ベンナビ離婚 > 離婚コラム > DV > 接近禁止命令とは?保護命令の効果や申立方法、注意点を詳しく解説
MJ_パターンB
キーワードからコラムを探す
更新日:
DV

接近禁止命令とは?保護命令の効果や申立方法、注意点を詳しく解説

接近禁止命令とは?保護命令の効果や申立方法、注意点を詳しく解説
「DV」が得意な弁護士に相談して悩みを解決
「DV」が得意な弁護士に相談して悩みを解決!

お悩み内容から探す

配偶者からの暴力(DV)やストーカー行為に悩み、身の安全を確保しながら離婚したいと考えている場合は「接近禁止命令」が有効です。

接近禁止命令を発令できれば、相手からのつきまとい行為を止めさせられて、違反した際には刑事罰を科すこともできます。

本記事では、接近禁止命令の効果や申立ての方法、注意点についてわかりやすく解説します。自分の安全を守り、安心して新しい一歩を踏み出すための知識として、ぜひ参考にしてください。

今すぐ無料相談電話相談OKの弁護士が見つかる!
ベンナビ離婚で
DV問題が得意な弁護士を探す
目次

接近禁止命令とは?暴力や脅迫から身を守るための制度

接近禁止命令とは、重大な危害を加える相手に対し「対象者に近づいてはならない」と命じる法的な保護命令です。DV防止法に基づく保護命令には6つの種類があり、接近禁止命令はその核となる部分にあたります。

保護命令
  • 申立人への接近禁止命令
  • 申立人への電話等禁止命令
  • 申立人の子への接近禁止命令
  • 申立人の子への電話等禁止命令
  • 申立人の親族等への接近禁止命令
  • 退去等命令

接近禁止命令の申立てが認められるのは、生命または身体に重大な危害を受けるおそれが大きいと判断された場合です。接近禁止命令が発令されると、加害者は一定期間、被害者につきまとったり近寄ったりすることが法的に禁止されます。

違反すると刑事罰に科される可能性もあり、相手のつきまといなどの行為を抑止する効果が期待できる制度です。

なお、「接触禁止命令」という呼び方でも検索されますが、正式名称は「接近禁止命令」です。

接近禁止命令で期待できる効果

接近禁止命令で期待できる効果として、最も大きいのは、被害者の安全を守れる点です。

相手が自宅や職場につきまとう行為を法的に禁止でき、日々の恐怖から解放されて安心した生活を送れます。弁護士との相談や離婚協議を冷静に進める環境作りにもつながるでしょう。

裁判所によって接近禁止命令が正式に出されると、情報は警察やDVセンターに通知されます。違反時は警察への通報で対応してもらえるほか、現行犯逮捕となる可能性もあり、加害者への強い抑止力となります。

接近禁止命令の申し立てができる具体的なケース

接近禁止命令の申立てができるのは、配偶者や交際相手から身体的・精神的な危害を受け、身の安全が脅かされていると裁判所が判断するケースです。

具体的には、以下のような状況が申立ての対象になります。

  • 別居中の元配偶者が自宅や職場に繰り返し押しかけてくる
  • 復縁や交際継続を迫られ、無言電話やメッセージを大量に送りつけられる
  • 暴力や脅迫を受けて別居したあとも、相手が接触を試み続けている
  • 同棲相手やパートナーから、外出や交友関係を監視されている

上記のような行為が続き、心身に重大な危害を受けるおそれが大きいと判断されれば、接近禁止命令の発令対象です。

一方で、以下のような行為にとどまる場合は、接近禁止命令の対象になりにくいでしょう。

  • 暴力や脅迫を伴わない、価値観の違いによる口論や言い合い
  • 一度きりの衝動的な言動で、その後謝罪や関係修復があり再発のおそれが認められない場合
  • 不機嫌な態度や無視など、法的な「脅迫」に当たらない言動にとどまる場合

上記のようなケースでは、身体的暴力や重大な脅迫があったとまでは認められず、申立てが却下される可能性があります。

接近禁止命令を申し立てるための必須条件3つ

接近禁止命令は強力な制度ですが、誰でも簡単に申し立てられるわけではありません。DV防止法に基づき、裁判所に保護する必要性が高いと認めてもらうためには、3つの必須条件を満たしている必要があります。

接近禁止命令を申し立てるための必須条件を3つ解説します。

①対象は現配偶者、元配偶者、事実婚の相手、同棲相手

接近禁止命令の対象者は、婚姻関係中の配偶者だけに限りません。離婚後の元配偶者や事実婚・同棲関係にあるパートナーからも対象です。

一方、以下のような生活を共にしていない相手からの、つきまとい行為や連絡を制限することはできません。

  • 数回会っただけの知人
  • 同僚や上司などの職場の関係者
  • SNSで知り合っただけの人

上記のような人からの迷惑行為は接近禁止命令の対象外ですが、ストーカー規制法や迷惑防止条例で取り締まれる可能性もあります。

生活を共にしていない人からの迷惑行為に悩んでいる人は、一度弁護士や警察に相談してみてください。

②身体的・精神的・経済的DVを受けている

接近禁止命令の発令要件は「身体に対する暴力または生命・身体・自由などに対する脅迫により、生命または心身に重大な危害を受ける恐れが大きいとき」です。

要件の「生命・身体・自由などに対する脅迫」とは、具体的には以下のような言動です。殴る・蹴るといった身体的暴力だけでなく、精神的な暴力や性的暴力も含まれます。

暴力の種類 具体例
身体的暴力 殴る、蹴る、髪を引っ張る
ものを投げつける、突き飛ばす
首を絞める、腕をねじ上げる
精神的暴力 大声で怒鳴る、人格を否定する発言を繰り返す
行動を監視する、外出や交友関係を制限する
生活費を渡さない、経済的に支配する
性的暴力 性行為を強要する
避妊に協力しない
性的な画像の撮影を強要する

また「生命または心身に重大な危害を受ける恐れが大きい」というのは、少なくとも通院加療が必要な程度の危害です。具体的には、うつ病やPTSD、適応障害などが挙げられます。

迅速に接近禁止命令を発令するには、暴力や脅迫の事実を立証する必要があるため、写真や日記などの記録や診断書を残しておく必要があります。

③離婚を切り出すことで危害が加えられる危険性が高いと予測される

接近禁止命令を発令するには、離婚を切り出すことで相手から暴力や脅迫を受け、危害が及ぶ恐れが大きいと裁判所に認められる必要があります。

裁判所は、相手の言動や被害者が感じている恐怖などの事情を総合的に考慮して、接近禁止命令が必要かを判断します。さまざまな事情を客観的な事実に基づいて説明しなければなりません。

自分で伝えるとPTSDやパニック障害が出る、うまく伝えられないかもしれないという不安がある人は、弁護士に相談してみてください。

接近禁止命令に違反したときの罰則

接近禁止命令に違反すると、加害者には2年以下の拘禁刑または200万円以下の罰金という刑事罰が科されます。

第二十九条 保護命令(前条において読み替えて準用する第十条第一項から第四項まで及び第十条の二の規定によるものを含む。第三十一条において同じ。)に違反した者は、二年以下の拘禁刑又は二百万円以下の罰金に処する。

引用元:配偶者からの暴力の防止及び被害者の保護等に関する法律 第二十九条

違反行為があった場合は、速やかに警察へ通報してください。状況によっては、相手をその場で現行犯逮捕できる可能性もあります。命令違反は重い刑事罰の対象となるため、加害者への抑止力として機能するでしょう。

接近禁止命令の申立手続4ステップ

接近禁止命令の申立てから発令されるまでは、大きく分けて4つのステップがあります。接近禁止命令の申立手続で何をするべきかを詳しく解説します。

①警察・配偶者暴力相談支援センターに相談

接近禁止命令を裁判所に申し立てるため、事前に警察または配偶者暴力相談支援センターに相談しておきましょう。

事前相談により、今受けている被害の事実を公的機関が把握している点が証明されるため、裁判所も申立ての緊急性や信憑性があると判断できます。

相談実績がない場合は、記載内容が事実であると宣誓する書類「宣誓供述書」を、公証役場で作成する必要があります。

②申立書と証拠を揃え、地方裁判所に提出

接近禁止命令の申立ては、申立人もしくは相手方の住居地または暴力・脅迫がおこなわれた場所を管轄している地方裁判所へおこないます。

必要な書類は下記のとおりです。

  • 保護命令申立書 2部(正本・副本)
  • 当事者間の関係を証明する書類(戸籍謄本や住民票など)
  • 暴力や脅迫を受けたことを証明する証拠

申立てに必要な費用は地域によって異なりますが、東京の場合は以下のとおりです。

  • 申立手数料の収入印紙:1,000円分
  • 予納郵便切手:2,300円(内訳:500円×2枚、300円×2枚、100円×4枚、50円×3枚、20円×5枚、10円×5枚)

書類や費用の用意を忘れないように気をつけましょう。

③申立人・加害者の口頭弁論・審問

申立てが受理されると、口頭弁論や審問が開かれます。口頭弁論や審問は、裁判官が双方から直接事情を聴取して、接近禁止命令を発令すべきかどうかを判断する手続きです。

なお、緊急を要する場合(生命や身体に危険があるなど)は口頭弁論や審問をおこなわず、ただちに接近禁止命令が発令される場合もあります。

④接近禁止命令の発令

接近禁止命令は、基本的に口頭弁論や審問の際に直接言い渡されます。相手が口頭弁論や審問に来なかった場合には、書留送達で相手宅に決定書が送付されます。

書留送達で送る際に、相手が受け取りを拒否しても送達したことになり、効力が発揮されるので安心してください。

申立てから発令までの期間は事案の複雑さにもよりますが、おおむね1ヵ月以内には結論が出るケースが多いです。

接近禁止命令の期間は1年間

接近禁止命令の効力は、発令から1年間です。以前は効力の期間が6ヵ月でしたが、2024年の法改正により期間が1年に伸長されました。

1年という期間を利用して、安全な環境で離婚の準備や新生活の基盤作りを着実に進められます。弁護士との相談や証拠の整理にも時間を割きやすいでしょう。

なお、1年が経過すると命令の効力は自動的に失われます。期限が近づいてもなお危険を感じる場合は、再度申立てを検討しましょう。

接近禁止命令の期間は延長(再申立て)できる

接近禁止命令は、期間満了後も一定の要件を満たせば、あらためて申立てをおこなえます。

ただし正式には期間の延長や更新ではなく、前回の暴力や脅迫を理由とした新たな申立てとして扱われる点に注意してください。ここでは、再度の申立てが認められるケースと手続きの方法を解説します。

延長(再申立て)が認められるケース

再度の申立てが認められるのは、前回の効力期間が終了したあとも、相手方から暴力や脅迫を受けて生命または心身に重大な危害を受ける恐れが大きいと判断された場合です。

単に不安が残っているというだけでは、延長の理由として不十分な場合もあります。具体的には以下のような事情が判断材料となります。

  • 相手からの間接的な接触や連絡未遂があった
  • 相手の周辺で不審な行動が確認されている
  • 相手が反省や更生の様子を見せていない

上記のような事情がある場合は、証拠を整理したうえで早めに再申立ての準備を始めましょう。

延長(再申立て)の手続き方法

再度の申立てをする前に、配偶者暴力相談支援センターまたは警察へあらためて相談する必要があります。

前回の申立て時に相談した事実だけでは足りません。以前受けた暴力などの事実と、現段階でさらに危害を受ける恐れがある事実の両方について、相談した記録を残しておきましょう。

必要書類は初回とほぼ同様ですが、前回の保護命令申立書および保護命令謄本の写しもあわせて提出します。申立先は、前回発令した裁判所に限らず、申立人または相手方の現在の住居所を管轄する裁判所です。

接近禁止命令を取消す方法

接近禁止命令は、申立人であれば、発令後の事情の変化により命令が不要になった場合、効力期間中いつでも取消しの申立てが可能です。

取消しの申立てには、収入印紙500円分と郵便切手代がかかります。申立先は、接近禁止命令を発令した裁判所です。

申立書のほか、取消しを求める理由を記載した書面を提出します。相手方からの危害を受ける恐れがなくなった、相手方との関係が解消されたなど、命令を維持する必要がなくなった事情を具体的に伝えましょう。

相手側から命令の取り消しはできる?

相手方(加害者)も、接近禁止命令の取消しを申し立てられます。ただし、以下の条件をいずれも満たした場合に限られます。

  • 申立人の異議がない
  • 接近禁止命令の効力が生じた日から3ヵ月が経過してから申し立てている

裁判所は、取消しについて申立人に異議がないかを確認したうえで、確認できた場合に命令を取り消します。申立人の意思に反して勝手に取り消されることはないので安心してください。

また、相手方の反省や更生の様子が十分でなければ、上記の条件を満たしていても取消しは認められません。

相手方から取消しを求められた際は、その場で安易に同意しないようにしましょう。再び暴力や脅迫を受ける可能性が残っている場合は、異議を申し立て、弁護士や警察に相談しながら対応を検討してください。

接近禁止命令を申し立てる前に知っておくべき注意点5つ

接近禁止命令は被害者の安全を守るための制度ですが、主な注意点が5つあります。ひとつずつ解説していきます。

①申請書に記載した住所は相手に伝わる

接近禁止命令の申立書に記載する住所は、相手方にも伝わります。引っ越し先の住所を記載すると、相手が接近禁止命令の発令後も刑事罰を恐れず、つきまとい行為をするかもしれません。

知られたくない住所は記載せず、相手と同居していたときの住所を記載してください。また裁判所に提出する書類にも、引っ越し先の住所が推測される事項は記載しないようにしましょう。

②証拠が不十分だと発令されないことがある

接近禁止命令が発令されるためには、相手から受けていた暴力や脅迫の事実を、客観的な証拠に基づいて裁判所に示す必要があります。

証拠が不十分だと申立てが認められない可能性があるため、以下のような証拠をできる限り集めておきましょう。

  • 診断書
  • 写真・動画・音声データ
  • SNSやメールなどの記録
  • 警察や配偶者暴力支援センターへの相談記録

「怖かった」「殴られた」といった口頭での訴えだけでは、申立てが認められない可能性があるため、証拠をしっかりと用意してください。

なお、何が証拠として有効かがわからない場合は、弁護士の無料相談を活用すればアドバイスを受けられます。

③偶然の遭遇は制限できない

接近禁止命令は、相手が意図的にあなたにつきまとう行為を禁止するものです。スーパーや駅といった、公共の場所で偶然出会うことまでは防げません。

相手に悪意がなく、たまたま同じ場所に居合わせた場合は、命令違反にはならないと把握しておきましょう。

ただし、頻繁に遭遇する場合や、暴言を吐くなどの威圧的な行動をとった場合は、つきまとい行為として命令違反に問える可能性があります。

万が一偶然遭遇してしまった場合は、相手を刺激しないように冷静にその場を離れてください。身の危険を感じるようなことがあれば、ためらわず警察に通報しましょう。

④相手の行動を完全に制限できるわけではない

接近禁止命令では、相手の行動や感情を完全にコントロールできるわけではない点も、理解しておく必要があります。

命令が出たからといって、あなたに執着しなくなるわけではないので、嫌がらせを続けてくる可能性も否定できません。

相手の行動に不審な点や不安を感じた場合は、すぐに弁護士や警察に相談し、命令違反にあたらないかを確認しましょう。接近禁止命令が出た後も油断せず、常に身の安全を最優先に行動してください。

⑤接近禁止命令だけでは制限できないこともある

接近禁止命令は、相手があなたの身辺につきまとうことを禁止しますが、それだけでは防げない危険もあります。

例えば、相手を家から追い出したり、子どもへの接触を防いだりすることはできません。状況に応じて、追加の保護命令も同時に申し立てる必要があることを覚えておきましょう。

身の安全を確保するためにも、自分の状況を正確に把握しておくことが大切です。次の見出しで、追加の保護命令について解説します。

接近禁止命令と同時に申し立てできる5つの追加命令

接近禁止命令と同時に申し立てできる5つの追加命令

接近禁止命令が発令された、または発令される状況であることを前提に、5つの保護命令の追加発令も可能です。複数の保護命令を発令すると、相手方との接触をほぼ全て避けられる可能性があります。

つきまとい行為以外に、執拗な連絡や子どもへの接触などに悩んでいる人は、ぜひ参考にしてください。

①被害者への電話等禁止命令

電話やメール、SNSでのメッセージなどの執拗な迷惑行為を禁止させたい場合は、被害者への電話等禁止命令を申し立てられます。

具体的に禁止される行為は以下のとおりです。

  • 面会の要求
  • 行動監視を告げる
  • 著しく粗野乱暴な言動
  • 無言電話や緊急時以外の連続した電話やメール、SNSなどの送信
  • GPSによる位置情報の取得

ストーカー的な連絡行為に困っている人は、被害者への電話等禁止命令の申立ても検討してください。

②子への接近禁止命令

相手が子どもにつきまとっている場合は、子への接近禁止命令が有効です。たとえば、子どもを連れ去る危険性があったり、別居後に子どもの学校や保育園の周辺をうろついたりしている場合に効力を発揮します。

自分だけでなく子どもへのつきまとい行為を禁止できるため、安全が確保されて平穏な生活環境を守れます。

③子への電話等禁止命令

相手が子どもに執拗に連絡を取る行為を防ぎたい場合は、子への電話等禁止命令を申し立てましょう。

子への電話等禁止命令は、2024年の法改正で新たに設けられた保護命令です。近年はスマートフォンやタブレットなどを持つ子どもが増えたため、子どもの保護を強化するために新設されました。

子どもに毎日電話で悪口を吹き込んだり、ゲームアプリを通じて子どもに接触して居場所を聞き出そうとするなどの行為を止めさせられます。

④親族等への接近禁止命令

相手があなたの実家や兄弟姉妹の家に押しかけたり、つきまとったりなどの迷惑行為をしている場合、親族等への接近禁止命令を申し立てられます。

暴力的な人は、被害者本人だけでなく、その周囲の人々を巻き込んで精神的に追い詰めようとする傾向があります。

親族等への接近禁止命令により、親や兄弟姉妹への二次的な被害を防ぎ、自分が安心して支援を受けられる環境を確保しましょう。

⑤退去等命令

相手と同居しており、暴力などから逃れるためにあなたが家を出ると生活基盤を失ってしまう場合は「退去等命令」を申し立てることができます。

退去等命令が認められれば、2ヵ月間相手を家から退去させられて、住まいの周辺をうろつくことを禁止できます。相手が近くにいない間に、弁護士への依頼や引っ越し先の確保などをおこないたい場合に有効です。

なお、被害者が単独で賃借している部屋や所有している家の場合は、被害者の申し出によって退去等命令の期間を6ヵ月とする特例もあります。

今すぐ無料相談電話相談OKの弁護士が見つかる!
ベンナビ離婚で
DV問題が得意な弁護士を探す

接近禁止命令の申立てにかかる費用

接近禁止命令の申立てにかかる費用は、自分で手続きをするか、弁護士に依頼するかによって異なります。ここでは、それぞれの費用の内訳と相場を解説します。

自分で申し立てる場合 約3,000~5,000円
弁護士に依頼する場合 約30万円

自分で申し立てる場合の相場は約3,000~5,000円

自身で申立て手続きをおこなう場合、裁判所に納める費用のみかかります。費用は地域によって異なりますが、東京の場合の内訳は、収入印紙1,000円分と、予納郵便切手2,300円分です。

また戸籍謄本や住民票の取得も必要なので、1通あたり300円から750円ほどかかります。

自分で申し立てると、費用を低く抑えられる点がメリットですが、申立書の作成や証拠の準備を全て自分でおこなう必要があります。

書類に不備があれば、申立てが認められないリスクもあるため、できるだけ弁護士に代理人として依頼し、手続きを一任するのがおすすめです。

弁護士に依頼する場合の相場は約30万円

弁護士に接近禁止命令の申立てを依頼する場合は、約30万円が費用相場です。費用の内訳は、相談料・着手金・報酬金・実費の4つで構成されます。

費用の種類 内容
相談料 30分5,000円程度が目安。初回無料の事務所も多い
着手金 依頼時に支払う費用。10万円〜20万円程度が相場
報酬金 命令が発令された場合に支払う成功報酬。10万円〜20万円程度が相場
実費 収入印紙代、郵便切手代、戸籍謄本などの取得費用

離婚協議や慰謝料請求を同時に依頼する場合は、上記の費用に加えて別途料金がかかる事務所もあります。事前に見積もりを取り、費用の内訳を確認しておきましょう。

費用はかかりますが、手間を抑えて確実に申立てを完了できます。仕事や家事で忙しい方ほど、弁護士に一任するメリットは大きいでしょう。

接近禁止命令の申立てを弁護士に相談するメリット

接近禁止命令の申立てを弁護士に相談すると、手続きの負担を大きく減らせます。主なメリットは次のとおりです。

  • 証拠不十分による却下を避けやすくなる
  • 住所の記載など書類作成時の注意点をおさえられる
  • 相手方と直接顔を合わせずに手続きを進められる
  • 相手方からの取消し申立てにも対応してもらえる
  • 離婚協議や慰謝料請求と並行してサポートを受けられる

申立てには、暴力や脅迫の事実を客観的な証拠で示す必要があります。弁護士に相談すれば、どのような証拠を集めるべきかを的確に判断してもらえます。

また、申立書に記載する住所は相手方にも伝わるため、避難先の住所を誤って記載しないよう注意が必要です。弁護士に依頼すれば、こうした細かい注意点も踏まえて書類を作成してもらえるでしょう。

口頭弁論や審問への対応、相手方からの取消し申立てへの対応も任せられるため、精神的な負担を抑えながら手続きを進められます。

ベンナビ離婚なら離婚問題に強い弁護士が見つかる

接近禁止命令の申立てと離婚手続を迅速に進めたいなら「ベンナビ離婚」を活用しましょう。ベンナビ離婚は、全国の離婚問題に注力した弁護士を探せるポータルサイトです。

どの弁護士に相談すればよいかわからない、という人でも、市区町村で絞り込んで検索できるため、自分に合う弁護士を見つけられます。

また離婚前相談や不倫・離婚慰謝料、DV、モラハラなどで調べられるので、ニーズに適した弁護士を探しましょう。

初回相談無料の法律事務所も多数掲載しており、弁護士ページからそのまま電話やメールで相談することも可能です。無料で利用できるポータルサイトなので、気軽に利用してみてください。

今すぐ無料相談電話相談OKの弁護士が見つかる!
ベンナビ離婚で
DV問題が得意な弁護士を探す

「接近禁止命令」についてのよくある質問

さいごに、接近禁止命令について、多くの人が抱く疑問とその回答を解説します。あなたの状況に役立てるための参考にしてください。

Q1. 「接近禁止命令」と「保護命令」は違うものですか?

「接近禁止命令」は、DV防止法に定められた「保護命令」という制度のひとつです。

保護命令のなかには、接近禁止命令以外にも、被害者への電話等禁止命令や退去等命令などの5つの命令が含まれます。

保護命令という大きな枠組みのなかにある複数の命令のひとつが、接近禁止命令であると理解してください。

Q2. 接近禁止命令は誰が出すのですか?警察ですか、裁判所ですか?

接近禁止命令を発令できるのは裁判所です。

接近禁止命令は、DV防止法に基づく司法手続であり、個人の行動を法的に制限する命令であるため、慎重な審理を経て裁判官が判断します。

警察が命令を直接出すことはありませんが、接近禁止命令を申し立てる前の相談先だったり、違反行為があった際の対応をしてくれたりします。

Q3. 配偶者以外(元彼氏、友人、親子、兄弟姉妹など)にも出せますか?

接近禁止命令は、配偶者・元配偶者・事実婚や同棲しているパートナー・元パートナーに限定されています。

したがって、生活を共にしていない彼氏や友人、親族などに、接近禁止命令を発令することはできません。

対象 対象外
配偶者
元配偶者
事実婚や同棲しているパートナー・元パートナー
生活を共にしていない恋人
友人・知人
親族

ただし、ストーカー規制法や迷惑防止条例に該当する場合は、罰則を処せる可能性もあります。自分の状況が接近禁止命令の対象になるかわからない場合は、警察や弁護士に相談し、適切な対応を確認しましょう。

Q4. 離婚後の元配偶者に対して、改めて出すことはできますか?

離婚後の元配偶者に対しても、接近禁止命令を申し立てられます。

暴力や脅迫は、離婚によって関係性が変わっても継続したり、かえってエスカレートしたりするケースが少なくありません。

そのため離婚後に元配偶者から、暴力や脅迫を受けて身の危険を感じる場合でも、接近禁止命令を申し立てられます。

Q5. 相手が子どもに接触しないようにすることも可能ですか?

以下の命令を申し立てれば、相手が子どもに接触しないようにすることも可能です。

  • 子への接近禁止命令
  • 子への電話等禁止命令

子どもに悪口を吹き込んでいる、相手が子どもの学校や保育園などの周辺をうろついているなどの場合は、上記の命令を申し立てましょう。

ただし、上記命令を単独で求めることはできません。申立人本人に対する接近禁止命令と同時か、すでに出ている場合のみ発令される点を理解しておきましょう。自分と子どもの安全のために、積極的に活用してください。

Q6. 殴る蹴るなどの暴力はなく、精神的DVだけでも申し立てできますか?

接近禁止命令は、全ての精神的DVで申し立てられるわけではありません。

接近禁止命令の発令には、生活を共にしている・していたパートナーが、以下の条件を満たしている必要があります。

  • 身体に対する暴力又は生命・身体・自由・名誉もしくは財産に対し害を加える旨を告知してする脅迫をしている
  • 今後も生命又は心身に重大な危害を受ける恐れが大きい

相手からの精神的DVがエスカレートし、脅迫や暴力がある場合は、接近禁止命令を申し立てられる可能性もあります。今後の対応策を考えるためにも、まずは警察や弁護士に相談してください。

Q7. ストーカー行為をやめさせるために利用できますか?

相手からのつきまといがストーカー行為にあたる場合は、接近禁止命令でやめさせられます。

ただし相手との関係性が配偶者や同棲している彼氏などではない場合は、接近禁止命令を発令できないので注意してください。

相手の行為がストーカー規制法や迷惑防止条例に該当する可能性もあるので、まずは警察や弁護士に相談することをおすすめします。

Q8. 接近禁止命令は「意味ない」と聞きますが、本当ですか?

接近禁止命令は、相手のつきまとい行為を禁止する限定的な命令のため、意味ないという人もいるようです。

しかし接近禁止命令とほかの保護命令を組み合わせることで、加害者との接触を大きく回避できるという利点があります。

また命令違反をすると刑事罰が科されるため、違反行為を思いとどまらせる効果が期待できます。

上記のような理由から、接近禁止命令は決して意味のない制度ではないことを理解できるでしょう。

Q9. 命令は一生効力を持ちますか?

接近禁止命令の効力は、1年間と定められています。以前は6ヵ月間でしたが、法改正により伸長され、被害者がより長期的に保護を受けられるようになりました。

もし1年が経過する頃でも、相手からの暴力や脅迫を受ける恐れがある場合は、再び申立てをおこなえば効力を継続できます。

Q10. 相手が命令を破った場合、どうなりますか?

相手が命令に違反した場合は、2年以下の拘禁刑または200万円以下の罰金が課されます。

状況によっては現行犯逮捕となる可能性もあるため、違反行為をみたらすぐに警察に通報してください。

Q11. 申立てに必要な書類は何ですか?弁護士に頼むべきですか?

申立てには、以下の書類が必要です。

  • 保護命令申立書 2部(正本・副本)
  • 当事者間の関係を証明する書類(戸籍謄本や住民票などなど)
  • 暴力や脅迫を受けたことを証明する証拠

書類作成や手続きは自分でもおこなえますが、提出漏れがあると接近禁止命令の申し立てが認められない可能性があります。

提出書類に現住所の推測ができる事項を記載して、相手に今の住所を把握される恐れもあります。できるだけ弁護士に依頼してください。

まとめ|接近禁止命令を考えているなら弁護士に相談を!

接近禁止命令とは、危害を加える相手に対し、対象者への接近禁止を命じるものです。DV防止法に基づく保護命令のうち、核となる部分にあたります。

申立てをおこなうには条件があり、煩雑な手続きも多いので、迅速に接近禁止命令を申し立てたい人や書類作成に不安がある人は、弁護士に依頼してください。

「ベンナビ離婚」は、接近禁止命令の申立てを依頼できる弁護士を全国から探し出せるポータルサイトです。無料で、ニーズに合う弁護士を効率的に検索できるので、今すぐ相手の行動をなんとかしたいと考えている人におすすめです。

無料相談に対応している事務所も多くあるので、ぜひ活用してみてください。

今すぐ無料相談電話相談OKの弁護士が見つかる!
ベンナビ離婚で
DV問題が得意な弁護士を探す
10秒で検索!離婚・男女問題が得意な弁護士を検索
お住まいの都道府県を選ぶ
お悩みの問題を選ぶ
弁護士を検索する
この記事をシェアする
東京
神奈川
千葉
埼玉
大阪
兵庫
弁護士法人 東日本総合法律会計事務所

【初回面談:60分0】◤高額の財産分与や生活費・養育費・慰謝料請求をしたい方、された方/DV(経済的DVを含む)にお悩みの方/相手方と話し合いができず悩んでいる方離婚を決意した方は当事務所へ◢不倫慰謝料、財産分与、国際離婚(中国)、養育費など様々なニーズに対応可能。※新規のご相談者さま専用窓口※

事務所詳細を見る
【親権・DV対応の経験豊富】弁護士 高井 雅秀(電羊法律事務所)

休日夜間の相談可】離婚協議DV親権獲得別居不倫慰謝料など幅広い離婚問題に対応!依頼者様の立場を一番に考え、スムーズな問題解決を目指しサポートいたします!DV/不倫をした方のご相談も◎◆初回相談1.1万円|時間制限なし

事務所詳細を見る
【別居中の方/調停からのご依頼も◎】弁護士 理崎 智英

ご依頼は月3件限定】【離婚・不倫問題に特化!資産家/経営者/医者偶者などの不動産自社株を含む財産分与不倫慰謝料に注力◆複雑な財産分与もお任せを◎メディア出演歴多数◆オンライン面談可●離婚弁護士ランキング全国1位獲得経験あり

事務所詳細を見る
東京都の弁護士一覧はこちら
この記事の監修者
東京桜の森法律事務所
川越 悠平 (東京弁護士会)
依頼者様のお気持ちを尊重し、一人ひとりに適したサポートを提供しています。離婚自体を争う事件や財産分与などを争う事件はもちろん、親権や面会交流、養育費などお子さんの関わる事件にも注力しています。

DVに関する新着コラム

DVに関する人気コラム

DVの関連コラム

編集部

本記事はベンナビ離婚(旧:離婚弁護士ナビ)を運営する株式会社アシロの編集部が企画・執筆を行いました。 ※ベンナビ離婚(旧:離婚弁護士ナビ)に掲載される記事は弁護士が執筆したものではありません。  本記事の目的及び執筆体制についてはコラム記事ガイドラインをご覧ください。

DVコラム一覧へ戻る
相談員

相談内容を選択してください

金アイコン
もらえる慰謝料を増額したい方
弁護士の方はこちら
ベンナビ離婚のウェブサイト上に表示された、弁護士相談を促すポップアップ。