男女のコミュニケーションの秘訣とは?明治大学堀田先生にインタビュー

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2020.10.21
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男女のコミュニケーションの秘訣とは?明治大学堀田先生にインタビュー

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男女のコミュニケーションを制する者は、コミュニケーションを制するといわれる程に、男女のコミュニケーションは難しいとされています。

夫婦間のコミュニケーションも当然、男女のコミュニケーションに位置付けられます。

 

夫婦関係改善のためには、男女のコミュニケーションの改善は避けては通れない道といっても過言ではないでしょう。

今回は、『言葉通りすぎる男 深読みしすぎる女』(大和書房)の著者でもある明治大学法学部堀田秀吾教授に男女間のコミュニケーションについてお話を伺いました。

 

男女のコミュニーケーションは難しいもの

アシロ取材班

男女のコミュニーケーションについて堀田先生のお考えをお聞かせください。

堀田先生

そもそもの話になりますけれども、男女のコミュニケーションはうまく行きにくい傾向にあると研究で示されています。ルール大学ボーフムの脳科学の研究では男性が女性の感情を読み取ることは男性同士と比べて2倍難しいことがわかっています。女性の場合「男性はどうして気持ちをわかってくれないの?」という気持ちを抱くことがありますよね。しかし、男性の脳は女性の感情を読み取りにくくできています。コミュニケーションを改善していくためには、男性の脳がそういった作りであることを理解する必要があるでしょう。また、男性は女性の感情を知るために努力をする必要があります。

アシロ取材班

なるほど、男女のコミュニケーションは困難になりがちであるといった研究結果が出ているのですね。

堀田先生

男性は競争を、女性は共感をコミュニケーションの上で大切にする傾向があります。それは人類が狩猟生活をしていた時代からの遺物です。進化には普通とてつもなく長い時間が必要ですが、人類の文明が発達したのはここ数千年の話で、何十万年もの人類の歴史から見たら、ほんの数分前に始まったできごとのようなもので、心や体の進化が追いつけていないのです。男性は狩に、女性は集落に残って家族をみんなで守ることに、それぞれ最適化されています。それぞれの役割に必要なコミュニケーションの形も違います。ですから、この太古から続く男女のコミュニケーション方略の違いを知らなければお互いに歩み寄ることも難しくなります。

夫婦関係改善のカギは男性が握っている

 

明治大学_堀田教授

 

アシロ取材班

男女の考え方の違いを知らなければすれ違いだらけになってしまいそうです。

堀田先生

コミュニケーションのすれ違いという意味では、新婚の夫婦に議論をさせ、ストレス値を計測し、10年後にどの程度の割合の夫婦が結婚を継続しているかを確認した実験があります。その実験では新婚時の議論の際にネガティブな態度を取り合ってストレスを感じていた夫婦の多くは、10年後に離婚していました。つまり、新婚時にうまくコミュニケーションが取れていない夫婦ほど離婚に至りやすいといえるかもしれません。

アシロ取材班

新婚時のストレスが強い夫婦になればなるほど、10年後の離婚の確率が高くなるということですよね。

堀田先生

そうです。また、離婚に至らなかった夫婦でも、問題を抱えている夫婦は、新婚時の議論で女性のストレスが高かったそうです。女性がコミュニケーションで不満を感じていると夫婦関係に問題が生じやすいと言えそうです。実際、司法統計で離婚の申し立ての件数を調べてみると、女性からの申し立て件数が男性からの二倍以上だということです。

アシロ取材班

良い夫婦関係のためには、特に女性がコミュニケーションでストレスを感じないようにすることが大切そうですね!

堀田先生

そうです。男性の責任が重大です。しかし、競争に最適化された心の仕組みを持つ男性には、女性の共感を基調にしたコミュニケーションは理解しにくいかもしれません。他人の感情を読み取るのに女性は自身の感情を司る脳の部位が、男性は分析を司る部位が活発化されていることを明らかにした実験があります。

男女のコミュニケーションの取り方の違い

アシロ取材班

女性の共感力について、科学的に証明された事実があるのですね。

堀田先生

そうです。ですから、男女で同じ感覚を求めることはやめた方がいいかもしれません。同じものを求めることが関係を壊す原因になりかねませんから。

アシロ取材班

男性が共感力の高い女性と良い関係を築くためにはどのようなことに気をつければ良いでしょうか。

堀田先生

女性は話すことに意味がある、男性は意味があることしか話さないと言います。ですから、まずは話すことが大切です。特に家庭でありがちなケースですと、コミュニケーション自体を面倒に感じて配偶者に気を使わないという場面が挙げられます。ですが、労なくして良い関係はありません。労力は配慮でもあり思いやりです。思いやりがなければ良いコミュニケーション、そして良い関係は成立しないのではないでしょうか。面倒くさがらないでコミュニケーションをするのが大切です。面倒臭かったらルーティンやルールにしてまえばいいのです。例えば1日1時間だけでも会話の時間を作るとか、食事の時間だけは楽しい時間を過ごすとか、半ば強制的に会話をする仕組み生活の中に作ってみたらどうでしょうか。

男女がコミュニケーションで心がけるべきこと

 

明治大学_堀田教授

 

アシロ取材班

メリハリがつくことで男性も積極的にコミュニケーションを取りやすくなりそうです!

堀田先生

そうです。そして、コミュニケーションで関係を維持・改善するには、女性は褒めながら男性の話を聞いて承認欲求を刺激することがポイントです。男性はとにかく女性の話を聞くことが重要です。いちいち分析や反論をせずに、同じものを見て、食べて、感じて喜ぶ。相手の気持ちを想像してみる。そういう姿勢が大切だと思います。あと、男女共にコミュニケーションで悩んでいる方には「どういうところに気を使えばいいかわからない」という方も多いと思います。私は「気配り・心配り・言葉配り」が大切であると教えます。言葉配りというのは私の造語なんですが、どうやって自分の気配りや心配りを言葉で表現するかっていうことですね。この伝え方の部分もしっかりと考えないとコミュニケーションはうまくいかないでしょう。思いやりや愛情を持っていたとしても相手に伝わらなければ、ないことと一緒なんですよ。夫婦間ではついついそれを怠りがちですが、そこを面倒臭がらずに、恥ずかしがらずにやることが、気配り・心配り・言葉配りなんです。

アシロ取材班

男性の場合そういったことを面倒に感じるケースは多いかもしれませんね。カップルが良い関係を築くために他に注意するべきことはありますか。

堀田先生

ラズバルトという学者の研究でカップル間の喧嘩が起こった時にとる行動の分析があります。喧嘩で取る行動は「別れ・無視・話し合い・状況が改善することを待つ」の4つに分かれるそうです。前者は破壊的な行動、後者は建設的な行動といえますよね。関係を継続していくためには、建設的な行動をとる必要がある。売り言葉に買い言葉で「離婚だ!」と相手を否定せずに待つことや話し合いの機会を設けてみてもよいでしょう。また、自分の利益と相手の利益を考えて相互依存している関係も良いとされています。例えば共通の趣味を持つ、または共通点を探すことが有効です。不満が残らないようにルールを作ることも有効です。別の研究ですが、共通点が多いカップルは付き合いたての頃はうまくいくのですが、長い付き合いになってくると相補的なカップルの方がうまくいくと言われています。いわゆる、凹凸のようにお互いに相補うような関係のカップルのことです。ただし、相”違”が多いカップルは衝突が多くなるため破局しやすいかもしれません。お互いの求めるものが同時に満たされる何かを見つけていくことが関係を築くポイントになるでしょう。

アシロ取材班

最後におまけとして面白い研究結果等もしあれば、是非お聞かせ下さい。

堀田先生

107組の夫婦に21日間、寝る前にパートナーに見立てた呪いの人形と51本の針を渡して、好きなだけ刺してもらうという実験がありました。なんと面白いことに、血糖値が低い時ほど人形に刺す針の数が増えたという結果が出ました。(笑)空腹だと血糖値が下がるので、イライラが募りがちです。実際に食事を一緒に取りながらコミュニケーションをすることで、パートナーとの関係も良くなることを示唆しているような面白い実験でしたね。なお、今回ご説明させて頂いた男女のコミュニケーションの違いについては、研究結果に基づいてはいるもののあくまで傾向であり、全員に認められるものではありませんので、その点だけご承知おきください。

 

 

堀田先生の著書はこちら

 

【言葉通りすぎる男 深読みしすぎる女】

女性の「何でもいいよ」は、実は何でもよくなかった!?異性とのコミュニケーションをさらに楽しくしたいなら読んでおきたい、最新のエビデンスに基づいた恋愛バイブル!

出版:太田書房

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KL2020・OD・037

この記事の取材協力
明治大学 法学部
教授 堀田 秀吾
明治大学教授。言葉とコミュニケーションをテーマに、言語学、法学、社会心理学、脳科学などのさまざまな分野を融合した研究を展開。著書多数。雑誌の連載やテレビ番組のコメンテーター等、多彩な活動をしている。

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本記事は離婚弁護士ナビを運営する株式会社アシロの編集部が企画・執筆を行いました。 ※離婚弁護士ナビに掲載される記事は弁護士が執筆したものではありません。  本記事の目的及び執筆体制についてはコラム記事ガイドラインをご覧ください。

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