今回お話をお聞きしたのは、2017年4月に開所/2024年3月に法人化された「弁護士法人多湖総合法律事務所」の代表を務められる多湖 翔(たこ つばさ)先生。これまで数々の離婚問題と向き合い、実績を残されてきました。
弁護士となって活躍される今、目指す弁護士像をお聞きしたところ「社会正義を実現できる弁護士になりたい」との回答が。法律問題でお困りの方の力になることをする、行動ができる弁護士でありたい、という多湖先生の熱い思いが見えるインタビューになりました。
誰かの味方になれることが弁護士の魅力
――多湖先生が弁護士になろうと思われたきっかけはなんだったのでしょうか。
最初のきっかけは中学生の時でしたね。
学校行事の一環として、様々な職業の方にいらして頂いて、その業務内容についてお話を聞く機会がありました。その際、裁判官をしていた友人のお父さんがいらっしゃって、業務について説明してくれたんです。そこで初めて法曹の道に興味を持ったように思います。
ただ、その当時はまだ、弁護士になろうと思っていませんでしたね。
司法修習の約1年間を通して裁判所、検察、弁護士の業務の研修をするのですが、業務に触れる中で「自分には弁護士が向いているのではないか」と思ったんですよ。
――なぜ、裁判官・検察・弁護士の中でも弁護士が向いていると思われたのでしょう。
「誰かの味方になれる」という点が決め手でした。
裁判官・検察・弁護士はそれぞれ役割が異なります。裁判官は人を裁くことが仕事ですし、検察はまず被疑者を疑い、有力な証拠を集めることが仕事です。その中でも弁護士は、相談者の方の話を聞き、相談者の方の味方として動きます。自分には、まず人を信じて味方になるというスタンスの方が合っているなと感じたのです。
――人に寄り添えるという点に魅力を感じられたのですね。中学生の頃から持っていた「法曹家」という夢を叶えるなんてなかなかできることではないですよね。きっかけになったご友人のお父様やご友人が知ったら驚かれるのではないですか?
実は、その友人も法曹の道を目指していたようで司法修習の説明会場で再会しました(笑) 私の隣の隣に座っていまして、お互いが「あれ?そっちも司法試験受けていたのか!?」と驚きながら会話したことを覚えています。
「法律を駆使しても解決できない問題もある」という壁
――多湖先生が弁護士になられて、初めて当たった壁などはありましたでしょうか?
法律を使っても全ては救いきれないということでしたね。
法律で解決、実現できる範囲には限りがあるので、相談を聞くことはできても現実的には法律での解決が難しい場面に直面することもあり、大きな壁だと感じました。長期的に見たら解決が可能な場合でも、目先、例えば明日の生活が保障されるわけではない、という点も依頼者の方の気持ちを想像するととてもつらかったですね。
――例えばどういったケースでみられるのでしょうか。
例えば、夫が急に出て行ってしまい音信不通になってしまった、というケースなどでは、出て行った夫が見つからなければ離婚の話し合いや養育費の請求は困難です。しかし、解決するまでの生活費など、弁護士に相談したとしてもすぐに支払われるわけではありません。もしくは相手方に資産が無くて請求したくてもできない場合もありますね。
――長期的に見れば解決が見込める案件であっても、解決にたどり着くまでの期間は相談者の方もおつらいですよね…。そのような場合、多湖先生は相談者の方へどのようにお声がけされているのでしょうか?
できるだけ皆さんには、相談終わりに直近のことにスポットを当てて提案を行うようにしていますね。
そういった中でも、「多湖先生のおかげで何とか前に進めそうです。」「本当に助かりました。」という感謝のお言葉を頂けることが多く、励みになりますね。
社会正義を実現できる弁護士を目指す
――多湖先生が目指される弁護士像についてお聞かせください。
社会正義の実現です。法律問題でお困りの方の力になることをする、行動ができる弁護士でありたいと思っています。直近では、台風15号によって起こった災害に関し、静岡県で被災者支援のための無料相談会に参加していますね。たとえ弁護士費用が発生しない時であっても、全力で困っている方の力になることが弁護士の本分であると思っています。
――災害で被害を受けた方の中には弁護士費用等の不安から相談できない方や、どこに相談したらいいのだろう、と迷われる方もいらっしゃるのではないでしょうか。
そうですね。ご相談をお聞きしていると、災害の被害に遭われた方は本当に大変思いの中にいらっしゃるのだな、と感じます。
一部の方は住む家を失うだけでなく、ご家族が亡くなったり、資産を失ったりと様々な問題が並行して起こっていました。誰に相談していいのか分からない…、など、相談先から迷われる方もいらっしゃいますね。そういう時には、誰に相談すべきかを回答するだけでなく、私が相談機関の電話番号に直接電話して直接予約を取ることもあります。被災された方の中にはそこまでしないと前に進めない方もいるのです。
多忙な中で休日の過ごし方は…
――ご多忙かと思いますが、休日はどのように過ごされているのでしょうか。
アマゾンプライムやネットフリックスで映画を見ていることが多いですね。国内の作品も観ますが、どちらかというと外国の作品を観ています。以前は、妻が史跡や図書館に行くことが好きなので、一緒に外出することもあったのですが…コロナが流行してしまってからは外出が難しくなってしまいましたね。今でも図書館には一緒に行くことが多いです。コロナが収束したら、少し遠出がしたいですね。
このインタビューを見てくださっている方へ一言
法律を専門的に取り扱う「弁護士」として、相談者の皆様へしっかりとした法的サービスを提供することは当然だと思っています。仕事ですから。
私が大切だと考えているのは、ご相談者が抱える思いや感情を理解すること、複数ある選択肢の中からご相談者の希望に寄り添った解決策をご提案することです。
体調を崩したときはお医者さんに、髪を切るときは美容室へ行くことと同じように、弁護士へ相談をすることは特別なことではありません。離婚に関する問題を抱えた際は、お気軽に法律相談をご検討ください。