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離婚したいと思ったきっかけは?既婚女性2,993人に離婚のアンケート調査

離婚したいと思ったきっかけは?既婚女性2,993人に離婚のアンケート調査

離婚は夫婦にとって最終手段ですが、厚生労働省の調査によると2022年の離婚率(離婚件数÷婚姻件数)は約35%となり、三組に一組の夫婦が離婚を選択しているということがわかりました。

参考元:令和4年(2022)人口動態統計(確定数)の概況|厚生労働省

離婚する理由や背景はさまざまですが、実際に離婚を考えている方はどのような悩みを抱えているのでしょうか。

今回は、20〜49歳の既婚女性3,000人を対象に、離婚に関するアンケート調査をおこないました。

【アンケート調査概要】
調査対象 20~49歳の既婚女性
調査対象 2,993名
調査期間 2024年1月5日 ~ 1月6日
調査方法 Freeasyを用いたインターネットリサーチ

回答者の属性

Q1.休日に夫と一緒に過ごす時間はどのくらいありますか?

夫婦といっても、関係性や生活スタイルはさまざまです。

まず初めに、休日に夫と一緒に過ごす時間について聞いてみました。

休日に夫と一緒に過ごす時間はどのくらいありますか?

「よく一緒に外食したり買いものしたりしている」が最も多く、56.5%となりました。

また、「毎週デートしている」は3.5%という結果でした。

一方で「ほとんど一緒に過ごさない」は14.7%、「家の中で一緒にいるだけの存在」は12.7%で、合わせると27.4%の方が夫とのコミュニケーションをあまり取れていないということがわかりました。

夫婦の関係はさまざまですので、必ずしも仲が悪いとはいえませんが、全くコミュニケーションを取らないという場合には、仕事や子育てなどで忙しくて時間が取れないか夫婦間に溝があるかのどちらかが考えられるでしょう。

Q2.これまでに離婚を考えたことがありますか?

次に「これまでに離婚を考えたことがあるか」という踏み込んだ質問をしました。

これまでに離婚を考えたことがありますか?

約6割の方が「離婚を考えたことがある」という回答し、多くの方が一度は離婚について悩んだ経験があることがわかりました。

どんな夫婦でも長く一緒に暮らしていれば、つい離婚を考えてしまうこともあるものです。

しかし、しばらく経ってから冷静になって考え直したり、離婚するデメリットのほうが勝って我慢したりして、結局離婚まで至らない方も少なくないでしょう。

Q3.離婚したいと思ったきっかけはなんですか?

妻が離婚を考えるきっかけとは、どのようなものがあるのでしょうか。

「離婚を考えたことがある」と回答した1,805名に対して、「離婚したいと思ったきっかけ」を複数選択形式で回答してもらいました。

(複数選択形式のため、合計は1,805人になりません。)

離婚したいと思ったきっかけはなんですか?

「性格・価値観が合わない」が1,042人となり最多でした。

次いで「家事や育児を手伝ってくれない」が564人、「夫の家族や親族との折り合いが悪い」が265人という結果となりました。

結婚前に同棲経験がないと、相手の生活習慣やクセ、考え方など見えてこないことも多いものです。

交際時には我慢できたことでも、結婚後に不満が蓄積されて相手との溝になるということも十分ありえます。

また、結婚すると相手の両親・兄弟や親戚とも関わることになりますが、そこでトラブルや不満が生じることも少なくありません。

とくに嫁姑問題が直接の離婚原因になることもあります。

しかし、どの理由も夫婦間のコミュニケーションや信頼関係が崩れたり、相手に対する尊重や愛情が失われたりすることが背景にあるといえます。

「離婚したいと思ったきっかけ」について、具体的に聞きましたので紹介します。

「性格・価値観が合わない」と回答した方の声

  • 家族や家庭のことを自ら考えて行動しないから自分への負担が大きく、一緒に居ても楽しくなく、居ても居なくても同じなので、経済的にもっと自立できたら離婚したい。(40代)
  • 自分と思うことが逆のことが多い。洗濯の干す向き、スーパーでの車の停める場所、買い物が長すぎる。旦那は人と一緒に行動が苦手、子供に興味が無い(40代)
  • 価値観が合わない、価値観を押し付ける。拒否すると人格や実家の環境まで批判する。子供を甘やかすだけでしつけをしない。注意する私を貶すので、子供も言うことを聞かなくなる。(40代)
  • 家事は女が好きでやっているものと考えていた。パートタイマーは正社員より価値がないと考えていた。こちらや子どもたちの体調不良に配慮が無い。(30代)
  • 物事の考え方の違いでお互い譲らず歩み寄らず、それが積み重なり日常的にイライラするようになり会話も減った(30代)
  • 元々私だけが働いていて、育休が終わるので主夫として家事や育児を頼みたいが、育休中はほとんど私ばかりが家事や育児をしていて、どうするのか?と聞いても何とかなるとしか答えず、考え方の違いを感じる(20代)

「家事や育児を手伝ってくれない」と回答した方の声

  • 3人年子なので小さい時は1人で面倒を見るのは大変なのに仕事のストレスを発散させるためにサーフィンをしに行かないと気が済まない夫としょっちゅう喧嘩していた。(40代)
  • 共働きで子供が1週間以上休まないといけない状態で半日だけでも休んで欲しいと伝えたときに自分より稼ぎがないのだから僕は仕事に行くよと言われた。(40代)
  • 共働きなのに私ばかり家事育児の負担が大きく、私がやって当たり前と思っているのではないかと言い合いになった。その際に夫の態度や言動が引っ掛かり価値観が合わないかもと思った。(30代)
  • 共働きだが基本、私が全て家の中のことはやっている。本当に動けないくらい具合が悪いときでない限り、少しの具合が悪いときでも私がやる。(30代)
  • 夫は仕事も遅くワンオペで家事育児を行い、パートに出なければ生活ができないほど収入が低いのに何も手伝わない。(30代)

「夫の家族や親族との折り合いが悪い」と回答した方の声

  • 姑が悪いのを棚に上げて、こっちが悪いと言い張る。それに対して、旦那は「ふーん」としか言わない。この親族の中に私の味方は誰もいないと思った日から旦那の親族とは絶縁している。(40代)
  • よくある嫁姑問題だと思いますが、姑の意見が違っていても間違いを認めない・謝らないのが通常で、要らないものを断っても押し付けてくるのが苦痛だったからです。(40代)
  • 彼の実家が本家のようで、実家に入らないといけないが、生まれた子供が旦那と同じく家を護るために自分の人生を自由に生きられなくなるような気がして。(40代)
  • 夫の家族や親族との折り合いが結婚当初から悪く、やっていけないと何度も離婚を考えました。(30代)
  • 過去に義家族の行動が原因でパニック障害を発症している+義姉からの嫌がらせがある。(30代)

「DV・モラハラ」と回答した方の声

  • 夜通し文句を言われ続けた。日中も常に睨みつけてきたり、音ハラなど受けたりし続けてきた。毎日、子育てを1人で頑張っていた。気がついたらパニック障害になっていた。(40代)
  • 価値観の違い、子供への虐待で子供は引きこもり、私は鬱で身体が動かなくなった。(40代)
  • 私が同じ失敗をしたり気持ちがコントロールできないときにDVされたりしたことや、モラハラがすごいのと相手からも早く出て行け、我慢してやっていると喧嘩のたびに言われているから。(30代)
  • 私が同じ失敗や感情のコントロールができなくて逆鱗にふれると、DVやひどい言葉のモラハラをされるから。(30代)

Q4.離婚に対する本気度を教えてください。

「離婚を考えたことがある」と回答した方に、離婚に対する本気度を聞いてみました。

離婚に対する本気度を教えてください。

「本気では考えていない」が46.8%、「離婚する気は全くない」が17.4%と、実際には離婚について消極的な方が6割以上でいるという結果になりました。

一方で「離婚の意思は固まっているが行動に移せていない」が11.0%、「すでに離婚の話を進めている」が4.9%と、離婚の意思が決まっている方は約16%となっています。

また、19.9%の方が「離婚するかまだ悩んでいる」と回答しており、離婚を決意している方や検討している方も少なくないということがわかります。

Q5.実際に離婚をするのに不安や懸念点を教えてください。

離婚したいと考えている方は、なぜ離婚に踏み切れないのでしょうか。

離婚をするのに不安に思っていることや懸念点を複数選択形式で聞いてみました。

実際に離婚をするのに不安や懸念点を教えてください。

離婚の不安や懸念点として、1,057人の方が「金銭面の不安」を挙げました。

離婚後の生活や子どもの養育費など、お金に関する問題は離婚を決断するうえで大きな懸念点となります。

次に「子どもへの影響が心配」がという回答も793人と多くの方が回答されました。

離婚後の親権や面会交流、子どもの心理的なダメージなど、子どもに関する問題は離婚をするうえでとても重要な課題です。

離婚をするのに不安や懸念点を抱える方たちに共通しているのは、離婚は簡単なことではないということです。

離婚の決断するためには、さまざまな問題を考慮する必要があるでしょう。

Q6.不安や懸念点が解消されたらすぐに離婚しますか?

離婚に対する本気度に関する質問で、「離婚するかまだ悩んでいる・離婚の意思は固まっているが行動に移せていない」と回答した557名に質問しました。

不安や懸念点が解消されたらすぐに離婚しますか?

「はい」と回答した方が53.5%と「いいえ」の6.1%を大きく上回りました。

しかし「わからない」が40.4%と、懸念点が解消されたとしても離婚にちゅうちょする方が4割ほどいることがわかりました。

離婚を考える方は、自分の気持ちだけでなく周囲の状況や将来の見通しも考慮する必要があるため、決断は難しいものです。

Q7.離婚の悩みを誰かに相談しましたか?

最後に、「離婚を考えたことがある」と回答した方に、離婚の悩みについて誰かに相談したかという質問をしました。

離婚の悩みを誰かに相談しましたか?

「誰にもしていない」が64.0%で最多となりました。

次に「知人・友人」が16.0%、「自分の家族」11.7%となり、自分の家族より知人・友人のほうが多いという結果になりました。

人によって考え方や状況は異なりますので、自分に最も身近な人と最も信頼がおける人のどちらに相談しやすいかで決まるように思います。

相談先を選んだ理由についても聞きましたので、紹介します。

知人・友人と回答した人の声

  • 両親に相談してしまうと、離婚しか無くなってしまいそうで。頭を冷やして、子供や生活の事を考えたかったので。ママ友達に相談した。(40代)
  • 自分及び相手のことをよく分かっているから、適切なアドバイスをもらえると思ったため。(40代)
  • 離婚経験のある友人がいたので、良いアドバイスをもらえるかと思ったので。(40代)
  • 客観的にアドバイスがもらえそうだから。(30代)
  • 身近にいて相談しやすいから。相手のことも知っているから。(20代)

自分の家族と回答した人の声

  • 話しやすいから・誰にでも相談できる内容ではないから。(40代)
  • まずは身近な親族に客観的な意見を聞くため。(40代)
  • 毎日のように電話しているから。(40代)
  • 気持ちをわかってくれるから。(30代)
  • 親身になってくれるから。(30代)

弁護士などの専門家と回答した人の声

  • 子供の進学の件ではっきりさせたくて専門家へ相談した。(40代)
  • 調停の手続き方法を知りたかったから。(40代)
  • 調停が始まるから。(30代)

調査結果のまとめ

今回の回答者の多くは「本気では離婚を考えていない」と回答をしています。

その一方で、本気で離婚したいと考えているにも関わらず、さまざまな事情により離婚に踏み出せない方も一定数いることがわかりました。

離婚は、自分だけでなく、相手や家族の人生を大きく左右する重大な決断です。

本気で離婚したいと考えているのであれば、まずはその一歩を踏み出してみることが重要です。

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編集部

本記事はベンナビ離婚(旧:離婚弁護士ナビ)を運営する株式会社アシロの編集部が企画・執筆を行いました。 ※ベンナビ離婚(旧:離婚弁護士ナビ)に掲載される記事は弁護士が執筆したものではありません。  本記事の目的及び執筆体制についてはコラム記事ガイドラインをご覧ください。

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