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離婚問題を弁護士への無料相談のおすすめの窓口は?相談時のポイントや費用相場を解説

杉本 真樹
監修記事
離婚問題を弁護士への無料相談のおすすめの窓口は?相談時のポイントや費用相場を解説

パートナーとの離婚を考えたタイミングで、弁護士の無料相談を検討し始めた方もいるでしょう。

しかし、「無料相談ではどんなことを相談できるのか」「どこまでが無料なのだろうか」といった疑問が尽きない方も少なくないのではないでしょうか。

結論として、離婚問題に直面した時は、なるべく早めに弁護士に相談することをおすすめします。

本記事では、離婚問題を弁護士に無料相談すべき理由やおすすめの相談先、実際にかかる費用相場などを徹底解説します。

本記事を読めば、離婚問題を弁護士に相談すべき理由が明らかとなり、一日でも早く離婚問題を解決させるためのヒントを見つけやすくなるでしょう。

ぜひ最後までご覧ください。

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目次

離婚問題で弁護士の無料相談を利用すべき理由

離婚問題で弁護士の無料相談を利用すべき主な理由は、「有利な条件で解決できる可能性が上がるから」です。

離婚をする時は、慰謝料や養育費、親権といったさまざまな問題が議論に上がりやすく、話し合いが難航しやすい傾向にあります。

法的知識をもっている弁護士が仲介に入れば、感情論を挟まずに冷静かつ客観的な立場からアドバイスしてくれます。

離婚問題を弁護士へ相談する具体的なメリット・デメリットは、次のとおりです。

弁護士に相談するメリット
  • 専門的な目線から解決を図れる
  • 弁護士が窓口になってくれる
  • 納得のいく結果を得やすくなる
弁護士に相談するデメリット
  • 正式に依頼する場合は費用が別途かかる

このように、弁護士へ依頼するデメリットはほとんどありませんが、以上のようなメリットを得られる代わりに、費用がかかるのはどうしても避けられません。

将来的なトラブルを避けるためにも、無料相談を活用して弁護士から適切なアドバイスを受けるのは賢明な選択といえるでしょう。

離婚問題を弁護士に無料相談できる窓口一覧

離婚問題について弁護士に無料で相談できる窓口は、法律事務所から公的機関、NPO団体など、さまざまな相談先が存在します。

なお、窓口ごとに対象となる方や相談方法、時間制限、無料で提供されるサービスの範囲、得意分野などに違いがあるので、これらの特徴を理解したうえで相談を進めていくことが重要です。

以下では、代表的な相談窓口の特徴とメリット・デメリット、具体的な利用方法を解説します。

① 【おすすめ】ベンナビ離婚

多くの法律事務所では、初回無料相談を受け付けています

法律のプロである弁護士からアドバイスを無料で受けられる貴重な機会ですし、特に離婚問題に特化した専門事務所の力を借りれば、豊富な経験と知識に基づいた的確なアドバイスを受けられます。

弁護士の無料相談を利用する時は、「ベンナビ離婚」で相談したい弁護士を探してみるのをおすすめします。

「ベンナビ離婚」には、弁護士ごとの得意分野やオンライン対応の有無、対応エリアなどが細かく書かれています。

掲載されている多くの弁護士が土日祝日・夜間にも対応しており、メールやLINEでも相談できる点などが大きなメリットです。

なお、無料相談にあたって審査などは必要ありませんし、多くの弁護士が掲載されているので予約が完全に埋まってしまう心配もありません。

まずは気軽に弁護士へ相談したい方は、「ベンナビ離婚」を利用してみるとよいでしょう。

② 法テラス(日本司法支援センター)

法テラスは、国が設立した公的な法律支援機関であり、経済的に余裕がない方への法律サービス提供を主な目的としています。

収入・資産が一定基準以下であれば、無料法律相談や弁護士費用の立替制度を利用できます。

法テラスの大きな特徴は、全国各地に事務所があり、どの地域に住んでいても同質のサービスを受けられる点です。

また、同じ相談内容について最大3回まで無料相談が可能なのも大きなメリットです。

法テラスを利用する場合は、以下の収入・資産の基準を満たす必要があります。

世帯人数 収入基準 資産基準
一人 182,000円 180万円以下
二人 251,000円 250万円以下
三人 272,000円 270万円以下
四人 299,000円 300万円以下

詳しくは、法テラスの公式ホームページで条件などを確認するほか、以下の電話番号に電話をすれば、オペレーターから案内を受けられるので、一度相談してみるとよいでしょう。

法テラス
営業時間 電話:平日9時~21時、土曜9時~17時 メール:24時間
電話番号 0570-078374

③【都内のみ】 弁護士会の法律相談センター

東京弁護士会の法律相談センターでは、10時~16時の間に15分だけ無料の電話相談が可能です。

ただし、都内からしか繋がらないので、東京在住の方に限られてしまう点には注意が必要です。

都内以外での法律相談センターでは、対面形式での離婚相談を実施しています。

面談相談では、30分あたり5,000円の相談料がかかるケースが多いので、各弁護士会の窓口で事前に相談料を確認しておきましょう。

法律相談センター
営業時間 10時~16時
電話番号 0570-200-050

④ 自治体(市役所・区役所)の無料法律相談会

多くの市区町村では、住民サービスの一環として定期的に無料法律相談会を開催しています。

自治体の無料法律相談会に参加する大きなメリットは、身近な場所で相談ができる利便性と完全無料で利用できる点です。

自治体の無料法律相談を利用する場合は、まずは市区町村の広報誌やホームページで開催日程を確認します。

多くの場合、電話やWebサイトで事前予約が必要となります。

開催頻度は自治体によって異なりますが、月に1~4回程度のところが多いようです。

初回の基本的な相談として、あるいはほかの相談窓口を利用する前の予備知識を得る場として活用するのもよいでしょう。

⑤ NPO法人などの民間団体

DV被害者やひとり親家庭といった特定の状況下にある方を支援するNPO法人や民間団体でも、離婚に関する無料法律相談を受け付けているケースがあります。

NPO法人や民間団体の主な強みは、同じような境遇にある方々のサポート経験が豊富である点です。

単なる法律知識だけでなく、実際の生活再建に向けた具体的なアドバイスも得られる可能性があります。

以下では、代表的な団体と各窓口の連絡先をまとめました。

  NPO法人よつば DV相談+ よりそいホットライン
営業時間 10時~18時 8時~17時 24時間
電話番号 050-5877-7925 0120-279-889 0120-279-338

※いずれも年中無休

各団体のWebサイトや電話相談窓口で活動内容や相談可能な内容を確認し、自分の状況に合った支援が受けられるかを問い合わせましょう。

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離婚の無料相談で弁護士を選ぶときの注意点

無料相談は単なる情報収集の機会ではなく、将来的に依頼する可能性のある弁護士との相性や専門性を見極める重要な機会でもあります。

いくつかのポイントを押さえて、信頼できる弁護士を選ぶことが大切です。

離婚問題は長期化しやすいだけでなく、夫婦関係といったデリケートな問題も絡んできます。

そのため、単に「無料で相談できる」という点だけでなく、依頼する可能性も視野に入れて、良好な信頼関係を築けそうな弁護士に相談することをおすすめします。

以下では、弁護士選びの具体的な注意点について詳しく解説します。

① 離婚問題の実績・専門性を確認する

離婚問題は、一般的な法律問題とは異なる専門知識が必要なので、離婚案件の経験が豊富な弁護士を選ぶことが望ましいでしょう。

なぜなら、法律知識だけでなく、家庭裁判所での交渉術や財産評価、子どもの心理といったさまざまな関連知識も必要となる問題だからです。

例えば、裁判官の傾向を把握していたり、効果的な証拠の提示方法を知っていたりと、実務的な知識が豊富な弁護士の力を借りることがポイントです。

経験豊富な弁護士はさまざまなケースへの対応ノウハウを持っているので、あなたの状況に合った解決策を提示してくれる可能性が高まります

弁護士の実績や専門性を確認する時は、そのホームページに掲載されている解決事例や取扱件数をチェックしましょう。

また、「離婚・男女問題専門」「離婚専門チーム在籍」といった表記や、家族法関連の所属学会、著書、セミナー講師などの経歴も参考になります。

無料相談を受ける時は、経験年数や離婚案件の取扱件数などを直接質問するとよいでしょう。

② 無料相談の範囲を具体的に確認する

無料相談をおこなう時は、どこまでが無料で、どこからが有料なのかを事前に把握しておきましょう

一般的に、弁護士の無料相談は事務所によって、相談時間や相談回数、相談できる内容などに制限がかけられています。これらの条件を知らないまま相談に行くと、「思ったより相談できなかった」「追加料金を請求された」といったケースにつながるおそれがあります。

無料相談を依頼する時は、無料相談の具体的な条件について必ず確認しておきましょう

また、追加で料金が発生する場合の目安についても事前に尋ねておくと安心です。

さらに、オンライン相談や電話相談を検討する場合も、どこまで無料で対応してくれるのかをあらかじめ聞いておくとよいでしょう。

③ 担当してくれる弁護士との相性を見る

離婚問題は単なる法律問題ではなく、感情面でも大きな負担を伴うものなので、話しやすさや説明のわかりやすさといった弁護士との相性も重要な選択基準となります。

離婚問題を相談するときは、プライベートな情報を伝える必要があるので、時には感情的になりやすい話題も含まれます。

そうした状況でも安心して相談できる弁護士であるかどうかは、しっかりと見極めるべきポイントです。

無料相談を受けるときは、弁護士が対応に丁寧してくれるか、話をしっかり聞いてくれるか、威圧感がないかなどをチェックしましょう。

また、質問に対して誠実に答えてくれるか、こちらの状況や気持ちに共感してくれるかといった点も重要です。

無料相談はアドバイスを得る機会であると同時に、その弁護士に依頼するかどうかを判断する重要な機会でもあるのです。

④ 正式依頼した場合の費用体系を尋ねる

無料相談の段階から、正式に依頼した場合の費用について明確に把握しておくことが重要です。

弁護士費用は決して安くないですし、事務所によって料金体系は大きく異なるので・しっかりと比較検討することが大切です。

具体的には、あなたのケースをふまえて「着手金の相場」「財産分与や慰謝料の報酬金の計算方法」「分割払いの可否」「予想される実費の総額」などを質問すればOKです。

離婚事件の場合、着手金は20万円~50万円程度、報酬金は財産分与や慰謝料といった経済的利益の10~20%程度が相場ですが、事務所や地域によって異なります。

可能であれば見積もりを出してもらえると、より具体的な費用イメージを持てるでしょう。

費用面で不安がある場合は、複数の事務所で相談すれば適切な判断ができるはずです。

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無料相談を有効活用するために準備すべきポイント

無料相談を有効活用するために準備すべきポイント

限られた無料相談の時間を最大限に活用するためには、事前の準備が欠かせません

準備不足のまま相談に臨むと、重要な質問をし忘れたり、肝心な情報を伝えられなかったりして、十分な成果を得られないことがあります。

情報を整理し、質問を明確にしておけば、弁護士はあなたの状況をより正確に把握でき、的確なアドバイスを提供できます。

以下では、無料相談を効果的に活用するための具体的な準備ポイントについて解説します。

これらの準備をしっかりおこなえば、短時間でも充実した相談となるでしょう。

① 自分の希望条件を明確にする

無料相談に臨む前に、離婚に関する希望条件を整理しておきましょう

明確な目標があれば、弁護士はそれに沿った的確なアドバイスを提供してくれます。

例えば、「できるだけ早く穏便に離婚したい」「子どもの親権を絶対に獲得したい」「適正な財産分与を受けたい」など、自分にとってもっとも譲れない重要な点は何かを考えましょう

また、譲れない条件と妥協できる条件を区別しておくのもポイントです。

具体的には、円満解決・即時離婚のどちらを望むのか、親権の希望条件、慰謝料請求や養育費の希望額、財産分与で重視する資産などを整理しておくとよいでしょう。

② 質問事項をリストアップしておく

無料相談では時間が限られていることが多いので、聞きたいことを事前にリストアップしておくと効率的です。

質問を箇条書きにしておけば、限られた時間内に効率よく必要な情報を得られます。

特に初めての法律相談では、緊張して質問を忘れてしまうケースもあるので、メモを準備しておくことをおすすめします。

質問例を以下に挙げておきますので、ぜひ参考にしてみてください。

  • Q.不貞行為で請求できる慰謝料はいくら?
  • Q.財産分与の対象になるのはどんな資産?
  • Q.親権を獲得するために有利な証拠は?
  • Q.調停にはどのくらいの期間がかかる?
  • Q.別居中であっても生活費は請求できる?

また、弁護士の回答に対して理解できない点があれば、その場で追加質問することも大切です。

疑問点をそのままにしておくと、後になってから「聞いておけば良かった」と後悔してしまう恐れがあります。

自分の状況に応じた具体的な質問を用意しておけば、より実践的なアドバイスを得られるでしょう。

③ 質問する時の優先順位を決めておく

限られた相談時間内に重要な質問から順に答えてもらえるよう、質問の優先順位をつけておくことも重要です。

全ての質問に答えてもらえるとは限らないので、特に知りたい情報は確実に質問できるよう準備しておきましょう。

例えば、「1. 別居すべきか、そのタイミングは」「2. 財産分与の対象と割合」「3. 養育費の相場」といった具合で、メモに番号を振って明確に優先順位をつけておけば、相談内容を自分の中で整理しやすくなります

なお、初回の無料相談では法的なアドバイスを求めるだけでなく、その弁護士に依頼するかどうかを判断する材料も集めたいところです。

そのため、弁護士との相性の良さや依頼費用、分割払いは可能かといった質問も忘れずに用意しておくとよいでしょう。

もし時間が足りなくなった場合は、残りの質問について「次回の相談で聞きたい」と伝えるのもひとつの手です。

時間管理の意識を持ちながら相談を進めることが、効率的な情報収集につながるでしょう。

④ これまでの経緯や関係者を整理しておく

離婚に至る経緯や関係者の情報を時系列でまとめておけば、弁護士はあなたの状況を素早く正確に理解できます。

混乱した説明では重要な情報が抜け落ちたり、相談時間の大半を状況説明に費やしてしまったりする恐れがあるため、注意が必要です。

具体的には、結婚年月日、子どもの誕生日、別居開始日(予定)、離婚原因となった出来事の日時とその内容などを記載します。

また、関係者(配偶者、子ども、不倫相手、親族など)についても、年齢や関係性がわかるようにまとめておくとよいでしょう。

さらに、結婚から現在までの主な出来事を時系列でまとめたメモを作成しておくと、弁護士への説明がスムーズになります。

特に離婚原因となる重要な出来事(不貞行為、暴力、生活費の不払いなど)については、具体的な日時や状況を記録しておくことが大切です。

加えて、これまでの話し合いの内容や相手の反応も整理しておくと、今後どのように話し合いを進めるべきかという見通しを立てるために役立つでしょう。

⑤ 関連資料や証拠がある場合は持参する

相談内容に関連する資料や証拠があれば、対面相談の場合は持参し、電話やオンライン相談の場合は手元に準備しておくことをおすすめします。

特に離婚問題では、財産関係や不貞行為の証拠といった具体的な資料が、交渉や裁判の結果を大きく左右するケースがあります。

無料相談の段階から関連資料を示せば、より実践的で的確なアドバイスを得られる可能性が高まります。

以下では、具体的な資料の一例をまとめました。

分類 詳細
収入書類 源泉徴収票、給与明細
財産資料 預金通帳、不動産登記簿、ローン契約書
不貞の証拠 メール、写真、動画、LINE履歴など
DVの証拠 病院の診断書、録音データ、写真など

相談の段階から関連資料を示せば、より実践的で的確なアドバイスを得られる可能性が高まります。

なお、必ずしも全ての資料を用意する必要はなく、現時点で手元にあるものだけで構いません

弁護士は、これらの資料を基にして、今後どのような証拠集めが必要なのかもアドバイスしてくれるでしょう。

【パターン別】弁護士に相談するベストなタイミング

離婚問題において、弁護士に相談するタイミングは解決の円滑さや結果に大きく影響します

できるだけ早い段階で専門家に相談すれば、離婚問題をスムーズに解決するための糸口を見つけられます。

ただし、人それぞれ置かれたシチュエーションは異なるので、あなたが置かれた状況に応じて、「弁護士に相談すべきか」を正しく判断する視点も重要です。

以下では、代表的な状況別に弁護士に相談すべきベストタイミングを解説します。

① 離婚を考え始めた段階

離婚を選択肢として考え始めた時点で、具体的な行動を起こす前に弁護士に相談することをおすすめします。

この段階での相談は、今後の見通しや進め方について専門的なアドバイスを得る絶好の機会となります。

具体的には、別居のタイミングや方法、必要な証拠収集の内容と方法、財産分与の見込み額、養育費や慰謝料の相場について相談するのがポイントです。

早めに相談すれば、「経済的に自立できるのか」「親権を獲得できる可能性はどの程度か」「どんな証拠を集めておくべきか」など、離婚後の生活設計について現実的な見通しを立てるためのアドバイスを受けられます

また、離婚に向けた準備として、別居資金の確保や重要書類の保管方法などの実務的なアドバイスも受けられるでしょう。

早めの相談は、冷静な判断と戦略的な準備のための貴重なステップとなります。

② 相手に離婚を切り出す前

相手に離婚の意思を伝える前に弁護士に相談すれば、効果的な切り出し方や交渉の進め方について戦略を練ることができます。

適切な伝え方は、その後の話し合いの円滑さに大きく影響するので、早い段階で専門家のアドバイスを受けることが有効です。

具体的な相談内容としては、離婚の切り出し方のアドバイスや離婚協議書の草案作成、必要な証拠の確認などが挙げられます。

特に、DVやモラハラなどがある場合は、安全に配慮した離婚の切り出し方について専門的なアドバイスを受けられます。

弁護士の助言を得れば、感情的な対立を避け、冷静かつ効果的な交渉の準備が可能になります。

また、相手の予想される反応や異なるシナリオに対する対応策を事前に検討できるので、突発的な状況にも冷静に対処できるようになるでしょう。

事前準備を整えておけば、交渉の主導権を握り、有利な条件での合意を目指せるでしょう。

③ 離婚協議が難航している時

夫婦間の直接交渉が進まない場合、膠着状態を打開するために弁護士の介入が効果的です。

特に感情的対立が強い場合や互いの主張が平行線をたどっている場合は、第三者である専門家が間に入ることで解決の糸口が見つかる可能性があります。

具体的には、財産分与の割合、養育費の金額、親権といった条件面で折り合いがつかない場合や相手が話し合いそのものを拒否している場合が、弁護士介入のタイミングとして適切です。

なお、弁護士名で内容証明郵便を送付すれば、相手がやむを得ず話し合いに応じてくれるケースもあります。

膠着状態が長引くほど双方の溝は深まりがちなので、行き詰まりを感じたら早めに専門家に相談することをおすすめします

④ 離婚調停・裁判を申し立てる前・申し立てられた時

協議離婚で合意に至らず、調停や裁判などの法的手続きに移行する場合は、必ず事前に弁護士に相談しましょう

また、相手から調停や裁判を申し立てられた場合も、速やかに専門家のサポートを受けることが重要です。

具体的なサポート内容としては、申立書や答弁書の作成、提出すべき証拠書類の準備、調停や裁判の期日への同席や代理出席などです。

特に裁判では証拠の収集や提出に厳格なルールがあるので、弁護士の手助けは必須と言えるでしょう。

調停や裁判では法的知識が必須であり、専門家のサポートなしでは不利な立場に立たされる可能性があります。

弁護士に依頼すれば、適切な主張や証拠の提出方法、効果的な交渉術といった専門的な知識と経験に基づくサポートを受けられます。

法的手続きは一般の方にとって非常にハードルが高いものですが、専門家の助けを借りれば、より公平で適切な解決を目指せるでしょう。

無料相談の後どうなる?弁護士への依頼と費用について

無料相談を受けた後の展開は、ケースによってさまざまです。

弁護士に正式依頼するケースもあれば、相談だけで自分で解決の糸口を見つけるケースもあります。

いずれにしても、依頼する場合の費用体系や相場を理解しておくことが重要です。

無料相談は、あくまでも第一歩に過ぎません。

その後の選択肢と費用を十分に理解すれば、より安心して離婚問題に取り組めるでしょう。

以下では、無料相談後の流れや費用について詳しく解説します。

将来的な見通しを持てば、計画的に離婚問題に対処することが可能になるでしょう。

正式に依頼する場合の流れ

無料相談の結果、弁護士に依頼することを決めた場合は、委任契約を結ぶことになります。

委任契約とは、弁護士に法的代理人としての権限を与え、交渉や法的手続きを進めてもらうための契約です。

この契約によって、弁護士はあなたの代理としてさまざまな活動をおこなえるようになります。

契約に際しては、業務の範囲や費用について明確に確認することが重要です。

具体的にどこまで依頼するかによって費用が変わることがあるので、事前に詳細を確認しておきましょう。

正式に依頼した後は、まずは弁護士が相手方または相手方の弁護士と交渉を開始します。

この段階で合意に至れば協議離婚が成立しますが、交渉が難航する場合は調停へと移行します。

調停でも合意できない場合は、最終的に離婚訴訟(裁判)へと進むことになります。

各段階で、弁護士は必要な書類の作成や法的助言、代理出席で、あなたの権利を守るためにサポートをしてくれます。

離婚成立まで、弁護士と密に連絡を取り合いながら進めていくことになります

弁護士費用の内訳と相場

弁護士費用は、主に「相談料」「着手金」「報酬金」「実費」で構成されています。

具体的な費用相場は、以下のとおりです。

項目 概要 費用相場
相談料 無料相談以降の相談に対して発生する費用 30分5,000円~10,000円程度
着手金 依頼時に支払う初期費用 20万円~50万円程度
報酬金 事件終了時に支払う成功報酬 離婚成立自体に20万円~50万円程度、そのほか経済的利益※の10~20%程度
実費 交通費、郵便代、印紙代などの諸経費 3万円~5万円

※財産分与や慰謝料の獲得額など

これらの費用は事務所ごとに設定が異なり、また案件の複雑さや難易度によっても変動します。

費用体系を理解し、事前に見積もりを確認すれば、予算の見通しを立てやすくなります。

ただし、実際の費用は事務所ごとに異なるので、必ず事前に確認しておきましょう。

弁護士費用の計算シミュレーション・見積もり依頼

多くの法律事務所では、具体的なケースに基づいた費用の見積もり依頼に応じています

また、Webサイト上に料金シミュレーターを設置している事務所もあり、自分のケースでどの程度の費用がかかるのかを概算でシミュレーションできます。

以下は、弁護士費用のシミュレーション例です。

  • 依頼内容:協議離婚で親権と財産分与を獲得したい
  • 結果:離婚成立、親権と300万円分の財産分与を獲得
着手金 約30万円
報酬金 合計約60万円(離婚成立に約30万円、経済的利益に約30万円(財産分与の10%で計算))
実費 約5万円
合計額 約65万円程度

なお、裁判まで進むケースでは、着手金が高くなり期間も延びるので、総額で100万円を超えるケースも珍しくありません

無料相談時に見積もりを依頼する際は、具体的な数字や条件を示せば、より正確な見積もりを得られます。

例えば、「財産はおよそ◯◯円で、子どもの親権と養育費を希望している場合、費用総額はどのくらいになりますか」といった質問が効果的です。

また、分割払いや法テラスの利用可否も確認しておくのもポイントです。

費用面での不安を軽減すれば、より前向きに離婚問題に取り組めるでしょう。

離婚の無料相談に関するよくあるQ&A

最後に、離婚問題についてよくある質問と回答例をQ&A形式で解説します。

無料相談に対する疑問や不安を解消すれば、今後どのように対処すべきか、より具体的なイメージを持てるでしょう。

本記事のおさらいもふまえて、一つひとつ解説していきます。

Q1.無料相談ではどこまで教えてもらえる?

無料相談では、基本的に法制度の説明や今後の見通し、手続きの概要といった一般的なアドバイスが中心となります。

無料相談はあくまでもアドバイスを提供する場であり、具体的な法的措置の一部として位置づけられるものではありません。

そのため、書類作成や具体的な措置の実行までは含まれない場合がほとんどです。

そのため、無料相談はあくまでアドバイスをもらった上で、正式依頼をするかどうかを考える第一段階として捉えておきましょう。

Q2.無料相談は何回まで受けられる?

無料相談の回数制限は、窓口によって異なります。

多くの法律事務所では初回のみ無料とする場合が多いですが、法テラスでは同一案件について最大3回まで無料相談を受けられます

また、自治体の無料法律相談では、回数制限がある場合とない場合があります。

無料相談の回数や時間についての規定は、各窓口のWebサイトや電話で確認するのが確実です。

事前に確認せずに「前回無料だったから今回も無料だろう」と思い込むと、思わぬ費用が発生することがあるので、注意が必要です。

無料相談を最大限に活用するためには、事前準備をしっかりおこない、効率的に相談を進めることが大切です。

必要に応じて、複数の窓口を利用することもひとつの方法です。

Q3.無料相談で相談内容の秘密は守られる?

弁護士には法律で定められた守秘義務があるので、相談内容が外部に漏れる心配はありません

法テラスや弁護士会、自治体などの公的機関による相談窓口でも同様です。

無料相談は、離婚問題を解決するための糸口を探すための大切な機会なので、プライバシーに関わる内容や配偶者に知られたくない情報でも、包み隠さずに相談することをおすすめします

特にDVなどの深刻な問題を抱えている場合は、できる限り正直に状況を伝えましょう。

Q4.地方在住でも相談できる?(オンライン相談など)

近年は、多くの法律事務所が電話やオンライン相談に対応しているので、地方にお住まいの方でも全国の弁護士に相談できます

これによって、離婚問題に強い弁護士が身近にいない場合や遠方への外出が難しい場合でも、質の高い法的アドバイスを受けられるようになっています。

また、オンライン相談は移動時間や交通費の節約になるだけでなく、自宅という安心できる環境で相談できるというメリットもあります。

特に小さな子どもがいる方や、仕事で時間が取りにくい方には便利な選択肢です。

オンライン相談が可能な弁護士を探すときは、各事務所のホームページを確認しましょう

なお、相談事項はあらかじめまとめておくと、スムーズに相談が進められます。

Q5.弁護士と行政書士の違いは?どちらに相談すべき?

一般的には、離婚問題で話し合いが難航している場合は、弁護士に相談するのをおすすめします。

なぜなら、弁護士は交渉代理や調停・裁判の代理といった離婚問題全般に対応できるのに対し、行政書士にはこれらの法的業務にかかわる権限がないからです。

行政書士は主に官公署に提出する書類の作成を得意としており、離婚問題では協議離婚の合意書作成のみが主な業務となります。

弁護士に依頼するべき主なケースは、慰謝料や財産分与で揉めている場合や調停・裁判を検討している場合、相手が弁護士を立てている場合が挙げられます。

一方、すでに離婚条件について合意ができており、単に離婚協議書の作成のみを依頼したい場合は、行政書士への依頼でも問題ありません。

ただし、費用面では一般的に行政書士の方が安価ですが、対応できる業務範囲には制限があることを理解しておきましょう。

Q6.弁護士費用が払えない場合はどうすれば良い?

経済的な理由で弁護士費用を支払うことが困難な場合、法テラスの民事法律扶助制度を利用するのをおすすめします。

この制度では、弁護士費用の立替えと分割返済のサポートを受けられます。

法テラスの民事法律扶助制度を利用する時の必須条件は、以下のとおりです。

必須基準 詳細
資力基準が一定以下であること 単身者の場合は182,000円以下(資力基準は家族人数に応じて変動)
勝訴の見込みがないとはいえないこと 申込者の主張に一定の法的根拠があり、裁判や調停、示談で解決の見込みがある
民事法律扶助の趣旨に適すること 報復的感情を満たすだけの訴訟や、宣伝目的、権利濫用的な訴訟などは対象外

これらの条件を満たせば、弁護士費用の立替制度を利用でき、原則として毎月分割で返済することになります

申請する時は、源泉徴収票や預金通帳コピーなどの必要書類を準備して法テラス事務所に提出し、審査を受けます。

また、多くの法律事務所でも分割払いに対応しています。

無料相談の際に費用面の不安を率直に相談すれば、支払い方法について柔軟に対応してくれる可能性もあります。

経済的な理由でためらわず、まずは相談してみるとよいでしょう。

まとめ

離婚問題は法律や手続きの複雑さに加え、感情面での困難も伴う大きな人生の岐路です。

このような問題を一人で抱え込まず、専門家である弁護士に相談することが解決への第一歩となります。

弁護士に相談する時は、自分の状況や希望条件、質問事項をあらかじめリストアップしておけば、限られた時間内でもスムーズに相談を進められます。

そのうえで離婚問題に強い弁護士の力を借りれば、離婚問題を早く解決するための糸口を見つけられるでしょう。

ベンナビ離婚には、無料相談を受け付けている弁護士が多数掲載されています

弁護士の得意分野や相談形式、エリアなども調べられるので、あなたの希望条件に合った弁護士を幅広く探せます。

離婚問題に強い弁護士が、あなたの新しい人生のスタートをサポートしてくれるでしょう。

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この記事の監修者
杉本法律事務所
杉本 真樹 (群馬弁護士会)
解決への道筋は一つではありませんので、いくつか選択肢をご提案し、それぞれのメリット・デメリットをしっかりとご説明した上で、一緒に最良の選択肢を考えるように心がけております。

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編集部

本記事はベンナビ離婚(旧:離婚弁護士ナビ)を運営する株式会社アシロの編集部が企画・執筆を行いました。 ※ベンナビ離婚(旧:離婚弁護士ナビ)に掲載される記事は弁護士が執筆したものではありません。  本記事の目的及び執筆体制についてはコラム記事ガイドラインをご覧ください。

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