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慰謝料請求されたけどお金がない!支払えない場合の対処法を解説

野条健人 弁護士
監修記事
慰謝料請求されたけどお金がない!支払えない場合の対処法を解説
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不貞行為を始めとして夫婦関係にトラブルが発展して離婚訴訟となった場合、訴訟の費用などとともに慰謝料の請求をされることがあります。しかし、慰謝料が非常に高額でお金がなくて払えないという方もいることでしょう。

慰謝料請求されると基本的には無視できず、支払い命令を来ればお金がなくても支払う必要があります。このような場合、支払いを言い渡された側はどうすればよいでしょうか。

この記事では、

  • お金がなくて慰謝料を払えないときの対処法
  • 慰謝料請求された際に確認すべきポイント
  • 慰謝料請求された際にやってはいけない行動

を詳しく解説します。

慰謝料を支払うお金がなく困っている方へ

慰謝料を請求されたけど、支払いきれるお金がない...と悩んでいませんか?

 

結論からいうと、慰謝料に関する問題は弁護士に相談・依頼することをおすすめします。

 

弁護士に相談・依頼することで、以下のようなメリットを得ることができます。

  • 支払うお金がない場合の相談に乗ってもらえる
  • 減額や分割払いの交渉のアドバイスをもらえる
  • 依頼すると、慰謝料減額交渉を代行してもらえる
  • 依頼すると、裁判を起こされた場合の手続きを一任できる

当サイトでは、慰謝料問題を得意とする弁護士を地域別で検索することができます。 無料相談はもちろん、電話で相談が可能な弁護士も多数掲載していますので、まずはお気軽にご相談ください。

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お金がなくて慰謝料を支払えないときの対処法4つ

慰謝料請求は民法第710条「不法行為への請求権」によって認められた権利です。慰謝料の支払いは裁判所の決定がなされた時点で義務となり、支払わずに済ませる方法はありません。

ここでは、慰謝料の支払いを命じられたものの、お金がなくて支払えないときの対処法についてみていきましょう。

慰謝料の減額交渉をおこなう

慰謝料の減額請求とは、請求された慰謝料が適正なものか、請求内容は正当性のあるものかを精査しながら減額交渉をおこなうことです。

慰謝料の決定には多くの要素があり、その中には請求する側の感情が加味されています。訴訟中は請求される側に対して冷静な感情を保つことができない結果、慰謝料が相場や適正額よりも高くなっている場合も珍しくありません。

夫婦間の問題ゆえに冷静な話し合いをおこなうのは難しいものの、減額交渉にのぞむことで、慰謝料が減額される可能性があります。

また、減額交渉の際には、支払えない理由とともに支払い可能な金額を証拠とともに提出しましょう。支払い能力が請求している慰謝料に達しないと判断されれば、減額される可能性があります。

慰謝料の分割払いをお願いする

慰謝料の減額交渉が難しい場合は、分割での支払いを交渉するのもひとつの方法です。なお、支払い回数等の詳細は相手の了承が必要となります。

交渉時のポイントは、「分割払いの計画」「支払い遅延時の措置」を明文化し、相手に提示することです。

割賦契約に相当する方法で、公正証書と両方を保管しておくよう約束することで相手が滞納や未払いに対する不安がなくなります。

また、分割支払いの際は相手の請求する慰謝料に少し上乗せをして支払うようにするとよいでしょう。

ただし分割にする場合は、支払いの意思があることや一括で支払えない証拠を示さなければなりません。

親や親戚に慰謝料を立て替えてもらう

親や親戚にことの顛末を伝え、慰謝料の立て替えをお願いする方法があります。ただし、自分で慰謝料を支払えないからといって、親族が代理で支払う義務はありません。

やむを得ず両親や親戚に立て替えてもらう必要がある場合には、自分自身に責任があることをきちんと理解したうえで、立て替えのお願いをしましょう。

自己破産することで免責の対象とする

上記3つの方法で検討・交渉してもらちが明かずに支払えない場合は、最終手段として自己破産という方法があります。自己破産をすれば、原則慰謝料を支払う義務はなくなります。

自己破産を選択すると、請求する側は1円も受け取れない状況となってしまいます。万が一、自己破産を検討しているのであれば、慰謝料請求時点で支払い能力がなく、自己破産を検討していることを相手に伝えるようにしましょう。

自分の現状を正直に打ち明け、できる限りの条件を提示することで和解につながるかもしれません。

不貞行為による慰謝料は一般的に、自己破産で免責となり支払いを免れます。しかし、子どもがいる夫婦が不倫によって離婚し、子どもへの養育費を支払う必要があると認定される場合には、たとえ自己破産したとしても支払い義務が残ります。

慰謝料請求されたら確認すべきこと

慰謝料請求をされた際、すべて受け入れて支払いに応じるのは良くありません。ひと口に慰謝料請求といっても支払い義務が発生しない事案や交渉の余地が考えられるためです。

請求された際は、次の3つを確認しましょう。

慰謝料を支払わなくてもよいケースに該当するか

夫婦間の問題で慰謝料請求をされた際に確認したい項目は、慰謝料請求に至る根拠です。中には、請求に対する原因に該当しない場合や、配偶者が誤解している場合もあります。

不貞行為を根拠として慰謝料請求されたとしても、支払いを拒否できるケースの一例として以下のものが挙げられます。

  • 肉体関係ではない、またはそれに準ずる行為がない
  • 既婚者であると知らなかった、知ることができなかった
  • 不倫関係になった時点で、婚姻関係がすでに破綻していた、もしくはそう知らされていた
  • 離婚成立から3年経過しており、支払い義務の時効が成立している

ただし、肉体関係がなくても慰謝料請求が認められるケースも例外的にあるため注意が必要です。

請求された慰謝料額は相場と比べて適切か

慰謝料の額にも相場があります。請求された慰謝料はこの相場内に収まっているか、高かったとしても法外ではないかを確認しましょう。

不法行為に対する慰謝料の相場は以下のとおりです。

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慰謝料請求の「内容証明」は誰から届いたか

慰謝料請求は、口頭やメール、手紙(内容証明郵便など)などでなされることが一般的です。

ただし、差出人によっては、交渉や減額の度合いが異なるため、それぞれのパターンを確認していきましょう。

請求者本人が差出人の場合

差出人が請求者本人である場合、すぐに慰謝料の支払いに応じず、次のような特徴があれば交渉の余地があるといえるでしょう。

  • 内容が感情的で法外な慰謝料を請求している
  • 会社や報道機関などの名前を出して社会的制裁を示唆している
  • 金額の記載がなく、自身の受けた被害を強調したうえで謝罪を求めている

重要なのは、相手の要求は何かを読み解くことです。相手方の要求内容が明確になれば、慰謝料請求となった場合も減額に応じてもらえる可能性が高くなるでしょう。

差出人が行政書士の場合

差出人が行政書士の場合、慰謝料請求に真剣であると判断できます。

弁護士よりも行政書士のほうが依頼費用は安いものの、弁護士との大きな違いには、行政書士は裁判ではなく示談での解決を前提にしていること、権限の問題で裁判の調停はできないことがあります。

そのため、行政書士名義で慰謝料請求がなされた場合は、裁判まで発展させるつもりはなく、示談で済ませたいという相手の意思があるといえるでしょう。

迅速に対応することで、減額交渉などに応じてくれやすくなるといえます。

差出人が弁護士の場合

慰謝料請求の差出人が弁護士の場合、相手は確実に慰謝料を受け取りたい、裁判も辞さない姿勢を示していることがうかがえます。

この場合は、自分で判断するのではなく弁護士に相談をし、交渉を依頼することをおすすめします。

弁護士が請求してくる場合、慰謝料が相場よりも高く設定されている可能性があります。弁護士との交渉は、素人では太刀打ちできないでしょう。

自分で交渉した結果、不利になる発言を理由に慰謝料を増額してくる可能性も考えられます。

弁護士名義の請求書を受け取った場合は、金額交渉は厳しいことを理解したうえで早めに弁護士へ相談し、必要以上に慰謝料の請求をされないようにするのが重要です。

慰謝料請求されたときのNG行為2つ

慰謝料請求をされたもののお金がない場合、何かしらの方法で回避もしくは減額を希望するものだといえます。

ここでは、慰謝料請求されたときのNG行為についてみていきましょう。

消費者金融などの借金で慰謝料を支払うこと

慰謝料の支払いのためだとしても、消費者金融での借金はおすすめできません。

銀行よりも消費者金融の方がスピーディーに融資してもらえるものの、金利が高く結果的に生活を圧迫してしまいかねません。

親や親戚から借りられないか相談をし、それでも難しければ弁護士に相談してください。

慰謝料の請求を無視すること

慰謝料を支払うだけのお金がないとしても、請求を無視し続けると事態はより悪い方向に動く可能性があります。そのため、慰謝料請求の無視はリスクしかありません。

裁判を起こされる可能性がある

慰謝料請求を無視し続けていると、請求する側から訴えられて裁判を起こされる可能性があります。慰謝料請求は裁判を起こさなくても可能です。

話し合いで解決することはできるものの、慰謝料請求を無視してしまうと、話し合いの場を自ら放棄する形となってしまいます。

こうなってしまうと慰謝料請求に対して話し合いで解決をおこなうのが難しくなり、最終的に裁判に発展することになるでしょう。

示談や交渉で不利に働く可能性がある

慰謝料請求を無視し続けることによって、示談交渉がうまくいかなくなる可能性もリスクとして挙げられます。

慰謝料はケースバイケースで変動するため、離婚調停中の態度などによっても変化します。

慰謝料請求を無視し続けた場合、不法行為に対して反省していないと判断され、結果的に慰謝料増額に繋がってしまう可能性も考えられます。

慰謝料請求は無視することなく、誠実に対応しましょう。

慰謝料請求されたら自己判断せずに弁護士に相談・依頼

慰謝料請求をされた場合は、たとえ自分が加害者であるという認識があったとしても、弁護士への相談をおすすめします。

減額や分割払いの交渉のアドバイスをもらえる

個人では難しい減額や分割払いの交渉に対し、何らかのアドバイスをもらえるでしょう。

夫婦問題に対するトラブルも対応している弁護士もいるため、慰謝料の減額や分割払いをどのように進めるのがベストなのかを相談できます。

依頼すれば示談や交渉を代行してもらえる

アドバイスだけではなく、示談や交渉を一任することも可能です。別途依頼料は発生するものの、相手方が弁護士を依頼している場合、個人交渉では対抗できません。

また、弁護士に代行を依頼した場合、慰謝料の減額や示談に繋がる可能性もあります。

お金がないならまずは無料相談を|弁護士の無料相談窓口

「慰謝料の請求もままならないのに、弁護士を依頼する費用なんてない」と考えている方でも、相談できる弁護士の無料相談窓口があります。

ベンナビ離婚(旧:離婚弁護士ナビ)|電話相談・休日夜間相談も可能な弁護士が見つかる

「ベンナビ離婚(旧:離婚弁護士ナビ)」は、離婚問題に注力している弁護士が登録しているポータルサイトです。

親権問題やDVの相談など、あらゆるパターンの離婚について相談に乗ってくれる弁護士が多数在籍しています。

トップページにある「弁護士検索」を活用すれば、さまざまなパターンに対応した弁護士を瞬時に探すことができます。

電話相談だけで対応可能な弁護士のほか、休日・夜間を問わず相談可能な弁護士も見つかるでしょう。また、お住まいの地域を問わず利用できる点がメリットです。

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法テラス|条件を満たせば無料相談や弁護士費用の建て替えが可能

「法テラス」は、国が設立した法的トラブル解決のための窓口です。

正式名称は「日本司法支援センター」で、慰謝料や離婚をめぐるトラブルだけではなく、あらゆる法的な相談もできます。

実際弁護士に依頼するとなれば一定の費用はかかりますが、条件を満たせば弁護士費用の立て替えも可能です。

弁護士会|近くの弁護士に相談したい方

弁護士会は、地方裁判所の管轄区域ごとに結成されています。

北海道と東京を除く各府県に1つずつ、東京に3つ、北海道に4つの弁護士会があります。

弁護士会では、一般向けの法律相談や弁護士の紹介を定期的におこなっており、費用も各弁護士会によって異なります。気軽に相談できる場所として検討できるでしょう。

市区町村の法律相談|とりあえず相談に乗ってもらいたい方

自治会と弁護士会が連携して、相談会を実施していることもあります。

相談場所は、弁護士会の事務所や自治体の会議室などさまざまです。 弁護士会主催のイベントとは違い、特定の曜日や時間で相談日が設けられています。

とりあえず相談に乗って欲しいという方に向いているものの、事前予約が必要な場合があります。

まとめ|慰謝料請求されたら早めに弁護士に相談を

慰謝料請求をされた場合は、お金がないかどうかの問題はさておき、早めに弁護士に相談することをおすすめします。

弁護士を早期に探しておくことで、スピーディーな解決につながる可能性があります。素人では対応が難しい事案も、プロに相談すると解決の糸口が見えるでしょう。

慰謝料を支払うお金がなく困っている方へ

慰謝料を請求されたけど、支払いきれるお金がない...と悩んでいませんか?

 

結論からいうと、慰謝料に関する問題は弁護士に相談・依頼することをおすすめします。

 

弁護士に相談・依頼することで、以下のようなメリットを得ることができます。

  • 支払うお金がない場合の相談に乗ってもらえる
  • 減額や分割払いの交渉のアドバイスをもらえる
  • 依頼すると、慰謝料減額交渉を代行してもらえる
  • 依頼すると、裁判を起こされた場合の手続きを一任できる

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この記事の監修者
かがりび綜合法律事務所
野条健人 弁護士 (大阪弁護士会)
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編集部

本記事はベンナビ離婚(旧:離婚弁護士ナビ)を運営する株式会社アシロの編集部が企画・執筆を行いました。 ※ベンナビ離婚(旧:離婚弁護士ナビ)に掲載される記事は弁護士が執筆したものではありません。  本記事の目的及び執筆体制についてはコラム記事ガイドラインをご覧ください。

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