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2017.8.21

不貞行為による慰謝料相場と高額請求するコツとは?

弁護士法人プラム綜合法律事務所
梅澤康二 弁護士
監修記事
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不貞行為の慰謝料の相場は、50~300万円程度になることが多いです。

もし夫や妻が不倫をしているのが分かった場合、許せない!離婚すると言った選択肢がでてくるかと思いますが、慰謝料を請求したいと考える方も多いのではないでしょうか?

しかし、何も証拠がないのに慰謝料を請求しても、相手からシラを切られる可能性もありますので、不貞行為があったという確固たる証拠を掴んでおくのが良いでしょう。

証拠があれば慰謝料の請求だけではなく、慰謝料額の増額ができる可能性も高まりますので、今回はどんな証拠があれば請求できるのか、請求する際に注意点はあるのかなどを解説していきます。

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【判例あり】不貞行為による慰謝料の相場と計算方法

一般的な慰謝料は200万円から300万円

冒頭で、不貞行為で離婚した場合の慰謝料相場は大体200万円から300万円とお伝えしましたが、これは過去の判例などをもとに算出したおおよその相場になります。

これは不貞行為だけでなく、婚姻関係が破綻して離婚したことを考慮した場合、本人の精神的苦痛をお金に換算すると、この程度になるであろうという判断が主な理由になっています。

もし、不貞行為以外にも「暴力」「モラハラ」などがあり、それがケガや精神病に発展するようなことによっても慰謝料が高額になるケースもあります。

一概には言えないものの、参考程度として覚えておくと良いかと思います。詳しくは、後述の「不貞行為による慰謝料が増減する要素」で解説していきます。

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浮気で離婚する時の慰謝料相場と慰謝料を増額させる全手法

厳密な基準は無いので請求額が高くても認められる可能性はある

一応の相場が200万円から300万円であることはお伝えしましたが、これはあくまで裁判を通した判例での相場です。

実は当事者同士の話し合い(示談)の席の場合、慰謝料額も結局は当事者間で合意が得られるか否かですので、これより低額(例えば100万円)にも高額(例えば500万円)にもなり得ます。

もし夫や妻の収入が1,000万円を超えているような場合、300万円程度では「相手への償い」として低すぎると思う人もいるかもしれません。

逆にお金の問題ではないという場合には低額の慰謝料でも早急に離婚する途を選ぶ人もいるかもしれません。いずれも個々人の考え方次第だと思います。

簡単に慰謝料を概算するには?

ここで簡単に離婚慰謝料の計算をしてみましょう。実は離婚慰謝料には「離婚自体慰謝料」と「離婚原因慰謝料」の二つを合算したものとされていますが、単純に慰謝料と覚えておくと良いでしょう。

慰謝料額は、不貞行為の態様、婚姻関係に与える影響の有無、当事者の有責性の程度、当事者の経済力等諸般の事情を総合的に判断して決定されますので、その金額は完全にケース・バイ・ケースです。

したがって、上記相場観は一応の数値であるとお考えください。

実際にあった不貞行為による慰謝料請求の判例

夫の不貞行為と極端な嫌がらせ:慰謝料500万円

請求原因として、被控訴人と控訴人は昭和43年11月5日婚姻届を出して結婚したが、昭和44年4月30日別居し、同52年2月18日調停離婚した。控訴人は母と共謀して、被控訴人を強制的に別居させ、その後離婚に応じない被控訴人に対してのみならず、被控訴人の父母、兄弟、親戚等に対してまで電話及び郵便で脅迫やいやがらせを重ねた。

また控訴人は、自分で印鑑を所持しているにも拘らず、被控訴人が盗んで行った等と虚偽の主張をして訴訟を提起し、被控訴人をしてこれに応訴、出費せざるを得なくさせた。そればかりでなく、控訴人は被控訴人との結婚前から親密であった丁田月子と同棲し、同女との間に一子まで儲けている。

控訴人は夫婦の義務に反する遺棄、不貞の行為並びに婚姻を継続し難い重大な事由を作出した不法行為の責を免れない。

妻及びその親族にいやがらせの電話などを執拗に繰返した等婚姻破綻に至る事情を詳細に認定した上、夫に対し慰謝料五〇〇万円の支払を命じた。

裁判年月日 昭和54年 1月29日

裁判所名 東京高裁

事件番号 昭53(ネ)749号 ・ 昭52(ネ)3159号

参考(文献番号 1979WLJPCA01290004)

夫の不貞と暴力で200万円・愛人に対して100万円|財産分与300万円

夫の不貞行為及び暴行等により婚姻が破綻するに至った妻が離婚。慰謝料と財産分与、親権者指定を請求した訴訟事件で、

  1. 夫は、現在父親の経営する有限会社をいずれは承継し得る地位にあること
  2. 妻に10数年間にわたり会社の事業を手伝わせていた
  3. その営業収益中には妻の労働の寄与分を認めたこと
  4. 夫は婚姻中から妻子の生活費を入れなかった

などの諸事情を考慮して、妻に対する財産分与額を算定した事例。

裁判年月日 昭和51年 7月19日

裁判所名 水戸地裁

事件番号 昭49(タ)17号

事件名 離婚、慰藉料請求事件

参考(文献番号 1976WLJPCA07190006)

不貞行為による慰謝料が増減する要素

次に、不貞行為による慰謝料請求で、その金額が増額する要素をご紹介していきます。

離婚の有無は金額に大きく影響する

先ほど、「離婚の慰謝料は離婚原因慰謝料と離婚自体慰謝料」の2つに分かれると言いましたが、簡単にいうと不貞行為をされたけど離婚はしなかった場合、慰謝料は少なくなるということになります。

離婚をしないということは、不貞行為をされたけど、離婚をするほどの精神的な苦痛はなかったと判断されるため、慰謝料は少なくなるという訳です。

不貞行為の期間・回数

不貞期間が長いと、それだけことに及んだ回数も多いという判断になりますので、不倫の期間が長くなると金額は高くなる傾向にあります。あくまでも目安ですが、短期間が半年以内、中期間が半年~1年程度、長期間が1年以上の不倫期間と言われています。

婚姻期間の長さ

先ほどの計算式でも出ましたが、結婚期間が長いほど、婚姻相手により精神的苦痛を与えたと判断されます。そのため、慰謝料の金額が高くなる傾向にあります。

不倫相手との年齢差

浮気をした夫(妻)と浮気相手との年齢差ですが、浮気相手との年齢差が大きいほど慰謝料は高くなる傾向にあります。もし夫や妻の年齢が高く、さらに年の差が離れていると、不貞を先導したとみなされ、慰謝料が増額する可能性があります。
 

婚姻生活が破綻していないこと

夫婦生活が円満であればあるほど、夫婦関係に与えたダメージが大きいと判断されますが、逆に夫婦関係がすでに悪化していた場合、円満であった場合と比べればダメージが小さいと判断されます。
 

子供の有無と影響

子どもの有無で慰謝料は増額される傾向にありますし、もし子供がいる前で殴る、夜に出かけて行って不貞行為を行うなどがあれば、子供に悪影響を与えるものとして、慰謝料は増額する可能性が高くなります。

認識と意図|約束の保護

結婚していることを知りながら肉体関係を持った場合、悪質と判断されて慰謝料の金額が高くなる傾向にあります。また、浮気や不倫が一度発覚し、浮気相手が不貞行為を二度としないと約束したにもかかわらず破るとさらに慰謝料の増額要素になります。
 

不倫相手の社会的地位

収入多い会社の社長など、社会的地位が高い場合は慰謝料の金額も高くなる傾向にあります。慰謝料が低すぎると再発の可能性もあり、不倫について責任ある者については相当の支払義務が認められるべきであるという考えです。

不貞行為で慰謝料請求をする場合に有効な証拠とは

最も有効な証拠は写真

夫や妻が不倫相手とセックスしている写真を撮らないといけない訳ではなく、

  • ・ラブホテルに2人で出入りしているところの写真(ビジネスホテルの場合は同じ部屋に出入りしている写真)
  • ・不倫相手か自宅のどちらかの家に2人で入るところの写真 など

写真による証拠が有効とされるポイント

原則、3回以上同じシーンを写真に収めることが重要。裁判では1回だけの不貞行為では不倫とはみなしてくれないケースが多い。

​本人の自白書面や録音したもの

夫や妻が不倫していたことを認めた書面や、自白を録音したものも有効な証拠になります。自白も有効ですが、場合によってはセックス中の情事を録音するのも手段としてアリです。

ただ、あまり気持ちの良い行為ではないと思いますので、写真とセットで自白を促すのが良いかと思います。

LINEなどで不倫相手とやりとりしていた記録

最近はLINEなどのSNSやコミュニケーションツールを利用しているケースも多いので、不倫相手といかがわしいラインのやりとりをしている画面を保存するというのも有効です。

詳細を記録した日記やメモ

上記のものに比べるとちょっと弱いですが、「いつ、だれとだれが、どこで、何をしていた」という事を詳細に記録したメモでもないよりはマシです。細かければ細かいほど、本人が書いたものであっても虚言(ウソ)ではないだろうという判断になりますので、最後のひと押しで残しておくのが良いでしょう。

電子データの場合、作成日時を変えることもできるので、できれば手書きで残しておくのが良いでしょう。

慰謝料請求に入る前に知っておくべき事

不貞行為による慰謝料が増減する要素」や「有効な証拠」を見てきて、いろいろな増減要素があることがお分りいただけたと思います。

では、慰謝料の額がわかったところで早速請求していきたいと思いますが、請求前に知っておくべきことがありますので、ご紹介していきます。

1回や2回の不貞行為で慰謝料の請求は難しい

実は不貞行為に対して慰謝料を請求しようとした場合、1回だけの不貞行為では慰謝料を請求しても高額とならない可能性があります

裁判所の判断では、それまで円満な夫婦生活を送っていた場合、たった1回の不貞で婚姻関係への影響が少ないという考え方です。

ただ、これも裁判での話ですから、協議の上決めるのであれば、この限りではありません。

不倫をされた方にとってはとんでもない裏切りかと思いますので、「不貞行為の証拠」を集めて請求することは可能です。

風俗通いを理由とする慰謝料請求

例えば夫が風俗に通っていた場合、それは不貞行為に当たるのかという話ですが、形式的には不貞行為に該当します。

しかし、たまたま風俗に1回通っていたという程度であれば、やはり婚姻関係に与える影響が少ないとして高額な慰謝料請求は難しいという考え方が一般的です。

ただ、風俗嬢が不倫相手になってしまった場合は話が別で、通い詰めるほどはハマっているなどの事由があれば、(いつから不倫とするのかは判断が難しいですが)それなりの慰謝料請求は可能でしょう。

【関連記事】

風俗通いをする夫に慰謝料請求する方法と慰謝料増額が見込めるケース

婚姻関係が破綻している場合は請求できない!?

不貞行為による慰謝料請求の法的根拠は、その行為が夫婦間に認められる貞操義務(配偶者以外の人間と性交渉を行わない義務)に違反していることにあります。

しかし、同義務は婚姻関係が有効に成立している場合に生じる義務であり、これが破綻していた場合には認められません。

つまり、婚姻関係が破綻していた場合、不倫行為をしていても何らの義務にも違反していないことになり、慰謝料請求の法的根拠を欠くことになります。

実際に慰謝料を請求する際の流れ

まずは誰に請求するのかを決める

夫や妻と不貞行為に及んだ相手も許せないかと思いますが、もし離婚を前提に進めるのであれば、パートナーと不倫相手の両方に請求しましょう。

不倫相手が誰かわからないというケースでは夫のみに請求せざるを得ませんが、そのような場合はそもそも不貞行為の事実を立証することが困難でしょう。

逆に、離婚をしない場合は、夫や妻に請求したところでお金の流れが夫婦間で移動するだけですので、あまり意味がありません。こう言った場合は不倫相手に請求するのがセオリーになります。

内容証明郵便で請求

本当なら直接会って交渉するのが良いのですが、それも難しいという場合、

  • 不倫・浮気行為の事実
  • 精神的苦痛を受けた事実
  • 慰謝料請求をしたい意向
  • 支払って欲しい金額
  • 慰謝料の支払い期限
  • 慰謝料を振り込んでもらう口座

などを記載して、内容証明郵便で送りましょう。内容証明郵便は郵便局が「誰に対して、いつ、どのような内容の書面を出したか」を証明する郵便です。

法律上の意味としては通常の郵便と同じですが、公的な雰囲気があることから、送られた相手は心理的プレッシャーを感じる可能性が高まります。

初めに100万円ほど上乗せして請求しておく』ことで、あなたの希望する慰謝料の金額に収まる可能性が高まります。

【関連記事】

不倫相手に内容証明を送る際の注意点 | 慰謝料請求と交際中止を求めるには

内容証明で慰謝料請求する方法|不利な立場にならないための手引き

不倫相手と示談書を交わす

不倫相手と慰謝料についての解決が図れたら、「示談書」を作成することをおすすめします。口頭での約束は後々合意内容を巡ってトラブルになる可能性が極めて高く、また訴訟では通用しません。

合意に至った場合、必ず書面化してください。公正証書化できればなおよしですが、現実的には困難でしょう。

参考:離婚時に公正証書を作成すべき理由と作成方法の手順

話し合いで解決しない場合は調停・訴訟で請求

話し合いではまとまらなかった場合は、地方裁判所や簡易裁判所に慰謝料請求に関する民事調停や訴訟を提起するという方法があります。

また、配偶者と離婚を含めて協議する場合は、家庭裁判所に夫婦関係調整調停(所謂離婚調停)を申し立てます。

参考:離婚調停でなるべく高額な慰謝料を勝ち取る方法
 

離婚調停の流れ


参考:離婚調停の詳細な流れと調停で望む結果を勝ち取る方法

離婚調停を有利に進めるためには

あなたの希望する条件での解決をめざすのであれば、まずは調停委員にあなたの主張を正しく理解してもらい、共感してもらえるように話すことが必要です。

弁護士に依頼した場合

弁護士に依頼をしない場合

言いたい主張を整理して調停委員に伝えてもらえる

言いたいことをうまく伝えられない

離婚調停で必要なことに重点を置いて伝えてもらえる

何を伝えればよいのかわからない

経験豊富な弁護士にその場でフォローしてもらえる

言うべきことではなく、言いたいことばかりを言ってしまう

相手の主張をふまえて説得的に主張をしてもらえる

相手の主張に共感してしまっている調停委員に説得されてしまう

参考:離婚調停の申立を弁護士に頼むと最短かつ有利に終わる理由
 

離婚調停もダメなら離婚裁判を申し立てる

最終的には離婚裁判を申し立てる事になりますが、裁判では「法的な離婚理由」を求められますので、

  1. 悪意の遺棄
  2. 3年以上の生死不明
  3. 回復の見込みのない強度の精神病
  4. その他、婚姻を継続しがたい重大な事由

不貞行為を含めたこのいずれかに該当している事を予め知っておく必要があります。

参考:離婚裁判の期間を短くして有利に離婚する為の10の手順

【関連記事】

慰謝料の取り方|浮気相手へ最短で慰謝料請求・交渉するための手引き

慰謝料を浮気相手にだけ請求する3つの方法|慰謝料相場と請求の注意点

まとめ

不貞行為による慰謝料請求の流れは以上になります。請求自体は自分でもできますが、証拠があっても相手がすんなりと請求に応じない可能性もゼロではありません。

そうなれば、離婚問題に詳しい弁護士などに相談し、どうすればよりよい解決につながるかを考えていく必要がありますので、相談だけでもしてみてはいかがでしょうか?

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この記事の監修者
弁護士法人プラム綜合法律事務所
梅澤康二 弁護士 (第二東京弁護士会)
アンダーソン・毛利・友常法律事務所を経て2014年8月にプラム綜合法律事務所を設立。企業法務から一般民事、刑事事件まで総合的なリーガルサービスを提供している。

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編集部

本記事は離婚弁護士ナビを運営する株式会社アシロの編集部が企画・執筆を行いました。 ※離婚弁護士ナビに掲載される記事は弁護士が執筆したものではありません。  本記事の目的及び執筆体制についてはコラム記事ガイドラインをご覧ください。

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