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マタニティブルーとは?離婚しないための相談先と夫にできること
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2019.7.11

マタニティブルーとは?離婚しないための相談先と夫にできること

銀座さいとう法律事務所
齋藤健博 弁護士
監修記事
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マタニティブルーとはホルモンバランスの乱れによって、女性の産前や出産直後に精神が不安定となる症状の総称です。

 

正確には「マタニティーブルーズ」といって、主にゆううつな気分になったり涙が出たり、不安感に押しつぶされたりイライラしたりといった症状が出ます。

 

産後7~10日に見られる精神状態のことをいいますが、人によっては妊娠初期からマタニティブルーの症状が表れるなど、個人差があります。症状は2~3日でおさまることが多いですが、2~3週間続く人もいます。

 

産後うつもよく似ていますが、産後うつは産後数週間から数ヶ月経過して発症します。マタニティブルーがきっかけで産後うつになってしまうケースもあるようです。

 

【参考】

「KIDSNA(キズナ)」|【産婦人科医監修】マタニティブルーとは。妊娠中にもなる?症状や原因

 

この記事では、マタニティブルーになったときの相談先や解消方法、知っておきたい離婚の知識などをご解説します。

 

この記事でわかること

  1. マタニティブルーとは?チェックリストと原因
  2. マタニティブルーで相談できる相談先
  3. マタニティブルーを解消する3つの方法
  4. マタニティブルーで離婚しないために夫が知っておくべきこと
  5. マタニティブルーで離婚できる?知っておきたい離婚の知識

 

マタニティブルーとは?

ここでは、マタニティブルーチェックや、マタニティブルーはいつまで続くのか、原因について解説します。

 

もしかしてマタニティブルー?チェックリスト

こちらは「江古田みずのクリニック」のHPに掲載されている産後うつチェックです。もし当てはまればマタニティブルーと呼ばれる状態や、産後うつといえる状態なのかもしれません。早めに病院に行くことをおすすめします。

 

  • イライラしやすくなった
  • 気分が落ち込む
  • 考えがまとまらない
  • 作業に集中できない
  • 好きなことにもやる気がおきない
  • パートナーに不満を感じる
  • 今後のことが不安
  • ちょっとした体調不調が続く

 

参考:江古田みずのクリニック|産後うつ(マタニティーブルー)

 

マタニティブルーはいつまで続く?

マタニティブルーは出産後2日~2週間の間に発生し、その後10日程度続くケースが多数です。一般的には自然に治ると言われていますが、やたらと長引くケースやどうしても辛い場合には病院を受診しましょう。

 

【参考】堺市|産後のこころの健康 マタニティブルーと産後うつ病

 

マタニティブルーの原因とは?

 

マタニティブルーの原因の一つは急激なホルモンバランスの崩れと言われています。出産に伴い、急激にホルモンが減少するため、その落差がマタニティブルーにつながるようです。

 

また「今後は母親として育児をしなければならない」というプレッシャーや不安、「誰にも分かってもらえない」という孤独感もマタニティブルーに拍車をかけます。

 

マタニティブルーかも?と思ったら相談できる相談先

 

もしもマタニティブルーになっているかもしれないと感じたら、状況に応じて以下のような相談先を利用しましょう。

 

身体的な不調は主治医に相談

心身に不調をきたしているのであれば、まずは産婦人科の主治医に相談しましょう。多くの場合は主治医が対応してくれますし、別の診療科に行った方がよければ、そちらを紹介してくれます。

 

育児・費用について相談したいなら自治体や役場の窓口

子育てに関する悩みや行政給付については、役所の子ども福祉課や福祉保健部などに相談に行きましょう。

 

育児についての悩みや不安、保育園などに関する相談などを受け付けてくれます。児童手当もこちらで取り扱われていることが多数です。

 

また健康保険から出産育児一時金を受け取れる可能性もあるので、国民健康保険に加入していたら健康保険課に相談をしましょう。費用への不安も多少は軽減できますよね。

 

気軽に相談したいならSNS

FacebookやツイッターなどのSNSには同じ立場のママさんたちがたくさんいます。夫もわかってくれない悩みでも女性同士なら分かち合えるので、気軽に声をかけるとよいでしょう。

 

育児はもちろん体験談を知るなら母親

もっとも気軽に相談できるのが、自分の母親です。育児に関するアドバイスはもちろんですが、意外な対策を知っていたりします。

 

また、自分の母親の時代は、今よりも価値観が多様ではなかったため、数々の苦労を知ることができます。母親が乗り越えた体験談は、自分に勇気をくれることもあるでしょう。

 

一方で、人によっては親に相談すると余計にイライラしてしまうという人もいるでしょう。親に相談するという選択肢も方法の一つとして覚えておくとよいかもしれません。

 

マタニティブルーの根本的な原因を、自分の努力だけで取り除くことは簡単ではありません。なかなか気分を変えるのは難しいかもしれませんが、同じことで悩んでいる人はたくさんいますので、一人で抱え込まないでくださいね。

 

マタニティブルーを解消する3つの方法

マタニティブルーを解消するには、次のような対処を検討してみて下さい。

 

1:誰かに不安を吐き出す

 

一人で抱え込まないことが何より大切です。夫に聞いてもらうのが一番ですが、夫に話しにくい場合や聞いてもらえない場合、育児を経験している女友達や母親に話を聞いてもらうと、共感してもらえるのではないでしょうか。

 

2:夫に協力してもらってゆっくりできる日をつくる

子どもが産まれると、母親は非常に忙しくなりますし、そもそも寝る時間さえありません。ストレスはもちろん、体力的にきつい時期が続けば、誰でもつらくなってしまいます。

 

夫に協力をしてもらって、たまには育児を休んでのんびりする時間を作りましょう。好きなだけ寝られれば、体調はもちろん気分もすっきりしますよね。

 

もちろん思う存分趣味に費やすのもよいでしょう。ハイキングに行ったりスポーツをしたり、美容院・まつげエクステをしたりフラワーアレンジメントをしたり楽器を弾いたりなど、一日を好きに過ごしてストレスを解消しましょう。

 

3:完璧な母親や育児は存在しないと理解する

母親になると「こんなんじゃダメだ」「もっとよい母親にならなければ」などと自分を追い込んでしまうことがあります。

 

しかし、あなた自身の母親を見ても分かる通り、「完璧な母親」「完璧な育児」は存在しません。不完全であることを受け入れて、子どもとともに成長していくことを目指しましょう。

 

お子さんがあなたにとって完璧な子供でなくても、大切なお子さんであるのと同じに、完璧な母親でなくても、子供にとっては大切なお母さんです。不安に思う必要はありません。

 

マタニティブルーで離婚しないために夫が知っておくべきこと

妻のマタニティブルーがひどいと産後うつであることも考えられますので、必ず早めに病院を受診してください。

 

【参考】

朝日新聞|妊産婦の死因、自殺がトップ 産後うつでメンタル悪化か

 

また、離婚問題につながるケースもあります。一時的な感情で離婚してしまうことほど悲しいことはありません。離婚に発展させないためにも、ここでは、夫が知っておくべきことを解説します。

 

不安に感じている妻に夫のサポートは不可欠

たまには夫が率先してお風呂やおむつ換え、ミルクなどの育児を行い、妻にゆっくり寝る時間や自由時間をプレゼントしましょう。また家事を「手伝う」という感覚ではなく自ら「主体的に」「中心となって」行うことが大切です。

 

例えば、「この程度で大丈夫だろう」「自分は手伝った」と考えるのではなく、仕事と同じように、「いつまでにどういった業務を終わらせるのか」「この業務を終わらせるためのポイントは何か」など考え、必要な情報は妻に確認して、自分のタスクとしてこなしましょう。

 

もっと言えば、妻が入院することなどになっても、困らないようにある程度の家事や育児はできるようになっておくことが理想です。

 

味気ない話かもしれませんが、家庭は仕事場と似ています。家庭が円満に回っていくように、夫婦が協力しなければなりません。

 

相手の気持ちを察して、先回りをして仕事を行うことができれば、それは仕事にも家事にも活きてくるでしょう。

 

さらに、とりとめのない内容であっても妻の話を聞いてリアクションを返したり、「育児に関する不安を二人で分かち合うようにしよう」と協力する姿勢を伝えたりすることで、妻は安心することができます。

 

夫もマタニティブルーになることがある?

最近では、妻の出産後に夫がうつ状態になるケースも増えて「パタニティブル-」などと言われているケースがあります。

 

妻が精神的に不安定になってうつ病になったり、育児の負担が夫にのしかかったりして、夫もストレスを溜めてしまうのです。

 

特に、仕事を終えてから家事育児となると負担も増えますよね。また、育児休暇を取りたいと思っても、最近話題になったように、育児休暇を取得してから不当な扱いを受けるのではないかといったような不安も残ります。

 

対策としては、夫婦がコミュニケーションをとることが大切です。どんなに忙しくてもパートナーとの連帯感があると、一人よりも強い気持ちを持てるものです。

 

またお互いがゆっくりできる時間を作ることも必要です。育児などに追いまくられて夫婦がお互いに余裕の無い状態では、どちらも閉塞状態に陥ります。

 

二人同時に時間を得るのは難しいでしょうから、育児を交代にして、片方はリフレッシュしましょう。家事は適当で構いません。

 

可能なら時短できる食洗器や掃除機を購入したり、手間となる献立はある程度のルーティンを組んだりしましょう。

 

赤ちゃんが夜泣きをしてどうしても眠れないなどの辛さがあるなら、1日くらいは親に頼って預かってもらうのも一つの方法です。

 

【参考】

NIKKEI STYLE|育児に悩む父親たち 「パタニティーブルー」知ってる?

 

マタニティブルーで離婚できる?知っておきたい離婚の基礎知識

どうしてもマタニティブルーが辛くて離婚を考えたときのために、離婚についての知識をご紹介します。

 

マタニティブルーで離婚する場合

マタニティブルーが原因でも、協議離婚なら離婚可能です。夫と話し合って双方が合意したら離婚届を作成して役所に提出しましょう。

 

ただし、相手が離婚に応じないときには家庭裁判所に離婚調停を申立てなければなりません。

 

調停でも合意できない場合には離婚訴訟を提起できますが、マタニティブルーは通常離婚原因になりません

 

裁判所を介して離婚することになると、パートナーの不貞や暴力、モラハラなどの法定離婚事由が必要となります。

 

【関連記事】

法定離婚事由とは|裁判離婚で必要な5つの条件

 

マタニティブルー離婚と慰謝料

マタニティブルーを理由に離婚する場合、性格の不一致などと同様に、どちらかに非があるとは言えません。仮に婚姻関係が破綻するような非があったとしても、それを立証しなければならないでしょう。

 

慰謝料が発生するのは、パートナーに以下のような「婚姻関係を破綻させた責任」がある場合に限られます。

 

  • 不倫した
  • DVやモラハラをしている
  • パートナーが家出した
  • 収入の多い側が生活費を払わず、結婚生活を維持しようと努力しない など

 

マタニティーブルーそれ自体が離婚にはなりません。しかし、これが発展していって、旦那側が不貞行為をしてしまった、親権争いに発展した、別居に至り婚姻費用の請求を受けた、などの事態が想定されます。

 

【関連記事】

離婚慰謝料を徹底解説|相場・請求可能な理由・増額可能な証拠まで

離婚で慰謝料がもらえないケース|慰謝料獲得方法と離婚でもらえるお金

 

マタニティブルーで離婚する際に夫婦で決めなければならない事柄

マタニティブルーで離婚をすることになってしまった場合、次のような内容を夫婦で取り決めなければなりません。

 

親権

生まれた子どもの親権者を決めます。親権者を決めなければ離婚することはできません。婚姻状態では、共同親権ですが、離婚すると単独になります。

 

養育費

養育費は、親権を持っていない親が、支払うケースが一般的です。生まれた子どもが成人するまでの養育費の金額を取り決めましょう。

 

【関連記事】

養育費とは|支払い義務や金額・取り決め方法などをカンタン解説

 

面会交流

面会交流とは、非親権者の親が子供と会うことができる、子供の権利です。離婚しても親子なので、非親権者が交流できるように取り決めを、離婚協議書に残すなどしておきましょう。

 

とくに、連絡手段と子どもの受け渡し方法については、トラブルのもとですから、しっかり合意しておくべきです。

 

財産分与

婚姻中に夫婦が築いた財産を公平に分配するのが財産分与です。別居にいたっていれば、その時点での財産を半分にするのが通常です。

 

【関連記事】

財産分与とは|相場以上の財産を獲得する方法と請求手順まとめ

 

婚姻費用

婚姻費用とは、結婚生活をおくる上で必要となる生活費のことです。夫婦には扶養義務があるため、収入の多い側が収入の少ない側に生活費を渡すのが一般的ですよね。

 

例えば、結婚生活で収入の多い側が家庭にお金を入れなかったり、別居したりした場合は、収入の多い側に婚姻費用を請求することができます。離婚が成立するまでは扶養義務が生じるからです。

 

年金分割

夫が会社員や公務員で、妻が被3号保険者となっている場合、年金分割を行って将来の年金を一部妻側へ移譲することが可能です。

 

知っておきたい公的支援

離婚して1人親になるなら、次のような公的支援を受けられることも覚えておくと役に立ちます。

 

児童扶養手当

子どもが18歳までの間、1人親は自治体から一定額の補助を受けることができます。子どもが一人なら最高月額4万円程度で、所得に応じて減額されていきます。

 

母子及び父子福祉資金貸付金

20際未満の子どもの1人親がお金を必要とするときには、有利な条件で借入をすることが可能です。

 

ひとり親家庭等医療費助成制度

子どもが18歳以下の場合、自治体から医療費補助を受けることが可能です。補助の具体的な内容は自治体によって異なるので、確認すると良いでしょう。こちらの制度にも所得制限があります。

 

税金の優遇措置

1人親として子どもを育てている場合、所得税や住民税の控除を受けられます。ただし所得が500万円以下の場合には控除金額が上がります。

 

 

所得税

住民税

所得が500万円以上あっても適用される一般の寡婦控除

27万円

26万円

所得が500万円以下のケースでのみ適用される特定の寡婦控除

35万円

30万円

 

住宅がない場合の「公営住宅優遇措置」

1人親の場合、家賃の一部を補助してもらえる制度が適用されたり、公営住宅に優先的に入れてもらえたりする自治体があります。お住まいの地域でどういったサービスが適用されるのか、役所に確認してみると良いでしょう。

 

まとめ

マタニティブルーになっても、通常は自然に治り、夫婦関係も通常に戻っていきます。困ったときには離婚問題に詳しい弁護士に相談してアドバイスをもらいながら進んで行きましょう。

 

マタニティーブルーそれ自体は、しかたないことでしょう。しかし、双方がこれを克服してよい方向に向かえないのであれば、離婚などに至ってしまうこともあるのが現実です。

 

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この記事の監修者
銀座さいとう法律事務所
齋藤健博 弁護士 (東京弁護士会)
男女問わず不倫問題全般を得意とし、円満解決の実績もあり。不倫が原因の男女トラブル、離婚慰謝料の請求や親権獲得など、幅広い相談に対応している。

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編集部

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