探偵の素行調査とは？素行調査でわかることや費用相場・探偵選びのポイントを解説

探偵の素行調査とは、対象者の日常の行動や交友関係、生活実態を明らかにするための調査です。

浮気や不倫の有無、婚約者の身元確認、従業員の不正調査など、個人から企業まで幅広い場面で利用されています。

費用相場は調査員2名で1時間あたり約1万円と安くはありませんが、素行調査を通じて得られる情報は裁判や交渉で有力な証拠となるので、料金の安さだけでなく、調査力が高くて実績豊富な探偵事務所を選ぶことが重要です。

本記事では、素行調査でわかることや費用の目安、依頼先を選ぶ際に確認すべきポイントについて解説します。

探偵の素行調査とは

探偵の素行調査とは、対象者の日常的な行動や言動を詳しく調べ、その人物の生活実態や人間関係などを把握する調査のことです。

浮気調査や婚前調査、従業員の不正調査、離れて暮らしている子供の生活の調査など、さまざまな目的で利用されています。

素行調査では、主に尾行や張り込み、聞き込みといった手法を用いて、対象者の行動パターンや交友関係、勤務状況などを綿密に調べ上げます。

調査では、対象者に気づかれないよう慎重に行動し、写真や動画などで証拠を記録しながら進めていきます。

探偵による素行調査は、個人では把握が難しい情報や確実な証拠を収集できる点が大きな特徴です。

プロの調査技術と経験を活かし、依頼者が知りたい情報を的確に収集して報告書という形でまとめてくれます。

違法にならない範囲内で、自力では調べられない細かい部分まで徹底的に調べ上げてくれるのが、探偵に素行調査を依頼する一番のメリットといえるでしょう。

探偵の素行調査の相場

探偵の素行調査の相場は、調査員2名で1時間あたり約1.5万〜2万円が目安です。

短時間で済む案件なら1日10万〜15万円程度で収まりますが、数日間にわたる長期調査では30万〜50万円以上になるケースもあります。

多くの探偵事務所では長期向けに「15時間」「30時間」といったパック料金を用意しており、15時間で約20万円、30時間で約35万円が平均的です。

時間単価で計算するよりもパックの方が割安になるので、調査の内容や期間に応じて上手に選ぶことが大切です。

また、あらかじめ対象者の行動パターンや怪しい時間帯を把握して伝えておけば、調査時間が短くなり、費用が安くなる可能性があります。

さらに、休日だけ・特定の時間帯だけといった形で調査範囲を絞れば、不要な日数を削減できます。

複数社から見積もりを取り、依頼料金を比較検討するのも予算を抑える方法のひとつです。

探偵の素行調査でわかること

次に、素行調査でわかる3つのポイントを解説します。

具体的にみていきましょう。

①調査相手の素性

素行調査では、対象者の人柄や性格といった人物像を把握できます。

日常的な言動や周囲との接し方から、その人の本質的な性格を見極めることが可能です。

また、交友関係の把握も重要な調査項目です。

どのような人物と親しくしているのか、どんなコミュニティに属しているのかを調べ上げれば、対象者の人間関係が明らかになります。

家族構成も確認すれば、配偶者や子どもの有無、同居家族の状況なども調べられます。

さらに、学歴や職歴、過去のトラブル、現在の職業や仕事内容についても詳しく調査できます。

依頼者の知りたい情報に応じて、対象者の人となりを多角的に調査していくのが素性調査の特徴です。

②調査相手の行動

行動調査では、いつどこへ行き、誰と会い、何時間滞在したのかといった対象者の行動パターンを詳しく追跡します。

通勤や帰宅時の経路、立ち寄り先なども重要な調査ポイントです。

会社と自宅の往復だけなのか、途中でどこかに寄り道しているのかまで確認できるので、仕事とプライベート両方における行動パターンが明らかとなります。

その中で、対象者が接触する人物の特定もおこないます。

誰と会っているのか、その関係性はどのようなものかを調べれば、交友関係や異性関係が明らかになります。

特に浮気調査では、異性との接触状況や親密度の確認が重要です。

仕事の勤怠状況も把握でき、実際に出勤しているのか、業務時間中にどのように過ごしているのかも調査できます。

③調査相手の所在

所在調査では、対象者が実際に居住している住所を特定します。

名簿や書類に記載された住所と実際の居住地が一致しているとは限らないため、現地での確認が必要です。

把握していた住所情報の真偽を確認することも、重要な調査ポイントのひとつです。

対象者が申告した住所に本当に住んでいるのか、それとも別の場所を生活の拠点としているのかを調べます。

実際には住んでいないのに住所を申告しているケースでは、その理由や背景も調査の対象になる可能性があります。

万が一、虚偽の住所が発見された場合は、なぜ嘘をついているのか、実際にはどこに住んでいるのかといった実態まで把握します。

単身赴任と偽って別の場所で生活している、複数の拠点を使い分けているなど、さまざまなケースがありますが、それぞれの状況に合わせて調査を実施していきます。

探偵が主に依頼される8つの素行調査

探偵事務所には日々、さまざまな目的で素行調査の依頼が寄せられます。

ここでは。特に依頼件数が多い代表的な素行調査の8つのケースを紹介します。

一つひとつみていきましょう。

浮気調査

浮気調査は、素行調査の中でも最も依頼が多い案件です。

夫や妻、恋人の浮気が疑わしい時に、対象人物の素行調査を実施します。

自分で尾行や張り込みを行うと相手に気づかれるリスクが高く、証拠収集も難しいので、プロの探偵に依頼するケースがほとんどです。

調査では、たしかな証拠を押さえるために、ホテルへの出入りや親密な様子など、不貞行為を立証できる場面を押さえます。

裁判で有効な証拠を得るには、一度だけでなく継続的な不貞関係を示す必要があるので、事実を特定するため複数回の調査を実施し、張り込みや尾行調査も繰り返しおこないます。

浮気調査は、ケースによって調査期間や難易度が大きく変動しますが、証拠さえ掴めば依頼者が有利な立場になれる可能性が一気に高まるので、探偵の腕が大きく問われる依頼のひとつといえるでしょう。

いじめ解決にむけた素行調査

子どものいじめ問題では、被害者の子どもに気づかれないよう慎重に調査を開始します。

なぜなら、親が調査していることを知ると、子どもが余計に心を閉ざしてしまう可能性があるからです。

基本的には、子どもが家では無理して明るく振る舞っている可能性を考慮し、子どもの気持ちを最優先にして調査を進めていきます。

学校側は証拠がないと動かないことが多いので、登下校時の様子や放課後の行動、加害者とされる生徒の動きといった客観的な証拠が必要不可欠です。

たしかな証拠を押さえるために、通学路など学校周辺をくまなく調査し、いじめの実態を写真や動画で記録します。

複数の有力な証拠を集めれば、学校や相手の保護者との話し合いを有利に進められるでしょう。

会社内の素行調査

従業員による横領、情報漏洩、競合他社への機密情報の持ち出しが疑われる場合、素行調査は企業を守るための重要な手段です。

社内調査だけではどうしても限界があるので、確実な証拠を得るには探偵の専門技術が必要となります。

主に調査対象となるのは、売上金と帳簿の数字が合わない、重要書類が紛失する、勤務時間中に不審な外出が多い、競合他社の関係者と頻繁に接触しているなどの兆候がある従業員です。

探偵は対象者の行動パターン、社内外での人間関係、接触相手を詳細に調査し、尾行により社外での動きも把握します。

例えば、営業マンが顧客情報を持ち出して競合他社に転職しようとしていたケースや経理担当が長年にわたって会社の資金を着服していたケースなど、早期発見をしたおかげで被害を最小限に抑えられた事例があります。

客観的な証拠は、懲戒処分や損害賠償請求、刑事告訴を検討するうえでも必須条件となります。

企業の信頼と他の従業員を守るために、疑念が生じた段階で速やかに調査を開始すべきでしょう。

クライアントの素行調査

探偵による素行調査は、新規取引先の素性確認といったビジネスシーンでも利用されます。

特に警戒すべきは、暴力団関係者との取引リスクです。

これらを知らずに取引してしまうと、犯罪資金の提供や会社が犯罪に利用される可能性があります。

このようなコンプライアンス問題が発覚すれば、会社全体の社会的評価が著しく悪化し、既存の取引先から取引を停止されるといったリスクが高まります。

企業間における取引では、「何も知らなかった」では済まされませんが、インターネットの調査のみではどうしても限界があるのも事実です。

だからこそ、クライアントの素性が怪しい場合は、探偵への依頼が有効な手段となります。

探偵に依頼すれば、独自のネットワークと調査手法を用いて、企業の実態や代表者の背景、取引先の評判などを詳しく調べ上げ、「取引して問題ないか」を明らかにしてくれるでしょう。

婚約者の素行調査

婚約者の素行調査も、依頼件数が多いケースのひとつです。

晩婚化が進む現代では、結婚話がより慎重になる傾向ですし、人生のパートナーを選ぶ重要な決断だからこそ、相手について十分に知っておきたいと考えるのは自然なことです。

調査では、婚約者の資産や収入、家族関係、生活圏内での人間関係や会社でのポジション、評判などが調べられます。

さらに、過去の交際歴や借金の有無、家族の状況なども調査できます。

人生の貴重な時間を無駄にしないための手段として、結婚前の素行調査は有効な選択肢となるでしょう。

子どもの結婚相手の素行調査

子どもの結婚相手について不安を感じたら、結婚前の素行調査を検討するのをおすすめします。

なぜなら、結婚してから重大な問題が発覚しても、手遅れになるケースが少なくないからです。

主に調査では、調査対象の人柄や性格、経歴、家族構成、経済状況、異性関係、交友関係、近隣での評判などを徹底的に調査します。

一見好印象であっても、実際には借金やギャンブル癖、DV歴といった深刻な問題を抱えているケースもゼロではありません。

例えば、学歴詐称が判明したケースや実家が多額の借金を抱えていたケース、過去に複数の婚約破棄歴があったケースなど、事前調査で重大な事実が明らかになる可能性があります。

この調査は、子どもの将来の幸福と家族の安定を守るための重要な判断材料となります。

場合によっては耳を塞ぎたくなる結果が明らかになるかもしれませんが、親として子どもを守る最後の機会といえるでしょう。

遠方にいる子どもの素行調査

都市部で一人暮らしをする子どもの生活態度が急変したら、素行調査が必要なサインかもしれません。

親の目が届かない環境では、夜の繁華街での遊びや問題のある交友関係に発展するリスクがあります。

特に注意すべきは、金銭面での不審な変化です。

仕送りを増やしてほしいという要求が頻繁になったり、高額な買い物の痕跡が見られたりする場合は要注意です。

キャバクラやホストクラブへの通い、未成年飲酒、ギャンブルなど、学業に支障をきたす行動につながっている可能性があります。

探偵による調査では、通学状況、交友関係、アルバイト先、夜間の行動パターンなどを確認できます。

問題行動を早期に発見して正しく対処すれば、学業不振や中退、犯罪への関与といった深刻な事態を未然に防げます。

普段は身近にいない子どもの素行調査は、我が子の将来を守るための先手の対応といえるでしょう。

遠方にいる高齢の両親の素行調査

遠方で一人暮らしをする高齢の両親について、「十分な年金があるのに生活費が足りない」という訴えがあれば、すぐに調査を検討すべきです。

認知機能の低下により、金銭管理や判断能力が著しく衰えている可能性があるからです。

近年、高齢者を狙った詐欺や財産の不正利用は深刻な社会課題として問題視されています。

ヘルパーや後見人による横領、悪質業者による高額商品の押し売り、親族による財産の勝手な処分など、判断力が低下した高齢者は金銭トラブルに巻き込まれやすいのです。

探偵による調査では、日常生活の実態、周囲の人間関係、金銭の使い道、ヘルパーや後見人の対応状況などを確認できます。

定期的な訪問が難しい場合でも、プロの目で両親の生活環境を把握し、必要に応じて介護施設への入所や成年後見制度の利用など、適切な対策を講じられます。

遠方にいる両親の素行調査は、大人になった子どもにしか下せない決断といえるでしょう。

素行調査を依頼する探偵を選ぶときのポイント

探偵事務所は数多く存在しますが、信頼できる事務所を見極めることが成功への第一歩です。

なぜなら、料金の安さだけで選ぶと、調査の質が低かったり、後から追加料金を請求されたりするリスクがあるからです。

ここでは、安心して依頼できる探偵事務所を選ぶための具体的なポイントを解説します。

相談する探偵事務所を3〜5社に絞る

探偵事務所を選ぶ際は、まず自宅周辺の地域にある事務所を選ぶのがおすすめです。

地元の探偵事務所なら土地勘があるので、効率的に調査を進められる可能性があります。

また、契約前の相談や契約時、調査後の報告など、対面での打ち合わせが複数回必要になる可能性もあるので、自宅から近い事務所を選ぶのも重要です。

探偵事務所を探すときは、「探偵 素行調査」といったキーワードと一緒に地名を入れて検索しましょう。

「探偵 素行調査 東京」「探偵 素行調査 大阪」のように検索すれば、住んでいる都道府県に事務所がある探偵社を効率的に見つけられます。

その中から、ホームページの内容や実績を確認して、3〜5社程度に絞り込んでいきましょう。

探偵業の届出を出している事務所を選ぶ

探偵事務所の公式サイトに、探偵業標識が掲載されているかを必ず確認しましょう。

探偵業標識とは、探偵業法に基づく届出を行っていることを証明するものです。

従業員6人以上の営業所では、この標識の掲示が義務付けられています。

届出を行わずに探偵業を営む事務所は違法とみなされるので、そのような事務所は絶対に避けるべきです。

公式サイトに探偵業標識が掲載されていない探偵事務所には依頼しないようにしましょう。

また、直近3年以内に行政処分を受けた探偵事務所は、警察の公式サイトに名前が公表されています。

そのため、依頼前に都道府県警察のウェブサイトでも確認しておくことをおすすめします。

実際に電話相談をして対応の質を見極める

電話対応の質は、探偵事務所の信頼性を判断する重要な指標となります。

大まかでもよいので、調査にかかる料金を丁寧に教えてくれる探偵事務所がベターです。

金額を一切教えてくれないところは、見積もりの段階で予算がオーバーになる可能性があるため、注意が必要です。

特に、「とりあえず事務所に来てください」というスタンスの探偵事務所は避けた方が良いでしょう。

また、詳しい話も聞かないうちに、パートナーの不貞行為を断定してくるような事務所も避けるべきです。

まだ事実確認もしていない段階で決めつけるのは、プロとして不適切な対応といえます。

対面相談をしてから正式な依頼先を決める

電話相談で2～3社まで絞り込んだ後は、実際に事務所に足を運んで対面相談を受けましょう。

オンライン相談は便利ではありますが、対面相談で得られる情報量に勝るものはありません。

相談員の対応の丁寧さだけでなく、事務所の雰囲気なども直接目で見て判断しましょう。

なお、その場ですぐに契約するのではなく、必ず他の探偵事務所と比較してから最終決定するのがベターです。

複数の事務所を比較検討すれば、料金の妥当性や調査プランの違いが明確になります。

焦って決めてしまうと後悔しかねないので、どこに依頼すべきかを冷静に考える時間をつくりましょう。

調査報告書が裁判で使えそうかをチェックする

調査報告書の内容が調停や訴訟での証拠として有効かどうか、サンプルで必ず確認しましょう。

なぜなら、証拠として無効な報告書では、高額な依頼費用が水の泡になってしまうからです。

特に慰謝料請求を考えている人や離婚調停の可能性がある人は、報告書のサンプルを詳しく調べるのを強くおすすめします。

良い調査報告書は、「いつ・誰が・どこで・何をしていたか」が時系列でわかるようになっています。

1日尾行した場合の報告書は、写真付きで詳細に記録されるので、A4サイズ数枚では収まりません。

なお、調査報告書のサンプルは、探偵事務所のホームページか相談した探偵事務所に直接問い合わせれば確認できます。

十分なボリュームをもった報告書を作成してくれそうか、事前に確認しておきましょう。

調査人数を適切に準備してくれるかを調べておく

探偵に依頼するときは、提案された調査員の人数が妥当であるかを確認することも重要です。

探偵の料金は動員する調査員の人数によって大きく変化するため、適正な人数配置がされているかチェックしましょう。

調査員が少なすぎると、対象者を見失ったり、決定的な場面を撮影できなかったりして、調査成功の可能性が下がるため、注意が必要です。

一方、多すぎると余分に費用がかかってしまうだけでなく、対象者に気づかれるリスクが高まるのも事実です。

調査員の適正人数は依頼内容によって異なりますが、複数人で動けば互いにカバーし合えるため、成功確率が上がります。

人数配置の妥当性について、納得できる説明をしてくれる事務所を選びましょう。

オプション料金も含めて予算内かをチェックする

オプション料金も含めて予算以内に納まるか、見積もり内容を細かくチェックしましょう。

基本料金だけを見て依頼を決めた場合、後から予想外の出費が発生するおそれがあるからです。

具体的には、着手金や基本料金はもちろん、報告書の作成料、調査の深夜割増料金、即日調査の追加料金、調査時の経費などを確認しておきましょう。

これらが別途かかる場合は、過去の事例から金額をシミュレーションにしてもらいましょう。

また、調査成功時に報酬を支払う成果報酬プランを選ぶ場合は、「成功」の定義が曖昧だと、納得いかないまま報酬を請求されるおそれがあります。

現時点で掴んでいる証拠が少なく、調査日数が長くなりそうな人は、パック料金を検討する方が良いでしょう。

リアルタイムで報告してくれる探偵事務所を選ぶ

調査中、リアルタイムで状況を報告してくれるかどうかも探偵事務所選びの重要なポイントです。

リアルタイムでの報告があれば、「調査は無事進んでいるのか」という不安を感じる心配がなくなりますし、何か大きな動きがあった時にも、臨機応変に対応できるようになります。

たとえば新幹線に乗る対象者を探偵が追うにもかかわらず、状況を報告してくれない場合、追加料金が別途かかる可能性があります。

想定外のコストがかかるのは避けたい部分なので、リアルタイム報告の有無と、どのような状況で連絡をもらえるのかを、契約前に明確にしておきましょう。

探偵に素行調査を依頼したときの流れ

初めて探偵に依頼する方にとって、どのような手順で進むのかわからず不安を感じることもあるでしょう。

ここでは、相談から調査完了までの一般的な流れを詳しく解説します。

相談・面談

まずは今抱えているモヤモヤや、素行調査を通して獲得したい未来の姿を探偵に話しましょう。

考えがあまり整理されていなくても話を聞いてもらえますが、一度自分で整理してから相談した方が話を進めやすくなります。

パートナーの浮気調査など、その後の交渉や裁判で有力な証拠を得るために調査したい場合、どのような証拠が必要なのか自分では判断が困難です。

そのような場合は、一度弁護士に相談し、弁護士を通して探偵に依頼した方が良いでしょう。

何を調査してほしいのか、調査結果をどのように活用するのか、どれくらいの予算を考えているのか、しっかりと見通しを立ててから依頼しましょう。

また、有力な証拠をおさえるにはどのようにすればよいかを確認しておくことも重要です。

本契約

契約を結ぶ前に、契約内容が自分の希望に沿ったものなのか、方向性を必ず確認しましょう。

なぜなら、探偵との間で目指す方向が違っていれば、調査そのものが無意味になってしまうからです。

見積書を受け取ったら、内訳をひとつずつ丁寧に確認し、希望の調査結果を得られるものなのかチェックしましょう。

見積書には、主に以下の項目が記載されています。

• 基本料金
• 調査員の人件費
• 交通費
• 報告書作成費
• 成功報酬など

見積書をすべてを把握し、納得できてから契約を結ぶのが鉄則です。

少しでもわからない点や疑問点などがあれば、遠慮せずにどんどん質問しましょう。

探偵との打ち合わせ

契約を結んだら、契約内容に沿って調査するための詳細な打ち合わせを実施します。

この打ち合わせは、調査の成否を左右する重要なプロセスです。

打ち合わせでは、どんなに些細なことでも構わないので、ターゲットに関して掴んでいる情報をすべて話すことが必要です。

依頼者が些細な情報だと思っていたとしても、探偵にとっては重要な手がかりになる可能性も決してゼロではありません。

なお、次のようなターゲット情報があると調査をスムーズに進めやすくなります。

• 顔写真
• 生活パターン
• 勤務先
• よく行く場所
• 交友関係
• 趣味
• 車のナンバー

些細な情報も含めてすべて開示し、解決までの時間が短くなるよう協力することが大切です。

素行調査の開始

事前の打ち合わせで持っている情報を全て提出した後は、本格的な素行調査のスタートです。

調査結果が出るまでソワソワするかもしれませんが、これまでと変わらない日常生活を送りましょう。

なぜなら、いつもと違う行動をとると、対象者が警戒心を抱く可能性があるからです。

ターゲットに余計な探りを入れると、警戒されてしまい調査が失敗するリスクが高まりますし、払った調査費用や探偵が素行調査に費やした努力が無駄になる可能性があるので、絶対に避けましょう。

相当の我慢が強いられる期間ではありますが、普段通りに過ごすことを心がけましょう。

結果報告・アフターフォロー

調査が終わった段階で、探偵から調査結果の報告を受けます。

一般的に、結果報告は対面でおこなわれるケースが多いとされています。

ケース次第では、依頼者にとって信じたくない事実を聞かざるを得ない可能性もありますが、問題を明らかにせずフタをしたままでは、問題はいつまで経っても解決できません。

調査を進めてくれた探偵に感謝の気持ちを持ちつつ、真摯に調査結果を受け止めましょう。

調査結果を受けて今後どのようにするのかは、依頼者次第です。

場合によっては、素行調査の結果を受けて、改めてどのように行動するのか冷静に考える必要があるかもしれません。

必要に応じて、弁護士への相談やカウンセラーのサポートを受けるのも検討しましょう。

探偵の依頼費用を抑えるための方法

素行調査には相応の費用がかかりますが、工夫次第で費用を抑えることが可能です。

ここでは、無駄な出費を避けながら、必要な調査結果を得るためのポイントをご紹介します。

賢く調査を依頼すれば、予算内で満足のいく結果を得られるでしょう。

具体的に解説します。

事前に情報を集めておく

探偵に依頼するときは、自分で調べられる情報をできるだけ集めておきましょう。

浮気調査であれば、浮気相手の見当をつけておき、不貞行為に及ぶ可能性のある日時をある程度割り出しておくことが重要です。

さらに、対象者がよく使うルートや立ち寄る場所、生活パターンなども把握しておくと調査がスムーズに進みます。

無理のない範囲で事前に情報を集めて探偵に提供すれば、調査時間の短縮につながり、結果的に調査費用を抑えられます。

ただし、対象者に気づかれないよう慎重に行動することが大前提です。

相手に警戒心を抱かせてしまうと、その後の探偵による調査が困難になるので慎重に進めましょう。

調査期間やエリアを絞る

探偵事務所への依頼は、調査期間が長かったり調査範囲が広かったりする分だけ、費用が加算されていきます。

期間とエリアが定まっていないと、対象者の行動パターンが変わったり探偵の存在を察知されたりする可能性が高まります。

その場合、調査の成功率が下がり、費用も高額になる傾向があります。

浮気調査は時間がかかる案件ですが、だからこそ期間を絞ることも重要です。

たとえば、「毎週金曜日に怪しい行動をとる」という情報があれば、金曜日に集中して調査すれば、無駄なコストの削減につながります。

無駄なコストを抑えて効率的に調査を進めるためにも、できるだけ期間とエリアを絞りましょう。

依頼前に見積もりを依頼する

多くの探偵事務所では、予算に応じてプランやパッケージが用意されているので、複数の探偵事務所に見積もりを依頼するのがおすすめです。

複数社から見積もりを取れば、料金の相場が把握できますし、適正価格かどうかを判断できます。

ただし、依頼費用が極端に安すぎる探偵事務所は、調査の質が低かったり、後から追加料金を請求されたりするリスクがあるため、注意が必要です。

依頼する探偵事務所を決めるときは、価格だけでなく、口コミや実績、調査員の質なども加味して、総合的に判断することが大切です。

まとめ

探偵の素行調査は、パートナーの浮気や結婚相手の身元確認など、人生の重要な局面で真実を知るための有効な手段です。

素行調査では、対象者の素性、行動、所在という3つの側面から情報を収集し、依頼者が求める証拠を確実に押さえます。

浮気調査以外にも、ストーカー問題の解決や婚約者の身元確認など、目的に応じた調査が可能です。

探偵事務所を選ぶときは、探偵業の届出の有無や料金の明瞭性、調査報告書の質、リアルタイム報告の有無などを総合的に判断しましょう。

費用を抑えるには、事前に情報を集めておく、調査期間とエリアを絞る、複数社から見積もりを取るといった工夫が有効です。

信頼できる探偵事務所に依頼し、適切な流れで調査を進めれば、あなたの抱える問題を解決する糸口をつかめるでしょう。