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離婚調停を欠席した場合に被る事実上の不利益|欠席した場合のその後
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2016.1.18

離婚調停を欠席した場合に被る事実上の不利益|欠席した場合のその後

弁護士法人プラム綜合法律事務所
梅澤康二 弁護士
監修記事
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夫婦間で離婚の話し合いを行ったものの、うまく条件がまとまらなかった場合は、次に調停による離婚を目指すのが一般的です。調停では、家庭裁判所へ行って調停委員や裁判官と離婚条件等について話し合う日程があらかじめ決められています。

 

しかし、平日の昼間に家庭裁判所へ足を運ぶことが何らかの理由でどうしてもできないこともあるでしょう。そこで今回の記事では、やむを得ない理由で調停を欠席する場合の方法や無断で調停に欠席した場合に受ける可能性のある不利益についてご紹介します。

 

離婚調停を無断欠席することで受ける4つの不利益

調停の欠席は事前に連絡を入れていれば不利益を受けることはほとんどありませんが、無断で複数回欠席すると後々不利益を被る可能性があります。さらに、あなたが欠席しても配偶者が出席しているのであれば調停は進行していくので注意しましょう。

 

離婚調停を無断で欠席し続けることで受ける可能性のある不利益は4つあります。

 

調停委員や裁判官へのイメージが悪化する

出席する義務のある調停に無断で欠席を繰り返していると、その態度によって調停に参加する裁判官や調停委員に対して一言も発すること無く、裁判所の手続きを無視して社会のルールを守れない利己的な人間だと悪印象を持たれてしまいます。

 

さらに、配偶者が調停であなたの約束を守らない点やルーズな面について話していた場合あなたの無断欠席という態度が配偶者の発言の信憑性を高めてしまうのです。

 

このまま調停の当事者が揃わないことで調停が不成立となり、離婚裁判に発展しても調停離婚への参加を無断欠席した社会性の無さを表す事実は紛れもない事実として調停の記録に残ってしまいます。

 

そもそも調停は、第三者が夫婦間に入り問題を解決することを目指しているため、第三者である調停委員や裁判官はフェアな気持ちで夫婦間の話を聞こうとするのが基本姿勢です。

 

しかし、調停委員や裁判官も1人の人間であるためイメージの悪い相手になんとかしてあげようという気持ちにはなりにくく、あなたの無断欠席を繰り返す姿勢は申立人の味方をしてあげてくださいと言っているのと変わりありません。

 

審判によって不利な条件の離婚が成立する

調停で離婚するかしないかについて話し合うことと合わせて、婚姻費用の分担請求調停が行われているケースでの無断欠席は不利益を被る可能性が高まります。

 

何故なら、調停において婚姻費用の分担についての話し合いができていない場合には、調停を行わずにそのまま自動的に審判手続きへと移行され、裁判官が婚姻費用の支払金額を決めてしまうからです。

 

裁判官は調停においてあなたの事情も考慮しようとしてくれていますが、そもそも調停に参加していなければあなたの言い分を理解することはできず、申立人の言い分だけを聞いて婚姻費用分担について判断を下さざる得ない状況になってしまいます。

参考記事:婚姻費用分担請求の手順と生活費を確保するための方法

 

無断で欠席を続けると罰金が課さられることもある

正当な理由がなく調停を欠席し続けると、家庭裁判所の調査官から出頭勧告を受けます。それでも連絡を無視して欠席し続けてしまうと、金銭制裁の「過料」として5万円以下の支払いを命じられる可能性があります。

 

一応このような罰金制度は設けられているものの、実際に過料を科せられるケースはほとんど無いようです。

 

親権獲得への悪影響がある

未成年の子供がいる夫婦の場合は、調停で親権について争われるとこがあります。このようなケースで無断欠席を続け配偶者と自分たちの子供について話し合おうとしない姿勢は、決められたルールを守ることができないことを表し、親権者として適性がないとみなされる可能性が高いため危険です。

 

もし、離婚しても親権を取りたい場合は子供を育てて行ける環境を作れる社会性を持っていることをアピールするようにしましょう。

参考記事:離婚時に親権を獲得したい人が知っておくと有利になる知識

 

離婚調停を欠席しても手続上の不利益はない

離婚調停を無断で欠席した場合は上記のような事実上の不利益は被ることになりますが、手続上では特に不利益になるようなことはありません。調停を欠席し続けた場合は話し合いができないことになりますから調停不成立になるか取下げを勧められます。不成立になった場合は離婚裁判しか問題を解決する方法が残っていません。

 

調停不成立か取下げの違い

上記にも書いた通り、調停が不成立になるか調停委員に取下げを勧められることがあります。不成立というのは調停を行ったということで離婚裁判を起こすことができることを意味し、取り下げはそもそも調停が無かったことになるということです。離婚問題は調停前置主義の対象になっていますから、調停が不成立にならないと離婚裁判を起こすことはできません。

調停前置主義の対象になっているものは、離婚・離縁などの一般調停事件と、婚姻や協議離婚の無効確認・取り消し・認知等の特殊調停事件です。

 

やむを得ない理由で離婚調停を欠席する場合

調停の日時は決まっているものの、日常生活では急にどうしても外せない用事が生まれることもあります。例えば、子供が急に体調を崩してしまう、得意先でトラブルが起こって業務処理をしなければならないなど。自分ではコントロールしきれないことは厄介です。

 

離婚調停の欠席は調停において非常に不利になってしまうイメージを持ちがちですが、しっかり家庭裁判所に連絡していれば1回の欠席ではそこまで不利になることはありません。

 

欠席の連絡方法

もし欠席する場合は、欠席しなければいけなくなった時点で速やかに調停を行なう家庭裁判所に電話連絡を行いましょう。その際はあなたが該当している調停の事件番号とあなたの名前と欠席する理由を伝えることが必要です。

 

欠席の理由を詳しく聞かれることは基本的にないので「どうしても外せない用事ができた」と伝えるといいでしょう。

 

なお、欠席の電話をする場合にあなたが次に参加できる候補日をいくつか伝えておくことをおすすめします。そうすれば、次回の調停の期日があなたの予定をより考慮して決めてもらえるからです。

 

もし相手が調停を欠席している場合

相手側が調停に来ない理由としては、体調が悪くなってしまった、外せない用事がある等の正当な理由と、最初から調停には応じないといって来ないか連絡もなく来ないかの二種類が考えられますが、後者の場合には裁判所に出頭勧告を出してもらうようにしましょう。あなたから直接来るように働きかけるのもいいですが、あまりおすすめはしません。

 

離婚裁判は絶対に欠席するべきではない

調停では筋を通した欠席は許されることが大半ですが、裁判となると事情は大きく変わってきます。もし出廷すべき裁判を欠席すると、相手の言い分を認めたことと同様であるとみなされてしまい、ほとんどの場合で欠席裁判となり訴えた側の勝訴として裁判が終了します。

 

そもそも裁判は調停とは始める手順が異なり、裁判がスタートすることを意味する「訴え提訴」として訴状が相手方から送られてきたら期日までに答弁書というものを提出する必要がありますが、仮に答弁書を提出せずに裁判にも顔を出さなければ判決がそのまま出されてしまうのです。

 

訴状を受け取ったということは、受け取った本人が内容を確認したのかの事実はさておき必ず内容を確認しているものだと認識されるという意味を含んでいます。

 

すなわち、答弁書を出さずに裁判を欠席するということは相手の主張をすべて読んだ上でその主張に反論するつもりがないから裁判を欠席していると裁判所は判断するわけです。

【参考記事】

離婚裁判の期間を短くして有利に離婚するための10の手順

自分で離婚裁判を開く際の費用と弁護士に依頼する判断ポイント

 

まとめ

いかがでしたでしょうか?

 

やむを得ない理由で調停を欠席することは可能であることを知っていただけたと思います。しかし、調停に無断で欠席し続けると確実に調停委員や裁判官への心証は悪くなってしまい、調停が有利にならないことは確実です。

 

離婚について争っている当事者がその離婚協議を無断で放棄する姿勢は、一般社会の常識において良くないとされていることを知っておきましょう。少しでも自分に有利な離婚をしようと考えているならば、離婚調停の無断欠席は避けることが賢明です。

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この記事の監修者
弁護士法人プラム綜合法律事務所
梅澤康二 弁護士 (第二東京弁護士会)
アンダーソン・毛利・友常法律事務所を経て2014年8月にプラム綜合法律事務所を設立。企業法務から一般民事、刑事事件まで総合的なリーガルサービスを提供している。

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