不貞行為があったものの、離婚を拒むモラハラ夫と離婚することが出来た事例

Tさんのお悩みは主に以下の4つでした。
①離婚はできるか？
②慰謝料の目安は？
③住宅ローンの扱いは？
④離婚協議中、離婚後に夫からモラハラを受ける心配はないか？

これについて弁護士は、以下のように回答
①不貞行為があるため、確実に離婚できるとは限らない
②不貞行為は一度しか行われていないため、慰謝料に関しては100万円～200万円程度が適正である
③住宅ローンは夫に負担してもらうべきである
④そういった行為は付きまといにあたり、刑事罰の対象となり得る

不貞行為をした人は、「有責配偶者」として扱われます。
Tさんには「離婚したい」という強い思いがありましたが、有責配偶者は法律上10年以上離婚できない可能性があるため、この点が一番の問題となりました。

しかし今回のケースにおいては、夫からの離婚の拒否は、慰謝料獲得を目的としたものです。
そうした要求に応じることが本当に公平であるかどうかは疑問があります。
また、長年にわたる夫のモラハラもあったため、Tさんだけに責任があるというような状況ではありませんでした。
弁護士からは、「離婚できるかは断言出来ないので、対応を取るならできる限り早めが望ましい」とお伝えしました。

正式に委任をお受けした弁護士は、すぐさま夫との協議に着手。
弁護士が連絡を取り始めてからは、以前のように強気に慰謝料を要求してくることはなくなりました。

しかし、弁護士との協議によっても、夫は、頑なに離婚には応じようとしませんでした。
それでも夫は頑なに離婚を拒み続けたため、弁護士は調停を申し立てることに。
調停では、モラハラがいかに悪質であったかや今後の夫婦関係継続の難しさについて主張しました。