む場合あり
- 配偶者以外の相手と肉体関係を持つこと
- 自由な意思で関係を持っていること
このうち「自由な意思」は、とくに重要な要件です。強制された場合など、自らの自由な意思に基づかずに性的関係を持った場合は、不貞行為に該当しません。たとえば不同意性交(刑法第177条)の被害にあったケースが典型で、被害にあった場合は、まず警察などに相談してください。
不貞行為と浮気・不倫の違いは肉体関係の有無

浮気や不倫は法的な定義のない日常用語であり、慰謝料請求や離婚を左右する法的な線引きは、肉体関係(不貞行為)の有無で決まります。3つの言葉の違いは、次のとおりです。
- 浮気:既婚・未婚を問わず、パートナー以外と親しくする関係。範囲が最も広い
- 不倫:主に既婚者が配偶者以外と交際する関係
- 不貞:配偶者以外との性的関係に限定される。法的責任が生じるのはここから
浮気や不倫は、どこからをそう呼ぶかが価値観によって変わり、明確な基準はありません。一方で不貞は、肉体関係の有無という客観的な線引きがあり、慰謝料や離婚が法的に認められる基準になります。
なお不貞行為は、法律上の婚姻関係があることが前提です。ただし、婚姻届を出していない内縁(事実婚)でも夫婦に準じて保護されるため、不貞をされた場合に慰謝料請求が認められることがあります。
不貞行為はどこから?該当しやすいケース3つ
不貞行為にあたるかどうかは、肉体関係があったと客観的に認められるかどうかで決まります。ただし同じ行為でも、状況によって評価は変わります。まずは自分のケースがどこに当てはまるかを、順に確かめていきましょう。
該当しやすい例は、主に以下の3つのパターンです。本人が否定しても、状況証拠の積み重ねによって裁判で認定されることもあります。
- 性行為や性交類似行為があった場合
- 肉体関係が強く推認される状況がある場合
- 肉体関係を前提とするやり取りがある場合
①性行為や性交類似行為があった場合
配偶者以外との性行為は、もっとも代表的な不貞行為です。継続的な関係か一時的な関係かは問われず、1回限りであっても、肉体関係を持った以上は不貞行為にあたり、慰謝料請求や離婚事由になり得ます。
含まれるのは性行為そのものだけではありません。裁判例では、オーラルセックスなどの性交類似行為も不貞行為にあたると判断されています。配偶者以外との間で性的満足を得る行為は、広く不貞行為とみなされる可能性があります。
②肉体関係が強く推認される状況がある場合
直接の証拠がなくても、肉体関係があったと強く推認される状況があれば、不貞行為と判断されやすくなります。代表的なのが、ラブホテルへの長時間の滞在・同棲・宿泊を伴う旅行です。
2人でラブホテルに長時間滞在した事実は、場所の性質上、肉体関係が強く推認されます。「一緒にいたが何もしていない」という主張は認められにくい傾向にあります。相手宅への頻繁な宿泊や同棲も、生活の実態から推認されます。
宿泊を伴う2人きりの旅行は、それだけでただちに不貞と断定されるわけではありませんが、ほかの証拠と合わせて肉体関係が推認される事情となる場合があります。
③肉体関係を前提とするやり取りがある場合
肉体関係があったと読み取れるメッセージのやり取りも、不貞行為を推認する材料になります。たとえば、次のようなやり取りです。
- ラブホテルでの待ち合わせの約束
- 裸の写真の送受信
- 「昨夜は楽しかった」など、肉体関係をうかがわせる具体的な文面
やり取りの中身が、肉体関係を前提とするものかどうかがわかれ目です。単に好意を伝えるだけの連絡にとどまる場合は、不貞行為とは認められにくくなります。
不貞行為に該当しにくいケース3つ
肉体関係を伴わない行為だけでは、原則として不貞行為には該当しにくくなります。ただし同じ行為でも、その親密さや継続性によって判断がわかれる場合があり、過去の裁判例でも結論が割れています。以下で代表的なケースを見ていきましょう。
①キスやスキンシップのみの場合
キス・ハグ・手をつなぐといったスキンシップだけでは、不貞行為とは認められにくくなります。性行為や性交類似行為にあたらず、不貞行為の要件を満たしにくいからです。
肉体関係を伴わないプラトニックな関係も、不貞行為には該当しません。恋人のように親密でも肉体関係のない、いわゆるセカンドパートナーとの関係も同様です。
ただし、キスなどが不貞行為にあたらない場合でも、交際の期間や態様によっては、不貞行為を疑われることが明らかな行為といえ、それを知った他方配偶者に精神的苦痛を与え、平穏な夫婦生活を送る権利を侵害したとして、慰謝料が認められることがあります。金額は肉体関係のある不貞に比べて低くなる傾向で、最終的には個別の事情によって判断がわかれます。
②好意を伝えるメッセージのみの場合
「好き」「会いたい」など好意を伝える連絡だけでは、肉体関係の立証は難しく、不貞行為とは認められにくくなります。愛情表現のみのメールやLINEからは、性的関係があったとまでは読み取れないためです。
判断のわかれ目は、文面がどこまで踏み込んでいるかです。
- 認められにくい例:「好き」「会いたい」など、好意を伝えるだけの内容
- 推認の材料になり得る例:「昨夜はホテルで楽しかったね」など、肉体関係を前提とする内容
好意を伝えるだけの内容を超えて、肉体関係があったことをうかがわせる文面にまで踏み込んでいれば、証拠として扱われる場合があります。
③2人で食事やデートに出かけただけの場合
異性と2人で食事やデートに出かけただけでは、不貞行為にはあたりません。出かけた事実だけでは、肉体関係があったとはいえないからです。
ただし、配偶者以外と頻繁に会って家庭を顧みないなど、婚姻生活に重大な影響を与える場合は別です。肉体関係がなくても、それが原因で夫婦関係が壊れて離婚等に至れば、婚姻関係の維持という権利又は法的保護に値する利益を侵害したといえ、不法行為に該当するものとして、慰謝料が認められることがあります。
補足:風俗店の利用も不貞行為に該当する場合がある
風俗店の利用といった金銭を介したサービスであっても性交や性交類似行為を伴う場合は、不貞行為に該当する可能性は高いです。
判断は、利用したサービスの内容や個別の事情によって異なります。特定の相手との継続的な不倫に比べると、慰謝料は低めに算定される傾向です。
なお風俗店の利用は、クレジットカードの利用明細や店舗のポイントカードが、発覚のきっかけや証拠になることもあります。
不貞行為の慰謝料相場は離婚の有無で変わる
不貞行為の慰謝料の相場は、離婚に至るかどうかで変わります。離婚する場合は100万〜300万円程度、離婚せず関係を続ける場合は50万〜200万円程度が目安です。夫婦関係が壊れた度合いが大きいほど、金額は高くなる傾向があります。
金額を左右する要素は、主に次のとおりです。
- 婚姻期間や不貞期間の長さ
- 不貞行為の回数や悪質性
- 子の有無
- 不貞前の夫婦関係の状態
配偶者と不貞相手の双方に請求することはできますが、共同不法行為のため慰謝料の総額そのものが増えるわけではありません。離婚する場合としない場合の相場を、以下で見ていきましょう。
不貞行為で離婚する場合の相場|100万〜300万円
不貞行為が原因で離婚に至る場合の相場は、おおむね100万〜300万円程度で、もっとも高くなりやすい区分です。
離婚によって、長い時間をかけて築いてきた夫婦の生活が壊れ、配偶者という立場も失われます。人生に与える影響が大きいと判断されるため、慰謝料も高めに算定されます。
婚姻期間が長く、不倫によって失うものが大きいほど、金額は高くなりやすい傾向があります。なお過去の判例をもとに算定されるため、1000万円のような極端に高額な請求が認められるのは、不貞のほかに暴力もあった等特殊な事情がある場合に限られるため、認められるケースは少ないです。
離婚せず夫婦関係を修復する場合の相場|50万〜200万円
離婚せずに関係を続ける場合の相場は、おおむね50万〜200万円程度で、離婚するケースより低めになります。夫婦の生活が壊れたとまではいえず、精神面や生活面での影響が抑えられていると判断されるためです。
関係を修復する場合は50万〜100万円程度に収まることが多く、不貞が原因で別居に至ったケースは、生活の基盤が実質的に壊れていると評価され、100万〜200万円程度とやや高めになります。
なお関係を続ける場合でも、不貞の期間が長い、悪質性が高いといった事情があれば、100万円を超える慰謝料が認められることもあります。
慰謝料が高額になりやすいケース
夫婦関係への打撃や不貞の悪質性が大きいほど、慰謝料は相場より高くなりやすくなります。増額につながりやすい主な事情は、次のとおりです。
| 観点 | 増額につながりやすい事情 |
| 被害の大きさ | 不貞が原因で離婚・別居に至った/もともと円満だった夫婦関係が壊れた |
| 家庭への影響 | 婚姻・不貞期間が長い/不貞の回数が多い/幼い子がいる/不貞相手が妊娠・出産した |
| 不貞の悪質性 | 不貞行為自体を認めない/発覚後も関係を続けた/謝罪の姿勢がない/自宅に連れ込んだ |
慰謝料が減額されやすいケース
反対に、不貞の影響や悪質性が小さい場合は、慰謝料は相場より低くなり、または請求そのものが認められにくくなります。減額につながりやすい主な事情は、次のとおりです。
| 観点 | 減額につながりやすい事情 |
| 被害の小ささ | 離婚も別居もせず関係を修復した/不貞の期間が極めて短く回数も少ない |
| 家庭の事情 | 婚姻期間が数ヵ月〜1年程度と短い/夫婦間に子がいない/ |
| 相手の態度 | 加害者が不貞を認めて深く反省し、謝罪している |
このほか、加害者の資力が乏しい場合は、慰謝料額そのものというより、現実に支払える金額まで調整されることがあります。以上のような事情は、請求された側にとって減額交渉の材料になります。
不貞行為の慰謝料で損をしないための2つの注意点
慰謝料で損をしないために、押さえておきたい点が2つあります。ひとつは配偶者と不貞相手から二重に受け取ることはできないこと、もうひとつは求償権という別の問題が後から生じることです。
不貞行為は配偶者と不貞相手が共同でおこなった行為(共同不法行為)のため、受け取れる総額には上限があります。受け取り方によっては、後から思わぬ形でお金が出ていくこともあります。以下で2点を詳しく見ていきましょう。
配偶者と不倫相手から二重取りはできない
すでに配偶者から十分な慰謝料を受け取っている場合、不貞相手に重ねて請求することはできません。不貞行為は配偶者と不貞相手の2人による共同不法行為であり、損害の総額を超えて受け取ることはできないためです。
たとえば適正な慰謝料の総額が200万円と判断される場合、配偶者から200万円を受け取ったうえで、さらに不貞相手にも200万円を請求することはできません。一方が全額を支払えば、もう一方への請求権は消滅します。
ただし総額の枠内であれば、配偶者に100万円、不貞相手に100万円と割り振って請求することは可能です。なお暴力など不貞以外の理由を含む慰謝料であれば、別途請求できる余地が残ります。
求償権を放棄させないと夫婦の財産が減るおそれがある

離婚せずに不貞相手へ慰謝料を請求する場合、相手に求償権を放棄させておかないと、後から配偶者に負担分を請求されるおそれがあります。
求償権とは、当事者の一方が自分の負担割合を超えて慰謝料を支払ったとき、もう一方に超過分を請求できる権利です。たとえば不貞相手が慰謝料を全額支払うと、その後に配偶者へ「二人分をまとめて支払ったのだから、あなたの負担分を私に支払ってほしい」と求められます。
夫婦が離婚せず家計を共にしている場合、支払った慰謝料が配偶者を通じて出ていき、結果として夫婦の財産が減ってしまいます。
求償権によるこうした目減りを避けるには、示談書や公正証書に「求償権を放棄する」旨の条項を入れておくと有効です。なお放棄と引き換えに、相手から慰謝料の減額を求められることがある点は、念頭に置いておきましょう。
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不貞行為の有効な証拠の集め方と注意点
不貞行為を立証するには、肉体関係を直接示す、または強く推認させる客観的な証拠が必要です。相手が当初は不貞を認めていても、後から態度を変えて否定することがあり、その際に証拠がなければ請求は認められません。
証拠は時間が経つほど消えてしまうことが多いため、早めに保存しておくことが重要です。以下では、証拠の種類・収集時にやってはいけないこと・専門家への依頼について解説します。
不貞行為の立証に使える証拠の種類
不貞行為の証拠は、肉体関係を直接示す直接証拠と、肉体関係を推認させる間接証拠に分けられます。
直接証拠の代表は性行為そのものを写した写真や動画ですが、入手は極めて困難です。そのため実際には、間接証拠を複数組み合わせて立証するのが現実的です。主な間接証拠は、次のとおりです。
- ラブホテルへの出入りの写真・動画
- ホテルや旅行の領収書、クレジットカードの利用明細
- 肉体関係を前提とするLINEなどのやり取り
- GPSの移動履歴(ホテルへの滞在記録など)
- 探偵の調査報告書
なおLINEなどのやり取りは、「昨日のホテル楽しかったね」など肉体関係を前提とする内容であれば有力な証拠になります。一方、単に好意を伝えるだけの内容では立証に足りません。
証拠収集で絶対にやってはいけないこと
違法な方法で集めた証拠は、裁判で使えないばかりか、自分が法的責任を問われるおそれがあります。
| やってはいけないこと | 生じ得るリスク |
| 相手のスマホを無断でパスワード解除して中を見る | 不正アクセス禁止法などに触れるおそれ |
| 盗撮や過度な尾行をする | プライバシーの侵害、ストーカー規制法違反 |
| 感情に任せて手元の証拠を捨てる | 後から立証が難しくなる |
| 相手を問い詰める | 証拠を隠滅されるおそれ |
| 勤務先やインターネットで不貞を言いふらす | 名誉毀損になるおそれ |
証拠を確保するまでは、慎重に動くほうが安全です。私的な制裁は避け、法的な手続きで進めましょう。
自分で集めるのが難しい場合は探偵や弁護士に相談する
自分で確実に証拠をつかむのが難しい場合は、探偵・興信所や弁護士への相談を検討しましょう。探偵や興信所が作成する調査報告書は、時系列が明確で有力な証拠になります。
探偵費用の目安は、時間制なら調査員2名で1時間あたり1万5,000〜2万円程度、まとまった時間を購入するパック制ではトータルで数十万円程度です。密会の日時や場所がある程度わかっていれば、ピンポイントで依頼して費用を抑えることもできます。
弁護士に依頼する場合は、着手金がおおむね20〜30万円、報酬金は獲得または減額できた金額の10〜20%程度が目安です。
探偵・弁護士いずれの費用も、事案や事務所によって変わるため、依頼前に見積もりを確認しておくと安心です。
とくに弁護士に早い段階で相談すれば、有効な証拠の種類や違法にならない集め方について助言を受けられ、証拠を隠滅されるリスクも避けられます。
不貞行為で慰謝料請求や離婚が難しくなるケース4つ
不貞行為があっても、裁判で慰謝料請求や離婚が認められにくいケースがあります。主に次の4つです。
- 客観的に立証できる証拠がない
- 慰謝料請求の時効が成立している
- 不貞行為の前に夫婦関係が破綻していた
- 不倫相手に独身と嘘をついて交際していた
ただし相手が交渉に応じれば、これらに当てはまっても示談で解決できる余地はあります。あくまで裁判で争うと難しくなるという話です。以下で順に詳しく見ていきましょう。
①客観的に立証できる不貞行為の証拠がない
裁判では、肉体関係を客観的に示す証拠がないと、慰謝料請求や離婚請求は認められにくくなります。相手が不貞を否認した場合、証拠がなければ主張を裏づけられないためです。
有力なのは、ラブホテルへの出入りの写真や、肉体関係を前提とするLINEのやり取りなど、先に挙げた間接証拠です。加えて、肉体関係を認めた発言の録音データや、不貞を認める誓約書も証拠になり得ます。
ただしこれは裁判で争う場合の話です。相手が交渉に応じれば、決定的な証拠が乏しくても示談で解決できることがあります。証拠がないからと諦める前に、まず弁護士に相談してみるのもひとつの方法です。
②慰謝料請求の時効が成立している
不貞行為の慰謝料請求には時効があり、期限を過ぎると請求できなくなります。相手が時効を援用する(「時効だから支払わない」と主張する)と、請求は認められません。時効の期限は、慰謝料の種類によって次のようにわかれます。
| 慰謝料の種類 | 時効の期限 |
| 不貞行為への慰謝料 | 不貞と不貞相手を知った時から3年(知らない場合も、不貞行為から20年) |
| 離婚への慰謝料 | 離婚が成立した時から3年 |
離婚慰謝料の起算点は、離婚が成立した時です。そのため不貞を知ってから3年が過ぎていても、離婚から3年以内であれば、配偶者に対して離婚慰謝料を請求できることがあります。
時効が迫っているときは、内容証明郵便による催告で、時効の完成を6ヵ月間猶予できます。ただし、その6ヵ月以内に訴訟などを起こさないと、結局は時効が成立する点に注意してください。
③不貞行為の前に夫婦関係が破綻していた
不貞行為の時点で夫婦関係がすでに破綻していた場合、慰謝料請求は認められません。慰謝料は平穏な婚姻生活を送る利益を侵害されたことへの賠償であり、すでに破綻していれば守るべき利益がないと考えられるためです。
破綻の典型例は、相当長期間にわたる別居や、不貞行為の前から夫婦が離婚に合意していたケースです。単に夫婦喧嘩が多いという程度では、破綻とは認められにくいでしょう。
なお実際には別居していなくても、家庭内別居の状態が長期間にわたっていれば、夫婦関係が破綻していると評価される場合もあります。
④不倫相手に独身と嘘をついて交際していた
配偶者が不貞相手に独身と偽り、相手が過失なくそれを信じていた場合、不貞相手への慰謝料請求は難しくなります。不貞相手に慰謝料を請求するには、相手が既婚者だと知っていたか、知るべきだったという故意・過失が必要だからです。
過失があるかどうかは、既婚を疑うべき事情があったかで判断されます。
- 過失があると判断されやすい例:住んでいる場所を教えない、泊まりのデートを拒むなど、既婚を疑うべき事情があった/同じ職場に勤めており、周囲に確認すれば既婚者であることを知れたなど、既婚者であることを容易に認識し得る状況だった
- 独身と信じてやむを得ないと判断される例:頻繁に泊まりのデートをしていた、相手の両親を紹介された、求婚された
この場合でも、嘘をついた配偶者本人には慰謝料を請求できます。なお独身と偽られた不貞相手は、配偶者に対して貞操権の侵害を理由に慰謝料を請求できる可能性があります。
不貞行為の慰謝料請求の流れ|内容証明から訴訟まで
不貞行為の慰謝料請求は、内容証明郵便の送付から始まり、交渉・調停・訴訟へと段階を踏んで進めるのが一般的です。いきなり訴訟を起こすことは少なく、まずは書面と交渉での解決を目指します。全体の流れは次のとおりです。
| 段階 | 手続きの内容 |
| ステップ1 | 内容証明郵便の送付(請求の意思を伝える) |
| ステップ2 | 当事者間での示談交渉(合意できれば示談書を作成) |
| ステップ3 | 慰謝料請求の調停(裁判所を介した話し合い) |
| ステップ4 | 慰謝料請求訴訟(裁判官による判決) |
慰謝料請求の流れは、離婚の手続きとは別のものです。離婚せずに不貞相手のみへ慰謝料を請求する場合は、このルートをたどります。以下で4つのステップを順に見ていきます。
①内容証明郵便を送付して請求の意思を伝える
最初のステップは、不貞相手や配偶者に内容証明郵便を送り、慰謝料を請求する意思を明確に伝えることです。
内容証明郵便を使うと、いつ・誰が・どのような内容を送ったかを郵便局が記録するため、相手から届いていないと反論されるのを防げます。あわせて、時効の完成を一時的に先延ばしする効果もあります。
書面には、請求額・支払期限・振込先などの必要事項を明記します。弁護士の名義で送れば本気度が伝わり、無視されにくくなります。
▼不貞相手に慰謝料を請求する場合の内容証明郵便の記載例(見本)

※内容証明郵便には字数・行数などの様式があり、記載内容も事案によって異なります。実際に送付する前に、弁護士への相談を検討してください。
②当事者間で示談交渉をする
相手が話し合いに応じる姿勢を見せたら、金額や条件について直接交渉し、示談による解決を目指します。
示談は、裁判に比べて時間も費用も抑えられ、分割払いや今後の接触禁止といった柔軟な条件を盛り込めるのがメリットです。金額だけでなく、支払い方法や期限・口外禁止・再び接触した場合の違約金なども、この段階で取り決めておきます。
合意に至ったら、口約束で終わらせず、必ず示談書を作成しましょう。とくに分割払いにする場合は、公正証書にしておくと、支払いが滞ったときに裁判を経ずに給与などを差し押さえられます。
弁護士に依頼していれば交渉を全て任せられるため、相手と直接顔を合わせる必要もありません。
③まとまらなければ慰謝料請求の調停を申し立てる
交渉で合意できない場合は、裁判所に調停を申し立て、調停委員を介して話し合います。
配偶者への請求は家庭裁判所の調停、不貞相手のみへの請求は、一般的に簡易裁判所などの民事調停になります。ただし実務では、調停を経ずにそのまま訴訟へ進むケースも少なくありません。
申立てにかかる費用は数千円程度と、訴訟に比べて低く抑えられます。調停は非公開でおこなわれるため、プライバシーが守られ、不貞の事実が外部に知られる心配も少なくなります。
調停は月1回程度のペースで開かれ、解決まで数ヵ月かかることもあります。合意が成立すれば、判決と同じ強制力を持つ調停調書が作成され、支払いが担保されます。一方、話し合いがまとまらなければ調停は不成立となり、次の訴訟へ進むことになります。
④解決しなければ慰謝料請求訴訟を起こす
調停でも解決しない場合は、訴訟を起こして判決による解決を求めます。
裁判では客観的な証拠が重要になり、不貞行為を立証できれば、相手が支払いを拒んでも支払いを命じる判決を得られます。逆に、肉体関係を示す証拠が乏しいと、請求が認められないこともあります。証拠がそろっているかが、訴訟に進む前の判断材料になります。
なお訴訟費用は原則として敗訴した側が負担しますが、弁護士費用は原則各自の負担です。ただし不貞行為の慰謝料請求は不法行為に基づく損害賠償にあたるため、判決で請求が認められる場合は、認容額の1割程度が弁護士費用相当額として上乗せされるのが一般的です。
判決が確定すれば、相手の給与や預金を差し押さえる強制執行が可能になります。
不貞行為をされた場合の離婚の進め方
不貞をされて離婚する場合、夫婦の話し合い(協議)から始まり、まとまらなければ調停、最終的に裁判へと進みます。日本では協議離婚がもっとも多く、まずは話し合いでの解決を目指すのが一般的です。全体の流れは、次のとおりです。
| 手続き | 内容 |
| ①協議離婚 | 夫婦の話し合いのみで合意を目指す |
| ②調停離婚 | 家庭裁判所で調停委員を介して話し合う |
| ③裁判離婚 | 調停の不成立後に訴訟を起こし、判決を求める |
離婚の手続きは、慰謝料請求の流れとは別のものです。離婚の成立を目指す手続きとして読み進めてください。合意した内容は公正証書にしておくと、不払い時に裁判を経ずに強制執行できます。以下で各段階と、不貞をした側からの離婚請求の可否を解説します。
①協議離婚|話し合いで決める最も多い方法
協議離婚は、夫婦の話し合いで離婚と条件に合意する方法で、日本でもっとも多い離婚の形です(民法第763条)。
- メリット:費用が安く、交渉がスムーズに進めば比較的早く解決できる
- デメリット:一方的に不利な条件を呑まされるおそれがある
慰謝料のほか、親権・養育費・面会交流・財産分与などの条件もあわせて決めるのが一般的です。不利な合意を避けるため、協議の段階から弁護士に代理を依頼することもできます。合意した内容は、離婚協議書や公正証書として書面に残しておくと安心です。
②調停離婚|調停委員を介して話し合う手続き
協議で合意できない場合は、家庭裁判所に調停を申し立て、調停委員を介して話し合います。調停委員とは、双方の言い分を聞いて話し合いを仲介する第三者で、家庭裁判所に選ばれた民間人が務めます。
- メリット:相手と直接顔を合わせずに進められ、精神的な負担が軽い
- デメリット:解決まで半年から1年程度かかることがある
調停では、調停委員が双方の意見を聞きながら合意を目指します。合意が成立すれば、判決と同様の効力を持つ調停調書が作成されます。争点が多いほど期日の回数も増え、あくまで話し合いのため、当事者の合意がなければ調停は不成立となります。
③裁判離婚|判決で決着をつける最終手段
調停でも解決しない場合は、離婚訴訟を起こし、裁判官の判決によって離婚の成否を決めます。
メリット:相手が応じなくても、離婚事由が認められれば離婚できる
デメリット:控訴・上告に至ると、解決まで2年以上かかることもある
離婚裁判の前には、必ず調停を経る必要があります(調停前置主義)。裁判では、法定離婚事由(民法第770条第1項各号)が認められれば、相手が応じなくても離婚が成立します。
不貞行為はこの離婚事由にあたるため、立証できれば離婚が認められます。判決が確定すれば、財産の差し押さえ(強制執行)が可能になります。
補足:不貞行為をした側(有責配偶者)からの離婚請求は原則認められない
自ら不貞をして婚姻関係を破綻させた側、いわゆる有責配偶者からの離婚請求は、原則として認められません。破綻の原因を作った側がその離婚を求めることは、信義則(民法第1条第2項)に反すると考えられているためです。
「不貞をしてしまったが離婚したい」という相談は少なくありませんが、相手が離婚に応じない限り、裁判での離婚は容易ではありません。
ただし、長期間の別居が続くなど、夫婦関係がすでに完全に破綻していると認められる例外的なケースでは、有責配偶者からの離婚請求が認められることもあります。自分のケースで離婚が認められる見込みがあるかは、弁護士に相談して見通しを立てるとよいでしょう。
不貞行為で慰謝料を請求された側の対処法
不倫相手の配偶者から慰謝料を請求された場合は、パニックにならず、請求内容と事実関係・証拠を冷静に確認することが先決です。高額な請求をその場で鵜呑みにして同意したり、書面にサインしたりするのは避けましょう。
状況によっては、慰謝料の減額や、支払い義務そのものを免れる可能性もあります。以下では、請求された直後の対応から、示談書にサインするまでの流れを解説します。
内容証明が届いたらまず確認すべきこと
内容証明郵便が届いても、無視せずに事実関係と請求内容を冷静に確認することが大切です。無視して放置すると訴訟を起こされ、最終的に給与や財産を差し押さえられるおそれがあります。
期限が書かれていることが多いものの、慌てて全額の支払いを約束しないほうが安全です。まず確認したいのは、次の点です。
- 本当に肉体関係の事実があったか
- 不貞行為から3年以上が経過し、時効が成立していないか
- 相手が自分の故意・過失を立証できる証拠を持っているか
- 請求額が相場から大きく外れていないか
その場で支払いや謝罪に応じる前に、弁護士に相談して適切な対応を見極めるとよいでしょう。
証拠不十分や時効を理由に減額交渉をする
肉体関係の証拠が不十分な場合や、時効が成立している場合は、法的に反論して減額を求められます。
相手が独身と偽っていたなど、過失なく既婚者だと知らなかった場合は、支払い義務を負わない可能性があります。また請求額が相場(離婚しない場合は50万〜200万円程度)を大きく超えているときは、適正な金額への減額交渉をするとよいでしょう。
配偶者がすでに十分な慰謝料を受け取っている場合は、二重取りを理由に支払いを拒める可能性があります。さらに求償権の放棄を交渉材料として、減額を引き出せることもあります。
示談書にサインする前に確認すべきポイント
示談書は一度サインすると後から覆すのが難しいため、内容を十分に確認してから署名する必要があります。とくに次の点を確かめましょう。
- 支払額や支払方法が、合意した内容と合っているか
- 接触禁止や口外禁止の条項が、過度に不利になっていないか
- 求償権の扱いはどうなっているか(放棄を求められた場合は、慰謝料の減額と引き換えに交渉できる)
インターネット上の示談書や念書のテンプレートをそのまま使うと、個別の事情に対応できないおそれがあります。サインの前に、弁護士に内容を確認してもらうと安心です。
不貞行為の慰謝料問題を弁護士に相談するメリット3つ
不貞問題は法的な専門知識が必要で、弁護士に依頼することで、適正な解決と精神的な負担の軽減が見込めます。不貞をされた側にとっても、してしまった側にとっても、法的根拠に基づいた判断ができるようになり、不安が和らぎます。
迷っている段階でも、無料相談を利用すれば、自分のケースの見通しを立てられます。以下で具体的なメリットを3つ紹介します。
①過去の判例に基づき適正な慰謝料額で交渉できる
弁護士は、過去の判例や実務の経験に基づいて、それぞれの事案に応じた適正な慰謝料額を算定し、交渉を有利に進められます。個人で交渉すると、相手に丸め込まれ、相場より低い金額で示談させられることがあります。
請求された側にとっても、不当に高額な請求を、法的な根拠をもって適正な金額まで減額する助けになります。法的に抜けのない示談書や公正証書の作成まで任せられる点も安心です。
②相手と直接連絡を取らずに済み精神的負担が軽い
弁護士が窓口になることで、配偶者や不貞相手と直接連絡を取る必要がなくなり、精神的な負担が大きく減ります。裏切られた怒りや不安を抱えたまま当事者同士で話すと、感情的になって交渉がこじれやすくなります。
弁護士が間に入れば、相手からの直接的な嫌がらせや過剰な要求を避けられます。やり取りを任せられるため、仕事や生活を続けながら手続きを進められる点もメリットです。
③証拠集めの段階から法的に正しい助言を受けられる
弁護士に早い段階で相談すれば、どのような証拠が必要か、どう集めれば違法にならないかについて、的確な助言を受けられます。たとえば、ラブホテルへの出入りの写真や肉体関係を前提とするLINEなど、どの証拠がどの程度有効かを見極めてもらえます。
相手のスマホを無断で見る、過度に尾行するといった、かえって自分が責任を問われかねない集め方も避けられます。証拠が不十分なまま相手を問い詰めると、隠滅される危険もあります。
探偵を利用すべきかの判断や、信頼できる探偵事務所の紹介を受けられることもあるため、一人で抱え込まず、まずは弁護士の無料相談を活用してみてください。
不貞行為に強い弁護士を探すなら「ベンナビ離婚」
不貞行為をめぐる問題は、慰謝料請求だけでなく、離婚するかどうか、証拠をどう集めるか、相手とどう交渉するかなど、判断に迷う場面が多くあります。自分の状況に合った弁護士を見つけられるかが、結果を大きく左右します。
そこで役立つのが、離婚・不倫問題に注力する弁護士を探せるポータルサイト「ベンナビ離婚」です。居住地域と相談内容を選ぶだけで、慰謝料問題を取り扱う弁護士を簡単に探せます。さらに、次のような条件で絞り込めます。
- 初回の面談相談無料
- 電話相談・オンライン相談に対応
- 休日の相談が可能
着手金無料や分割払いに対応する事務所もあり、費用面のハードルも高くありません。
不貞行為をされた側もした側も、一人では判断がつきにくいものです。相談が遅れると証拠が失われたり、時効が近づいたりするおそれもあります。まずは話だけという段階でかまいません。今の状況でどのような対応ができるか、気軽に無料相談で確認してみてください。
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不貞行為に関するよくある質問
最後に、不貞行為についてよく寄せられる質問に回答します。気になるものがあればぜひチェックしてください。
Q. 不貞行為はなぜ悪いとされるの?
不貞行為は、夫婦の有する、婚姻共同生活の平和の維持という権利又は法的保護に値する利益を侵害し、配偶者に精神的な苦痛を与える行為だからです。
法律上、不貞行為は民法上の不法行為(民法第709条)にあたり、平穏な婚姻生活を送る権利を侵害したとして、慰謝料請求の対象になります。また、法定離婚事由(民法第770条第1項第1号)にも該当します。
Q. 最後までしていなくても不貞行為になる?
性交そのものがなくても、不貞行為にあたる場合があります。裁判例では、オーラルセックスなどの性交類似行為があれば不貞行為に該当し得るとされています。一方、キスや手をつなぐ程度のスキンシップだけでは、不貞行為とは認められにくいですが、その他の証拠をもって肉体関係の存在が推認されれば、不貞行為と認められる余地はあります。
Q. 1回だけの不貞行為でも慰謝料は請求できる?相場は?
1回だけの不貞行為でも、慰謝料を請求できます。相場はおおむね数十万〜100万円程度です。ただし継続的な不倫に比べると精神的な苦痛が小さいと判断されやすく、金額は低めに収まる傾向があります。もっとも、1回の不貞であっても、かかる不貞行為が原因で離婚に至った場合は、高額になることもあります。
Q. 不貞行為の慰謝料の時効は何年?
不貞行為及び不貞相手を知った時から3年で時効にかかり、それを過ぎると請求できなくなります。また不貞行為の存在を知らなくても、不貞行為があった時から20年が経過すると請求権は消滅します。
なお、時効が迫っているときは、内容証明郵便等による催告(慰謝料の支払いを求める意思を通知すること)を行うことで、時効の完成を6ヵ月間猶予できます。ただし、催告による猶予は一時的なものであり、その6か月以内に訴訟の提起等の必要な手続きを行わなければ、原則として時効が完成する点に注意が必要です。
Q. 不貞行為が会社にバレたら懲戒処分される?
不貞行為は私生活上の問題なので、会社からの解雇や懲戒処分は、原則として無効です。
ただし、勤務中に不貞をおこなった、会社の信用を著しく損なったといった特段の事情があれば、処分が下る場合もあります。
Q. 不貞行為の慰謝料に税金はかかる?
不貞行為の慰謝料は精神的苦痛への賠償であり、原則として税金(所得税)はかかりません。損害賠償としての慰謝料は、非課税所得にあたるのが原則だからです。
ただし社会通念上、著しく高額な場合など、例外的に課税対象となる可能性もあります。不安な場合は税理士や税務署に確認するのをおすすめします。
Q. 不貞行為は罪になる?
不貞行為は犯罪ではありません。あくまで民法上の不法行為であり、刑事罰の対象にはなりません。なお、かつての旧刑法には既婚女性の不貞を処罰する「姦通罪」がありましたが、現在は廃止されています。
まとめ
不貞行為とは、配偶者以外の相手と自由な意思で肉体関係を持つことであり、慰謝料請求や離婚の原因になります。
どこからが不貞かは、肉体関係があったと客観的に認められるかが境界線です。
慰謝料の相場は、離婚する場合で100万〜300万円、離婚しない場合で50万〜200万円が目安です。請求には客観的な証拠が欠かせず、時効や夫婦関係の破綻といった注意点もあります。
不貞問題は、証拠の準備や交渉の進め方によって結果が大きく変わります。一人で抱え込まず、早めに弁護士へ相談することで、納得のいく解決につながりやすくなります。配偶者の不貞に悩んでいる方は、まずはベンナビ離婚で無料相談から始めてみてください。
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