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2020.4.3

【法改正版】養育費の相場と養育費増額の効果的な方法|養育費計算について解説

銀座さいとう法律事務所
齋藤健博 弁護士
監修記事
Youikuhi
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お子様がいて離婚する場合には、養育費の相場が気になる方も多いことでしょう。養育費は子供の生活・教育などを維持するために欠くことのできないものです。ですので、離婚したくとも、下記のように不安を抱えている方もいるのではないでしょうか。

 

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ひとりで子供を育てられるだろうか

養育費が心配

そもそも養育費の相場は?

現在離婚を考えている方、あるいは既に離婚している方でも、離婚後の生活に金銭的な不安を感じることがあるでしょう。

 

養育費がなおざりになった場合、それらの負担は子供に降りかかります。したがって、養育費の相場や養育費が支払われなかった場合の対処法などを含め、予め理解しておくべきでしょう。

 

2019年12月23日、裁判所のホームページ上で、適切な養育費用の設定のために使用されている養育費算定表の改訂版が公開されました。事案によっては養育費が1~2万円増額するケースもありますので、改訂内容についてしっかりと把握しておきたいところです。

 

本記事では、養育費の相場や養育費の決定に使用される養育費算定表の改訂からくる影響、養育費未払いへの対処法について解説しきます。

 

養育費に関する不安、どこで相談すればいい??

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改定後の養育費算定表

養育費算出表は、養育費を求めるための複雑な計算を、わかりやすく表の形式にしたものです。養育費算定表は、適切な養育費を導くために使用されています。算定表改定前の事件でも、実際に、改定後の基準を用いて事件を解決すべきとする裁判官に多くあたっています。

 

2019年12月23日の養育費算定表改訂により、養育費算定表の子供の生活指数と基礎収入に関する点に変更がありました。社会情勢の変化や税制などを踏まえた改訂版は、改定前よりも増額傾向にあるようです。

 

この度の養育費算定表の改訂によって、年収や子供の人数などによっては養育費の増額が可能となるケースもあるかもしれません。

 

【参考】裁判所|養育費算定表

日本弁護士連合会|養育費・婚姻費用の新算定表とQ&A

離婚した時の養育費の相場

養育費は、基本的に20歳以下の子供がいて離婚した場合に請求することが可能ですが、基本的に両親の年収を元に算出されるため一律には決まっていません。

 

離婚の話し合いと合わせて夫婦間で自由に決められます。とはいえ、家庭裁判所で養育費の取り決めがなされた際の養育費は、毎月2~6万円が相場となっています。

 

また、厚生労働省が公表している2016年の『全国ひとり親世帯等調査結果報告』によると、養育費の受給状況は、次の通りです。

 

世帯

世帯平均月額

母子家庭

4万3,707円

父子家庭

3万2,550円

 

【参考】厚生労働省|平成28年度全国ひとり親世帯等調査結果報告

 
ただ、子供の人数が極端に多い場合は増額傾向にあり、話し合う際にひとつの基準になるのが、家庭裁判所が用意している養育費用算定表です。

夫の年収と妻の年収、そして子供の年齢を比較して養育費を算定する表ですが、この算定表を日本全国の裁判所で用いられています。

 

【参考】養育費算定表

 

養育費算定表は総数9枚が用意されています。これは、子供の年齢・人数によって支払われるべき金額が変わるためです。以下は、条件と該当する表の一覧になります。

 

子供の条件

該当する表

子供1人(子0~14歳)

表1(リンクそれぞれ)

子供1人(子15歳以上)

表2

子供2人(第1子及び第2子0~14歳)

表3

子供2人(第1子15歳以上、第2子0~14歳)

表4

子供2人(第1子及び第2子15歳以上)

表5

子供3人(第1子、第2子及び第3子0~14歳)

表6

子供3人(第1子15歳以上、第2子及び第3子0~14歳)

表7

子供3人(第1子及び第2子15歳以上、第3子0~14歳)

表8

子供3人(第1子、第2子及び第3子15歳以上)

表9

 

※ちなみに、離婚協議中などに問題となる婚姻費用分担請求に関しても、同様です。

 

離婚時の養育費の相場

養育の相場は子供の数と年齢に応じて変動しますので、下記のリンク先の画像を見ながら、解説していきます。
 

子供が1人の場合の養育費相場

養育費算定表を参考にしながら見ていくと、縦軸に養育費を支払う側の年収、横軸に養育費をもらう側の年収が書いてあるのがわかります。

 

例えば義務者(養育費を払う方)の年収が350万円(会社員)、権利者(養育費をもらう方)の年収が0円(専業主婦など)、子供が3歳の場合。

 

養育費の相場 引用:裁判所|平成30年度司法研究(養育費,婚姻費用の算定に関する実証的研究)の報告について

(※矢印などは加工しています)

 

交差する範囲が4万〜6万円のラインに入りますので、約5万円/月前後が養育費の相場になります。

 

表1 養育費算定表

養育費算定表1

 

表2 養育費算定表

養育費算定表2
引用:裁判所|平成30年度司法研究(養育費,婚姻費用の算定に関する実証的研究)の報告について

 

(※矢印などは加工しています)

 

 

  • 子供3歳、夫の年収350万円、妻の年収0円:5万円前後(表1)
  • 子供10歳、夫の年収450万、妻の年収50万円:5万円前後(表1)
  • 子供17歳、夫の年収600万、妻の年収が100万円:7万円前後(表2)

 

子供が2人の場合の養育費相場

表3 養育費算定表

養育費算定表3

表4 養育費算定表

養育費算定表4

表5 養育費算定表

養育費算定表5

引用:裁判所|平成30年度司法研究(養育費,婚姻費用の算定に関する実証的研究)の報告について

 

  • 子供3歳と5歳、夫の年収500万円、妻の年収0円:9万円前後(表3)
  • 子供10歳と11歳、夫の年収450万円、妻の年収100万円:7万円前後(表3)
  • 子供15歳と12歳、夫の年収400万円、妻の年収300万円:5万円前後(表4)

 

子供が3人の場合の養育費相場

表6 養育費算定表

養育費算定表6

表7 養育費算定表

養育費算定表7

表8 養育費算定表

養育費算定表8

表9 養育費算定表

養育費算定表9引用:裁判所|平成30年度司法研究(養育費,婚姻費用の算定に関する実証的研究)の報告について

 

  • 子供8歳と12歳と13歳、夫の年収550万円、妻の年収0円:11万円前後(表6)
  • 子供3歳と8歳と16歳、夫の年収400万円、妻の年収100万円:7万円前後(表7)
  • 子供1歳と6歳と10歳、夫の年収550万円、妻の年収300万円:7万円前後(表6)

 

養育費算定表ではそれぞれの家庭にとって適正な養育費を計算していますが、各家庭によって事情が異なる場合があります。

 

家庭の事情で養育費は増減しますので、養育費算定表を話し合いの材料にしてみても良いかもしれません。

 

詳しくは「養育費の相場と算定方法」をご覧ください。

 

養育費に含まれるもの

養育費は子供を育てるための費用なので、当然親権者の生活費は含まれません。養育費には以下の内容のものが含まれます。
 
・子供の衣食住にかかる費用
・幼稚園・保育園~大学までの教育費
・健康維持ための医療費
・その他、子どもが社会人として自立するために必要な費用

 
これらの費用は家庭生活のレベルによって異なってきます。この基準となる生活レベルは、養育費を支払う側の生活レベルと同等のものとされます。

 

このため、夫婦生活が続いた場合の生活と同じような生活ができる程度の養育費が支払われるべきだとされています。

 

【関連記事】養育費とは|支払い義務や金額・取り決め方法などをカンタン解説

 

養育費の算定に関係する条件

養育費の相場を決めていくのは子供の数や年齢はもちろん、夫婦の年収によっても増減していきます。
 

養育費を支払う者の年収

年収も高ければ高いほど、獲得できる養育費の相場は高くなる傾向があります。
 

親権を持つ者の年収

年収が低いほど、請求できる養育費は高くなる傾向があります。
 

子供の年齢

子どもは成長していくほど、教育費がかかるものです。子どもが0~14歳の場合より、15~19歳の方が養育費は高くなる傾向があります。
 

子どもの人数

子どもの数が多いほど、請求できる養育費の金額は高くなります。
 

【関連記事】【実は簡単】養育費算定表とその見方を解説

 

知っておきたい再婚時の養育費計算

原則として、再婚をした場合の養育費減額は認められません。しかし、以下のケースの場合には養育費減額が認められることがあります。

 

  • 予想外の事情で養育費支払い者の収入が減ってしまったとき
  • 受け取る側の収入が養育費決定時よりも上昇したとき
  • 再婚相手の連れ子に養子縁組をしたとき
  • 養育費支払い者が再婚して新たに子供ができた時
  • 養育費支払い者が再婚した相手の連れ子に養子縁組したとき

 

基本的には、両親の収入の増減と養子縁組などの扶養義務の発生する子供が増えた場合に養育費の減額が認められるようです。

 

なお、再婚した際に再婚相手が連れ子と養子縁組をした場合、元配偶者から養育費の減額を申し立てられることがあります。こういった場合には、裁判所が後悔している養育費算定表で養育費を決定することが難しくなります。

 

実際には、養育費減額の調停時に相手方と話し合いを行い、養育費について具体的な決定を下すことが多いと言われています。両親のどちらかの収入が増加あるいは減額し、養育費の減額調停を起こした場合には、養育費算定表で妥当な養育費を算出することが可能となっています。

 

離婚後に相場以上の養育費をもらう方法

養育費の額に相場はあるものの、明確には決まっていません。そのため、夫婦間の話し合いで条件や状況を整理しながら決めていくことになります。

 

養育費の必要性を主張する

養育費の中でも、大きくポイントとなるのは「幼稚園・保育園~大学までの教育費」となります。養育費には学校の授業料をはじめ塾などの受講料や教材費、クラブ活動にかかる費用が対象となります。
 
この場合、学校が公立か私立かにより費用が大きく変わってきますが、基準は養育費を支払う者の学歴水準と同等の教育を受けられることを保証する金額とされています。この点をしっかり主張しましょう。
 

相手の年収を把握する

相手の懐具合を把握し、子供の進学計画を明確にしておくことです。

 

上記の算出表からもわかるように、相手の収入が高いほど養育費の額も上がってきます。相手の給与明細を同居している間に確認しておきましょう。
 

教育費を予め計算する

養育費の中で大きな比重を占めるものが子供の教育費です。私立の学校や学習塾に通うことや、留学などで大きなお金が必要となります。

 

分かる範囲で親としての希望も入れながら学習塾や留学の相場を調べて書面にて作成することをおすすめします。例えば
 
小学校5年生からどこどこの学習塾に通わせる
高校は県内有数の◯◯私立学校に通わせる
中学2年生から家庭教師を雇う など

 

養育費が支払われない場合の対策

養育費は、基本的には毎月継続的に支払われるものであるため、実際に支払われるようにすることが重要です。
 

養育費の支払いについて公正証書でまとめる

夫婦間の養育費の額や期間にお互いが合意した後には、その内容について公正証書を作成することをおすすめします。

 

そうすれば、万が一養育費の支払いが滞った場合に裁判をせずとも、相手の財産に対して強制執行することができます。参考:養育費の不払いには強制執行で対処 | 強制執行の手続き方法
 
公正証書は、最寄りの公証役場に電話をし、「養育費の公正証書を作りたい」と伝えれば、電話や面談で打ち合わせを行い、実際の作成日が決められます。

 

詳しくは「養育費の支払いに関する内容を公正証書にすべき理由」をご覧ください。
 

面会を交渉要素とする

このように支払い続けてもらうことが難しい養育費。支払ってもらわなければ困るので、面会を有効活用してみてはどうでしょうか。

 

面会交流は離婚後親権者でない親(子供と同居していない親)が離婚後も子供と会って交流を持つことで、子供の精神面の成長を助けることを目的として行われます。
 
面会は子供の権利であり、親の権利でもあります。法律上の解釈では面会と養育費支払いがそれぞれの成立条件ではありませんが、可能な限り結びつけて考えてみましょう。

「養育費を払うから子供と会える」、「子供と会いたいから養育費を払おう」というような良い流れで面会と養育費をセットとし、離婚後も距離はあっても子育てに参加してもらいやすい環境や動機づけを作っていけるように、離婚前の話し合いを工夫されてみてはどうでしょうか。
 

【関連記事】

面会交流とは?取り決め方や面会交流の方法、相談窓口などを解説

 

調停を申立てて養育費の請求をする

養育費請求調停と呼び、家庭裁判所の調停委員が夫婦の間に入り、養育費はどのくらい必要なのか、と相手の収入がどのくらいあるかなど、双方の事情を当事者から聴き出し、合意を目指し話し合いを進めていく制度のことです。

協議離婚などの話し合いでまとまりがつかない場合に有効な方法であるとお考えください。

 

【関連記事】【令和最新版】養育費の請求調停を有利に進める要点8つ

 

養育費は大学進学までもらえる

冒頭で養育費は基本的に20歳以下が対象となると紹介しましたが、大学を卒業するまでは社会的に自立していないとされるため、両親の学歴から大学進学が妥当とされる場合は、大学を卒業するまでの授業料なども養育費として請求が可能です。

 

また、民法改正によって成人年齢が20歳から18歳に引き下げられることが決まっており、養育費の支払い終期について懸念している方もいるかもしれません。

 

しかし、子供が大学進学している場合、または進学が見込まれている場合には、「養育費は22歳に達したのちの3月まで」と明確に終期を決定するよう、法務省は注意を促しています。

 

まとめ

養育費算定表が改訂されたことで養育費が増額するケースもありますので、しっかりと確認しておきましょう。

 

繰り返しになりますが、適切な養育費の支払いには離婚前に相手の収入・子供の教育計画・面会についてなどをしっかり話しあった上で、お互いが納得する養育費の金額と期間を決定する必要があります。

 

離婚後もそれぞれの生活が続き、生活にはお金が不可欠です。お互いにとって、そして、お子様にとってもマイナスにならない離婚とするために、この記事が少しでも皆さんの参考になれば幸いです。

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この記事の監修者
銀座さいとう法律事務所
齋藤健博 弁護士 (東京弁護士会)
男女問わず不倫問題全般を得意とし、円満解決の実績もあり。不倫が原因の男女トラブル、離婚慰謝料の請求や親権獲得など、幅広い相談に対応している。

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編集部

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