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【保存版】離婚届の記入方法完全マニュアル|4つの注意点と提出手順

弁護士法人プラム綜合法律事務所
梅澤 康二
監修記事
【保存版】離婚届の記入方法完全マニュアル|4つの注意点と提出手順

法的に結婚した場合、いくらお互いで離婚していると言っても離婚届けを提出しないと離婚は成立しません。

そのため、離婚届けを提出しないのに他の人と結婚してしまうと重婚になってしまうのです。

離婚届は意外と手続きが多く、提出書類も多いので、しっかりとした提出方法を知らないと二度手間になる可能性があります。

今回は二度手間にならないように離婚届の書き方や注意点をポイントごとに紹介します。婚姻関係をしっかり終わらせるためこの記事を参考に離婚届を作成してもらえれば幸いです。

その離婚条件、本当に後悔しない??

協議離婚は手軽ですが、相手と関わりたくないという気持ちから、離婚条件で妥協すると後悔するケースもあります。…

もし少しでも、「慰謝料がもっとほしい」「養育費が心配…」「財産分与の分け方は合っている?」など不安があるのであれば、弁護士への相談がおすすめです。。

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離婚届の書き方

ここでは離婚届の書き方を紹介します。下の離婚届は法務省で公開されているサンプルになります。

(引用:法務省)

離婚届を出す際、書類に不備があっても受理されないということはありませんが、再提出となる可能性があり、実質受理されないのと同じになってしまいます。

一つの不備もなく書ける夫婦は1割もいないと言われていますが、どうせなら1回で終わらせたいものです。

1:届出の日付けを記入

欄外の日付は記入日ではなく、実際に提出する日付を記入します。はじめに記入してしまうと、提出日に提出できなかった場合修正しなくてはいけないので、空白にして提出直前に記入する方がよいでしょう。

また日付の下に書いてある「長殿」には、本籍地の市区町村の名前を記入します。住所地にしないように注意をしましょう。

2:氏名・生年月日の記入

氏名を書く際の苗字は、離婚後に変更する場合でも婚姻期間中のものを記載します。

3:住所・世帯主の記入

別居している場合でも夫婦で生活していた場所の住所を記入しましょう。

4:本籍の記入

住所と本籍地は違う場合があります。結婚の際に移すことが多いので、しっかり戸籍簿で確認をしてから記入しましょう。

また「戸籍筆頭者」とは戸籍の1番初めに書かれている人のことです。

5:父母の氏名(続き柄)の記入

それぞれの父母の氏名を記入します。父母が離婚又は死亡していた場合でも記入する必要があるので注意が必要です。

6:離婚の種別

離婚の種別は特に迷うようなものではないと思いますので、正式に記入しましょう。

7:婚姻前の氏にもどる者の本籍

現住所と本籍地は違います。また、実家がある場所の住所を書かないように気を付けましょう。

8:未成年の子の氏名

未成年の子の氏名は親権を持っている方に書きます。そのため、離婚届を書く前に子供の親権はしっかり決めましょう。決めていない場合、離婚届は受理されないのです。

9:同居の期間

同居せずに婚姻をした場合は婚姻した年月を記入します。また、同居開始日がずっと前でいつから始めたのかわからない場合は大体の年月で問題ありません。

10:別居する前の住所

別居する前の住所には、もともと夫婦で住んでいた住所を記入し、別居していない場合は空欄にします。

11:別居する前の世帯の主・夫婦の職業な仕事

この欄は厚生労働省の調査に利用されるための質問なので、強制ではありません。書きたくない場合は記入しなくても問題ないです。

12:その他

その他の欄には、父母が養父母の場合に氏名を記入します。また既に亡くなっている又は離婚している場合にも記入が必要です。

養父母とは、義理の父母を指し、養子縁組をした場合などはこれに当たります

13:届出人

届出人は自分の氏名を記入します。もし、どちらか一方が出す場合でも両方の名前を記入しましょう。

14:証人の署名・押印

 証人の署名と押印が無いと離婚届けは受理されません。また証人の条件などは「証人が2人必要になる」で説明します。

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離婚届を書く際の注意点

離婚届の書き方は説明しました。では、どのような点に気を付ければいいのでしょうか。

離婚届の提出前に決めておくべきことを整理する

離婚した後の戸籍をどうするか?

離婚したあと女性は戸籍を移す必要がありますが、3つの選択肢から選べます。

  1. 元の戸籍(結婚前)に戻る
  2. 元の姓で新しい戸籍をつくる
  3. 今の姓で新しい戸籍をつくる

今の姓で新しい戸籍をつくる際に、相手の許可を取る必要はありません。親権を獲得し、子どもの姓を変えたくない場合におすすめです。

未成年者の親権はどちらが持つか?

親権は大きな問題の1つになります。子どもの意見・生活環境・将来をふまえ上で決めなくてはいけません。

また、子どもが母親の姓を名乗る場合、裁判所に許可をもらう必要があります。詳しくはこちら「子の氏の変更許可」をご覧ください。

財産分与・慰謝料・養育費はいくらにするのか?

離婚後にも金額や支払い方を決めることはできますが、そのような場合、離婚した後も頻繁に会わなくてはいけなかったり、金銭の話し合いをせず連絡が取れなくなる可能性もありますので、離婚前に決めてしまうことをおすすめします。

【関連記事】養育費とは|支払い義務や金額・取り決め方法などをカンタン解説【令和版】

面会交流はどのようにするのか?

親権を持っていない方は子供への面会交流を求めることができます。離婚前に決めなくても面会交流の権利は消えません。

また、相手が離婚時に決めた面会交流を守らない場合や全く子供に会わせてくれない場合には家庭裁判所に調停を申し立てることになります。

離婚協議書は公正証書にしたのか?

離婚協議書を公正証書にすることは必須ではありません。しかし、公正証書化することで、金銭債権については裁判を行わなくても強制執行可能となります。

関連記事

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証人が2人必要になる

協議離婚の場合、20歳以上の証人2名に住所、生年月日、本籍地を記入と押印がそれぞれ必要になります。

友人や知り合いに証人になってもらうことも可能ですが、その場合はご夫婦で違う印鑑を押してもらう必要があります。

一般的には双方の親がなることが多いようです。しかし、親に離婚届の判を押させるのは気まずい場合もあります。そのような場合は弁護士に依頼することもできるので心配いりません。

【関連記事】離婚届の証人になれる人と証人が見つからない場合の対策

内容の訂正に修正液は使えない

離婚届の用紙にはボールペンなどで記入することが基本です。もし、誤った内容を記入してしまった場合は、二重線で消して横に訂正印を押すようにしましょう。

修正液や修正テープでの修正は認めらないので注意しましょう。

離婚届の入手方法を知っておく

記入用の離婚届は各市町村役場の戸籍係に常備してあります。窓口で離婚届の用紙をくださいといえばもらうこともできますし、インターネットから用紙をダウンロードすることもできます。
 
▶▶離婚届のダウンロード
※必ずA3サイズでプリントアウトしてください。

ちなみに、昼間にいけない場合は職員の宿直室か守衛室にいけば、365日24時間常備されているのでご安心ください。

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離婚届の提出する際の手順

離婚届を作成したら、届出人の本籍地又は所在地の市役所、区役所又は町村役場に提出します。

その際、届出人の本人確認のため、身分証明書(運転免許証やパスポートなど)を持参してください。
※裁判離婚(和解による離婚を含む)の場合には、本人確認書類は不要です。

提出方法

提出方法は郵送でも持参しても、第三者に提出してもらっても可能です。郵送の場合は、役場に届いたときが届出日になります。

また、離婚届は休日・祝日でも提出可能ですが、なるべく平日の受付時間内に各区戸籍住民課戸籍係に持っていくと良いでしょう。

離婚調停や離婚裁判で離婚した場合は10日以内に離婚届けを提出する必要があります。もし、提出できなかった場合は罰金が科せられますので注意しましょう。

一緒に提出が必要な書類

離婚届を提出する際、協議離婚、裁判離婚のどの方法で離婚するかによって、離婚届と一緒に提出する必要書類が若干違ってきます。

協議離婚の場合

  • 届書を持参する方の本人確認書類(運転免許証やパスポートなど)

裁判離婚の場合は

  • 調停調書の謄本
  • 和解調書の謄本
  • 認諾調書の謄本または審判書
  • 判決書の謄本と確定証明書

 
などが必要になります。基本的には上記の書類です。

証人について

離婚届の証人は必要な場合とそうでない場合があります。 

協議離婚の際に証人が必要

基本的に証人が必要なのは「協議離婚」の場合になります。証人は20歳以上であれば誰でもなることができ、夫婦の親・兄弟姉妹や友人でも、全然知らない他人でも大丈夫ですが、実際は両親と友人が多いようです。

調停離婚や裁判離婚では証人は必要無い

調停離婚や裁判離婚では、夫婦の離婚問題を調停員や裁判官が間を取り持っているので、証人が必要ありません。

また、離婚届の証人に関する詳しいことは「離婚届の証人になれる人と証人が見つからない場合の対策」をご覧いただければと思います。

勝手に離婚届を提出された場合の対策

離婚はお互いの同意によって成立するものですが、稀に離婚したい気持ちが強すぎて、離婚の話し合いをしている最中であっても配偶者が勝手に離婚届を提出し、離婚が成立してしまうケースがあります。
 
ほとんどの方は知らないことかもしれませんが、配偶者の了承を得ることなく離婚届を提出することは犯罪です。

刑法第159条:私文書偽造の罪

1:行使の目的で、他人の印章若しくは署名を使用して権利、義務若しくは事実証明に関する文書若しくは図画を偽造し、又は偽造した他人の印章若しくは署名を使用して権利、義務若しくは事実証明に関する文書若しくは図画を偽造した者は、3月以上5年以下の懲役に処する。

2:他人が押印し又は署名した権利、義務又は事実証明に関する文書又は図画を変造した者も、前項と同様とする。

3:前二項に規定するもののほか、権利、義務又は事実証明に関する文書又は図画を偽造し、又は変造した者は、1年以下の懲役又は10万円以下の罰金に処する。

(引用刑法)

  • 離婚の話し合いが終わっていないのに相手が離婚届を勝手に書いた
  • 一度は離婚届に署名捺印したものの、離婚意思が薄まった
  • 揉め事から配偶者が激昂しその勢いで離婚届を勝手に書いた など

 
このようなことがあった場合、勝手に離婚届を提出される恐れがありますが、「離婚届不受理申出書」を書いておくことで、それを未然に防ぐことが可能です。

詳しくは「離婚届不受理申出で勝手に提出された離婚届の受理を阻止する手順」をご覧ください。


また、相手は離婚したがっているけど自分は離婚したくない!という方のための対策を「【離婚したくない人必見】離婚危機の解決法とやってはいけないNG行為」にまとめていますのでこちらもぜひ参考にしてみてください。

提出された離婚届を取り消す場合は「協議離婚無効確認調停」を申し立てる必要があります。まずは離婚問題の解決に注力している弁護士にご相談ください。

離婚届が受理されないケースに注意

  1. 子どもの親権をどちらが持つか決まっていない場合
  2. 相手が勝手に離婚届を提出した場合
  3. 相手が離婚届不受理申出書を出していて取下げを行っていなかった場合

離婚届不受理申出書を提出している場合、申出した人以外が1人で提出に行っても受理されません。そのため、申出者は取下げを申し出るか、自らが行く必要があります。

【関連記事】
子どもの親権を獲得したい方が離婚時に親権を勝ち取る為の6つのポイント

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再婚可能な時期は男女で異なる

離婚後はお互い自由に恋愛や再婚ができますが、男女で再婚可能な時期が違うため注意が必要です。

男性は、離婚後なら翌日でも再婚が可能ですが、女性は離婚後100日の猶予が必要となります。

これは離婚後300日以内の子を前夫の子と推定する規定と婚姻後200日以後の子を夫の子と推定する旨の規定の効力重複を回避するためです。

この期間がないと、誰の子供を妊娠しているのか、ハッキリとは判断できなくなってしまいます。再婚までの期間に関する詳しい内容は「離婚後の再婚したくなるきっかけ|再婚率と女性の再婚禁止期間」をご覧ください。

まとめ

離婚届は戸籍に関わる需要な書類になります。もし不正があった場合は最悪罰金が科せられる可能性もありますので、しっかり話合った末に提出するようにしましょう。

もし分からないことがあれば、離婚問題の解決に注力している弁護士にご相談ください。

その離婚条件、本当に後悔しない??

協議離婚は手軽ですが、相手と関わりたくないという気持ちから、離婚条件で妥協すると後悔するケースもあります。…

もし少しでも、「慰謝料がもっとほしい」「養育費が心配…」「財産分与の分け方は合っている?」など不安があるのであれば、弁護士への相談がおすすめです。。

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この記事の監修者
弁護士法人プラム綜合法律事務所
梅澤 康二 (第二東京弁護士会)
アンダーソン・毛利・友常法律事務所を経て2014年8月にプラム綜合法律事務所を設立。企業法務から一般民事、刑事事件まで総合的なリーガルサービスを提供している。

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編集部

本記事はベンナビ離婚(旧:離婚弁護士ナビ)を運営する株式会社アシロの編集部が企画・執筆を行いました。 ※ベンナビ離婚(旧:離婚弁護士ナビ)に掲載される記事は弁護士が執筆したものではありません。  本記事の目的及び執筆体制についてはコラム記事ガイドラインをご覧ください。

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