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配偶者暴力相談支援センターは、DV被害に悩む方に向けた相談窓口です。
DV被害に遭う危険性を感じたり、実際にDV被害を受けたりするなかで、配偶者暴力相談支援センターの利用を検討しているものの、どのようなサポートを受けられるのかわからず、一歩踏み出せていない方も多いのではないでしょうか。
そこで本記事では、配偶者暴力相談支援センターの概要や利用するメリットなどを詳しく解説します。
具体的な利用方法も紹介するので、今すぐにでもDV被害から逃れたい方はぜひ参考にしてみてください。
配偶者暴力相談支援センターとは、配偶者からの暴力を防止し、被害者を保護するための公的機関です。
都道府県が設置する婦人相談所・女性センター・福祉事務所や、都道府県または市町村が設置する適切な施設が、配偶者暴力相談支援センターとしての機能を担っています。
配偶者暴力相談支援センターの主な役割は、DVに関する相談や被害者の自立支援、一時保護などです。
DV被害に悩んでいる方であれば、基本的に誰でも利用できます。
設置数は全国300ヵ所以上、令和3年度における配偶者からの暴力に関する相談件数は12万件以上にものぼります。
相談件数は年々増加しており、配偶者暴力相談支援センターはDV被害者にとってなくてはならない存在といえるでしょう。
婦人相談所は、女性に関するさまざまな相談に応じてくれる公的機関のことです。
各都道府県には必ず1つ、婦人相談所が設置されています。
婦人相談所で相談できるのは、家庭内の不和や男女関係のトラブル、ストーカー被害、生活困窮などさまざまです。
もちろん、DV被害に関する相談にも対応しています。
都道府県によっては、婦人相談所が配偶者暴力相談支援センターの役割を果たしているケースも少なくありません。
配偶者暴力相談支援センターの主な事業内容は、以下の4つです。
配偶者暴力相談支援センターを利用する前に知っておくべき知識なので、詳しくみていきましょう。
配偶者暴力相談支援センターの主要事業といえるのが、相談業務です。
具体的には、配偶者からのDV被害に関する助言をおこなったり、状況に応じて適切な関係施設を紹介したりします。
また、被害者の保護が必要な場合は、シェルターの情報提供や利用援助をおこなってくれます。
配偶者暴力相談支援センターは、DVを受けた方へのカウンセリングも実施しています。
配偶者からの暴力によって、精神的なダメージを負ってしまう方も少なくありません。
DV被害者に対する心のケアをおこなうことも、配偶者暴力相談支援センターの重要な役割といえるでしょう。
緊急を要する場合、配偶者暴力相談支援センターでは被害者の安全確保・一時保護をおこないます。
安全確保とは、保護を求めてきた被害者が一時保護されるまでの間、身を隠すための場所を提供することをいいます。
一時保護とは、被害者に帰るところがなく、さらなるDV被害が危惧される場合に、適切な施設で一時的に保護し、生活を支援することです。
配偶者暴力相談支援センターには、緊急時においてDV被害者の生命・身体を守る役割を担っています。
DV被害者の自立支援も、配偶者暴力相談支援センターで実施されている事業のひとつです。
DV被害者が置かれている状況や希望する支援内容を把握したうえで、就業に向けたサポート、住宅の確保、利用できる制度の情報提供などをおこないます。
被害者がDVによって受けた身体的・精神的ダメージは、その後の生活に支障を及ぼすことも少なくありません。
退所後を見据えたDV被害者の支援もまた、配偶者暴力相談支援センターの重要な役割です。
配偶者暴力相談支援センターを利用すると、以下のようなメリットがあります。
ご自身をDV被害から守るためにもメリットを正しく理解し、有効に活用しましょう。
配偶者暴力相談支援センターでは、DV被害に関する総合的なサポートが受けられます。
配偶者暴力相談支援センターの主な目的は、配偶者からの暴力の防止および被害者の保護を図ることです。
配偶者暴力相談支援センターを利用すれば、DV被害に関する相談に応じてもらえるほか、適切な関係機関の紹介やカウンセリングなども受けられます。
また、緊急を要する際は一時的に身の安全を確保してもらうことも可能です。
配偶者暴力相談支援センターは、DV被害者のさまざまな悩みに寄り添ってくれる場所といえるでしょう。
少しでも不安に感じることがあれば、まずは気軽に問い合わせてみることをおすすめします。
配偶者相談支援センターは全国に窓口が設けられているため、すぐに相談ができる点もメリットといえます。
配偶者相談支援センターの設置数は、全国で300ヵ所以上です。
都道府県によっては、20ヵ所以上設置されていることもあります。
設置数が少ない都道府県であっても多くの場合、県庁所在地には設置されているので、比較的足を運びやすいはずです。
最寄りの配偶者相談支援センターは、男女共同参画局の公表資料から探せるので、気になる方は調べておくとよいでしょう。
配偶者相談支援センターを利用すれば、相談やカウンセリングだけではなく、安全確保・一時保護などの支援も無料で受けることが可能です。
配偶者の暴力から逃れる際に緊急を要する場合は、一時的に施設への入所が認められます。
その際、通常2週間程度であれば利用料金は発生しません。
場合によっては、子どもも同じ施設に入所できます。
金銭的な事情を心配することなく、身の安全を確保できることは大きなメリットといえるでしょう。
ただし、現金や預金通帳などお金に関するものは念のため持参したうえで入所することをおすすめします。
配偶者暴力相談支援センターは、以下の手順で利用できます。
一つひとつが重要なステップなので、詳しくみていきましょう。
DV被害に遭ったときは、まず最寄りの配偶者暴力相談支援センターに連絡しましょう。
特別な事情がない限りは、事前に連絡したうえで足を運ぶとスムーズに利用できます。
安全確保のために所在地を公開していない場合もあるので、住所は必ず確認しておいてください。
各配偶者相談支援センターの連絡先は、男女共同参画局の公表資料で調べられます。
なお、施設によって受付時間が異なるので、各公式サイトなどで確認しておくとよいでしょう。
事前連絡を済ませたら、実際に配偶者暴力相談支援センターを訪れ、DV被害や一時保護に関する相談をおこないましょう。
相談する際は、どのような被害を受けているのか、どのような支援を希望するのかなど、ご自身の現状や意向を詳細に伝えることが大切です。
専門スタッフが個々の状況に応じて、適切にアドバイスしてくれます。
なお、相談内容によっては警察を含め、しかるべきほかの機関を紹介されるケースがあることも理解しておきましょう。
被害者に帰る場所がなく、配偶者からの暴力によって身に危険が及ぶと判断された場合は、民間シェルターなどに避難して一時的に生活を送ることになります。
シェルターの連絡先や所在地は原則非公開とされているため、直接依頼して利用することはできません。
公的機関の紹介を通じることで、被害者は数日から数週間程度入居できるようになります。
シェルターでは、規則正しい生活が基本です。
多くの場合は外出も制限されているので、ほかの入居者とコミュニケーションをとったり、テレビを見たりしながら過ごすことになるでしょう。
シェルターの場所が外部に知られることを避けるため、携帯電話の利用も原則禁止されています。
ただし、シェルターはあくまでも一時的な保護施設です。
特別な事情がない限り、長期間の入居は認められない点に注意しましょう。
保護施設を利用できる期間は限られているため、退所後の生活を見据えて行動していくことも大切です。
避難を強いられることによって仕事を失い収入が途絶えてしまう人や、精神的な負担が大きく、以前のような日常生活を送れなくなってしまう人も少なくありません。
しかし、退所後は自立した生活が送れることが好ましいため、少しずつ準備を進めていく必要があります。
DV被害者の自立支援は、配偶者暴力相談支援センターの主要業務です。
ハローワークを通じた就業支援や公営住宅の紹介など、希望に応じて的確なサポートを受けられるでしょう。
一時保護施設への非難を検討している方が意識すべきポイントは、以下の3つです。
問題が生じてから後悔することのないよう、注意点を事前に把握し、適切な行動をとることが大切です。
なによりも優先すべきは、自分と子どもの身の安全を確保することです。
配偶者の脅威が差し迫っているのであれば、ひとまず一時保護施設の利用は考えずに、最寄りの警察署や交番に駆け込みましょう。
一時保護施設に入所するのは、状況が落ち着いてからでも遅くありません。
保護が必要だと判断された場合は警察が関係機関と連絡をとり、しかるべき場所まで安全に送り届けてくれます。
一時保護施設に避難する場合、自宅へすぐに帰れるとは限りません。
事前に準備する余裕があれば、最低限以下のものを持参しておきましょう。
子どもがいる場合は、子どもの預金通帳やおむつなども忘れないようにしましょう。
一時保護施設に入所している間は、たとえ家族や友人であっても所在を教えないようにしてください。
入居者保護の観点から、一時保護施設の連絡先や住所は公開されていません。
万が一、施設の情報が外部に漏れてしまうと、配偶者から追跡される危険性があります。
手紙のやり取りや携帯電話の使用もできる限り控えましょう。
配偶者暴力相談支援センターを利用する際は、以下の3点に注意しましょう。
それぞれの注意点を詳しく解説するので、ぜひ最後までチェックしてみてください。
配偶者暴力相談支援センターを利用しても、必ずしも一時保護施設を利用できるわけではありません。
一時保護施設は原則として、配偶者からの暴力によって身体に危険が及ぶと判断されたときに限り利用できます。
誰でも自由に使える施設ではないことを理解しておきましょう。
また、各施設には利用定員の上限があるので、緊急性が高いほうが優先されやすい点にも注意が必要です。
一般的に、シェルターを利用できるのは2週間程度です。
シェルターはDV被害者を一時的に保護する施設であるため、長期的な入所は認められません。
安全な場所で心身を守ることが第一ですが、できるだけ早く自立した生活を送れるように努めましょう。
ただし、入居者に特段の事情がある場合は、入居期間を延長してもらえる可能性があります。
DVの問題を根本的に解決するためには、離婚をはじめとした手続きを進める必要があります。
保護施設への入居は、一時的にDV被害から逃れられるための手段に過ぎません。
配偶者からのDVにどうしても耐えられないときは、離婚成立に向けて積極的に動き出しましょう。
配偶者につきまとわれ、生命・身体に危険が及んでいる場合などは、裁判所に対して保護命令を申し立てることも選択肢のひとつです。
保護命令が発せられれば、一定期間の接近禁止や住居からの退去などを求めることができます。
シェルターなどに避難して安全が確保されたあとは、弁護士に今後の行動をサポートしてもらうことも検討してみてください。
暴力をふるうおそれがある相手と、直接話し合いを進めるのは容易ではありません。
弁護士に仲介してもらうことができれば、余計なトラブルを避けながら、必要な手続きを進められます。
また、離婚に向けて動き出す場合は、多くの法的問題が関わってきます。
専門的な知識を持たない個人が一人で解決するのは、現実的とはいえません。
弁護士に相談すれば、養育費や慰謝料などの離婚条件を適切に提示できるうえ、トラブルにも迅速に対応してもらえます。
弁護士を探す際は、ぜひ「ベンナビ離婚」をチェックしてみてください。
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