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離婚裁判にかかる期間は何年?長期化するケース・最短で済ませるポイントを解説

離婚裁判にかかる期間は何年?長期化するケース・最短で済ませるポイントを解説

離婚協議や離婚調停では話がまとまらない場合、最終的には離婚裁判に移行して解決を図ることになります。

「裁判で離婚成立するまでにどのくらいの期間がかかるのだろう」「どのような場合に長期化しやすいのだろう」など、裁判に臨む前に知っておきたい方もいるでしょう。

司法統計によると、離婚裁判は半年~2年以内で終わることが多く、早ければ3ヵ月以内に終了することもあります。

本記事では、離婚裁判にかかる期間や長期化してしまうケース、短期間で終わらせるためのポイントや手続きの流れなどを解説します。

なるべく有利かつ短期間で離婚裁判を終わらせたい方へ

離婚裁判を有利な条件かつ短期間で終わらせるためには、離婚問題に注力する弁護士に依頼するのが有効です。

弁護士に依頼すれば、主に以下のようなサポートが望めます。

  • 裁判で必要な証拠を集めてくれる
  • 論理的に主張を展開してくれる
  • 相手方の主張に的確に反論してくれる など

弁護士なら代理人として必要な対応を一任でき、離婚裁判にかかる負担を大幅に軽減できますし、自力で対応するよりも納得のいく結果を得られる可能性が高まります。

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離婚裁判にかかる期間は半年~2年程度

離婚裁判をおこなう場合、半年~2年程度かかるのが一般的です。

最高裁判所事務総局家庭局の「人事訴訟事件の概況」によると、2024年の離婚裁判の平均審理期間は15.5ヵ月となっており、年々長期化している傾向にあります。

裁判所の「令和6年 司法統計年報(家事編)」によると、2024年に終局した離婚裁判の審理期間について、以下のような内訳となっています。

審理期間 認容 却下
1ヵ月以内 4件 2件
3ヵ月以内 86件 16件
6ヵ月以内 447件 72件
1年以内 1,472件 125件
2年以内 925件 43件
2年を超える 125件 17件

上記の統計からも、大半は半年~2年程度で終局していることがわかります。

ただし、比較的少数ではあるものの、なかには2年以上かかったり1ヵ月以内に終局したりするケースもあり、状況によってもかかる期間は異なります。

離婚裁判の期間が長引く3つのケース

離婚裁判をおこなう場合、特に以下のようなケースでは長引くおそれがあります。

  1. 共有財産が多数ある・多額である場合
  2. 離婚裁判での争点が多い場合
  3. 主張を裏付ける十分な証拠がない場合

ここでは、離婚裁判が長引きやすいケースについて解説します。

1.共有財産が多数ある・多額である場合

夫婦の共有財産が多数ある場合・多額な場合は、離婚裁判が長引くおそれがあります。

共有財産とは、婚姻期間中に夫婦がともに築いてきた財産のことを指します。

一例として、預貯金・有価証券・不動産・自動車・保険金・家財道具などが該当します。

夫婦が離婚する際、どのような共有財産があるのか調査・特定したうえで、不動産や株式などの財産については適切に評価・査定しなければならず、離婚成立までに時間がかかりやすい傾向にあります。

2.離婚裁判での争点が多い場合

夫婦同士で争点が複数ある場合も、離婚裁判が長引くおそれがあります。

たとえば、単に「離婚するかしないか」だけを争点にしている場合、基本的には離婚事由の正当性を争うだけになるため早期の終結が望めます。

一方、慰謝料・婚姻費用・親権・養育費・面会交流・財産分与などの離婚条件について主張が対立している場合、やり取りを重ねてそれぞれ落としどころを見つける必要があります。

多くの離婚条件について揉めているようなケースでは、そのぶん離婚成立までに時間がかかりやすい傾向にあります。

3.主張を裏付ける十分な証拠がない場合

自分の主張を裏付ける十分な証拠がない場合も、長引く可能性があります。

たとえば「夫の不倫が原因で離婚を決意した」というような場合、夫が不倫していることを示す明確な証拠がなければ、離婚請求や慰謝料請求を認めてもらうのは困難です。

決定的な証拠が揃っていない場合、証拠収集のために証人の証言を得たりする必要があり、そのぶん離婚成立までに時間がかかりやすい傾向にあります。

一例として、離婚原因ごとに有効になり得る証拠としては以下があります。

離婚原因 具体例
不倫・浮気 ・不倫相手とラブホテルに出入りしている場面の映像や写真
・不倫相手と肉体関係があったと思われるようなLINEやメールでのやり取り
・配偶者本人や不倫相手が不倫の事実を認めたことを記録した念書や音声データ など
DV ・DVによるけがで通院した際に受け取った診断書
・DVで負傷した箇所の写真
・DV被害を受けた際の日時・場所・状況を記録したメモや日記
・DVが原因でメンタルクリニックに通った際の受診記録 など
モラハラ ・モラハラが原因で通院した際に受け取った診断書
・モラハラ被害を受けた際の日時・場所・状況を記録したメモや日記
・LINEやメールでモラハラ被害を受けた際のやり取りの記録 など
悪意の遺棄 ・生活費の振り込みが途絶えたことがわかる通帳の記録
・賃貸借契約書などの別居先を特定できる資料
・別居に至った経緯や別居の開始時期をまとめた記録 など

離婚裁判でかかる期間を最短にするための3つのポイント

離婚裁判を何ヵ月・何年とおこなうのは、精神的にも強いストレスとなってしまいます。

「いつになったら離婚できるのか」と考える毎日は辛いでしょう。

離婚裁判をおこなう際は、以下のようなポイントを押さえておきましょう。

  1. 事前に証拠や主張を整理しておく
  2. 和解を検討する
  3. 弁護士に依頼する

ここでは、離婚裁判を最短で終わらせるためのポイントについて解説します。

1.事前に証拠や主張を整理しておく

離婚裁判をおこなう際は、事前に証拠や主張などを整理しておきましょう。

十分な準備をせずに臨んでしまうと、説得力のある説明ができなかったり、配偶者側の主張にうまく返せなかったりして、なかなか思うように進展しないおそれがあります。

特に証拠収集については、なるべく早いうちに済ませておくことをおすすめします。

離婚手続きを進めてから集めようとすると、配偶者側が警戒して証拠収集が困難になるおそれがあります。

2.和解を検討する

離婚裁判をおこなう際は、和解での決着も選択肢のひとつとして考えておきましょう。

離婚裁判で争う場合、なかには裁判官が和解を促してきたり、配偶者側が和解案を出してきたりすることもあります。

和解案を受け入れれば、判決を待たずに離婚裁判を終わらせることができます。

ただし注意点として、和解成立後に一方的に合意内容を変更することは原則できません。

離婚裁判で和解案を提示された場合は、応じるべきかどうか慎重に考えたうえで判断し、安易に受け入れたりするのは避けましょう。

3.弁護士に依頼する

スムーズに離婚成立させるためには、弁護士に依頼するのが効果的です。

弁護士なら、離婚裁判の進め方や離婚成立に向けたアドバイスがもらえるほか、代理人として裁判手続きを進めてもらうことも可能です。

離婚問題が得意な弁護士に依頼すれば、法律知識や交渉経験を活かして的確に主張を展開してくれて、複雑な裁判手続きにもミスなくスムーズに対応してくれます。

初回無料相談を実施している法律事務所も多くあるので、離婚裁判に臨む方は一度相談してみることをおすすめします。

離婚裁判の手続きの流れと期間

離婚裁判をおこなって離婚する場合、基本的には以下のような流れで進行します。

  1. 離婚裁判の申立て
  2. 口頭弁論期日の指定
  3. 被告による答弁書の提出
  4. 口頭弁論期日
  5. 尋問・和解の提案
  6. 判決
  7. 離婚届の提出

ここでは、各手続きの流れについて解説します。

1.離婚裁判の申立て|約1ヵ月

離婚裁判は、離婚裁判を起こしたい人が必要書類を準備して家庭裁判所に提訴することから始まります。

申立て先は、原則として夫婦どちらかの住所を管轄する家庭裁判所となります。

主な必要書類は以下のとおりで、申立ての準備をしてから提出を済ませるまでには1ヵ月ほどかかるのが一般的です。

  • 離婚裁判の訴状:【フォーマット】【記入例
  • 離婚調停不成立調書
  • 夫婦双方の戸籍謄本
  • 源泉徴収票や預金通帳の写し
  • 収入印紙と郵便切手
  • 年金分割のための情報通知書(年金分割を請求する場合) など

2.口頭弁論期日の指定|提訴から約1ヵ月〜1ヵ月半後に設定

必要書類を提出したあとは、裁判所によって口頭弁論期日が指定・通知されます。

口頭弁論期日の通知は、訴えを起こした側である「原告」と、訴えられた側である「被告」の双方におこなわれます。

第1回口頭弁論期日は、提訴から約1ヵ月〜1ヵ月半後に設定されるのが一般的です。

3.被告による答弁書の提出|口頭弁論期日の1週間前~2週間前までに提出

離婚裁判では、被告は答弁書を提出し、裁判所に自身の主張を伝えることが可能です。

答弁書とは、訴状の内容に関する認否・意見・反論などを記載した書面のことです。

なお、答弁書には提出期限があり、基本的には第1回口頭弁論期日の1週間前までに提出する必要があります。

4.口頭弁論期日|月1回のペースで数ヵ月~1年以上おこなう

第1回口頭弁論では、原告・被告が裁判所に出廷し、証拠の提出や争点の整理などをおこないます

第1回口頭弁論で終了することはまれで、基本的には第2回口頭弁論に進むことになります。

2回目以降については月に1回程度のペースで期日が指定され、判決に向けて争点の絞り込みなどをおこないます。

5.尋問・和解の提案

離婚裁判では、原告・被告や証人などに対して尋問がおこなわれることもあります。

尋問では、原告・被告がそれぞれ質問し合ったり、裁判官が質問したりすることもあり、裁判官が判決を下す際の判断材料となります。

また、なかには裁判途中で和解を勧められることもあります。

双方が和解案に応じた場合、判決を待たずに離婚裁判は終了となります。

和解成立後は、10日以内に「和解調書の謄本」を添えて、本籍地または住所地の市区町村役場にて離婚届を提出すれば離婚成立となります。

6.判決|尋問から約1ヵ月~3ヵ月後

和解による終結が望めない場合、原告・被告が主張立証を十分尽くしたところで裁判官によって判決が下されます。

判決が下されるタイミングとしては、尋問を終えてから約1ヵ月~3ヵ月後あたりになるのが一般的です。

離婚請求の主張が認められた場合は請求容認判決、主張が認められなかった場合は請求棄却判決となります。

7.離婚届の提出|判決確定日から10日以内に提出

離婚を認める判決が確定したら、原告は確定後10日以内に「判決書の謄本」と「判決確定証明書」を添えて、本籍地または住所地の市区町村役場にて離婚届を提出します。

原告が離婚届を提出しない場合は、被告が離婚届を提出することもできます。

市区町村役場にて提出が済めば離婚成立となり、手続きは終了となります。

なお、10日以内に届け出がない場合は過料が科されるおそれがあるため、判決確定後は速やかに手続きを済ませましょう。

離婚裁判の判決に納得いかない場合の対処法

離婚裁判の判決内容に納得いかない場合は、高等裁判所に控訴することが可能です。

控訴する際は、判決書の到着日の翌日から2週間以内に、第一審の家庭裁判所にて控訴状を提出する必要があります。

控訴審では、第一審の判決内容が適切だったかどうかが主な争点となります。

口頭弁論期日については1回だけで終わるケースも多く、控訴審でかかる期間としては数ヵ月~1年程度が一般的です。

控訴審の判決内容にも納得いかない場合は、最高裁判所に上告してさらに争うことも可能ですが、実際に上告まで進むケースはまれです。

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離婚裁判でかかる費用の相場

離婚裁判では裁判費用が発生し、弁護士に依頼する場合は弁護士費用も発生します。

ここでは、各費用の内訳や相場を解説します。

1.裁判費用の相場|2万円~3万円程度

離婚裁判をおこなう場合、主に以下のような裁判費用が発生します。

裁判費用の総額としては、2万円~3万円程度かかるのが一般的です。

なお、収入印紙代については「離婚請求のみの場合」と「慰謝料や養育費などの離婚条件も請求する場合」で金額が異なるほか、郵便切手代や戸籍謄本取得費用についてもバラつきがあります。

項目 裁判費用の目安
①収入印紙代 離婚のみ 1万3,000円
離婚+財産分与 1万4,200円
離婚+年金分割 1万4,200円
離婚+養育費 1万3,000円+子ども1人につき1,200円
離婚+慰謝料 1万3,000円と慰謝料請求にかかる収入印紙代を比較し、どちらか高いほうの金額
②郵便切手代 6,000円程度
(裁判所によって異なる)
③戸籍謄本取得費用 1通あたり450円
(コンビニで取得する場合は1通あたり300円)

2.弁護士費用の相場|70万円~110万円程度

離婚裁判を弁護士に依頼する場合、主に以下のような費用が発生します。

弁護士費用の総額としては、70万円~110万円程度かかるのが一般的です。

なお、成功報酬については「離婚請求のみの場合」と「慰謝料や養育費などの離婚条件も請求する場合」で金額が異なります。

項目 弁護士費用の目安

①相談料
(法律相談する際にかかる費用)

1時間あたり5,000円~1万円程度
②着手金
(離婚裁判を依頼する場合にかかる費用)
30万円~60万円程度
③成功報酬
(離婚裁判がうまくいった場合にかかる費用)
離婚成立 30万円~60万円程度
親権獲得 10万円~20万円程度
慰謝料請求・財産分与 獲得金額の10%~20%程度
年金分割 獲得金額の10%~20%程度
養育費請求 獲得金額の10%~20%程度
④日当
(弁護士が出張した場合にかかる費用)
1日あたり5万円~10万円程度
⑤実費
(弁護士が案件処理する際にかかった費用)
数千円~数万円程度

また、弁護士費用は法律事務所によってもバラつきがあります。

あくまでも上記の金額は参考程度に留めておき、正確な金額を知りたい方は法律事務所に直接ご確認ください

離婚裁判の期間に関するよくある質問

ここでは、離婚裁判の期間に関するよくある質問について解説します。

1.離婚裁判は何年かかる?

離婚裁判は半年~2年程度かかるのが一般的です。

最高裁判所事務総局家庭局の「人事訴訟事件の概況」によると、2024年の離婚裁判の平均審理期間は「15.5ヵ月」となっています。

また、裁判所の「令和6年 司法統計年報(家事編)」では、2024年に終局した離婚裁判の審理期間について「6ヵ月以上1年以内」というケースが最多となっています。

ただし、なかには2年以上かかったり、1ヵ月以内に終局したりするケースもあるため、状況によってもかかる期間は異なります。

2.離婚裁判で和解するまでの期間は?

離婚裁判で和解に至るまでには、1年~2年程度かかるのが一般的です。

ただし、なかには早い段階で和解案が出されて数ヵ月程度で和解成立となることもあれば、場合によっては2年以上かかったりすることもあります。

離婚裁判での判決と同様、和解についても状況によってかかる期間は異なります。

3.離婚裁判でかかる期間を最短にするには?

なるべくスムーズに離婚裁判を済ませたい場合は、以下のような対応が有効です。

  1. 事前に証拠や主張を整理しておく
  2. 和解を検討する
  3. 弁護士に依頼する

特に、弁護士なら代理人として裁判手続きを代行してくれるのでおすすめです。

弁護士に依頼すれば、手間のかかる裁判手続きを一任できて負担を軽減できますし、自力で対応するよりも迅速かつ有利な条件での離婚成立が望めます。

初回無料相談を実施している法律事務所も多くあるので、離婚裁判に臨む方は一度相談してみることをおすすめします。

さいごに|離婚裁判を考えているなら、ベンナビ離婚で相談を

離婚裁判では半年~2年程度かかり、場合によっては2年を超えることもあるなど、長い闘いになるおそれがあります。

自力でも対応可能ですが、十分な知識や経験がないと適切に主張立証できずに不利な形で進んでしまったり、慣れない手続きに追われて苦労したりするおそれがあります。

なるべくスムーズかつ有利に離婚手続きを済ませるためにも、「離婚裁判になるかもしれない」と思った時点で弁護士へ一度相談することをおすすめします。

弁護士なら、依頼者の味方となって、離婚成立に向けたアドバイスや裁判手続きの代行などの手厚いサポートが受けられます。

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この記事の監修者
東京桜の森法律事務所
川越 悠平 (東京弁護士会)
依頼者様のお気持ちを尊重し、一人ひとりに適したサポートを提供しています。離婚自体を争う事件や財産分与などを争う事件はもちろん、親権や面会交流、養育費などお子さんの関わる事件にも注力しています。

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編集部

本記事はベンナビ離婚(旧:離婚弁護士ナビ)を運営する株式会社アシロの編集部が企画・執筆を行いました。 ※ベンナビ離婚(旧:離婚弁護士ナビ)に掲載される記事は弁護士が執筆したものではありません。  本記事の目的及び執筆体制についてはコラム記事ガイドラインをご覧ください。

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