離婚後も様々な事情から元パートナーと同居を続けたいという方は意外に多くいらっしゃるのではないでしょうか。離婚後も同居を続けることのメリットは確かに多いのですが、デメリットもあります。
この記事では、離婚後も同居をするメリット・デメリット、そして同居をうまく続けていくために大切なことや、気になるお金のこと(養育費や生活費)についても解説します。
離婚することは決まったけれど同居するかどうかまだ決めかねているという方はぜひ参考にしてみてくださいね。
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離婚をするときに子供の親権や慰謝料、財産分与などで相手と揉めて、弁護士が必要となったときにかかる費用相場は、内容にもよりますが50~100万円ほどになります。
弁護士費用が払えなくて泣き寝入りすることも…。
- 相手に親権を渡したくない
- 養育費を払ってもらえなくなった
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離婚後も元パートナーと同居するメリット・デメリット
早速、離婚後も同居をするメリットとデメリットについて見ていきましょう。
メリット
子供への影響が抑えられる
離婚しても同居を続けていれば、見かけ上夫婦としての形は保たれます。そのため、子供への影響を最小限に抑えることができるというメリットがあります。
特にお子さんがまだ小さいときは離婚後も同居を続けることで、お子さんの精神的なショックを和らげてあげることができるでしょう。
お子さんの環境を極力変えないという意味でも、メリットはあると考えられます。特に私立学校などに通っている場合には、この問題は大きくなっていきますね。
住み慣れた地域での生活を継続できる
離婚して家を出ていく場合、それまで住んでいた場所から離れなければなりません。別の新しい場所での生活を始めるのは、精神的にも体力的にもきついものがありますよね。
同居を継続すれば、生活スタイルを大きく変えずに済むので離婚後の生活の不安も少しは減らせるのではないでしょうか。これも、お子さんが生活を安定させている場合にはよく問題になるものです。
生活費の負担が少なくて済む
離婚をすると、収入は自分が稼いできた分だけになります。加えて、離婚して新しく家を借りるなどすると最初にかかってしまう費用の負担が大きくなるでしょう。
離婚後も同居を続けることで、住む家の心配はなくなりますし、電気ガス水道などの光熱費も折半できます。
しばらくの間だけでも同居すれば生活費の心配をすることなく、新しい仕事探しや家探しに集中できるというメリットがありますね。
離婚後の後片付けがゆっくりできる
離婚して住んでいた家を出ていかなければならない場合、後片付けや荷造りを急いでやらなければならなくなります。
離婚後は新しい仕事を探さなければならなかったり、提出しなければいけない書類がたくさんあったりして、ただでさえ忙しくなりますよね。
しばらく同居を続ければ、時間にゆとりができるぶん、焦って必要なものを処分してしまうこともなくなります。
通常の引越しと違って、離婚後の引越しは自分が引き取るものと相手が引き取るものがバラバラになりますので、落ち着いてゆっくり片付けができるのは大きなメリットだといえます。
復縁がしやすい
相手から離婚を要求され、渋々離婚に応じている方もいらっしゃるでしょう。そのような場合は、離婚後も同居を続けることで復縁が格段にしやすくなります。
「単純接触効果」という言葉が心理学でありますが、一緒にいる時間が長ければ長いほど、その相手に愛着を感じやすくなり、愛情も生まれやすくなるのです。
また、「離婚できた」という心の余裕から、相手に対して寛容になれる場合も多く、離婚した後のほうが仲良くなれたというケースは少なくないのです。
復縁したい、本当は離婚したくなかったという方などは離婚後も同居するといいでしょう。えてして復縁は、気持ちのもんだいもさることながら、現実的な問題に依存する場合がほとんどです。
デメリット
ひとり親家庭とみなされないので保障が受けられない
各自治体では、離婚した後のシングルマザー、シングルファーザーの家庭に対してたくさんの補助制度を設けています。
しかし、同居を続けていると、ひとり親家庭とみなしてもらえなくなる可能性が大きくなり、本来受け取れる補助金が受け取れなくなってしまうというデメリットがあります。
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離婚した相手と一緒にいるストレスがある
大きな労力と時間をかけて離婚するほどですから、元パートナーに対しては嫌悪感を抱いているとまではいかなくても、好意はすでに持っていないでしょう。
そのような相手と離婚した後もずっと一緒にいることは精神的にきついものがあります。「せっかく離婚したのに、まだ一緒にいなければいけないのか…」とストレスを抱えてしまうことは大きなデメリットの一つです。
精神的に再スタートが切りにくい
離婚後も同居してそのままの生活を続けてしまうと、なかなか区切りをつけられず、再スタートが切りにくくなってしまいます。
人は想像以上に身を置く環境に影響されやすいため、同居したままだと離婚したという実感がわかず、次に進もうという気力が失せてしまうのです。
再婚の妨げになる
離婚すれば、次に新しいパートナーを探してその人と結婚することは可能になります。
しかし、元パートナーとの同居を続けていると、なかなか新しい出会いに恵まれにくくなりますし、良いなと思う人が現れてもその人に同居のことを理解してもらうのは至難の業でしょう。
せっかく独身に戻って自由の身になったのに、離婚後の同居が再婚する際の障害になってしまうのはあまり良いこととは言えませんね。
離婚後も上手に同居していくために大切なこと
ここでは、元パートナーと上手に同居していくために守っておくと良いことをお伝えします。
生活面でのルール作りをする
同居しているとはいえ、離婚していますので他人と暮らしているという認識でいることが大切です。イメージで言うと、シェアハウスやゲストハウスでの生活ルールを設定するようなイメージです。
ゴミ出しは毎週何曜日で誰が担当するのか、掃除は交代でするのか、帰宅は何時までにするのか、など、相手に迷惑がかからずできるだけストレスをためずに生活していくためのルールを2人で話し合って決めておきましょう。
お互いの生活に干渉しない
もともと夫婦だったわけですから、離婚した後もついつい相手の生活に干渉してしまいがちですが、それは絶対にNGです。生活上のルールに違反しているときは注意してもいいのですが、そうではない場合はできるだけ相手に干渉しないようにしてください。
「ただの同居人」くらいの軽い感じで捉えていた方がお互いに暮らしやすいはずです。特に、元パートナーの新しい異性関係について口出しするのはタブーですので注意してくださいね。
離婚後に同居している場合、生活費は請求できる?
通常、離婚すると一緒に住まなくなるので生活にかかる費用もそれぞれが負担するようになります。では、離婚後も同居している場合、生活費はどうなるのでしょうか。
単なる同居にすぎない場合
離婚して夫婦関係を解消している場合、生活費は請求することができません。なぜなら、お互いに扶養する義務がある夫婦という関係を解消してしまっているからです。
たとえ同居が続いていても、夫婦関係が終わっていれば元パートナーは相手に生活費を払う義務がなくなりますので、生活費の請求もできなくなるのです。
仮に、財産分与として「離婚後5年間は生活費を毎月●●円支払う」という取り決めを行えばそれに従い生活費の請求はできますが、あくまでも財産分与という形なので生活費そのものを請求できているわけではないことに注意しましょう。
事実婚状態の場合
法律的な結婚はしていないものの、内縁関係であると認められれば生活費を請求することができます。ただしこの場合、法律上の契約はしていなくても、男女関係の実態があり、婚姻関係にあることが認められなければなりません。
実質上の夫婦であることが認められればお互いに扶養する義務が発生するので、生活費の請求もすることができます。
離婚後に同居する場合、養育費はどうなる?
離婚後、同居していても別居していても、養育費の取り決めをしっかりと行っていれば養育費は請求することができます。なぜなら、親であることに変わりはありませんので、お金を払って育てる義務があるからです。
ただし、同居するにしても、別居するにしても、養育費についての取り決めをあいまいにしたまま離婚が成立するケースが協議離婚においては多く、離婚後にストレスがたまってしまうことも少なくありません。
養育費は毎月いくら支払うのか、支払い方法はどうするのか、支払わなかった場合どう対処するのか、など、同居する、しないに関わらずしっかりと取り決めを行い、書面に残しておくといいでしょう。
まとめ
離婚後もしばらくの間同居することは可能です。離婚後も同居を続けることには、メリットもデメリットもあることは今回お伝えしました。
【離婚後同居のメリット、デメリットおさらい】
メリット
- 子供への影響が抑えられる
- 住み慣れた地域での生活を継続できる
- 生活費の負担が少なくて済む
- 離婚後の後片付けがゆっくりできる
- 復縁がしやすい
デメリット
- ひとり親家庭とみなされないので保障が受けられない
- 離婚した相手と一緒にいるストレスがある
- 精神的に再スタートが切りにくい
- 再婚の妨げになる
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なお、離婚後も同居する場合は、後でトラブルにならないよう、あらかじめ決めておくべき事は早めに決めておきましょう。
- 子供が小学校に上がる前まで同居する
- あと3年間は同居する
- 新しい職場が決まるまで同居する
など、いつまで同居を続けるのかを明確にして、お互いに承諾しておくことも大切です。