「モラハラ」が得意な弁護士に相談して悩みを解決!
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モラハラ(モラルハラスメント)とは、身体的な暴力ではなく、言動や態度といったモラルによる精神的な苦痛を相手に与える、DV(ドメスティックバイオレンス)の一種です。
近年、モラハラをするパートナーに苦しむ人は増えています。
令和元年度の司法統計によると、離婚を申し立てた女性の動機のうち、「精神的に虐待する」が3位の11,094件に上りました。
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女性 |
件数 |
1位 |
性格が合わない |
17,242 |
2位 |
生活費を渡さない |
12,943 |
3位 |
精神的に虐待する |
11,094 |
長く付き合っていても、結婚した途端にモラハラ夫化するパターンも多く、離婚する理由の上位にランクインする結果となっています。
本記事では、モラハラをおこなう夫を変えることができるのか、それとも離婚すべきなのか、あなたの判断で取れる行動別の手引きを紹介します。
モラハラ夫にお悩みの方へ
夫からのモラハラに苦しんでいても、誰にも相談できずに悩んでいませんか?
モラハラが原因で離婚を考えているなら、まずは弁護士へ相談することをおすすめします。弁護士に相談することで、夫と会わずに離婚できるうえ、慰謝料を有利な条件で請求できる可能性が高まります。
そのほかにも、離婚問題を弁護士に依頼することで以下のようなメリットを得ることができます。
- 夫と会わずに離婚できるので、精神的負荷が減る
- 法的観点から有利な条件で離婚交渉ができる
- 離婚後のトラブルを防止できる
- 子どもの養育費・親権を獲得できる
当サイトでは、離婚問題を得意とする弁護士を地域別で検索することができます。 無料相談はもちろん、電話で相談が可能な弁護士も多数掲載していますので、まずはお気軽にご相談ください。
モラハラ夫とは

モラハラ夫とは、配偶者に対して精神的暴力を行使する夫のことを指します。
モラルハラスメント(モラハラ)は、言葉や態度による嫌がらせを通じて相手を傷つける行為です。
たとえば、「お前のような人間を認めるやつは俺以外にいない」などいって相手の人格を否定したり、「俺に逆らったら家に金を入れないぞ」などと脅して恐怖心を植え付けたりするのが、モラハラの典型例です。
興味深いことに、モラハラをおこなう夫は、結婚する前は頼りがいがある魅力的な人物にみえるようなケースがしばしばあります。
しかし、結婚や妊娠などで妻が自分から離れにくい関係になったのを機に、モラハラ的な行動パターンが顕在化し始めるといわれています。
夫婦喧嘩とモラハラの違い

夫婦喧嘩とモラハラの大きな違いは、「夫婦関係が対等ではない」という点です。
本来ならば、お互いに意見を言い合うのが夫婦喧嘩であるのに対し、夫の態度が支配的で逆らえず、言い返すことに恐怖を感じる状態は、モラハラである可能性が高いです。
客観的に考えて夫に非があるにもかかわらず、「お前の人間性はおかしい」といった言葉で人格や価値観を否定され、謝るまで許してもらえないようなケースも、夫婦喧嘩の範囲を超えた「モラハラ」に該当します。
また、度を超えて怒りを表現するのもモラハラと夫婦けんかの違いです。
たとえば、「夫が昔から大切にしているものを誤って壊してしまったために、1週間冷たい態度をとられた」などはまだ「喧嘩」の範囲内かもしれません。
しかし、「食事中に手が滑って箸を落としたことに対し、説教されて1週間無視される」のはモラハラといえるでしょう。
モラハラ夫によくある特徴12選
日常的にモラハラ被害に遭っていると、夫がモラハラなのか自分が間違っているのかわからなくなってしまうと思います。
ここでは、モラハラ夫によくある言動や特徴、夫婦喧嘩との違いについてまとめたので、まずはチェックしてみましょう。
モラハラ夫によくある12の特徴
以下の特徴に多くあてはまるほど、夫からモラハラ被害に遭っている可能性が高まります。

モラハラ夫は身勝手な言動が多く、妻の言動を制限し支配しようとする特徴があります。
また、「おまえのため」と言いながら言動や育児、家事を否定する行為もモラハラに該当します。
「自分が悪いんだ」と自分を責めてしまう前に、弁護士や友人、DVに関する相談窓口に相談しましょう。
夫の行為がモラハラかを判断するためのチェックリスト
モラハラ夫には、「自己中心的」「妻を支配しようとする」「外面が良い」といった共通点が挙げられます。
以下チェックリストを参考に、あなたの夫がモラハラに該当しないか確認しましょう。
- 妻の人格や価値観を否定する
- 理由もなく妻と口をきかなくなる
- 理由なく不機嫌な態度をとることがある
- 妻を見下している
- 妻の親族や友人をバカにした言動をする
- 妻を束縛する(例:妻のスマートフォンをチェックする、外出を妨害する、働くことに反対する)
- 必要な生活費を妻に対して渡さない
- 理由もなく突然怒り出す、怒鳴り散らす
- 急に妻に対して優しくなることがある
- 自分の非を決して認めず、責任転嫁する
- 妻の気持ちより自分の都合を優先する(例:勝手に予定を入れる、セックスを強要する)
- 自分がどう見られているか世間体を気にする
- 家庭を出ると「いい夫、父親」を振る舞っている
これらの特徴に心当たりがある方は、モラハラを受けている可能性が高いかもしれません。
モラハラ夫はどうやり過ごす?効果的な対応
旦那さんからのモラルハラスメントが長期に渡って続く場合、うつ病になってしまったり、体調を崩してしまったりするケースが考えられます。
一度は共に生きることを決めたパートナーのせいで、あなたの心身がボロボロになってしまっては元も子もありません。
ここでは、夫から受けるモラハラのダメージを少しでも減らす方法を紹介します。
別居するのがベストアンサー
結論として、別居して夫から離れるのがベストアンサーです。
なぜなら、夫からモラハラを受けている期間が長ければ長いほど、「相手がモラハラをするのは私が悪いからだ」と思い込んでしまうなど、正常な判断ができなくなる可能性があるからです。
モラハラ夫にとって、妻は遠慮のいらない相手であり、日頃溜まっている鬱憤を全てぶちまけられる存在です。
同じ屋根の下で暮らしている状態では、夫にとってあなたの存在は当たり前になっているでしょう。
別居して物理的に距離をとれば、あなたはそれまでの環境が異常であったことに気づき、冷静になれるでしょう。
また、あなたという存在のありがたさを相手に感じさせるという意味でも、有効な手段のひとつでしょう。
友人がモラハラで困っている話をする
他の人がどんなモラハラ被害を受けているのか、パートナーに話してみるのもおすすめです。
パートナーに直接関係のない第三者がモラハラを受けていることを話せば、「自分もそういうことを言っているかもしれない…」と自分の言動を省みる可能性があるからです。
なお、あるがままの事実を話す必要はありません。
仮にモラハラを受けている友人が実際にはいなくても、あなたが受けている被害をふまえて友人のモラハラ話をでっち上げてもよいでしょう。
事実かどうかは関係なしに、相手が自分自身を冷静に振り返るきっかけをつくるのが重要なポイントです。
早急に離婚する
精神的な辛さを我慢し続けた結果、あなたの心が壊れてしまう可能性も決してゼロではありません。
今は耐えられていたとしても、気が付いたら手遅れになってしまう可能性も十分にあります。
モラハラは精神的暴力なので、たとえ目には見えなくても、自分でも気がつかないうちにうつ病やPTSD(心的外傷)などに見舞われるケースもあります。
一生懸命パートナーに向き合っているのに、あなたが病気になってしまっては元も子もありません。
人生の立て直しを図る意味でも、離婚の道を選択する覚悟も持っておきましょう。
いいなりにならない
モラハラをする夫の妻は、「夫に対して良い子」であろうと完璧に頑張ってしまうタイプが多い傾向にあります。
言われたことを完璧にやろうとしても絶対に報われず、さらにモラハラ度を加速させる結果になりかねません。
パートナーから何か要求をされても、無理なものは無理であるとはっきり断りましょう。
そのせいで何かを言われるようなら、「文句があるなら、自分でやって!」と強く伝えるだけでも、モラハラが軽減されたケースもあります。
モラハラ夫になる主な原因

モラハラ夫になるのは、主に以下のような原因が隠れていると言われています。
- 家庭内暴力があった
- 父親がいなかった
- 親が過干渉・過保護だった
- 仕事上で強いストレスがある
これらの中で、「④仕事上で強いストレスがある」を除いて、多くの場合は幼少期に過ごした家庭環境に要因があるといわれています。
そのうえで共通していえるのは、「自己肯定感が下がる環境であった」という点です。人格形成にかかわる多感な時期に、親の過干渉で自立心が養われなかったり、ネグレストやDV(ドメスティック・バイオレンス)などを受けたりすると、後のちの人格形成に大きな影響が及ぶとされています。
両親から十分な愛情を得られずに自己肯定感が下がった結果、大人になってから自分の価値を示すために、配偶者にモラハラをしてしまうケースもあるかもしれません。
なお、アスペルガー症候群などの先天的な発達障害を抱えている場合も原因のひとつです。
アスペルガー症候群とは、コミュニケーションや社会性、他者への共感性に障がいがある発達障害です。
「夫はアスペルガー症候群かもしれない」と感じた方は、以下も参考にしてみてください。
夫のモラハラは治るのか|モラハラする夫を改心させるには?
モラハラを受けているといっても、「できればモラハラを治して、関係性を改善したい」と考えている方も多いのではないでしょうか。
ここでは、「モラハラは治るのかどうか」について解説します。
モラハラは心の病気と言われている
医学上に「モラハラ」という病名はありませんが、一種の「心の病気」とされています。
モラハラをする人は、「ことばの暴力はダメ」というのを認識できる判断能力が低いのに加えて、相手を威圧するための態度や振る舞いが身体に染み付いています。
なお、モラハラをする人は精神疾患を抱えているケースも存在します。
具体的には以下のとおりです。
病名 |
症状 |
自己愛性パーソナル障害 |
「自分は特別な存在でなければならない」という思い込みが消えない |
アダルトチルドレン |
幼少期に体験したことや家庭環境が原因で、成人になっても過去の傷(トラウマ)が消えない |
自己肯定感の欠如 |
自分自身を愛せる状態である自己肯定感が失われ、「相手を失ったら怖い」という気持ちから言葉や態度で相手を支配してしまう |
モラハラは、心理カウンセラーによるカウンセリングを受ければ、ある程度は改善されるケースもあります。
ただし、「必ず改善される」という保証がないというのが現状です。
自分の間違いを認めることはない
一般的に、モラハラ夫には自分の非を絶対に認めようとしないという共通点があります。
相手は「どうして正しいことを言っているのに謝る必要があるんだ」と本気で考えているので、非常にタチが悪いと言えます。
たとえば、相手の不倫を突き止める場合、”不倫相手と肉体関係があったか”がポイントになるので、肉体関係があった事実さえ明白であれば、相手に非があるのかを確かめるのは簡単です。
しかし、モラハラの場合は「あなたはモラハラをしている」と指摘したところで、相手は絶対に認めるわけがありません。
「相手ならわかってくれる」という期待を捨てきれずに無駄な労力をかけないためにも、”相手に自分の非を認める考えは存在しない”と覚えておきましょう。
結論|これから変わる見込みは少ない
結論として、「人間の性格や生き方は簡単に変わらない」という言葉があるように、モラハラをする癖も簡単には変わらないと思ったほうがよいでしょう。
正直な所、モラハラをする相手を改心させるのは非常に骨が折れます。
前述したように、人が長年培ってきた価値観を大きく変えるのは困難だからです。
たとえカウンセリングに連れて行っても、カウンセラーを論破して満足するモラハラ夫の姿がそこにあるような気がします。
あなたの人生の主役は、あくまであなたです。
「相手ならわかってくれる、変わってくれる」という淡い期待をもって莫大な時間と労力をかけるのは非常に勿体ないです。
あなたの大事な人生を台無しにしてしまう前に、「これからどう動くべきなのか」を今一度見直しましょう。
以降では、夫のモラハラにどう対処すべきなのかをより詳しく解説していきます。
夫のモラハラに悩んだ時の対処法
前述したとおり、モラハラは単なる「夫婦喧嘩」ではなく一種の精神的暴力です。
モラハラを長期間受けた場合、あなたの心に深刻なダメージをもたらしてしまうおそれがあります。
ここでは、夫のモラハラに悩んだときの対処法を解説します。ここで紹介する方法は、あなたの状況を改善するための第一歩となるでしょう。
夫に直接指摘する
モラハラをした夫に対して直接指摘するのは、もっとも基本的で重要なステップです。
効果的な指摘方法としては、「あなたのそういう言い方は傷つくからやめてほしい」とハッキリ伝えることが大切です。
感情的にならず、事実に基づいて冷静に伝えましょう。
パートナーが感情的になって逆上するのを防ぐために、カフェなどの第三者がいる場所で話し合いの場を設けるとよいでしょう。
ただし、相手に暴力的な傾向がある場合は、自分の安全を第一に考えて、直接的な指摘は避けるのも賢明な選択です。状況によっては、配偶者暴力相談支援センターなどの専門機関へ相談するのを検討してください。
夫の言動に言い返す
パートナーがモラハラ発言をしたときに毅然と言い返せば、”私は不当な扱いを受け入れない”という姿勢を示すことができます。
意識すべきポイントは、「それはあなたの考えであって、私はそう思わない」と自分の立場を明確化させることです。
たとえば、相手が「お前の料理はマズい」と言ってきたのであれば、「私の料理が気に入らないなら、あなたが作ってみませんか」などのように、相手の批判を受け流しつつ、建設的な方向へ話を進めるのがポイントです。
また、相手の発言矛盾点を冷静に指摘したりするのも有効な方法です。
この場合も感情的にならず、事実に基づいた反論を心がけましょう。なお、相手を挑発するような言葉は、相手が逆上してモラハラがエスカレートする可能性もあるので注意しましょう。
真に受けないように受け流す
相手の発言を真に受けないように受け流すのも、精神的ダメージを軽減するために有効な手段です。
受け流すときは、モラハラは「相手の問題」であり、自分の価値を下げるものではないと認識するのがポイントです。
また、「この発言は客観的に見てまともだろうか」と冷静に分析する習慣をつけることも重要です。
感情を巻き込まれない応答として、「ありがとう、参考にします」などの言葉を用意しておくとよいでしょう。
さらに、マインドフルネスや瞑想などでメンタルの安定を図ることも長期的な対策として効果的です。
なお、「受け流す」ことと「無視する」ことは異なるという点には注意が必要です。
完全に無視した場合、「俺のことをバカにしているのか」などと言ってモラハラがエスカレートする可能性もあります。
完全に無視するのではなく、”話を一旦受け取ったうえで受け流す”のを意識しましょう。
モラハラ夫と離婚する方法と離婚の手順

モラハラ(モラルハラスメント)は見えない精神的虐待です。
話し合いや夫婦カウンセリングを試みても改善が見られない場合、自分を守るため以下の選択肢を検討しましょう。0
①モラハラの証拠を集める
モラハラの証拠は、法的手続きを進めるうえで最優先事項です。
モラハラの証拠になりうるものは、以下のとおりです。
- モラハラの内容を記載した日記やメモ
- モラハラの現場を録音・録画したデータ
- モラハラをした夫から届いたメールやSNS
- 医師の診断書や精神科・心療内科への通院履歴
- 親族や友人など、第三者によるモラハラの証言
- 警察・公的機関でのモラハラに関する相談履歴
また、日記やメモに記録するときは、モラハラを受けた日付や時間、場所、モラハラの内容、あなたの反応、そして目撃者がいれば名前も書きましょう。
スマートフォンのメモ機能を活用すれば、その場で即座に記録できて便利です。
また、メールやLINEに関しては、相手からもらった攻撃的なメッセージはもちろん、あなたが冷静に対応した返信も含めて保存しておきましょう。データはスクリーンショットを撮り、別の場所にバックアップしておくと安心です。
なお、医師の診断書も有力な証拠になります。モラハラによる精神的ストレスで不眠や鬱症状がある場合は、精神科や心療内科を受診し、症状とその原因について相談しましょう。
②別居して物理的距離を置く
別居して物理的に距離を置くのは、あなたの安全確保と心身を回復させるために効果的な方法です。
別居を切り出す前に、親族宅や賃貸物件、自治体が運営するDV避難施設などの安全な別居先を探しておくこともポイントです。
また、別居後の生活の見通しも立てておく必要があります。
ご自身の収入や親族、公的機関の援助なども、必要に応じて確認しておきましょう。
なお、モラハラを原因とする別居は正当な行為です。
別居費用の請求も可能な場合がありますので、経済的不安がある場合は早めに専門家に相談しましょう。
③モラハラ問題に強い弁護士に相談する
前述したとおり、モラハラ問題を解決させるには、モラハラ案件に精通した弁護士の力を借りることをおすすめします。
弁護士は証拠の評価、別居・離婚の戦略立案、交渉代行など多面的にサポートしてくれます。
第三者かつ法的知識が豊富な弁護士の力を借りれば、モラハラ夫との力関係を対等にでき、あなたの権利を守る重要な砦となります。
ベンナビ離婚では、初回相談無料を受け付けている弁護士も多数掲載されているので、複数の弁護士に相談して相性のよい人を見つけましょう。
別居や離婚を切り出すときの注意点
別居や離婚の意思を伝えると、今後の手続きや関係性に大きな影響が及ぶので、感情的にならずに計画的に進めましょう。
特に相手がモラハラなど問題行動がある場合は、慎重な対応が必要です。
ここでは、別居や離婚を切り出すときの注意点を解説します。
準備が整ってから切り出す
別居や離婚をしたい意思を伝えるときは、準備を十分に整えておきましょう。
具体的には、戸籍謄本、通帳、印鑑などの確保、財産状況の把握、そして別居先の確保が必須です。
なお、子どもがいる場合は養育計画も考慮しておきましょう。弁護士からアドバイスを事前に受けておくと、交渉で不利になる状況を防げますし、あなたの権利を守れます。
準備不足なまま別居や離婚を切り出した場合、その後の手続きで不利になるリスクがあるため、注意が必要です。
理由は端的に伝えること
離婚したい理由を伝えるときは、感情的になりすぎず事実に基づいて簡潔に伝えましょう。
たとえば、「あなたの〇〇な行為が続いていて、何度注意してもやめてくれないから、関係修復は難しいと判断しました」といったように、具体的かつ客観的に伝えることがポイントです。
なお、長々と説明したり責めたりすると、相手の感情を刺激してしまい、話し合いが困難になる可能性があるため注意が必要です。
特にDV・モラハラがある場合は、あなたの安全を最優先に考えて、第三者立会いのもとで伝えることも検討してください。
切り出したら引き下がらない
一度別居や離婚の意思を伝えたら、一貫した態度を保ちましょう。
曖昧な態度や心変わりを見せると、相手は「引き留めればなんとかなるだろう」と捉え、離婚がスムーズに進まない可能性が高まります。
感情に揺さぶられても、最初に決めた「絶対に離婚する」という固い決意を揺るがすことなく、貫くことが重要です。
ただし、話し合いを拒否するのではなく、冷静に自分の考えを伝え続けることが建設的な解決につながります。
モラハラ夫との離婚を決断できない・迷っている方へ
「モラハラ夫と離婚したい」「離婚した方が良い」と思いながらも、あと一歩が踏み出せない女性も多いはずです。
夫に関係修復を持ちかけられて信じてよいのか迷っている方や、子どもへの影響を考えて離婚を躊躇している方もいるかもしれません。
ここでは、モラハラ夫との離婚を決断できない・迷っている方に知って欲しい事実を紹介します。
以下の内容をふまえて、モラハラ夫と離婚するべきかを検討してみてください。
モラハラ夫と生活する方が子どもへの悪影響は大きい
第一に知っていただきたいのは、「モラハラ夫との生活を続ける=子どもにとって一番の悪影響」という考えです。
父親がいなくなった場合、「子どもに寂しい思いをさせるのでは」「経済的に苦しい思いをさせてしまうのでは」という考えから、離婚を迷う方もいるかもしれません。
しかし、親のDV・モラハラを子どもが目撃することは「面前DV」と呼ばれており、虐待の一種といわれています。
本来安全であるはずの家庭内で、母親がモラハラを受ける姿を目にすることは、子どもにとって大きな恐怖体験です。
たとえ直接目撃する機会が少なくても、家庭内のピリピリした緊張感を子どもは敏感に感じ取ります。
このような経験は、トラウマや心の傷のきっかけとなり、子どもが将来的にモラハラ加害者になってしまう可能性もあります。
さらに、モラハラの対象が子どもに向いたとき、母親がモラハラ夫に逆らえず、子どもを助けられないケースも考えられます。
場合によっては、夫の支配力やモラハラ被害の疲弊から、母親も子どもへのモラハラに加担し、自身の手でDVをしてしまう場合もあるでしょう。
モラハラは改善する可能性はあるが時間がかかる
モラハラ・DV加害者の主な特徴として、一時的に反省して謝罪をするケースが多くみられます。
この記事を読んでいる方も、モラハラ夫との離婚を考える一方、「夫なら改心してくれる」「根が悪い人ではないから、きっと心を入れ替えてくれる」という期待を捨てられないのではないでしょうか。
しかし、モラハラは決して簡単に治るものではありません。
一般的に、モラハラを治すには、まずは夫自らがモラハラをおこなっていることを自覚のうえ、十分に反省し、改善する必要性を認知しなければなりません。
加えて、モラハラをせずにあなたと適切なかたちでコミュニケーションが取れるようになるためのトレーニングも必要となるでしょう。
ただし、あなたが離婚を考えるようになるまで続いてきたモラハラは、夫にとっていわば当たり前の行動になっているのも事実です。
改善の可能性が0%とはいい切れませんが、モラハラの改善は決して簡単なことではなく、かなりの長い時間を要することは頭に入れておきましょう。
モラハラ夫に関して相談できる窓口一覧
夫のモラハラに悩んでいたとしても、「この悩みを誰に相談すべきかわからない…」という方も少なくないのではないでしょうか。
現に、モラハラを受けている妻側が「自分がモラハラを受けている自覚がなかった」というケースがあります。
どのタイミングで気付けるかは人それぞれですが、一日でも早く客観的な視点からアドバイスをもらうことが解決の糸口となります。
ここでは、モラハラ夫に関して相談できる窓口を紹介します。
女性センター
女性センターとは、全国の都道府県の市町村が自主的に設置している女性のための総合施設です。
ここでは、「女性の抱える問題」を総合的に相談できます。
「配偶者暴力相談支援センター」に指定されているものも多くあるので、DVやモラハラで相談する方は、まずはここに相談してみるのがよいでしょう。
モラハラ問題の解決が得意な弁護士に相談
モラハラの被害に悩んでいる中で、どんな内容を相談したいのかがある程度決まっている場合は、モラハラ問題に強い弁護士に相談するのがよいでしょう。
近年は、初回無料相談を受け付けている事務所も多く存在します。まずはモラハラ問題に強い専門家に話を聞いてもらい、自分と相性が良さそうな弁護士を選ぶことをおすすめします。
ベンナビ離婚では、モラハラやDVの解決実績がある弁護士に無料相談ができます。
対応エリアや電話、LINE相談への対応有無などを絞り込んで、あなたに合った弁護士を探すことができます。
なお、相談したからといって依頼義務が生じるわけではないので、安心してご活用ください。
法テラス
法テラスは、弁護士費用に不安がある方におすすめの相談先です。
経済的にお困りの場合、「民事法律扶助」で無料法律相談が受けられます。
なお、正式依頼時の弁護士費用も立て替え可能で、月々5千円~1万円程度の分割返済が可能です。
法テラスを利用するときは、お近くの法テラス地方事務所か、法テラスに対応する法律事務所へ直接相談しましょう。
- 電話:0570-078374
- 受付日時:平日の9時~21時、土曜日の9時から17時
※祝日・年末年始を除く
まとめ
本記事では、モラハラ夫の特徴や対応策、おすすめの相談先などについて詳しく解説しました。
モラハラは言葉や態度で相手の心を傷つける行為なので、DVよりも実際の被害がわかりにくい傾向ですが、モラハラ夫を持ってしまった妻にしてみれば、耐え難いほどの苦痛を感じるのは明白です。
身体についたキズは時間の経過とともに治ったとしても、心のキズはそう簡単に癒えるものではありません。
うつ病やPTSDなどの心の病気を抱えてしまう前に、あなたが夫からのモラハラに苦しんでいるなら、一度は弁護士に相談することを強くおすすめします。
一日でも早くモラハラに悩む日々から抜け出したい方は、まずは弁護士への無料相談から始めてみてください。
あなたが再び、将来の希望を持てるきっかけになれば幸いです。
モラハラ夫にお悩みの方へ
夫からのモラハラに苦しんでいても、誰にも相談できずに悩んでいませんか?
モラハラが原因で離婚を考えているなら、まずは弁護士へ相談することをおすすめします。弁護士に相談することで、夫と会わずに離婚できるうえ、慰謝料を有利な条件で請求できる可能性が高まります。
そのほかにも、離婚問題を弁護士に依頼することで以下のようなメリットを得ることができます。
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